立教大学 自由選抜入試(2027年度)|英語資格が全学部で必須に

立教大学の自由選抜入試は、英語資格が全学部で必須になりました

立教大学の総合型選抜は「自由選抜入試」という名称で実施されています。志望する学部に関連した高い能力を持つ者、あるいは学業以外の諸活動の分野に秀でた個性を持つ者を受け入れる、という趣旨の入試です。

2027年度入試で押さえるべき点は明確です。文学部文学科のドイツ文学専修・フランス文学専修を除くすべての学部で、言語資格・検定試験のスコア提出が必須になっています。「実績があれば資格は不要」という入試ではありません。

この記事は、2026年9月11日時点で公開されている2027年度自由選抜入試 入試要項をもとに書いています。要件は毎年変わります。出願前に必ず最新の要項をご確認ください。

出典:立教大学「2027年度 自由選抜入試 入試要項」(2026年9月11日確認)

1. 日程

社会学部を含む多くの学部で、日程は共通です。

項目 日程
出願資格事前審査 2026年7月31日(金)まで(日本以外の学校教育制度の出身者のみ)
Web出願 2026年9月1日(火)〜9月10日(木)
書類送付締切 2026年9月11日(金)(国内は消印有効/国外は必着)
受験票取得 2026年10月13日(火)
第1次選考(書類選考)合格発表 2026年10月30日(金)
第2次選考 2026年11月14日(土)(社会学部)
第2次選考合格発表 2026年12月7日(月) 11:00
入学手続 第1次 12月7日〜14日/第2次 2027年1月18日〜2月4日

注意すべきは第1次選考の結果が10月30日まで出ないことです。9月に出願してから2か月近く待ちます。この間、一般選抜の勉強を止めると立て直しが効かなくなります。

また、書類送付締切がWeb出願の締切の翌日に設定されています。Web登録だけで出願完了ではありません。

2. 英語資格の基準

社会学部の場合、出願資格に次の英語資格が含まれます。

検定試験 基準
ケンブリッジ英語検定 140点以上
実用英語技能検定(英検) CSE 1,950点以上
GTEC 930点以上
IELTS(Academic Module) オーバーオール・バンド・スコア 4.0以上
TEAP 225点以上
TOEFL iBT 42点以上(2026年1月21日より前)/Overall 3.0以上(2026年1月21日以降)

条件は2つです。

  1. 4技能(Reading・Listening・Writing・Speaking)スコアのみ有効
  2. 出願期間の初日から遡って2年以内に受験したもののみ有効。

2番目に注意してください。出願初日は2026年9月1日です。2024年9月より前に受けた資格は使えません。高1で取った英検が期限切れになっている、という事態が起こります。

なお、英検CSE1,950という水準は、他大学の総合型選抜でもよく見かける基準です。この一つを押さえておくと、複数の大学で出願資格を満たせます。併願設計の観点からは、ここを最初の目標にする意味があります。詳しくは英検の入試利用で扱っています。

3. 社会学部の選考

社会学部の募集人員は、社会学科5名程度、現代文化学科5名程度、メディア社会学科5名程度です。

出願資格は3つの条件をすべて満たすことです。

  1. 高校卒業(見込み)などの学歴要件。
  2. 本学社会学部での勉学に強い意欲を持つ者。
  3. 上記の英語資格・検定試験のいずれかの成績を取得している者。

提出書類が特徴的です。入学志願票・志望理由書・自由研究・調査書・英語資格検定試験証明書の5点。ここで「自由研究」が求められます。

そして第2次選考の中身を見ると、この自由研究の位置づけが分かります。

科目 時間 内容
Ⅰ 小論文 10:00〜11:30 与えられたテーマについて書かれた小論文から、論理的構成力・文章表現力・知的素養・独創的発想などを総合的に評価
Ⅱ 面接 13:00〜 第1次選考で提出された自由研究成果物を用いて、口頭発表5分+質疑応答10分

面接の条件も明記されています。提出書類のコピーの持ち込みは可、追加資料の持ち込みは不可。研究目的を明示した上で、独自の意見として何を主張したいのかを明確に結論部で表現することが求められます。

4. 自由研究をどう作るか

社会学部の自由選抜入試は、実質的に「自由研究をどこまで作り込めたか」で決まる入試です。書類審査で見られ、面接で発表させられ、質疑を受けます。

作る手順は次のとおりです。

  1. 問いを立てる——「〜について調べた」ではなく「〜はなぜ起きているのか」。問いの形にする。
  2. すでに分かっていることを調べる——書籍、論文、統計。ここを飛ばすと、既知のことを再発見して終わります。
  3. 分かっていない部分を特定する——ここが研究の価値になります。
  4. 自分で調べる——アンケート、インタビュー、観察、資料の分析。高校生に可能な範囲で構いません。
  5. 結論を明示する——「何が言えたか」を1文で書く。ここが曖昧だと評価されません。
  6. 5分で話せる形にする——資料は持ち込めません。話す順序を決め、暗記ではなく構造で覚える。

5番目は要項でも強調されています。「独自の意見として、何を主張したいのか、明確に結論部で表現してください」と明記されています。調べた内容の羅列では足りません。

4番目について補足します。立派な調査である必要はありません。自分で手を動かしてデータを取ったかどうかが、質疑で効いてきます。文献だけで構成すると、「あなたは何をしたのか」と問われて答えられなくなります。

問いの立て方は志望理由書の構造で、発表と質疑の扱いは総合型選抜のプレゼンテーションで詳しく扱っています。

5. 他学部の形式

自由選抜入試は全学部で実施されますが、第2次選考の中身は学部で違います。要項から読み取れる例を挙げます。

学部 第2次選考
社会学部 小論文+面接(自由研究の発表5分+質疑10分)
法学部 面接のみ(10:30〜)
経済学部 総合科目+面接
文学部 小論文+面接
理学部 生命理学科 面接のみ(11月14日または15日。試験日は大学が指定)
コミュニティ福祉学部 面接(プレゼンテーション資料を用いて口頭発表7分+質疑13分)

法学部は募集人員8名程度で、第2次が面接のみです。小論文がない代わりに、面接の比重がきわめて大きくなります。

コミュニティ福祉学部は発表7分・質疑13分と、社会学部より長く設定されています。学部ごとに準備の形が変わります。志望学部の欄だけを読んでください。

6. 準備の設計

時期 やること
高2の秋まで 英語資格を取得。出願初日から2年以内という条件に注意。
高2の冬〜高3春 自由研究のテーマ決定。問いを立てる。先行研究を読む。
高3の4〜7月 自分で調査を行う。データを取る。
高3の8月 自由研究をまとめる。志望理由書を作成。
9月1〜11日 出願。Web登録と書類送付の両方を完了させる。
9月〜10月末 一般選抜の勉強。結果を待つ間に止めない。
11月上旬 小論文の練習と、5分発表の練習に集中。

自由研究は数か月かかります。高3の夏から始めて間に合う作業ではありません。高2のうちにテーマを決めておく必要があります。

7. よくある誤解

「実績があれば英語資格は要らない」

違います。文学部の一部専修を除き、言語資格・検定試験のスコア提出が必須です。

「高1で取った英検が使える」

出願初日から2年以内という制限があります。2024年9月より前のスコアは使えません。

「自由研究は調べ学習でよい」

面接で5分間の口頭発表と10分の質疑があります。調べた内容の紹介では10分もちません。自分の主張が要ります。

「Web出願すれば出願完了」

書類送付締切が翌日に設定されています。両方を完了させないと出願になりません。

当塾の立場

当塾は総合型選抜の指導を行っており、この記事には利害があります。その前提でお読みください。

そのうえで、立教大学社会学部の自由選抜入試について申し上げると、この入試は「作品を持っていく入試」です。自由研究という成果物があり、それについて発表し、質問される。書類の文章力だけでは通りません。

当塾が関われるのは、主に問いの設定と、質疑への耐性を作る部分です。生徒の自由研究に対して答えにくい質問を出し、答えられない箇所を潰していく。調査そのものは本人がやる作業です。

逆に言えば、塾が代わりに研究を作ることはできません。そうして作ったものは、10分の質疑で崩れます。ここは生成AIでも同じで、使い方を誤ると質疑で見抜かれます。生成AIの使い方で扱っています。

また、英語資格の有効期限については、当塾では高2の段階で必ず確認しています。「持っているのに使えない」が最ももったいない失敗だからです。

まとめ

  1. 文学部の一部専修を除き、全学部で言語資格・検定試験のスコア提出が必須
  2. 資格は4技能のみ有効・出願初日から遡って2年以内
  3. 社会学部の募集は各学科5名程度
  4. 提出書類に「自由研究」が含まれる。面接で発表5分+質疑10分。
  5. 面接は提出書類のコピーは持ち込み可、追加資料は不可
  6. 第1次の結果は10月30日。それまで一般選抜の勉強を止めない。
  7. 学部で第2次の形式が違う。法学部は面接のみ

この記事は2026年9月11日に立教大学の2027年度自由選抜入試 入試要項で確認した内容にもとづいています。要件・日程は変更されることがあります。出願前に必ず当該年度の要項をご確認ください。

この記事と関わりの深い記事です。あわせてお読みいただくと、判断の材料が揃います。

記事全体の見取り図は記事の索引——テーマ別に、どれから読めばよいかにまとめています。

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ryomiyagawa Founder
早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。

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