日本大学法学部 総合型選抜CL方式(令和9年度)|専願型と併願型

日本大学法学部のCL方式は、「専願型」と「他大学併願型」が別枠です

日本大学法学部の総合型選抜 CL方式には、他ではあまり見ない設計があります。

「法学部専願型」と「他大学併願型」が、別の募集人員で並立しているのです。同じ試験を受けますが、枠が分かれています。

専願型48名、他大学併願型15名。この差が、出願時の最も重要な判断になります。

出典:日本大学法学部 入試情報「総合型選抜 CL方式」(令和9年度/2026年9月11日確認)

1. 募集人員——学科別・型別

学科 法学部専願型 他大学併願型
法律学科(総合法コースのみ) 10名 3名
政治経済学科 7名 3名
新聞学科 7名 3名
経営法学科 7名 3名
公共政策学科 7名 3名
法律学科(第二部) 10名 併願枠なし
合計 48名 15名

読み取るべき点を挙げます。

  1. 法律学科は「総合法コース」のみが対象です。法律学科全体ではありません。
  2. 法律学科(第二部)には併願枠がありません。専願型のみです。
  3. 併願型は各学科3名。専願型の半分以下の枠です。

3番目は率直に言えば、併願型のほうが狭き門になりやすいということです。同じ試験を受けて、枠が3分の1以下で競います。

ただしこれは「併願型を避けるべき」という意味ではありません。専願型は合格したら入学が条件です。他大学が第一志望なら、併願型を選ぶしかありません。枠の大小ではなく、志望順位で決める判断です。

2. 出願資格——2つのルート

学歴要件に加えて、次のいずれかを満たす必要があります。

  1. 出願時における全体の学習成績の状況が3.5以上(法律学科第二部は3.0以上)
  2. または、英語等の外国語・国語・数学・地歴公民科目の平均で4.0以上の科目が一つ以上ある(法学部専願型における法律学科第二部は3.5以上)

この2つ目のルートが、この入試の特徴です。

全体の評定が3.5に届かなくても、得意な1科目が4.0以上あれば出願できます。「英語だけは強い」「国語だけは高い」という生徒に道が開いています。

評定の数え方については内申点の実務で扱っています。科目別平均の出し方を、学校の先生に確認してください。ご自身の計算と学校の記載が食い違うことがあります。

3. 英語外部検定は必須

上記の評定要件に加えて、英語外部検定が必要です。基準は次のとおりです。

検定 基準
実用英語技能検定(英検) 2級以上、またはCSE 1,980以上
ケンブリッジ英語検定 140
GTEC(4技能) 930
TOEFL iBT 41(2026年1月20日以前受験)/3以上(1月21日以降)
TOEIC L&R + S&W×2.5 1,150
TOEIC L&R 500
TOEIC Bridge L&R + S&W 165
TOEIC Bridge L&R 81
IELTS 4.0
TEAP 225

ここは「評定 or 科目別評定」+「英語検定」という構造です。英語検定は選択肢ではなく必須条件です。

基準自体は英検2級相当と、総合型選抜としては標準的な水準です。TOEIC Bridgeまで認めている点は幅が広く、英検の受験機会を逃した生徒にも道があります。

4. 選考方法——小論文が日本語と英語で出る

選考は筆記試験(総合型小論文)+書類選考です。

この「総合型小論文」の説明が重要です。

「高等学校の教育課程を踏まえた論理的読解力と論理的思考力を問う。日本語と英語で出題する。」

つまり英語の文章が出ます。一般的な小論文対策——テーマについて意見を述べる練習——だけでは足りません。英語の文章を読んで、日本語で論じる力が求められます。

また「論理的読解力」が明記されている点も見逃せません。与えられた文章を正確に読むことが先で、意見を書くのはその後という設計です。自分の主張だけを書く答案は要求に応えていません。

小論文の型については小論文の書き方で扱っています。ただしこの入試については、英文読解を含む形式で練習してください。

5. 日程

項目 日程
Web出願登録 令和8年8月1日(土)〜9月25日(金)
出願書類提出 令和8年9月1日(火)〜9月25日(金) 郵送必着
試験 令和8年10月18日(日)
合格発表 令和8年11月9日(月)
入学手続締切 令和8年11月20日(金)
入学検定料 35,000円
試験場 法学部 神田三崎町キャンパス

「郵送必着」である点に注意してください。消印有効ではありません。締切日に投函しても間に合いません。

また、試験が10月18日、合格発表が11月9日と比較的早い日程です。専願型で合格すれば、そこで受験が終わります。逆に不合格なら、11月上旬から一般選抜に切り替えることになります。どちらに転んでも動けるよう、一般選抜の勉強は止めないでください。

6. 専願型か併願型かの判断

状況 選ぶ型
日本大学法学部が第一志望 専願型(枠が広い)
他大学が第一志望で、日大法も受けたい 併願型(枠は狭いが選択肢が残る)
法律学科(第二部)志望 専願型のみ(併願枠なし)

専願型で出願しておいて、合格後に他大学へ——ということはできません。専願は入学の確約です。迷っているなら併願型を選ぶのが誠実な判断です。

7. よくある誤解

「法律学科ならどのコースでも出せる」

出せません。総合法コースのみが対象です。

「評定3.5がないと出願できない」

そうとは限りません。科目別の平均で4.0以上の科目が一つあれば出願できます。

「英語検定は持っていれば有利という扱い」

違います。出願の必須条件です。

「小論文は日本語だけ」

違います。日本語と英語で出題されます。

「締切日に出せば間に合う」

間に合いません。郵送必着です。

当塾の立場

当塾は総合型選抜の指導を行っており、この記事には利害があります。その前提でお読みください。

そのうえで、日本大学法学部CL方式について当塾の見方を書きます。

この入試の出願要件は、よく設計されていると考えています。全体の評定3.5という一本の線ではなく、「科目別で4.0以上が一つ」という別ルートを用意しているからです。得意分野が偏っている生徒に道を残す設計です。

当塾では、評定が3.5に届かず総合型選抜をあきらめかけている生徒に、まず科目別の評定平均を学校で確認させています。ここで出願資格が見つかることがあります。

一方で、併願型の枠が各学科3名である点は、正直に伝えるべき情報だと考えています。「併願できるから気軽に」という勧め方はしていません。同じ試験で、枠が3分の1以下です。

また、総合型小論文が日本語と英語で出題されることは、対策の前提を変えます。志望理由を語る練習ばかりしていても届きません。当塾では、この入試を目指す生徒には英文を読んで日本語で論じる形式で演習させています。準備の中身が一般的な「総合型対策」とは別物になる入試です。

まとめ

  1. 専願型48名・他大学併願型15名の別枠。併願型は各学科3名と狭い。
  2. 法律学科は総合法コースのみ。第二部は専願型のみ(併願枠なし)。
  3. 出願資格は全体の評定3.5以上または科目別平均4.0以上の科目が一つ
  4. それに加えて英語外部検定が必須(英検2級/CSE1,980 ほか)。
  5. 選考は総合型小論文+書類選考。小論文は日本語と英語で出題
  6. 出題の主眼は論理的読解力と論理的思考力。意見だけの答案では届かない。
  7. 試験 令和8年10月18日(日)、発表 11月9日(月)。書類は郵送必着

この記事は2026年9月11日に日本大学法学部の入試情報で確認した令和9年度 総合型選抜 CL方式の内容にもとづいています。要件・日程・募集人員は変更されることがあります。出願前に必ず最新の要項でご確認ください。

この記事と関わりの深い記事です。あわせてお読みいただくと、判断の材料が揃います。

記事全体の見取り図は記事の索引——テーマ別に、どれから読めばよいかにまとめています。

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ryomiyagawa Founder
早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。

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