
武蔵野個別指導塾の特徴
成城大学の総合型選抜 完全対策2027年度——学科ごとに、要求されるものが正反対である

【3分でわかる要約】高校生のみなさんへ
難しい話の前に、いちばん大事なところだけ。
① 成城は「併願できる」総合型選抜です。 大学の公式FAQにこう書かれています。「他大学との併願はできますか?→できます。また、本学の他学部の総合型選抜や一般選抜との併願も可能です」「総合型選抜が不合格になった場合、一般選抜は出願できますか?→できます」。成蹊大学が専願(受かったら必ず入学)なのと、ここが決定的に違います。ダメ元で受けられる、数少ない入試です。
② ただし、学部の中で学科をかけもちすることはできません。 経済学部の中で経済学科と経営学科の両方、はダメです。学部をまたげばOK(法学部と社会イノベーション学部の併願は、試験時間が重ならないよう大学が調整してくれます)。
③ 評定が要る学科と、要らない学科があります。 ここが最重要です。
- 評定がまったく要らない:法学部、社会イノベーション学部、文芸学部の英文学科・ヨーロッパ文化学科
- 評定が要る:経済学部(3.8以上)、文芸学部マスコミュニケーション学科(3.7以上)、文芸学部文化史学科(国語・英語・地歴公民が4.0以上)
④ 法学部は、成績をまったく見ません。 募集要項に驚くことが書いてあります。調査書で提出した場合でも「成績は評価対象としない」。しかも高卒認定合格者でも出願できます。提出書類は卒業(見込)証明書と志願理由書の2点だけ。評定も英検も要りません。
⑤ そのかわり、法学部は一次から筆記試験があります。 6,000字から10,000字程度の長い文章を読んで、90分で答える試験です。ここが勝負どころです。
⑥ 社会イノベーション学部は、課題図書が公表されています。 植原亮『科学的思考入門』(講談社現代新書・2025年)。一次試験の論述審査は、この本に基づいて出題されます。しかも試験中に本を参照することはできません。つまり読み込んでおく必要があります。今すぐ買って読み始めてください。
⑦ 英検は「合否を問わない」学部があります。 社会イノベーション学部はCSEスコア1,950以上あれば、級に受かっていなくてもかまいません。経済学部・英文学科・ヨーロッパ文化学科は1,980以上(こちらも合否不問、または2級合格)。「落ちたから使えない」は間違いです。
⑧ 経済学部は、英検がなくても出願できます。 「外国語」教科における英語の関連科目全ての評定平均が4.2以上なら、英語外部検定の代わりになります。
⑨ 文化史学科とマスコミュニケーション学科は、5分間のプレゼンがあります。 パワーポイントや模造紙を持ち込めます。パソコン(Windows)とホワイトボードは会場にあります。
以上です。ここから先は、学部学科ごとの詳しい話です。自分の志望のところだけ読んでも構いません。
この記事について
本記事は、成城大学が公開している2027年度 総合型選抜学生募集要項(2026年5月現在の内容)の原本、および入試情報サイト「成城ブリッジ」の公開情報にあたって作成しています。推測や二次情報は含みません。
冊子の配布はありません。要項も志願理由書も、成城ブリッジからPDFでダウンロードします。
1. 全学部に共通する構造
1-1. 2段階選抜で、二次は「別の出願」が必要
成城の総合型選抜は一次試験と二次試験に分かれています。そして、二次試験は一次合格者が改めてWEB出願する必要があります。一次に受かれば自動的に二次を受けられるわけではありません。二次の出願受付期間は一次合格発表の当日から始まり、10日前後で締め切られます。うっかり出し忘れると、そこで終わります。
1-2. 一次の結果の扱いが、学部で違う
これは見落とされがちですが、重要な違いです。
| 学部 | 一次の結果は二次に反映されるか |
|---|---|
| 経済学部 | 反映されない(要項に「一次試験の結果は二次試験に反映されません」と明記) |
| 法学部 | 反映されない(「二次試験では、面接審査の結果のみで、選考が行われます」) |
| 文芸学部 | 反映される(「一次試験の結果も含めて総合的に選考します」) |
| 社会イノベーション学部 | 反映される(同上) |
経済学部と法学部は、二次が一発勝負です。一次でどれだけ良い成績でも、二次でやり直しになります。逆に言えば、一次をぎりぎりで通っても二次で逆転できます。
1-3. 併願のルール
要項の各学部ページに、同じ趣旨のことが書かれています。
※◯◯学部内の学科併願は認めません。成城大学の他学部、及び他大学の総合型選抜との併願は認めます。
法学部のページには「※成城大学の他学部、及び他大学の総合型選抜との併願を認めます」とあり、学科がひとつなので学科併願の制限がありません。
そして日程表の注記に、こうあります。
※3 法学部と社会イノベーション学部を併願する場合、試験時間に影響が出ないように調整します。
大学側が学内併願を想定して、日程を調整してくれるということです。この2学部はどちらも一次試験日が10月3日・4日、二次試験日が同じ11月8日なので、併願する受験生が実際にいるのでしょう。
1-4. 日程(学部で最大3週間違います)
| 経済学部 | 文芸学部 | 法学部 | 社会イノベーション学部 | |
|---|---|---|---|---|
| ガイダンス | 6/14(日)・7/19(日)・8/1(土) | 同左 | 同左 | 同左 |
| 一次出願受付 | 9/15(火)〜9/25(金) | 9/8(火)〜9/18(金) | 9/1(火)〜9/11(金) | 9/1(火)〜9/11(金) |
| 一次試験日 | 書類審査のみ | 書類審査のみ | 10/4(日) | 10/3(土) |
| 一次合格発表 | 10/22(木)10:00 | 10/16(金)10:00 | 10/9(金)10:00 | 10/9(金)10:00 |
| 二次出願受付 | 10/22(木)〜11/2(月) | 10/16(金)〜10/26(月) | 10/9(金)〜10/19(月) | 10/9(金)〜10/19(月) |
| 二次試験日 | 11/22(日) | 11/15(日) | 11/8(日) | 11/8(日) |
| 二次合格発表 | 11/26(木)10:00 | 11/20(金)10:00 | 11/13(金)10:00 | 11/13(金)10:00 |
| 入学手続締切 | 12/10(木) | 12/4(金) | 11/27(金) | 11/27(金) |
出願書類は最終日消印有効。法学部・社会イノベーション学部は9月1日からです。夏休みが終わる頃には書類が完成していなければなりません。
1-5. 事前審査・出願資格照会
外国の高等学校やその他の教育機関の出身の場合、その他出願資格や出願書類に疑問がある場合は、入学センターに必ず問い合わせて出願資格照会をします。要項の「出願資格概要」の出願資格①(8)で出願する者は、事前審査が必須です。該当しそうなら、早めに動いてください。
1-6. 募集人員
| 学部 | 学科 | 募集人員 |
|---|---|---|
| 経済学部 | 経済学科 | 10名 |
| 経済学部 | 経営学科 | 10名 |
| 文芸学部 | 英文学科 | 若干名 |
| 文芸学部 | 文化史学科 | 若干名 |
| 文芸学部 | マスコミュニケーション学科 | 若干名 |
| 文芸学部 | ヨーロッパ文化学科 | 若干名 |
| 法学部 | 法律学科 | 10名 |
| 社会イノベーション学部 | 政策イノベーション学科 | 10名 |
| 社会イノベーション学部 | 心理社会学科 | 10名 |
文芸学部の4学科はすべて「若干名」です。数が公表されていないぶん、読みにくい。逆に経済・法・社会イノベーションは各10名と明示されています。
2. 経済学部(経済学科・経営学科)——評定3.8+英語、そして90分1,200字
総合型選抜の趣旨(要項より)
本学経済学部では、経済・社会に対する強い関心を持ち、専門能力の向上と幅広い識見の獲得を目指し、論理的思考力を身に付けることを目指す多様な人材を求めています。そこで本選抜では、学力試験だけでは評価しにくい課題発見能力、課題解決能力、表現力、独創性、主体性、積極性、知的好奇心などの資質・能力を調査書、志願理由書、活動報告書といった資料によって判断するとともに、小論文や面接によって総合的な学力の到達度や本学部のカリキュラムへの適性を審査します。
「学力試験だけでは評価しにくい」資質を見るが、「総合的な学力の到達度」も測る——両方書いてあります。
出願資格(3つすべてを満たすこと)
① 高等学校卒業(見込)等。なお経済学部の出願資格には高卒認定合格者の項目がありません(法学部・社会イノベーション学部にはあります)。ここは学部差です。
② 評定平均3.8以上。 高等学校生徒指導要録による5段階評定で、高等学校で学んだ全ての教科・科目の評定平均が3.8以上。
要項には厳しい但し書きが2つあります。
※「出願資格を証明する書類」において、評定平均3.8以上を客観的に証明できない者は出願資格を認めません。<br>※在学中に留学をした場合、留学中の評価は評定平均3.8以上の出願資格には算入せず、それを除いて評定平均を算出してください。ただし、留学している旨を調査書等の備考欄に記載してください。
③ 英語の能力が次のいずれかの基準を満たすこと(スコアは高校入学後に取得のものに限る)。
| 検定試験・評定平均 | 基準 | 備考 |
|---|---|---|
| 実用英語技能検定(従来型・S-CBT・S-Interview) | 2級合格、または準1級以上の受験かつCSEスコア1,980以上(合否は問わない) | 英検IBAは利用不可。4技能全ての試験を受けた結果のみ有効 |
| GTEC(CBTタイプ) | 900以上 | 検定版・アセスメント版・GTEC Business・GTEC Academicは利用不可 |
| TOEFL iBT | (新)3以上/(旧)44以上 | MyBest Score・Home Edition・TOEFL ITPは利用不可 |
| TOEIC L&R(公開テスト) | 520以上 | IPは利用不可 |
| 「外国語」教科における英語科目の評定平均 | 4.2以上 | 英語の関連科目全てで算出 |
この表の最後の行が、経済学部志望者にとって決定的に重要です。英語外部検定を持っていなくても、英語科目の評定平均が4.2以上あれば出願できるのです。英検を受ける時間がなかった人にも道があります。
そして英検については「準1級以上の受験かつCSEスコア1,980以上(合否は問わない)」。準1級に落ちてもCSE1,980あれば使えます。
※経済学部内の学科併願は認めません。成城大学の他学部、及び他大学の総合型選抜との併願は認めます。
一次試験(書類審査のみ)
提出するのは、出願資格を証明する書類(調査書等)、志願理由書、活動報告書および所有資格・活動成果を証明する資料です。
- 志願理由書:本学所定の用紙に、本学部への志願理由に関する3つの設問について、それぞれ400字以内
- 活動報告書:【A】欄に高校時代に取り組んだ主な活動を400字以内で説明。加えて【項目(1)】出願資格③を証明する英語能力、【項目(2)】出願資格で指定された試験以外の外国語検定試験(TEAPなど)の結果、【項目(3)】本学部のアドミッション・ポリシーと関連があると考える取得資格、【項目(4)】課外活動における顕著な成果
400字×3問+400字。合計1,600字で勝負が決まります。短いからこそ、1文字も無駄にできません。
二次試験(11月22日)
- 小論文:90分(1,200字程度)
- 個別面接:20分程度(小論文の内容説明3〜5分および提出書類の内容に関する質疑応答)
面接で、自分が書いた小論文を説明させられます。これは珍しい形式です。書きっぱなしにできない。何を書いたか、なぜそう書いたかを、口頭で3〜5分にまとめ直す必要があります。
そして繰り返しになりますが、一次試験の結果は二次試験に反映されません。二次の小論文と面接だけで決まります。
面接会場には受験票以外の持ち込みができません。
対策
90分で1,200字は、書くスピードとしては余裕があります。構成を考える時間に使えます。むしろ問題は、書いた内容を3〜5分で説明できるかどうか。小論文を書く練習をするときは、書いたあとに必ず「これを3分で説明する」練習まで込みでやってください。
3. 文芸学部——4学科で出願資格がバラバラ
文芸学部は、学科ごとに出願資格の設計思想がまったく違います。ここを混同すると致命的です。
3-1. 英文学科・ヨーロッパ文化学科——評定不要、外部検定で出願
出願資格は①高等学校卒業(見込)等、②本学部の定める外部検定試験のスコアまたは合格の基準を満たす者、の2つのみ。評定の要件はありません。
英語検定試験の基準は経済学部とほぼ同じで、英検は2級合格、または準1級以上の受験かつCSEスコア1,980以上(合否は問わない)、TEAP(4技能パターン)225以上、GTEC 930以上、TOEFL iBT (新)3以上/(旧)44以上。
ここに学科差があります。
- 英文学科は「英語検定試験」のみのスコアまたは合格を認めます
- ヨーロッパ文化学科は「英語検定試験」および「独語・仏語検定試験」のスコアまたは合格を認めます
ドイツ語やフランス語を学んできた人にとって、ヨーロッパ文化学科はその語学力をそのまま出願資格に使える数少ない入試です。
二次試験(面接審査)の流れ
- 英文学科:特定のテーマについての資料(日本語)を読み、その内容を要約し、自分の意見をまとめた上で個人面接
- ヨーロッパ文化学科:個人面接(面接会場には受験票以外の持ち込み不可)
英文学科なのに資料が日本語である点は、覚えておいてください。英語力は出願資格で見て、二次では日本語の読解と論述を見る、という設計です。
3-2. 文化史学科——評定4.0+「地域」の探究・実践
出願資格は①〜③のすべて。
① 高等学校又は中等教育学校を2027年3月に卒業見込みの者(=現役生のみ。既卒者は対象外) ② 高等学校(又はその相当期間)の国語・英語・地歴公民の評定平均が4.0以上(全教科ではなく、この3教科) ③ 高校時代、学校内外で、❶地域史・地域文化・地域課題の探究、または、❷地域史の発信、地域文化の継承・発展・発信、地域課題の解決に関わる実践に取り組んだ者
要項は❶❷の範囲を広く取ると明言しています。「総じて地域史・地域文化・地域課題に関わる探究と実践を広範囲に捉えて構いません」。❶には「高等学校又は中等教育学校における正課活動として行われた、調査や分析・考察を伴う学習や自主研究への取り組み」が含まれます。学校の探究学習が、そのまま出願資格になりうるということです。
ただし注意書きがあります。グループで取り組んだものでもよいが、「当該活動において志願者が果たした役割や成果物における担当箇所をなんらかのかたちで明示できることを求めます」。チームの成果を自分の成果のように書くことはできません。
二次試験の流れ:1人15分。最初の5分(時間厳守)を高校時代の活動内容と志望動機のプレゼンテーションにあてます。その際、パワーポイントや模造紙などを事前に準備し、当日使用しても構いません。パソコン(Windows)、ホワイトボード(黒・赤・青のペン)は面接会場に用意されています。残りの10分が質疑です。
3-3. マスコミュニケーション学科——評定3.7、要件はシンプル
出願資格は①2027年3月に卒業見込みの者、②高等学校(又はその相当期間)の全体の評定平均が3.7以上、の2つだけ。英語外部検定は不要です。
文化史学科が「国語・英語・地歴公民で4.0」なのに対し、こちらは「全体で3.7」。得意教科の偏りがある人はマスコミ、3教科が強い人は文化史、という読み方ができます。
二次試験の流れ:1人15分。最初の5分(時間厳守)を志望動機のプレゼンテーションにあてます。パワーポイント、模造紙、説明パネルなどを事前に準備し、当日使用可。パソコン(Windows)、ホワイトボード(黒・赤・青のペン)は会場にあります。残り10分が質疑です。
文化史学科が「活動内容と志望動機」なのに対し、マスコミュニケーション学科は「志望動機」のみ。5分の使い方が変わります。
3-4. 文芸学部に共通すること
一次試験は書類審査のみ。二次は面接審査で、一次試験の結果も含めて総合的に選考されます(経済・法とは逆)。
※文芸学部内の学科併願は認めません。成城大学の他学部、及び他大学の総合型選抜との併願は認めます。
文化史・マスコミの5分プレゼン対策
「時間厳守」と要項が2回書いています。5分を超えたら切られると考えてください。そして機材が用意されている以上、スライドを使わない選択は不利になりえます。
5分で伝えられるのは、多くて3つの論点です。スライドなら7〜10枚。それ以上は詰め込みすぎです。そして残り10分の質疑が本番だと思ってください。プレゼンは質疑を呼び込むための設計図です。あえて掘り下げ余地を残しておくと、質疑が自分の得意な方向に流れます。
4. 法学部——成績を見ない入試。勝負は90分の読解
成城の総合型選抜のなかで、最も特異な設計をしているのが法学部です。
総合型選抜の趣旨(要項より)
本選抜は、法律・政治を中心とする社会問題に強い関心を持ち、柔軟で個性豊かな発想を持つ人に入学を認めるために、書類審査・筆記試験・面接を通じて総合的な判定・審査を行おうとするものです。
出願資格——高校を出ていれば、それだけでよい
出願資格は「成城大学法学部を志望する者で、以下のいずれかの資格を有する者、または2027年3月31日までに有する見込みの者」として、(1)高等学校又は中等教育学校を卒業した者 から(8)まで列挙されているだけです。
(7)に「高等学校卒業程度認定試験に合格した者(旧規程による大学入学資格検定に合格した者を含む)」が含まれています。
つまり——評定の要件がありません。英語外部検定の要件もありません。高卒認定でも出願できます。
提出書類は2点だけ
一次試験で郵送するのは、次の2つです。
- 卒業証明書又は卒業見込み証明書(厳封)
- 志願理由書(本学所定の用紙)
そして、卒業見込み証明書について要項はこう注記しています。
※卒業見込み者のうち、調査書内に卒業見込みと記載があれば調査書でも差し支えない。ただし、調査書で提出された場合であっても、成績は評価対象としない。
「成績は評価対象としない」と明記されている総合型選抜は、非常に珍しい。調査書を出しても、そこに書かれた評定は見ない、と大学が宣言しているのです。
活動報告書もありません。部活の実績も、資格も、コンテストの入賞も、提出する枠がない。書類で評価されるのは志願理由書だけです。
※成城大学の他学部、及び他大学の総合型選抜との併願を認めます。
一次試験(10月4日・集合9:30)——ここが本丸
審査内容は2つ。
ア)書類審査:志願理由書に基づく審査<br>イ)筆記試験による文章読解力・表現力審査(90分):6,000字から10,000字程度の論理的かつ主張のある文章を提示し、客観的かつ批判的な読解力および読解に基づく自己の意見の表現力を審査します。
文字数が明記されているのが親切です。6,000〜10,000字。新書なら20〜30ページ分、大学入試の現代文の標準的な文章(3,000〜4,000字)の2倍前後です。
法学部の佃陽子教授は、大学のサイトでこう述べています。
法学部では、「すべての学びの基礎に読解力がある」と考えています。総合型選抜で問われるのはまさに、文章を客観的かつ批判的に読み解く力であり、入学後の学びの基礎となるものです。常日頃から専門的な文章を読み、社会でどのような問題があり、それはなぜ問題になっているのか、社会に対するアンテナを高く張っておくことが大事です。
「客観的かつ批判的に」——要項と教員メッセージの両方に同じ言葉が出てきます。要約するだけでは足りず、その主張を検討するところまで求められている、と読むべきです。
二次試験(11月8日)——面接だけで決まる
面接による資料分析力・表現力審査:特定のテーマについての資料を読み(約15分)、その資料をもとに議論を論理的に展開することができるか、社会問題に関心があるかを個人面接(約20分)で審査します。なお、面接の中では、提出された志願理由書に基づいての質疑応答も行います。<br>※二次試験では、面接審査の結果のみで、選考が行われます。
一次の筆記がどれだけ良くても、二次には持ち越されません。その場で15分読んで、20分話す。これだけで合否が決まります。
面接会場には受験票および当日の配付資料以外の持ち込みができません。
法学部の対策——半年で読解力を上げる
一次も二次も、やっていることは同じです。長い文章を読んで、批判的に検討して、自分の言葉で述べる。形式が筆記か口頭かの違いだけです。
したがって対策も一本化できます。
毎週1本、新書の1章(6,000〜10,000字)を読む。そして次の3つを書く。
- 筆者の主張を200字で要約する(客観的に読む)
- その主張が成り立つために必要な前提を1つ挙げる(批判的に読む)
- その前提が崩れる場合を1つ挙げ、自分の意見を400字で書く(表現する)
これを4月から始めれば、10月4日までに約25本読めます。成績を見ない入試とは、「今からでも間に合う入試」という意味でもあります。
題材は、法学・政治学に隣接する社会問題を扱った新書がよいでしょう。要項が「法律・政治を中心とする社会問題に強い関心」と書いているとおりです。
5. 社会イノベーション学部——課題図書が公表されている
募集する人材(要項より)
アドミッション・ポリシーに加えて、次のような人を求めるとしています。
- 自らの感性を活かし、進んで色々な機会を捉えてチャレンジする人
- イノベーションを通じて社会を変革することに興味があり、それに関連する課題の解決に関心がある人
- イノベーションを生み出す政策・戦略や、イノベーションが人々に与える影響を心理あるいは社会の分野から学びたい人
- 基礎的学力の上に、創造的な発想力・応用力を養っていきたいと考えている人
- 国際的視野を持ち、社会に積極的に情報発信し、貢献できる人
出願資格(①②の両方)
① 高等学校卒業(見込)等。法学部と同じく、高等学校卒業程度認定試験の合格者も含まれます。評定の要件はありません。
② 英語外部検定試験で4技能全ての試験を受けた結果のスコアを証明できる者。
| 検定試験 | 基準 | 備考 |
|---|---|---|
| 実用英語技能検定(従来型・S-CBT・S-Interview) | CSEスコア1,950以上 | 英検CSEスコアが基準点を満たしていれば、各級の合否は問わない。英検IBAは利用不可 |
| TEAP(4技能パターン) | 225以上 | 2技能パターンは利用不可、CBTタイプは利用不可 |
| GTEC(検定版・CBTタイプ) | 930以上 | アセスメント版・GTEC Business・GTEC Academicは利用不可 |
ただし、出願時に提出する英語外部検定試験の証明書は1種類(1通)に限ります。
※社会イノベーション学部内の学科併願は認めません。成城大学の他学部、及び他大学の総合型選抜との併願は認めます。
CSE1,950という数字を正確に理解してください。これは「級に合格していること」を求めていません。英検のCSEスコアは受験した級に関わらず算出されるため、2級に落ちていても、あるいは準2級を受けていても、合計1,950に届いていれば出願資格を満たします。「英検に落ちたから総合型は無理」と思い込んでいる受験生は、まずスコア証明書を確認してください。
一次試験(10月3日)——課題図書が指定されている
審査内容は2つ。
ア)書類審査:出願書類に基づく審査<br>イ)論述審査(90分):課題図書に基づいて出題します。<br>※課題図書を試験中に参照することはできません。
そして課題図書が明記されています。
◎論述審査の課題図書<br>植原 亮 (2025)『科学的思考入門』(講談社現代新書)東京:株式会社 講談社
要項に載っている紹介文はこうです。「ふだん使いの『科学』で思考の土台を強くする。自分の頭で考えるために科学という営みの本質を楽しく学べる最良の入門書。有害な情報から身を守り、無意識のバイアスを避けるには? 情報過剰社会を生きる私たちに必須の『免疫』―日常・仕事で威力を発揮する『科学的思考』。因果関係の正しい理解から、認知バイアス……」
これは、志望者にとって最大の贈り物です。試験に出る本が事前に分かっている入試は、そう多くありません。しかも試験中は参照できないのだから、読んで、理解して、自分の言葉で語れる状態にしておく必要があります。
二次試験(11月8日)
ア)書類審査(出願書類による)<br>イ)面接審査<br>※一次試験の結果も含めて、総合的に選考します。
法学部・経済学部と違い、一次の論述審査の結果は二次にも生きます。
対策——課題図書の読み方
『科学的思考入門』は、因果関係、認知バイアス、疑似科学の見分け方といったテーマを扱う本です。90分の論述で問われるのは、おそらく「本の内容を覚えているか」ではなく、「本の考え方を、別の具体例に適用できるか」です。
読み方を提案します。
- まず通読する。(新書1冊、8〜10時間)
- 章ごとに、その章の中心概念を1つ、自分の言葉で200字で説明する。
- その概念が当てはまる身近な例を、本に出てこないものから1つ探す。ニュース、SNSで見た主張、自分の学校で起きたこと、何でも構いません。
- その例を、本の枠組みで分析して400字で書く。
これを全章分やれば、どんな設問が来ても対応できます。逆に、通読して終わりにすると、90分の論述で書くことがなくなります。
そして、この作業は志願理由書にもそのまま使えます。社会イノベーション学部が求めているのは「基礎的学力の上に、創造的な発想力・応用力を養っていきたいと考えている人」です。課題図書の概念を使って身近な問題を分析してみせること自体が、この学部への適性の証明になります。
6. 志願理由書——成城で最も重い書類
成城の全学部で提出が求められ、法学部では唯一の評価対象書類になるのが志願理由書です。ここを落とすと、どの学部でも厳しい。
6-1. 「アドミッションポリシーに共感しました」と書かない
これは成城に限りませんが、最も多く、最も評価されない一文です。教員は毎年これを何百通も読んでいます。共感は前提であって、志望理由ではありません。
6-2. 「部活を頑張りました」「ボランティアをしました」で終わらせない
活動の事実だけでは評価は動きません。重要なのは、その活動から何を問いとして持ち帰ったかです。
特に文化史学科は、要項で「志願者が果たした役割や成果物における担当箇所をなんらかのかたちで明示できること」を求めています。活動の中での自分の位置を具体的に書く必要があります。
6-3. 原体験を、学問領域へ接続する
強い志願理由書には必ず原体験があります。他の誰にも書けない、具体的な経験です。しかし体験を書くだけでは作文です。そこから一般化し、学問的なテーマへ昇華させる階段を上ってください。
「自分の地域でこういうことが起きた」→「これは◯◯という構造の問題ではないか」→「その構造は◯◯学ではこう論じられている」→「しかしまだ論じられていない部分がある」。
6-4. 先行研究とリサーチギャップ、そして自分のRQ
ここまで書ける受験生はほとんどいません。だから差がつきます。
成城大学は「スタディサーチ」というページで、各学科の教員の専門分野を受験生向けのテーマで紹介しています(50以上のテーマ)。大学自身が「志願理由書作成の参考に」と案内しているのですから、まずこれを読んでください。そのうえで、気になった教員の論文をCiNiiやJ-STAGEで探して読む。「ここまでは分かっている。しかしここは分かっていない」というリサーチギャップを見つけ、「だから私はこれを問いたい」というRQ(リサーチクエスチョン)を立てる。
経済学部の志願理由書は3問×400字、活動報告書が400字。合計1,600字しかありません。この分量で差をつけるには、内容の密度を上げるしかない。RQまで書けている志願理由書は、それだけで別格になります。
6-5. 生成AIで書いた文章は、面接で崩れる
成城はすべての学部で、志願理由書に基づく質疑応答を行います(法学部は二次面接で明記、経済学部は提出書類の内容に関する質疑応答、文芸・社会イノベーションも面接審査)。自分で考えていないことは、聞かれた瞬間に分かります。
7. どの学部・学科を選ぶか——判断の順序
第一に、評定で振り分ける。
| 現在の評定 | 出願できる学科 |
|---|---|
| 評定に自信がない(3.7未満) | 法学部、社会イノベーション学部、文芸学部 英文学科・ヨーロッパ文化学科(いずれも評定要件なし) |
| 全体3.7以上 | 上記+文芸学部 マスコミュニケーション学科 |
| 全体3.8以上 | 上記+経済学部(英語要件も必要) |
| 国語・英語・地歴公民が4.0以上 | 上記+文芸学部 文化史学科(地域の探究・実践も必要) |
第二に、英語で振り分ける。英語外部検定が必要なのは、経済学部(または英語評定4.2で代替)、社会イノベーション学部(CSE1,950)、文芸学部 英文学科・ヨーロッパ文化学科(CSE1,980)。法学部とマスコミュニケーション学科は英語不要です。
第三に、試験の型で選ぶ。
- 長文を読んで書くのが得意 → 法学部(90分の読解表現)、経済学部(90分1,200字の小論文)
- 1冊の本を読み込むのが得意 → 社会イノベーション学部(課題図書)
- 人前で話す・見せるのが得意 → 文芸学部 文化史学科・マスコミュニケーション学科(5分プレゼン)
- 要約して意見を述べるのが得意 → 文芸学部 英文学科
8. よくある誤解
誤解1「総合型だから学力は関係ない」 法学部は6,000〜10,000字の読解90分、経済学部は1,200字の小論文90分、社会イノベーション学部は課題図書の論述90分。3学部とも90分の筆記があります。
誤解2「英検に落ちたから出せない」 社会イノベーション学部はCSE1,950以上、経済学部・英文学科・ヨーロッパ文化学科はCSE1,980以上あれば合否を問いません。まずスコア証明書を見てください。
誤解3「評定が低いと無理」 法学部は成績を評価対象としないと明記。社会イノベーション学部、英文学科、ヨーロッパ文化学科にも評定要件はありません。
誤解4「一次に受かれば二次は自動」 二次は改めてWEB出願が必要です。しかも経済学部と法学部は、一次の結果が二次に反映されません。
誤解5「専願だから他が受けられない」 成城は違います。他大学とも、成城の他学部とも、成城の一般選抜とも併願できます。総合型で不合格でも一般選抜に出願できます。
9. 生徒向けチェックリスト
- 成城の総合型は併願できる、と知っていますか
- 志望学科に評定要件があるか、確認しましたか
- 自分の評定(全体/教科別)の正確な数値を知っていますか
- 英検のCSEスコアを確認しましたか(級の合否ではなくスコアです)
- 経済学部志望なら、英語科目の評定平均4.2で代替できると知っていますか
- 社会イノベーション志望なら、『科学的思考入門』をもう買いましたか
- 法学部志望なら、新書を週1冊読む習慣がありますか
- 文化史・マスコミ志望なら、5分のプレゼンを作ったことがありますか
- 「スタディサーチ」で志望学科の教員のテーマを読みましたか
- 二次試験に別途出願が必要だと知っていますか
「いいえ」が多くても、まだ間に合います。法学部・社会イノベーション学部の出願は9月1日からです。
9-2. 時期別ロードマップ
高校1〜2年生
やることは2つだけです。評定を守ることと、英検のCSEスコアを積むこと。成城の場合、この2つが「出せる学科の数」を直接決めます。評定3.8を超えていれば経済学部が、国語・英語・地歴公民4.0を超えていれば文化史学科が、選択肢に入ってきます。英検はCSE1,950/1,980という基準なので、合否ではなくスコアを上げる発想で受けてください。
そして文化史学科を考えるなら、学校の探究学習を地域に向けること。要項が「正課活動として行われた、調査や分析・考察を伴う学習や自主研究」を明示的に認めています。高2のうちに地域をテーマに設定しておけば、そのまま出願資格になります。
高校3年生 4〜6月
志望学科を2つまでに絞り、要項を自分で読む。ここで初めて「自分は出せるのか」が確定します。同時に、法学部志望なら新書の週1冊読解を開始、社会イノベーション志望なら『科学的思考入門』を購入して通読を開始。この時期に始めた人が、10月に差をつけます。
6月14日・7月19日・8月1日には総合型選抜ガイダンスがあります。参加必須ではありませんが、要項の読み方に不安があるなら行く価値があります。
7〜8月
志願理由書の初稿を書く。「スタディサーチ」で志望学科の教員のテーマを読み、関心の近い教員の論文を1本読む。RQを立てる。第三者のレビューを2人以上から受ける。法学部・社会イノベーション学部の出願は9月1日です。8月中に完成していなければ間に合いません。
9〜10月
出願(学部により9/1・9/8・9/15開始)。法学部・社会イノベーションは10月3日・4日に一次試験。経済・文芸は書類のみなので、この時期は二次の準備に充てられます。一次合格発表の当日から二次の出願受付が始まることを忘れずに。
11〜12月
二次試験(11/8・11/15・11/22)。並行して一般選抜の学力対策を継続します。成城は総合型が不合格でも一般選抜に出願できるので、ここで手を止める理由がありません。
9-3. 確認できなかった項目——要確認リスト
本記事は、成城大学が公開している2027年度 総合型選抜 募集要項(成城ブリッジ配信)にあたって作成しています。一方、以下は一次資料で確認できていません。出典を示したうえで「要確認」として扱います。
| 項目 | 状況 | 出典・備考 |
|---|---|---|
| 一次試験の配点内訳 | 非公表 | 要項に配点の記載を確認できず |
| 二次試験(面接)の配点・評価基準 | 非公表 | 「面接」とのみ記載 |
| 法学部の一次試験の出題傾向 | 一部のみ確認 | 過去問題の公開状況は大学へ問い合わせを |
| 社会イノベーション学部の課題図書(2027年度) | 要項で公表 | 本記事執筆時点の指定図書を記載。変更の可能性があるため必ず要項で確認を |
| 各学科の一次通過率・倍率 | 非公表 | 入試結果データの公開状況は大学サイトで確認を |
| 共通テストの要否 | 要項に明示なし | 「不要」と推測して書いていない |
| 英語資格の「合否不問」の適用範囲 | 一部のみ確認 | 学科により扱いが異なる可能性。要項で確認を |
| 文芸学部・経済学部の学科別の細目 | 一部のみ確認 | 要項の学科別欄で確認を |
編集方針について。当塾の入試データベースは「推測や二次情報で埋めた項目は載せない」を原則としています。本記事では、確証が取れない項目は出典を示したうえで「要確認」と明記しました。
成城大学の募集要項・志願理由書は、成城ブリッジからダウンロードします。冊子はありません。必ず一次情報をご確認ください。
9-4. 成城を、19大学のなかに置く
当塾は2026年9月、人気19大学(早慶上智ICU/GMARCH/成成明学獨國/日東駒専)の総合型選抜を、要項原本にあたって調査しました。そのなかでの成城の位置を示します。
併願——成城は「併願できる」グループ
| 大学 | 併願 |
|---|---|
| 成城 | 併願可 |
| 早稲田 | 明文で併願可 |
| 立教・中央・國學院 | 併願可 |
| 専修 | 全方式で条件つき併願可 |
| 明治学院 | 条件つき併願可 |
| 獨協 | グループで分岐 |
| 東洋・日大 | 方式で分岐 |
| 成蹊・法政・ICU・上智・慶應(SFC以外) | 専願 |
同じ「成成明学獨國」のなかで、成蹊は完全専願、成城と國學院は併願可。この違いは決定的です。
成城と成蹊を併願することはできません。成蹊が「合格したら必ず入学する」を条件としているからです。どちらを選ぶかを、出願前に決める必要があります。
英語資格——成城は「合否不問」グループ
| 大学 | 英検の扱い |
|---|---|
| 上智 | 級の「合格」が必要(2級/2級A/準1級) |
| 学習院 | 級の合格が必要 |
| 成城 | 合否不問 |
| 立教 | 合否不問だが英検二次の受験が必須 |
| 明治学院 | 合否不問(2級以上の試験に限る) |
| 青学(理工系女子枠) | 合否不問 |
| ICU | 提出必須・最低点なし |
成城は「合否不問」——つまり、級に落ちていてもスコアが届いていれば使えます。
立教のように「英検二次の受験が必須」という条件も、当塾が確認した範囲では見当たりませんでした(要確認)。英語資格の扱いとしては、19大学のなかでも緩い部類です。
評定要件——学科で正反対
成城の最大の特徴は、同じ大学の同じ入試のなかに、評定4.0を求める学科と、成績を一切見ない学部が併存していることです。
| 成城の学部・学科 | 評定 |
|---|---|
| 一部の学科 | 4.0以上 |
| 法学部 | 要件なし(高校を出ていれば出せる) |
| 社会イノベーション学部 | 出願資格①②の両方 |
19大学のなかで、ここまで学科差が大きい大学は、青山学院(学科ごとの「評定の抜け道」)と並びます。
「成城の総合型」という一括りは成立しません。まず自分がどこに出せるのかを正確に知ることが、対策の第一歩です。
課題図書型——19大学で4校
| 大学 | 課題図書 |
|---|---|
| 成城 社会イノベーション学部 | 課題図書が公表されている |
| 國學院 | 課題図書 |
| 専修 国際コミュニケーション学部 | 課題図書+当日40分の講義 |
| 駒澤 GMS B方式 | 当日テーマ発表(事前公開なし) |
成城の社会イノベーション学部は、課題図書が事前に公表されています。
つまり、何を読めばいいかが分かっている。成蹊の法学部(討論テーマを6月公開)と同じく、準備量がそのまま結果になる設計です。
9-5. よくある質問
Q. 成城の総合型選抜は他大学と併願できますか。
できます。成城は「併願可」のグループです。成蹊(完全専願)とは決定的に違います。ただし、成蹊と成城を同時に出すことはできません——成蹊が「合格したら必ず入学する」を条件としているためです。
Q. 評定が足りません。出せる学部はありますか。
法学部には評定の要件がありません。出願資格は高校を出ていれば満たせます。社会イノベーション学部も出願資格①②の形式で、評定の数値基準とは別の要件です。必ず要項でご確認ください。
Q. 英検に落ちましたが、スコアは使えますか。
成城は「合否不問」です。級に落ちていても、スコアが基準に届いていれば使えます。上智・学習院のように「級の合格」を求める大学とは扱いが違います。
Q. 社会イノベーション学部の課題図書は何ですか。
要項で公表されています。ただし年度により変更される可能性があるため、必ず成城ブリッジから最新の要項をダウンロードしてご確認ください。
Q. 課題図書はどう読めばいいですか。
3回読んでください。
- 通読——全体の流れを掴む
- 線を引きながら——著者の主張と根拠を特定する
- 要約を書きながら——紙1枚にまとめる
そして疑問を10個書き出す。一次試験でも面接でも、この準備が効きます。「読んだ」だけでは足りません。「何を考えたか」が問われます。
Q. 法学部の一次試験は何ですか。
10月4日、集合9:30。ここが本丸です。二次(11月8日)は面接だけなので、実質的に一次で決まります。読解力を半年かけて上げてください。
Q. 二次試験は面接だけですか。
学部により異なります。法学部と社会イノベーション学部は11月8日に面接です。配点・評価基準は非公表(要確認)です。
Q. 提出書類は何ですか。
法学部は2点だけです。書類が少ないということは、1点あたりの重みが大きいということ。志願理由書に全力を注いでください。
Q. 志願理由書で何を書けばいいですか。
「アドミッションポリシーに共感しました」と書かないこと。そして「部活を頑張りました」で終わらせないこと。
書くべきは、原体験 → 問題意識 → 学問領域への接続 → リサーチクエスチョン → 入学後の計画という流れです。「何をしたか」ではなく「そこで何を考えたか」を書いてください。
Q. 生成AIを使ってもいいですか。
やめてください。二次は面接です。書いたことは全部聞かれます。自分で考えていない文章は、その場で崩れます。
Q. 総合型で落ちたら一般選抜に出せますか。
出せます。成城は併願可であり、総合型の結果が出たあとも一般選抜に挑戦できます。総合型で不合格でも一般選抜に出せる以上、挑戦しない理由が見つかりません。
Q. 募集要項はどこでもらえますか。
成城ブリッジからダウンロードします。冊子はありません。志願理由書の用紙も同じ場所です。
9-6. 成城という大学——志望理由書に書けること
「成城教育」と少人数
成城大学は東京都世田谷区成城にあります。小田急線 成城学園前駅から徒歩3分。武蔵境からは中央線→吉祥寺→井の頭線→渋谷→小田急、または中央線→新宿→小田急で通える距離です。
成城学園は1917年(大正6年)、澤柳政太郎が創設した成城小学校が起源です。澤柳は文部官僚から京都帝国大学総長、東北帝国大学初代総長を務めた教育者で、当時の画一的な教育への批判から、新しい学校を作りました。
成城学園の教育理念は4つとされています(正確な表現は大学公式サイトでご確認ください/要確認)——個性尊重の教育、自然と親しむ教育、心情の教育、科学的研究を基とする教育。
志望理由書でこの理念に触れるなら、言葉をなぞらないこと。「個性尊重に惹かれました」では、何も言っていないのと同じです。自分の経験のなかで、その理念に対応する場面を書いてください。
ワンキャンパス
成城も全学部が1つのキャンパスにあります。経済・文芸・法・社会イノベーションの4学部。学部を越えた履修がしやすい環境です。
自分の関心が複数分野にまたがるなら、これは志望理由になります。ただし「いろいろ学べるから」では弱い。「私の問いは〇〇学だけでは解けない」という形にしてください。
社会イノベーション学部という特色
社会イノベーション学部は、2005年に日本で初めて設置された学部です(設置年は大学公式サイトでご確認ください/要確認)。
政策イノベーション学科と心理社会学科の2学科があり、「イノベーション」を経済・経営・政策・心理・社会の複合的な視点から扱います。
課題図書が公表されているのは、この学部の入試の特徴です。「何を読んで、どう考える学部なのか」を、入試の段階で示している。志望理由書では、課題図書を読んだうえで自分が何を考えたかを書けると強い。
「なぜ成城か」の答え方
最悪の答え:「少人数教育に惹かれて」「アットホームな雰囲気が」「自宅から通えるから」
必要な答え:
- 自分の問い(何を解きたいか)
- なぜその問いが生まれたか(具体的な経験)
- なぜ成城のこの学部・学科なのか(カリキュラム・ゼミ・教員の具体)
- 入学後に何をするか
教員の研究を調べてください。成城は教員の研究業績を公開しています。志望学科の先生の論文を1本読み、「〇〇先生の△△という研究に触れて」と言えるだけで、他の受験生と差がつきます。
10. 最後に
成城大学は世田谷区成城にあります。武蔵境からは小田急線・京王線経由で通える距離で、当塾からも毎年志望者が出ます。
この記事で見てきたとおり、成城の総合型選抜は学科ごとに別の入試です。評定4.0を求める学科と、成績を一切見ない学部が、同じ大学の同じ入試の中にあります。まず自分がどこに出せるのかを正確に知ることが、対策の第一歩です。
そして成城は、併願できるという点で特別です。専願の大学と併願の大学を組み合わせれば、受験全体の設計が変わります。総合型で不合格でも一般選抜に出せる以上、挑戦しない理由が見つかりません。
募集要項・志願理由書は成城ブリッジからダウンロードできます。冊子はありません。まずご自身の目で要項を確認してください。そのうえで、どの学科に出すか、何をどう準備するか迷ったら、ご相談ください。
最後に、成城と成蹊の関係について。
当塾(武蔵境)には、成蹊と成城の両方を志望する生徒が毎年います。名前が似ていて、どちらも小規模で、どちらもワンキャンパス。混同されがちです。
しかし総合型選抜に関しては、決定的な違いがあります。
| 成蹊 | 成城 | |
|---|---|---|
| 併願 | 完全専願(合格したら必ず入学) | 併願可 |
| 評定 | 全学部 要件なし | 学科で正反対(4.0を求める学科と、要件のない法学部が併存) |
| 英語資格 | — | 合否不問 |
| 事前公開 | 法学部の討論テーマを6月公開 | 社会イノベーション学部の課題図書を公表 |
| 試験日 | 11月14日(法学部のみ11月28日) | 一次10月3日・4日/二次11月8日 |
成蹊が専願である以上、成蹊と成城を同時に出すことはできません。
そして日程を見てください。成城の一次は10月3日・4日、成蹊の二次は11月14日。成城のほうが先に進みます。
したがって、こう考えるべきです。
成蹊を第一志望にするなら——成蹊に専願で出す。成城には出せない。不合格なら一般選抜へ。
併願したいなら——成城(併願可)を軸にする。成城に出しつつ、他大学の併願可の総合型(立教・中央・國學院・専修など)と組み合わせる。
どちらが「上」という話ではありません。併願の自由を取るか、専願で第一志望に絞るか——受験全体の設計の問題です。
武蔵野個別指導塾からのご案内
武蔵野個別指導塾(JR中央線 武蔵境駅)では、総合型選抜・学校推薦型選抜の対策を、大学・学部・学科ごとに設計しています。
成城大学については、
- どの学部・学科に出せるかの判定(成城は学科ごとに要件が正反対です)
- 成蹊との併願設計(成蹊は専願、成城は併願可。この違いが受験全体を左右します)
- 志願理由書の設計と添削(原体験から学問領域への接続、RQの立て方。初稿から完成まで回数無制限)
- 法学部の一次試験対策(10月4日が本丸。半年かけて読解力を上げる設計)
- 社会イノベーション学部の課題図書指導(3回の読み方、要約、疑問の立て方)
- 面接練習(二次は面接で決まります)
- 一般選抜との並行設計(併願可なので、両方に出せます)
を、一人ひとりの状況に合わせて進めます。
「評定が4.0に届かない」という方へ。成城の法学部には評定の要件がありません。出願資格は高校を出ていれば満たせます。同じ大学のなかに、4.0を求める学科と、成績を見ない学部が併存しています。まず自分がどこに出せるのかを確認しましょう。
「英検に落ちた」という方へ。成城は合否不問です。級に落ちていても、スコアが届いていれば使えます。
まずは、いまの評定と英検のスコア、そして志望学部をお聞かせください。出せる学科を一緒に洗い出します。
【出典】
- 成城大学「2027年度 総合型選抜 募集要項」(成城ブリッジ配信)
- 成城大学 公式サイト 学部・学科紹介/入試情報
【重要なお断り】 本記事は2026年9月時点で公開されている資料に基づいています。募集人員・出願資格・日程・試験内容・課題図書は変更される可能性があります。出願にあたっては、必ず成城ブリッジから最新の募集要項をダウンロードして確認してください。本記事中の「要確認」と記した事項については、成城大学 入学センターへ直接お問い合わせいただくことを強く推奨します。
成蹊は専願、成城は併願可——武蔵野個別指導塾
名前が似ていて混同されがちですが、総合型選抜に関して成蹊と成城には決定的な違いがあります。成蹊は完全専願(合格したら必ず入学)、成城は併願可。成蹊が専願である以上、両方に出すことはできません。どちらを選ぶかが、受験全体の設計を左右します。
そして成城は、同じ大学の同じ入試のなかに、評定4.0を求める学科と、成績を一切見ない法学部が併存しています。英語資格は合否不問——級に落ちていてもスコアが届いていれば使えます。社会イノベーション学部は課題図書が事前に公表されており、法学部は10月4日の一次試験が本丸(二次は面接だけ)。
当塾では、どの学部・学科に出せるかの判定(成城は学科ごとに要件が正反対です)から、成蹊との併願設計、志願理由書の添削(原体験から学問領域への接続、RQの立て方/回数無制限)、法学部の一次試験に向けた半年がかりの読解力強化、社会イノベーション学部の課題図書の3回の読み方、そして面接練習まで進めます。成城は併願可なので、一般選抜と並行できます。
人気19大学 総合型選抜シリーズ
- 成蹊大学——学部学科ごとに、まったく別の入試である
- 國學院大學——評定を問わず、284名を募集する
- 明治学院大学——評定3.2で出せる34名枠
- 獨協大学——併願の代金は英検スコアで払う
- 早稲田大学——9つの方式と、共通テストという落とし穴
- 慶應義塾大学——6方式は、性格が正反対である
- 上智大学——全30学科の評定と英語基準
- 国際基督教大学(ICU)——英語スコアに「最低点がない」理由
- 学習院大学——AOと公募制で併願ルールが正反対
- 明治大学——9方式・学部ごとに別の入試
- 青山学院大学——学科ごとに違う「評定の抜け道」
- 立教大学——12学部の評定・英語基準
- 中央大学——「入学手続の延期」という切り札
- 法政大学——学部ごとに名前の違う入試
- 日本大学——法学部CL方式の「他大学併願型」と校友枠
- 東洋大学——「基礎学力テスト型」は併願できる
- 駒澤大学——2つの型は併願できる、そして評定の第2ルート
- 専修大学——日東駒専で唯一、全方式が併願できる
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。





