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【物理】直流回路を図解で総まとめ—オームの法則・キルヒホッフの法則・電池の内部抵抗・ホイートストンブリッジ|武蔵野個別指導塾

電流の向きと電位の上がり下がりを回路図に書き込み、内部抵抗や2つの電池を含む例題を順に解きます。ブリッジの平衡条件と計器の接続まで、保存則から確かめられます。
よくあるのは、修学旅行前の教室で、荷物の相談をする合間に回路の課題を開き、電池が2つ描かれているだけで電流の矢印をどちらへ向ければよいか決められなくなる場面です。抵抗が1個なら V=IR を使えるのに、枝分かれした途端に「この V はどこの電圧なのか」が曖昧になります。計算が難しいというより、式に入れる量と回路図の場所が結びついていない状態です。
直流回路では、矢印を最初から正しく当てる必要はありません。まず向きを仮に決め、接続点に電荷がたまり続けないことと、回路を一周して同じ点に戻れば電位も元に戻ることを式にします。負の答えは、実際の向きを知らせる情報になります。
抵抗率から抵抗を求めるところを出発点に、電池の内部抵抗、複数の電池がある回路、ホイートストンブリッジへと進みます。図に電流と電位を書き足していくと、暗記した公式の使い分けではなく、同じ決まりを繰り返し使って回路を読めるようになります。
この単元で身につけること
- 抵抗と抵抗率を区別します。抵抗 R は導線の長さや断面積にも左右され、抵抗率 ρ は温度などの条件をそろえたときの物質の性質を表します。
- 回路図から同じ電位の点を見つけます。導線をたどって接続関係を確認し、直列では電流、並列では両端の電圧が共通になる理由を説明します。
- キルヒホッフの第1法則と第2法則を使います。接続点と閉じた経路を選び、電流の仮の向きを保ったまま連立方程式を立てます。
- 起電力と端子電圧を分けます。電池内部での電圧降下を考慮して、外部抵抗にかかる電圧や電力を求めます。
- ブリッジの平衡条件と計器の働きを理解します。検流計に電流が流れない条件を導き、電流計を直列、電圧計を並列につなぐ理由まで確かめます。
物理基礎で学んだオームの法則に、前の単元までの電位と電気的なエネルギーの考え方を重ねます。扱うのは、電流や電圧が時間とともに変化しない定常状態を中心とする直流回路です。数値例は有効数字3桁で示し、途中の計算では丸める前の値を使います。抵抗率は各問題で与えた値を使い、特に断らない限り導線の抵抗は無視します。
基本の考え方
抵抗率から回路の接続へ
電流 I は、ある断面を単位時間に通過する電気量です。時間 t に電気量 q が通過すれば I=q/t で、単位は A です。電流の向きは正の電荷が動く向きとして定め、金属中の電子の移動方向とは逆になります。電圧は2点の電位の差で、電位は単位電気量あたりの電気的な位置エネルギーを表します。「点Aの電圧」とだけ書かず、どの2点の間を比べているかを添えることが大切です。
温度などの条件が一定の金属抵抗では、電流は両端の電圧に比例し、V=RI が成り立ちます。これがオームの法則です。電流を流した結果、温度が大きく変わる物体では R も変わるので、常に同じ比例定数で表せるとは限りません。抵抗の単位 Ω は、電圧を電流で割った V/A に対応します。
一様な太さで同じ材質の導線の抵抗は、長さ L に比例し、断面積 S に反比例します。この関係をまとめた式が R=ρL/S です。ρ は抵抗率で、単位は Ω・m です。同じ断面積の導線を縦につないで長くすると、同じ電流が通過する区間が増えて抵抗が増します。一方、横に並べて断面積を増やすと、電流が分かれて通る道が増えて抵抗が減ります。この2つの関係が式の分子と分母に現れています。
長さを2倍にしても断面積を2倍にすれば、抵抗は元のままです。ただし「太さ2倍」が直径2倍を意味するなら、円の断面積は4倍になります。長さが同じ場合、抵抗は4分の1です。何を2倍にしたのかを区別しないと、比例の向きを覚えていても誤答になります。
回路の接続は、見た目の上下左右ではなく、途中に素子を挟まずにつながる点のまとまりで判断します。抵抗を無視できる導線上では電位差も無視でき、その導線でつながる点は同じ電位です。分岐のない1本の経路に並ぶ抵抗では同じ電流 I が流れ、全体の電圧は R₁I+R₂I なので、直列の合成抵抗は R₁+R₂ になります。
2つの抵抗が同じ2点の間につながる並列接続では、どちらの両端の電圧も V です。全電流は V/R₁+V/R₂ なので、合成抵抗を R とおけば 1/R=1/R₁+1/R₂ です。電流の通り道を追加するため、並列の合成抵抗は各抵抗のどちらよりも小さくなります。図を曲げたり引き伸ばしたりしても、この接続関係が同じなら同じ回路として扱えます。
起電力、内部抵抗、端子電圧
電池の起電力 E は、電池が単位電気量の電荷に与えるエネルギーで、単位は V です。名前に「力」が入っていますが、力の単位 N ではありません。実際の電池は内部にも抵抗をもち、高校物理では起電力 E の理想電池と内部抵抗 r を直列につないだモデルで表します。外部の抵抗 R と内部抵抗 r には、1つの閉じた回路なら同じ電流 I が流れます。
電池が外部へ電流を送り出しているとき、起電力 E のうち Ir が内部抵抗での電圧降下になります。外から測れる正負の端子間の電圧 V は、V=E−Ir です。また外部抵抗には V=IR が成り立つので、E=I(R+r)、したがって I=E/(R+r) と導けます。回路を開いて I=0 なら、理想的な測定での端子電圧は起電力に等しくなります。
図1のように電流計Aを直列に入れると、外部抵抗を流れる電流を読み取れます。電圧計Vは外部抵抗と同じ2点の間につなぎます。この図では、電流計の抵抗を0、電圧計の抵抗を無限大とみなす理想計器を使っています。そのため電圧計には電流が流れず、その表示は電池の端子電圧とも一致します。

図1の E と r は1個の電池を表すために分けて描いたものです。実物の電池の外に r という部品を追加する、という意味ではありません。外部抵抗の両端に起電力 E をそのまま代入できるのは、内部抵抗を無視できる場合などに限られます。
電圧 V の区間を電気量 q が通ると、電気的なエネルギーの変化の大きさは qV です。q=It より、抵抗で時間 t に生じるジュール熱は Q=VIt、単位時間あたりの電力は P=VI です。さらに V=IR を代入すると P=I²R=V²/R になります。電池から供給される電力 EI は、外部の I²R と内部の I²r の和になり、エネルギーの面からも E=I(R+r) を確かめられます。
キルヒホッフの2つの法則と符号
キルヒホッフの第1法則は、接続点へ流れ込む電流の和と、流れ出す電流の和が等しいという法則です。定常状態で接続点に電荷がたまり続けないこと、つまり電荷の保存に基づきます。流れ込む電流を I₁、I₂、流れ出す電流を I₃ と決めたなら、I₁+I₂=I₃ です。この段階で I₂ の実際の向きがわからなくても、そのまま未知数にできます。
第2法則は、回路の閉じた経路に沿って電位の変化を足すと0になるという法則です。同じ点に戻れば電位が元に戻るためで、回路におけるエネルギー保存と結びついています。経路をたどる向きは自分で決めてよく、電流と同じ向きに抵抗を通るなら −IR、逆向きなら +IR と書きます。理想電池を負極から正極へ通れば +E、正極から負極へ通れば −E です。
抵抗での符号を決める基準は、経路の向きと、図に仮定した電流の向きの関係です。後から電流が負と求まっても、最初の式を書き換える必要はありません。負の値をそのまま代入すれば、実際の電位変化を正しく表せます。未知の電流を枝ごとに置き、接続点の式と必要な独立な閉回路の式を組み合わせることが、枝の多い回路を解く基本手順です。
例題で解き方を確かめる
例題1 抵抗率から導線の抵抗と電流を求める
抵抗率が 1.80×10⁻⁸ Ω・m の導線があります。長さは 5.00 m、断面積は 0.300 mm² です。導線の両端に 0.600 V の電圧をかけたときの抵抗と電流を求めます。導線の温度は一定とします。
- 断面積を m² に直します。抵抗率の単位が Ω・m なので、長さと面積の単位をそろえるためです。1 mm=10⁻³ m より、1 mm²=10⁻⁶ m² です。したがって S=3.00×10⁻⁷ m² となります。
- R=ρL/S に代入します。R=(1.80×10⁻⁸)×5.00/(3.00×10⁻⁷)=0.300 Ω です。分子の単位は Ω・m²、分母は m² なので、答えに Ω が残ることも確認します。
- 求めた抵抗にオームの法則を使います。電圧はこの導線の両端にかかっているので、I=V/R=0.600/0.300=2.00 A です。断面積が小さいからといって電流の値を感覚で決めず、長さと抵抗率も含めて判断します。
答え:抵抗は 0.300 Ω、電流は 2.00 A です。
例題2 内部抵抗のある電池で並列抵抗を動かす
起電力 12.0 V、内部抵抗 1.00 Ω の電池に、6.00 Ω と 3.00 Ω の抵抗を並列につないだ外部回路を接続します。電池を流れる電流、端子電圧、各抵抗の電流、外部回路の消費電力を求めます。
- 外部回路だけを合成します。内部抵抗は両方の枝へ分かれる前の全電流が通る部分だからです。外部の合成抵抗は R=(6.00×3.00)/(6.00+3.00)=2.00 Ω です。並列なので 3.00 Ω より小さいことも確認できます。
- 内部抵抗を直列に加え、全電流を求めます。I=12.0/(2.00+1.00)=4.00 A です。内部抵抗を6.00 Ω の枝だけに加えると、もう一方の枝の電流が電池内部を通らない計算になってしまいます。
- 外部にかかる端子電圧を出します。V=12.0−4.00×1.00=8.00 V です。別の見方では V=4.00×2.00=8.00 V となり、同じ値になります。
- 各枝の電流と電力を求めます。6.00 Ω の枝は 8.00/6.00=1.33 A、3.00 Ω の枝は 8.00/3.00=2.67 A です。外部全体の消費電力は P=VI=8.00×4.00=32.0 W です。電池の供給電力 48.0 W との差 16.0 W は内部抵抗で消費されます。
答え:全電流 4.00 A、端子電圧 8.00 V、6.00 Ω の枝は 1.33 A、3.00 Ω の枝は 2.67 A、外部の消費電力は 32.0 W です。
例題3 2つの電池がある回路で負の電流を読む
図2では上の接続点をA、下をBとします。左の枝は起電力 E₁=12.0 V の理想電池と R₁=2.00 Ω、右の枝は起電力 E₂=3.00 V の理想電池と R₂=3.00 Ω、中央の枝は R₃=4.00 Ω です。電池はどちらも上側が正極で、内部抵抗は無視します。3本の枝の電流を求めます。
図2のように左の電流 I₁ と右の電流 I₂ を上向き、中央の電流 I₃ を下向きに仮定します。赤い矢印は計算の基準であり、右の枝の実際の電流を先に断定する印ではありません。

- 接続点Aに第1法則を使います。左と右から入って中央へ出る向きを決めたので、I₁+I₂=I₃ です。下の接続点Bに同じ法則を使っても同じ内容となり、独立した新しい式は増えません。
- Bから左の枝を上がり、中央を下がってBへ戻ります。電池では電位が上がり、2つの抵抗では仮定した電流と同じ向きに進むため、12.0−2.00I₁−4.00I₃=0 です。図を指でたどりながら、通った素子だけを書きます。
- Bから右の枝を上がり、中央を下がる経路にも第2法則を使います。同じ符号の決め方で、3.00−3.00I₂−4.00I₃=0 です。左右の外周にも式は立てられますが、ここまでの2つの閉回路の式から得られるので追加する必要はありません。
- 連立方程式を解きます。最初の式を代入すると 6.00I₁+4.00I₂=12.0、4.00I₁+7.00I₂=3.00 です。I₁=36/13 A、I₂=−15/13 A、I₃=21/13 A と求まります。有効数字3桁では、それぞれ 2.77 A、−1.15 A、1.62 A です。
- 負号を回路の向きに戻します。I₂ は負なので、実際はAから右の枝を下る向きに 1.15 A 流れます。AのBに対する電位は 4.00×(21/13)=6.46 V で、右の起電力 3.00 V より高くなります。そのため右の電池の正極へ電流が流れ込む向きになります。
答え:左は上向き 2.77 A、中央は下向き 1.62 A、右は下向き 1.15 A です。
この問題は、電池の正極から必ず電流が出るとは限らないことを示しています。理想電源を含む回路としての計算であり、実際の乾電池をこの接続で充電する実験を勧めるものではありません。回路図上の電源モデルと、現物を安全に扱う条件は分けて考えます。
例題4 ホイートストンブリッジの未知抵抗を求める
ホイートストンブリッジは、2本の抵抗の列の中点どうしを検流計でつないだ回路です。検流計は小さな電流の有無や向きを調べる計器で、電流が0になる状態を平衡と呼びます。次節の図3の配置で、左上を P、右上を Q、左下を R、右下を S とします。P=2.00 Ω、Q=3.00 Ω、R=4.00 Ω のとき、平衡となる S を求めます。電源はAとBの間に接続し、Aの電位がBより高いものとします。
- 検流計の電流が0であることを使います。上の枝では P と Q に同じ電流 Iᵤ、下の枝では R と S に同じ電流 Iₗ が流れます。検流計に電流が流れないので、中点CとDの電位は等しくなります。
- AからCまでと、AからDまでの電圧降下を比べます。出発点が同じで到着点も同電位なので、IᵤP=IₗR です。同様にCからBまでとDからBまでを比べると、IᵤQ=IₗS です。
- 2つの式を割り、枝の電流を消します。P/Q=R/S、すなわち PS=QR が平衡条件です。よって S=QR/P=3.00×4.00/2.00=6.00 Ω です。図の配置と文字の対応を保つことが、比例式を覚えることより確実です。
答え:平衡となる未知抵抗 S は 6.00 Ω です。
つまずきやすいところと直し方
誤り1 抵抗を通ると電流が減ると考える
誤った書き方は「抵抗の手前が I、通過後は I−V/R」です。どこが違うかというと、抵抗で消費されるのは電気的なエネルギーであり、電荷そのものではない点です。分岐のない定常回路で流入する電流と流出する電流が違えば、抵抗に電荷がたまり続けてしまいます。
正しい書き方は「抵抗の前後の電流は同じ I、電流の向きに進んだ電位の変化は −IR」です。回路図では、電流の矢印と電位を別々に記入すると整理できます。枝分かれで電流の値が変わることと、抵抗を通って電位が下がることは別の現象です。また、長い導線の抵抗を無視しない問題では、その導線自身も抵抗として扱い、両端を同電位にはしません。
誤り2 電圧計を直列、電流計を並列につなぐ
誤った書き方は「電圧を測るので電圧計に回路の全電流を通す」です。どこが違うかというと、電圧計が比べるのは2点の電位であり、測る対象に流れる電流を直接通す必要がない点です。電圧計の内部抵抗は大きく作られているので、直列に入れると回路の電流を大きく変えてしまいます。
正しい書き方は「電圧計は測りたい2点の間に並列、電流計は測りたい枝に直列」です。電流計は電流を妨げないように内部抵抗を小さくしてあります。これを電池に直接並列接続すると、大きな電流が流れる危険があります。接続の確認はまず紙の回路図で行い、家庭用コンセントを使った試行はしません。
理想計器の近似を外す問題では、計器も抵抗として回路に入れます。図1の電圧計の内部抵抗を有限にすると、電流計が読むのは外部抵抗と電圧計へ流れる電流の和です。さらに電流計にも抵抗があれば、その部分で電圧降下が生じます。計器の位置を変えた問題では、表示値がどの枝の電流、どの2点の電圧なのかを毎回確認します。
誤り3 ブリッジなら最初から検流計を消してよいと考える
誤った書き方は「中央に検流計があるので、上の2抵抗と下の2抵抗はいつでも直列」です。どこが違うかというと、平衡していなければ中点間にも電流が流れ、中点の前後で電流が変わる点です。検流計を通る電流を0としてよいのは、平衡が条件として与えられた場合か、計算によって平衡を確かめた場合です。
図3のようにCとDを検流計Gでつないだ回路では、平衡時だけ Iɢ=0 とおけます。赤い中点C、Dは、離れた位置にあっても同じ電位になることを示しています。上の経路と下の経路の抵抗の比を対応させると、例題4で導いた PS=QR が得られます。

正しい書き方は「平衡ならCとDが同電位なので、検流計の電流を0として上下の枝を考える」です。たとえば例題4の抵抗値でAとBの間を 10.0 V とすると、上の枝は 2.00 A、下の枝は 1.00 A です。Bを電位0の基準とすれば、CもDも 6.00 V になります。等しいのは枝の電流ではなく中点の電位です。図3の左右の線の長さは抵抗の大きさを表すものではなく、接続関係を示しています。
平衡していないときは、中央の枝も含めて第1法則と第2法則を使います。検流計の抵抗が与えられていれば、その電圧降下も式に入れます。「0のはず」と置いてから計算を始めるのではなく、何が0だと条件で示されているかを読むことが出発点です。
練習問題
練習1
抵抗率 2.00×10⁻⁸ Ω・m、長さ 12.0 m、断面積 0.800 mm² の一様な導線があります。温度は一定として、抵抗を求めてください。また、同じ材質で長さを変えず、円形断面の直径を2倍にした導線では、抵抗は何 Ω になりますか。面積の換算と、直径から面積への関係を分けて書いてください。
練習2
起電力 9.00 V、内部抵抗 0.500 Ω の電池に 4.00 Ω の抵抗をつなぎます。電流、端子電圧、外部抵抗の消費電力、内部抵抗の消費電力を求めてください。最後に、2つの消費電力の和が電池の供給電力に等しいことを確かめてください。
練習3
図2と同じ接続で、E₁=8.00 V、R₁=2.00 Ω、E₂=4.00 V、R₂=4.00 Ω、R₃=2.00 Ω とします。電池の内部抵抗は無視し、矢印も図2と同じにして、I₁、I₂、I₃ と実際の向きを求めてください。右の枝に流れる電流が0になっても、右の電池の起電力が0になるわけではありません。
練習4
図3のブリッジで P=3.00 Ω、Q=6.00 Ω、R=5.00 Ω とします。平衡となる S を求めてください。また、平衡時にAのBに対する電位を 9.00 V としたとき、Bを基準とするC、Dの電位と、電源から流れ出す全電流を求めてください。電源の内部抵抗は無視します。
答えと解説
練習1の答えは 0.300 Ω、直径2倍の場合は 0.0750 Ω です。断面積は 8.00×10⁻⁷ m² なので、R=(2.00×10⁻⁸)×12.0/(8.00×10⁻⁷) です。直径が2倍になると面積は4倍になり、長さと抵抗率が同じなら抵抗は4分の1になります。0.0750 の末尾の0は、有効数字3桁を表します。
練習2の答えは、電流 2.00 A、端子電圧 8.00 V、外部の消費電力 16.0 W、内部の消費電力 2.00 W です。電流は 9.00/(4.00+0.500)、端子電圧は 9.00−2.00×0.500 で求めます。電池の供給電力は 9.00×2.00=18.0 W となり、16.0+2.00=18.0 W と一致します。
練習3の答えは I₁=2.00 A、I₂=0 A、I₃=2.00 A です。左は上向き、中央は下向きで、右には電流が流れません。式は I₁+I₂=I₃、8.00−2.00I₁−2.00I₃=0、4.00−4.00I₂−2.00I₃=0 です。AのBに対する電位は 4.00 V となり、右の電池の起電力と等しいので、R₂での電圧降下が0になります。ここでの0は条件から厳密に求まる値です。
練習4の答えは S=10.0 Ω、CとDの電位はともに 6.00 V、全電流は 1.60 A です。平衡条件より S=6.00×5.00/3.00 です。上の枝の電流は 9.00/(3.00+6.00)=1.00 A、下の枝は 9.00/(5.00+10.0)=0.600 A です。Bまでの抵抗で計算すると、Cの電位は 1.00×6.00、Dの電位は 0.600×10.0 となり、両方 6.00 V と確かめられます。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
直流回路で求めた電流は、電流がつくる磁場や、電流が磁場から受ける力を考えるときの入力になります。さらに電磁誘導へ進むと、電池以外の仕組みで起電力が生じる回路を扱います。そのときも、電流の向きを定め、どこでエネルギーを受け取り、どこで抵抗にエネルギーが移るかを整理する姿勢が役立ちます。
家庭では、紙と筆記具を使って5分で2つの確認ができます。1つ目は、例題3の左側の閉回路を逆向きにたどり、−12.0+2.00I₁+4.00I₃=0 を書くことです。元の式全体の符号が反転するだけで、答えが変わらないことを確かめます。2つ目は、図3のCとDの位置を紙の上でずらして描き直し、抵抗の接続先と平衡条件が変わらないことを確認することです。実物の電池や計器をつながなくても、回路を読む力は練習できます。
個別指導では、連立方程式を増やす前に、同じ電位の点を塗り分けられるか、抵抗1個の両端の電圧を指定できるかまで戻って確かめます。符号で止まる場合は、電流の向きと回路をたどる向きを別の矢印で示し、1個ずつの素子で電位変化を言葉にします。
まとめ
複雑に見える回路も、どの枝をどちら向きに考えたかが残っていれば、式を図へ戻して点検できます。計算結果が負になったときも、平衡で電流が0になったときも、その値が何を知らせているかを回路の言葉で説明することが理解の確かな目印です。答えの数字だけでなく、接続点の電流の収支と、閉じた経路の電位変化を確かめるところまでが1問の解答になります。
直流回路の負号は失敗の印ではなく、仮に引いた矢印に対する物理からの返答です。
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
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