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【物理】力学の総復習を図解で総まとめ—運動方程式 エネルギー 運動量の使い分けの地図|武蔵野個別指導塾

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滑走・衝突・ばねの圧縮をつなぐ総合例題で、運動方程式、エネルギー、運動量の選び方を整理します。力の図と保存条件を照らし合わせ、使う式の根拠まで自分で確かめられます。

よくあるのは、職員室前の廊下の長椅子で質問する問題を開き、「斜面ならエネルギー、衝突なら運動量」と余白に書いたものの、衝突後にばねを縮める設問で手が止まるという場面です。公式は思い出せても、どこからどこまで同じ式でつないでよいのかが決まらないと、総合問題の答案は途中で途切れます。必要なのは、問題全体に一つの公式を当てはめることではなく、運動を区間に分け、その区間で成り立つ関係を選ぶことです。

力学には、力と加速度を結ぶ運動方程式、仕事と運動エネルギーの関係、力積と運動量の関係という三つの道具があります。これらは別々の現象にしか使えない公式ではありません。同じ運動を違う量に注目して表しており、条件によって計算の短い道が変わります。ここでは、力の図から式を立てる基本を確かめ、滑走、衝突、ばねの圧縮へと進む問題を、一続きの説明として解けるようにします。

この単元で身につけること

物理基礎で学んだ等加速度運動、仕事、運動エネルギーが土台になり、発展科目の物理で学ぶ運動量や円運動ともつながります。新しい公式を増やす前に、位置、速度、力がそれぞれ何を表す量かを区別すると、既習事項を使い直せます。

基本の考え方

三つの道具は何を結んでいるか

運動方程式は、慣性系、つまり合力が0の物体が静止または等速直線運動を続ける座標系で用います。地面に固定した実験台は、通常の高校物理の問題では慣性系として扱います。質量が一定の物体について、合力は質量と加速度の積に等しく、一直線上の運動では F合=ma と書けます。合力とは、その物体が受ける力を向きも含めて足したものです。複数の方向がある場合は、方向を持つ量であるベクトルを成分に分け、各方向でこの式を立てます。

ここでの a は速さそのものではなく、速度が時間とともに変わる割合です。右向きに動いていても、左向きの合力を受ければ加速度は左向きです。その間、物体は右へ進みながら減速できます。また、等速円運動では速さが一定でも速度の向きが変わるので、中心向きの加速度 v²/r があります。必要な合力は mv²/r です。「向心力」という別の力を追加するのではなく、張力や重力などの中心向きの合力をこの値と結びます。

仕事は、力が物体の移動に沿ってどれだけ作用したかを表す量です。一定の力 F と変位 s が角度 θ をなすとき、仕事は W=Fs cosθ です。これは、移動方向の力の成分 F cosθ に移動距離を掛けた形です。運動と同じ向きの力は正の仕事、反対向きの力は負の仕事をし、変位に直角な力の仕事は0です。仕事の単位 J は N·m と等しくなります。

運動エネルギーは、運動によって物体が持つエネルギーで、K=mv²/2 です。一定の合力について、F合=ma と等加速度運動の式 v²−v₀²=2as を組み合わせると、F合s=mv²/2−mv₀²/2 が得られます。これが、合力の仕事が運動エネルギーの変化に等しいという関係です。力が変化するときにも、移動を細かく分けて各部分の仕事を足すことで同じ関係が成り立ちます。ここで v₀ は初めの速度、v は後の速度ですが、二乗によって運動エネルギーからは運動の向きが消えます。

運動量は、質量と速度の積で表す向きのある量です。ベクトル p=m×ベクトル v と定義し、一直線上なら符号つきで p=mv と書けます。一定の合力が時間 Δt だけ働く場合、a=(v−v₀)/Δt を運動方程式に入れると、F合Δt=mv−mv₀ になります。左辺が力積、右辺が運動量の変化です。力が変化する場合の力積は、力と時間のグラフの符号つきの面積で求めます。運動量の単位 kg·m/s と力積の単位 N·s は等しく、単位からも両者を結ぶ式だと確かめられます。

保存則を選ぶ前に条件を調べる

力学的エネルギーは、運動エネルギーと位置エネルギーの和です。位置エネルギーは、位置や変形の状態によって定まるエネルギーです。地表付近で重力を一定とみなすと、基準面から高さ h の位置エネルギーは U=mgh です。高さ h だけ下がる間に重力がする仕事が mgh なので、その分だけ減る量として位置エネルギーを定義すると、重力による運動エネルギーの増加を相殺できます。

ばねでは、自然長からの伸びまたは縮みを x、ばね定数を k とすると、弾性力の大きさは k|x| です。自然長からゆっくり x だけ変形させるための仕事は、力と変形のグラフにできる三角形の面積に等しく、位置エネルギーは kx²/2 になります。重力とばねの弾性力のように、仕事が始点と終点だけで決まる力を保存力と呼びます。保存力の仕事を位置エネルギーの減少で置き換えると、仕事と運動エネルギーの関係から、K後+U後=K前+U前+W他 が得られます。W他 は、位置エネルギーに含めた保存力以外の力がする仕事です。

W他=0 なら、力学的エネルギーが保存します。なめらかな固定斜面では垂直抗力が移動に直角なので仕事をせず、重力の位置エネルギーと運動エネルギーを交換できます。一方、粗い面を滑ると動摩擦力が負の仕事をします。この場合にも仕事とエネルギーの関係は使えますが、力学的エネルギーが一定だとは書けません。失われた力学的エネルギーは、主に物体や面の内部エネルギーなどに変わります。

運動量保存則の条件は別です。二つの物体を一組の対象、つまり系として見たとき、系の内部で物体どうしが及ぼし合う力を内力、系の外から受ける力を外力と呼びます。内力の力積は、作用反作用によって足すと打ち消し合います。したがって、系全体の運動量の変化は外力の力積に等しく、外力の力積が0なら全運動量が保存します。短い衝突では、衝突方向の外力の力積を無視できる近似を使うこともあります。ただし「衝突だから必ず保存」とは決めず、選んだ方向と対象で確かめます。

図1のように、問われた量から候補を選び、次に成立条件を調べると、公式を探す順序が安定します。これは三つのうち一つしか使えないという分類ではありません。例えば粗い斜面では、垂直抗力を運動方程式から求め、その値で摩擦の仕事を計算し、最後の速さをエネルギーから求める組み合わせもできます。

図1 求める量と成立条件から力学の三つの道具を選ぶ地図

問題の図には状態と区間を分けて書く

文章を読んだら、最初、衝突直前、衝突直後、停止時のように、状態を表す小さな図を並べます。状態と状態の間が一つの区間です。各区間に「摩擦なし」「衝突中」「ばねに接触」など、力や接触が変わる条件を書きます。高さの基準や正の向きもこの段階で固定すると、式を移るたびに符号を変更せずに済みます。

典型問題を分類する際も、見た目の装置より、求める量を手がかりにします。時間や加速度、張力なら運動方程式、二つの位置での速さなら仕事とエネルギー、衝突や分裂の前後の速度なら運動量が有力です。ただし、静止した剛体の問題では合力0だけでなく、回転させる作用を表す力のモーメントの合計0も必要です。力学全体の復習では、対象を点とみなせるかどうかも問題文から読み取ります。

以下の数値例では、重力加速度に教科書で用いる g=9.8 m/s² を使い、答えは有効数字3桁で示します。途中計算は丸めずに進め、速さには向きを、エネルギーには単位を取り違えて付けないようにします。

例題で解き方を確かめる

例題1 粗い水平面で加速度と移動距離を求める

質量2.00 kgの物体が粗い水平面上を右へ滑り始めた直後、速さを0とみなせる状態から、右向きに8.00 Nの一定の水平力を加え続けます。動摩擦係数は0.200です。滑っている間の加速度と、3.00 s後の速さおよび移動距離を求めます。滑り始めるための条件は考えず、運動中の動摩擦だけを扱います。

  1. 物体一つを対象に、右を正にします。鉛直方向には動かないので、垂直抗力を N として N−mg=0 を立てます。床が物体を垂直に押す力が垂直抗力であり、この問題では N=2.00×9.8=19.6 Nです。
  2. 動摩擦力の大きさ f=μN を求めます。μは動摩擦係数で、f=0.200×19.6=3.92 Nです。物体が床に対して右へ滑るため、動摩擦力は左向きです。
  3. 水平方向の運動方程式を立てます。右向きの合力は8.00−3.92=4.08 Nなので、2.00a=4.08、a=2.04 m/s²です。力の大きさだけを足さず、先に向きを符号へ反映させます。
  4. 合力が一定なので加速度も一定です。初速度0より v=at=2.04×3.00=6.12 m/s、s=at²/2=2.04×3.00²/2=9.18 mになります。時間が与えられているので、この順序なら追加の未知量を作らずに進められます。

答え:加速度は右向き2.04 m/s²、速さは6.12 m/s、移動距離は9.18 mです。

この例でいきなり mgh を使っても、高さは変わらないので役立ちません。外から加えた力の正の仕事と摩擦の負の仕事は存在しますが、まず力から加速度を求めると、問われた時間の情報をそのまま使えます。

例題2 なめらかな斜面の下端で速さを求める

質量0.500 kgの小物体を、水平となす角が30°、斜面に沿った長さが2.00 mのなめらかな固定斜面の上端から静かに滑らせます。空気抵抗を無視し、下端での速さを求めます。

  1. 下端を位置エネルギーの基準にします。高さの差は斜面の長さそのものではなく、h=2.00 sin30°=1.00 mです。重力による仕事は鉛直方向の高さの差で決まります。
  2. 力学的エネルギー保存の条件を調べます。摩擦も空気抵抗もなく、垂直抗力は移動に直角です。初めに静止しているので、上端の mgh が下端の mv²/2 に変わります。
  3. mgh=mv²/2 から質量を消し、v=√(2gh)=√(2×9.8×1.00) を計算します。経過時間や斜面に沿う加速度を求めなくても、二つの状態を直接結べます。

答え:下端での速さは4.43 m/sです。

運動方程式でも確かめられます。斜面に沿う重力の成分は mg sin30°なので、a=g sin30°=4.90 m/s²です。初速度0として v²=2as に斜面に沿った距離2.00 mを入れると、同じ速さになります。エネルギー式には鉛直の高さ、運動の式には加速度方向の距離を使うという対応が、二つの解法をつなぎます。

例題3 くっつく衝突で保存する量を選ぶ

なめらかな水平面上で、質量0.200 kgの物体Aが右向きに5.00 m/sで進み、静止している質量0.300 kgの物体Bに衝突して一体になります。衝突後の速度と、衝突で減少した運動エネルギーを求めます。

  1. AとBを合わせて対象にし、右を正にします。水平方向の外力の力積は0とみなせるので、AとBの合計の運動量を衝突の前後で等しく置きます。
  2. 衝突後の共通の速度を V として、0.200×5.00+0.300×0=(0.200+0.300)V を解きます。右辺の質量は、一体となって動く二つの物体の合計です。V=2.00 m/sとなります。
  3. 運動エネルギーは保存すると仮定せず、前後で別々に計算します。衝突前は0.200×5.00²/2=2.50 J、衝突後は0.500×2.00²/2=1.00 Jです。差の1.50 Jが変形や内部エネルギーなどに移ります。

答え:衝突後は右向き2.00 m/sで、運動エネルギーの減少は1.50 Jです。

くっつく衝突は完全非弾性衝突です。運動量が保存するという事実だけで運動エネルギーまで保存するわけではありません。二物体が離れて動く衝突では、運動量保存だけでは二つの速度が決まらず、反発係数などの追加条件が必要になる場合もあります。

例題4 滑走、衝突、ばねの圧縮をつなぐ

質量0.200 kgの小物体Aを、水平面から高さ1.25 mの位置から静かに滑らせます。固定されたなめらかな曲面は水平面へ滑らかにつながり、Aは水平に進んで、静止している質量0.300 kgの物体Bと衝突して一体になります。その後、2物体は自然長の軽いばねに接触し、ばねを縮めます。ばねの他端は固定され、ばね定数は80.0 N/mです。摩擦と空気抵抗を無視し、衝突時にはまだばねに触れていないものとして、ばねの最大の縮みを求めます。

図2のように、衝突直前、衝突直後、最大圧縮時を分けます。図中の v は衝突直前のAの速さ、V は衝突直後の一体となった物体の速さです。速さの矢印の長さは同じ尺度で描き、ばねの左端が移動する距離が縮み x に対応します。

図2 衝突の前後とばねが最大に縮むときの三つの状態
  1. 滑り始めから衝突直前まで、力学的エネルギー保存を使います。Aの重力による位置エネルギーが運動エネルギーになるので、0.200×9.8×1.25=0.200v²/2です。v=√(2×9.8×1.25)=4.95 m/sです。以降の計算には、この値を丸める前の数値を使います。
  2. 衝突の直前から直後までは、AとBの水平方向の運動量保存を使います。0.200v=0.500V より、V=0.400v=1.98 m/sです。衝突中の二物体間の力を個別に求める必要はありません。
  3. 衝突後から最大圧縮時までは、再び力学的エネルギー保存を使います。最大に縮んだ瞬間には物体の速さが0なので、0.500V²/2=80.0x²/2 です。したがって x=V√(0.500/80.0)=0.157 mです。縮みの大きさなので正の値を取ります。
  4. 区間の切り分けをエネルギーでも点検します。初めの位置エネルギーは2.45 Jですが、衝突後の運動エネルギーは0.980 Jです。その差1.47 Jが衝突で減少しており、ばねに蓄えられるのは0.980 Jだけです。初めの位置エネルギー全体をばねのエネルギーへ直結させてはいけません。

答え:ばねの最大の縮みは0.157 mです。

最大圧縮時は「一瞬止まる状態」であり、「力がつり合う状態」ではありません。ばねは縮んでいるため復元力が働き、物体は次に戻り始めます。速さ0を理由に運動方程式の右辺を0にする誤りは、この状態を静止し続ける状態と混同したときに起こります。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 動く向きの力だけを残してしまう

誤った書き方は、例題1で「右へ動くから、8.00=2.00a」とすることです。運動の向きは働く力の数を決めません。床と接して滑っている物体には摩擦力が働くので、物体が受ける力を全部書いてから、軸に沿って整理する必要があります。

図3のように、鉛直方向の垂直抗力と重力、水平方向の外から加えた力と動摩擦力を分けます。矢印の長さは力の大きさに比例しており、上下は等しく、左右は等しくありません。正しい式は N−mg=0 と 8.00−3.92=2.00a です。上下でつり合っていても、水平方向には加速できます。

図3 粗い水平面上の物体が受ける四つの力と大きさの関係

また、重力と垂直抗力は、同じ物体に働く二つの力です。作用反作用の組ではありません。床が物体を押す垂直抗力の反作用は、物体が床を押す力であり、床を対象にした図へ描きます。対象を丸で囲んでから「誰がこの物体を押すか、引くか」と尋ねると、別の物体が受ける力の混入を防げます。

誤り2 衝突をまたいで力学的エネルギーを保存する

誤った書き方は、例題4で「0.200gh=80.0x²/2」とすることです。滑走とばねの圧縮の間には、くっつく衝突があり、運動エネルギーの一部が別の形に変わっています。正しくは、滑走で v、衝突で V を求め、0.500V²/2=80.0x²/2 と書きます。

「摩擦がない」という条件は、接触面の摩擦による損失がないという意味です。衝突時の変形までなくなるという意味ではありません。答案に保存則の名前だけでなく、「この区間は衝突を含まない」「この方向の外力の力積は0」と条件を一言添えると、似た装置でも扱いが変わる理由を区別できます。

誤り3 運動量に速さをそのまま足す

誤った書き方は、逆向きに進む二物体の運動量を「m₁u₁+m₂u₂」とし、u₁、u₂の両方へ正の速さを入れることです。運動量は向きのある量なので、一直線上では正の向きに応じた符号が必要です。右を正とし、右向きの速さを u、左向きの速さを w と表すなら、正しい全運動量は m₁u−m₂w です。

対して運動エネルギーは m₁u²/2+m₂w²/2 で、逆向きでも負にはなりません。左右の運動量が打ち消し合って合計0になっても、両方が動いていれば運動エネルギーは正です。式の直前に速度の符号を図へ書き込み、求まった速度が負なら「選んだ正の向きと逆」と読み取るところまでを解答に含めます。

練習問題

練習1

なめらかな水平面上の質量1.50 kgの物体に、右向き6.00 Nの一定の水平力を加えます。初め静止していた物体の、2.00 s後の速度と移動距離を求めてください。右を正にし、最初に使う法則も書いてください。

練習2

質量0.400 kgの物体が、粗い水平面へ速さ3.00 m/sで入り、滑って停止します。動摩擦係数は0.250です。停止するまでの距離を、仕事と運動エネルギーの関係から求めてください。水平面上では動摩擦力だけが水平方向に働くものとします。

練習3

なめらかな水平面で、右向き3.00 m/sの質量0.200 kgの物体と、左向き1.00 m/sの質量0.100 kgの物体が衝突し、一体になります。衝突後の速度を求めてください。また、衝突後の運動エネルギーが衝突前より小さいことを、数値で確かめてください。

練習4

質量0.100 kgの物体Aを高さ0.800 mから静かに滑らせ、なめらかな曲面を経て水平に進ませます。静止した質量0.100 kgの物体Bと衝突して一体になった後、自然長の軽いばねを縮めます。ばね定数は40.0 N/mで、他端は固定されています。摩擦と空気抵抗はなく、衝突時はまだばねに触れていません。最大の縮みを求め、三つの区間で用いる法則を順に書いてください。

答えと解説

練習1の答えは、右向き8.00 m/s、8.00 mです。運動方程式6.00=1.50aから、a=4.00 m/s²です。加速度が一定なので v=at、s=at²/2 を使います。速度と距離の数値が偶然同じでも、単位が異なる別の量であることを区別します。

練習2の答えは1.84 mです。垂直抗力は mg、動摩擦力の大きさは μmg=0.980 Nです。距離を s とすると、−0.980s=0−0.400×3.00²/2 です。摩擦の仕事も運動エネルギーの変化も負になるため、求まる距離は正です。力学的エネルギー保存ではなく、摩擦の仕事を含む関係を使っています。

練習3の答えは、右向き1.67 m/sです。右を正として、0.200×3.00−0.100×1.00=0.300V を解きます。運動エネルギーは衝突前が0.950 J、衝突後が0.417 Jで、減少量は0.533 Jです。衝突後の計算には、丸める前の V=5/3 m/sを使います。相手が左へ動くことを、左辺の負号で表せているかを確かめます。

練習4の答えは0.140 mです。順に、力学的エネルギー保存、運動量保存、力学的エネルギー保存を使います。衝突直前の速さは√(2×9.8×0.800)=3.96 m/s、衝突後の速さはその半分の1.98 m/sです。丸める前の速さを V として、0.200V²/2=40.0x²/2 を解きます。初めの位置エネルギー0.784 Jのうち、ばねへ移るのは衝突後に残った0.392 Jです。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

力と加速度、仕事とエネルギーという関係は、電場や磁場の中を動く粒子にも使います。例えば、速度に直角な磁力は仕事をしなくても運動の向きを変えられます。力学で「速さが変わらない」と「加速度がない」を区別した経験が、電磁気の運動を考える土台になります。

家庭で5分程度でできる確かめ方は二つあります。一つ目は、例題4の文章を見て、計算せずに四つの状態を紙へ描く方法です。各区間に使う法則とその理由を書き、衝突の前後を一つのエネルギー式で結んでいないか確認します。装置を実際に組み立てなくても、条件の読み取りを練習できます。

二つ目は、練習3で正の向きを左へ取り直す方法です。初めの二つの速度と答えの符号がすべて逆になり、実際の運動方向は変わらないことを確かめます。個別指導で答案を確かめる際は、式だけでなく、対象を囲む図と速度の矢印まで戻ります。必要に応じて、動摩擦力の向きや等加速度運動での距離の意味を確認してから、保存則へつなぎ直します。

まとめ

総合問題の途中で式を変えることは、解き方が揺れている証拠ではありません。力や接触の条件が変われば、利用する関係も変わります。答えが違ったときには、計算のやり直しに入る前に、どの区間で、何を対象に、何が保存すると判断したかを読み直すと、直すべき箇所が具体的になります。

問題文の「くっつく」「なめらか」「自然長」は、式を選ぶための情報です。その一語を図へ移し、成立条件を言葉にしてから式を書く順序を保つと、複数の道具をつないだ答案にも根拠が残ります。力学の解法を分ける境界線は、公式の名前ではなく、その区間で保存できる量です。

本気になった日が、入塾の日。

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