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推薦と一般入試の勉強をどう両立するか—時間の配分と復習の型|武蔵野個別指導塾

教科の復習枠を先に置き、作文や面接の作業には終える条件を決めます。忙しい日は課題を小さくし、翌日に開くページと、見ずに答える問題を予定に残してください。

推薦と一般入試の勉強をどう両立するか—時間の配分と復習の型
推薦の準備をしていたら、教科のノートが閉じたまま
よくあるのは、自習室の時計を見て「まだ間に合う」と作文を直し始め、次に顔を上げたときには帰る時間になっているという場面です。英語のノートも持って来ています。それでも、作文の結びが気になり、面接で聞かれそうなことも書き足しているうちに、教科の勉強には手をつけられませんでした。
本人はさぼっていたわけではありません。推薦の準備をまじめに進めた結果、一般入試の勉強が後ろへ押し出されています。保護者から「教科の勉強は大丈夫」と聞かれると、今日の努力まで認めてもらえなかったように感じることもあります。
両立を考えるときは、毎日同じだけ両方に取り組むことを目標にしなくてかまいません。教科の復習が途切れず、推薦の課題も少しずつ終わる予定にします。そのために必要なのは、勉強を始める時刻に加え、何を終えたら次へ移るかを決めることです。時間の配分と復習のやり方を、一緒に整えていきましょう。

時間の奪い合いは、課題の終わり方から生まれる
推薦の準備には、自分で終わりを決めにくい作業があります。作文は読み返すたびに別の表現が浮かび、面接の答えは考えるほど質問が増えます。「納得できるまで」を終わりの条件にすると、予定した時間を越えても続けることになります。一方、教科の復習は明日に回しても、その場では困りにくいため、後回しが重なりやすいのです。
そこで、どちらが大事かを毎晩考える前に、作業の単位を小さくします。「作文を仕上げる」ではなく「主張を支える経験が具体的か確かめる」、「数学をやる」ではなく「前に間違えた問題を解説なしで解く」と決めます。終わりの形が見えると、途中で手を止めることが、投げ出すことではなく予定どおりの切り替えになります。
教科の復習では、使った時間と身についた内容を区別することも必要です。解説を読み、意味が通ったので丸をつけても、教材を閉じたら解き方が出てこないことがあります。目の前の説明を理解する作業と、何も見ずに必要な知識を取り出す作業は、同じではありません。両立のために時間を短くするなら、後者を抜かさない工夫が役立ちます。
短くした復習の中に何を残すかを考えるとき、勉強のやり方を10種類並べて有用性を比べた総説が参考になります。有用性の評価が高かったのは、記憶から答えを取り出す練習テストと、日を分けて取り組む分散学習でした(Dunloskyほか・2013)。一度の復習を長く続けられない日も、「見ずに答える作業」と「後で再び解く予定」を組にして残すという使い方が考えられます。ただ、複数の学習法を横断した総説から、推薦と一般入試の時間配分そのものを導くことはできません。自分の予定に当てはめる際には、翌日に解けた内容と、まだ取り出せなかった内容を記録し、配分を見直す材料にしてください。
たとえば、昨日読んだ英語の文を今日もう一度眺めるだけでは、どこを覚えていないのかが見えにくくなります。意味を手がかりに英文を書いてから答えを確かめれば、語順を迷ったのか、単語のつづりが出なかったのかを分けられます。翌日以降に同じ点を確かめる予定も立てやすくなります。復習の成果を「読んだページ」だけで判断しないことが、時間の配分を考える土台です。
推薦対策と教科学習に共通して使える作業もあります。文章の要点を短くまとめる練習なら、作文で主張を整理する際にも使えます。ただし、作文に取り組んだから数学の復習も済んだ、とは扱えません。共通して使える部分と、それぞれに確保する必要がある部分を分けてください。両立は、何でも一緒に済ませる工夫だけでは成り立ちません。
また、予定どおりに進まない原因を、すぐに本人の意欲に結びつけないでください。宿題が増えた、問題を解く前の単元でつまずいた、作文で何を直すか決まっていなかったなど、必要な手直しは原因によって変わります。「もっと集中する」で終えるより、予定と実際のずれを具体的に見つける方が、翌日の計画に使えます。
今日の予定と、後日の復習を一緒に決める
最初に、動かせない予定と使える時間を書く
まず、学校の課題、食事、入浴、就寝などを紙に書き、家庭で使える時間を確かめます。願望を入れた予定ではなく、実際に座って勉強できる範囲を書いてください。帰宅が遅い日と余裕のある日を同じ形にそろえる必要はありません。この学習予定とは別に、入試条件の確認には志望校の最新の募集要項を使い、東京都教育委員会の最新の募集要項とも照らしてください。
次に、その日の教科の復習枠を先に置き、推薦の準備を入れます。これは推薦を軽く扱うという意味ではなく、後回しになりやすい復習を予定上で確保するためです。作文などに集中する日も、翌日に何の復習へ戻るかを書き残します。予定表に「一般」とだけ書かず、使う教材と取り組む問題まで決めると、始める際の迷いを減らせます。
時間の区切りは、自分で試せる小ささから始めます。たとえば、最初の5分で前回の内容を思い出し、次の20分で教科の問題を解き、休憩を挟んで15分を推薦の課題に使う組み方があります。最後の5分は、答え合わせと次の予定に使います。実際に終わった量を見て、長さや順序を調整してください。
学校の課題が多い日は、復習を始める前から予定が詰まっています。その日は、学校の問題集で前に間違えた問題を選ぶなど、課題と復習を重ねられるか確認します。ただし、提出するページを埋めるだけで終わったときは、思い出す練習ができたことにはしません。見ずに解いた部分を自分で区別しておくと、追加する復習を絞れます。
予定を決めるときは、推薦の締め切りが近いという理由だけで、教科の枠を毎回取り消さないようにします。作文を直す必要があるなら、どの箇所に何を足すかを見て、必要な作業を切り出します。終わりの見えない「推薦の準備」という予定を、具体的な修正へ置き換えてから時間を確保してください。足りなければ、その日に予定していた別の作業を移し、移した先も紙に残します。
教材は、増やす前に使う場所を決める
教科書は、思い出せなかった内容の確認に使います。先に問いへ答え、それから該当する説明へ戻る順序です。英語なら、日本語の意味を見て英文を書き、迷った語順を教科書で確かめます。社会なら、用語だけでなく、その出来事が起きた理由を短く説明してから本文を読みます。説明を見た後は閉じ、もう一度自分の言葉で言ってみてください。
問題集は、解き直しの対象を選ぶために使います。すべてのページを最初から進め直す前に、以前の誤答や、解説を見て正解した問題に印をつけます。数学では、答えだけでなく、どの条件を使って式を立てたかも書きます。解説の式を写せたかではなく、その式を選ぶ理由が自分で出せたかを確かめるためです。
返却されたテストや以前のノートは、弱点を探す資料にします。「計算を間違えた」でまとめず、符号を落とした、問題の条件を読み落とした、解き始める方法が出なかった、というように止まった場所を分けます。その中から今日扱うものを選びます。復習用に新しくきれいなノートを作ることが負担なら、元の問題の横に短く書くだけでもかまいません。
推薦用には、自分の経験を書き出したメモと、これまでに書いた作文を使います。今日の課題が経験の具体化なら、「何をしたか」「なぜそうしたか」「その後どう考えたか」を書き足します。今日の課題が説明の順序なら、作文の段落ごとの役割を余白に書きます。同じ作文でも、確認する点を選ぶことで、その日の作業に終わりを設けられます。
閉じて答え、確かめ、次に戻る日を決める
復習の基本は、教材を閉じて答える、開いて確かめる、もう一度閉じて答える、という流れです。答えが出なかったら、長く考え続けて時間を使い切る前に確認します。その際には「何を手がかりにすればよかったか」を探してください。答えそのものに加えて、次に思い出す入口を持つことを目指します。
自分で確かめる方法も、教科に合わせて変えられます。英語では意味から文を再現する、数学では解き方の理由を声に出す、理科や社会では用語を使って短く説明する、という方法があります。どれも教材を閉じて行います。言葉が出ても意味を説明できなければ、その部分へ戻ります。答え合わせの丸だけでなく、見ずにできたかを記録してください。
その場でできた問題は、次に取り組む日を予定表へ書きます。たとえば翌日に短く確認し、その後は別の日にもう一度解く形から試せます。戻るたびにすべてをやり直す必要はありません。まだ迷う問題を残し、自力で説明できる問題は次の確認まで間隔を空けます。復習待ちの問題を増やしすぎたときは、新しく進める量も見直します。
答え合わせでは、誤答だけでなく、正解するまでの様子も見ます。すぐに自分で説明できたのか、かなり迷ったのか、直前に読んだ解説の言葉を覚えていただけなのかを区別してください。迷って正解した問題は、後日の確認に残します。正解だったから消す、間違えたから全部やり直すという分け方より、次に何を確かめたいかが明確になります。
推薦対策は、終える条件を作ってから始める
作文を開く前に「今日は理由と経験がつながっているかを見る」と紙の上に書きます。面接の練習なら「結論を言ってから経験を説明できるか」を確認点にします。話す内容を録音する場合も、何を聞き直すかを先に決めてください。言いよどみをすべて消そうとするより、質問に答えているかをまず確かめます。
作業の途中で別の直したい点が見つかったら、余白へ短く残して次回に回します。今日の確認点に対応できたら、予定の時間で終えます。直せなかった場合も、「経験が思い出せない」「理由を説明すると話が長くなる」など、止まった理由を書いて区切ってください。続きの入口があると、翌日に最初から考え直さずに済みます。
忙しい日と、予定が崩れた日の形も用意する
時間が足りない日は、通常の計画をそのまま遅い時間まで延ばす前に、縮める部分を選びます。教科は復習予定の中から特に迷っていた問題を解く、推薦は作文の確認点をメモするところまでにする、といった形です。取り組める量へ縮めても、見ずに答えて確かめる部分は残します。短い復習を翌日の勉強へつなげてください。
予定を実行できなかった日は、未完了の作業を全部翌日に足さないようにします。翌日の学校の課題と使える時間を確認してから、先に戻すものを選びます。教科の弱点に関わる復習と、期限が近い準備を見比べ、延期する作業にも移動先を決めます。「明日がんばる」だけで閉じず、最初に開く教材まで書けば、再開の手順が残ります。
休みの日にまとめて取り戻す予定も、作業を分けて組みます。最初に教科の復習、次に作文の修正、その後に別の教科というように、何をする時間かを決めます。平日にできなかったものを並べるだけでは、また終わりきらない予定になりかねません。使える時間に収まるかを見て、今日扱わない作業も選んでください。休みの日の最後には、次の登校日の短い復習を決めます。

個別指導で確かめたい、課題の絞り方と役割分担
塾には、優先する理由を説明してもらう
個別指導を相談するときには、推薦か一般かの時間の比率だけを尋ねるより、いまの課題をどう絞るかを確かめるとよいでしょう。「復習を残しながら、作文のどこを先に直すとよいですか」と、両方の課題を並べて尋ねます。教科の答案と作文を持参できる場合は、どこで手が止まったかを本人が短く説明できるようにしておくと、相談したい点が具体的になります。
教科について確認したいのは、誤答の原因に合った復習が選ばれるかです。同じ不正解でも、知識を忘れた場合と、問題の条件を読み違えた場合では、次にする練習が変わります。正答していても解説を見ながらだったなら、その事情を伝えてください。答案の丸の数だけでは、家で自力で取り組める範囲を判断しにくいからです。
推薦の準備では、修正点を並べるだけでなく、次回までに取り組む点を絞れるかが確認点になります。作文の内容、段落のつながり、表現を一度に直そうとすると、家庭で長い時間が必要になります。まず経験を具体的にするのか、主張を整えるのか、先に扱う理由を説明してもらいます。本人がその理由を言い直せれば、家でも課題を選びやすくなります。
計画については、宿題を出す量と、解き直しに必要な時間を合わせて相談します。新しい問題だけで予定が埋まると、間違えた問題を確かめる場所がなくなります。家庭で時間を測ってみて、予定よりかかった場合は、その事実を持ち寄ってください。時間が延びた箇所がわかると、量を減らすのか、先に説明を補うのかを相談できます。
相談の後には、本人が課題を一人で始められるかも確かめてください。「ここを復習する」と言われても、開くページや最初にすることがわからなければ、家で止まってしまいます。使う問題、答えを見るタイミング、終わったと判断する条件を本人が説明できる状態にします。教わった場ではわかった内容を、自宅で取り出せるかどうかまで確認点に含めると、相談と家庭学習がつながります。
家庭は、使える時間と困った事実を共有する
家庭で持ちたい役割は、教科の解説や作文の採点を全部引き受けることではありません。帰宅後に使える時間、家の予定によって難しい日、本人が取りかかれずにいる作業を整理し、相談に使える形にすることです。保護者が作文を直す場合も、本人が説明できない言葉へ置き換えると、面接の準備とつながりにくくなります。
お子さまへの声かけは、「今日はどれだけやった」だけでなく、「見ずにできたのはどこ」「次に確かめるのはどれ」と具体的にします。本人が答えられないときは、その場で問い詰めるより、教材の印を一緒に確認します。正解の数を家族の評価にするのではなく、次の課題を見つける材料として扱ってください。
家庭の予定が変わる日は、勉強が終わってから叱るより、先に使える時間を伝え合います。本人はその時間で行う縮小案を選び、保護者は食事などの見通しを示します。本人が学習内容を決める部分と、家庭全体で調整する部分を分けると、予定の遅れをすべて本人の責任にせずに済みます。相談が必要な困りごとも、具体的に取り出せます。
進み具合は、時間と再現できた内容を並べる
相談用のメモには、予定した課題、実際にかかった時間、見ずにできた内容、次の確認日を並べます。教科なら「方程式の式は立てられたが、計算の途中で符号を落とした」、推薦なら「経験は話せたが、志望理由とのつながりを説明できなかった」という書き方です。どちらも、次の作業へ移せる情報になっています。
連絡文を用意するなら、「今週は作文の修正に時間がかかり、英語の解き直しを残しました。作文は経験の説明まで直せました。英語は語順で迷っています。次に優先する課題を相談したいです」といった内容が考えられます。連絡方法や頻度、どの記録を使えるかは、体験授業や面談で確かめてください。
振り返る際には、推薦の課題が進んだかと、教科の復習へ戻れたかを並べて見ます。推薦に時間を使った日でも、翌日の復習が実行できていれば、予定のつながりがあります。反対に、勉強時間が長くても、同じ作文を眺めて教科の確認が残り続けるなら、区切り方の変更が必要です。時間の長さだけを増やす前に、何を終えたかを確かめましょう。
予定の変更にも、理由を残しておきましょう。「作文が心配だから教科を減らす」だけでは、翌週も同じ判断を繰り返すかもしれません。「作文の経験を具体化する作業が残っているので、今日はそこまで行い、教科の新しい問題は別の日へ移す」と書けば、変更を終える条件も見えます。課題が片づいたら配分を戻す、まだ残るなら作業の分け方を相談する、という判断ができます。
また、記録そのものに時間がかかる場合は、項目を短くしてください。英語の問題の横に「語順で迷う、次回は見ずに書く」と添え、予定表に確認日を書く程度から始められます。推薦のメモも「経験は決まった、理由を説明する」で十分な場合があります。長い日記を毎日続けることより、再開するときに必要な情報が残っているかを基準に、記録の量を調整しましょう。
両立について、よくある3つの疑問
推薦の準備が忙しい間は、一般入試の勉強を止めてもよいですか
止める予定を先に作るより、短くして残せる復習を探してください。推薦の課題に時間が必要な日には、教科の新しい範囲を進める量を調整し、前に間違えた問題を確かめる枠を残す方法があります。毎日すべての教科を扱う必要はありませんが、手をつけていない教科がないかは予定表で確認します。どうしても取り組めなかった日は、次の復習日と教材を決めてから、その日の勉強を閉じます。推薦の作業が終わったときに戻る場所を作っておくことが、両立の準備です。
推薦と一般入試の時間は、同じ割合にすればよいですか
同じ割合であることより、必要な課題が終わり、教科の復習を後日も確かめられることを基準にしてください。作文の経験が整理できていない日と、文章の表現を少し直す日では、必要な時間が違います。教科も、解き方から確認する日と、覚えているかを短く試す日では変わります。まず作業を具体的に並べ、実際にかかった時間を記録します。そのうえで配分を調整すれば、「どちらも中途半端だった」という感想を、次の計画に使える課題へ変えられます。
解き直しばかりでは、新しい問題に進めなくなりませんか
解き直す対象を選ぶことが必要です。以前に間違えた問題をすべて毎日やり直すと、復習だけで時間が埋まります。見ずに解けたもの、理由も説明できたもの、まだ手が止まるものを分けてください。できた問題は後日の確認へ回し、迷う問題を今日の復習に残します。新しい問題で同じ内容を使えたかも確かめると、復習の成果を見直せます。毎回同じ問題の答えだけが出てくる場合は、途中の理由を説明するか、条件の違う問題で確かめましょう。
明日の最初の作業まで決めて終える
推薦と一般入試の両立では、今日の予定を守れたかだけで自分を評価しないでください。教材を閉じて何ができたか、推薦の課題はどこまで整理できたか、次にどこから始めるかが残っていれば、翌日の勉強へつなげられます。予定が崩れた日も、その記録から組み直せます。
今夜は、教科で確かめる問題と、推薦で取り組む確認点を紙に書いてみましょう。終わりには、次に使う教材を開ける場所まで決めておきます。保護者は、お子さまが選んだ作業と、使える時間が合っているかを一緒に確かめてください。閉じる前に付けた次の問題の印が、推薦の準備から教科の復習へ戻る道しるべとなるのです。
参考文献
Dunlosky, Rawson, Marsh, Nathan & Willingham(2013)学習法10種を検討した総説。Psychological Science in the Public Interest. https://doi.org/10.1177/1529100612453266
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