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【物理】共通テスト・入試物理の解き方を図解で総まとめ—問題の型・図の描き方・単位と次元の確認|武蔵野個別指導塾

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運動方程式・保存則・速度と時間のグラフの例題を通して、問題文を図と式へ移す手順を整理します。単位の確認と解き直しの方法も、本番で手を止めないための判断につながります。

よくあるのは、模試会場の入口でノートを開き、公式は見覚えがあるのに、問題文のどの言葉を手掛かりに選べばよいのか不安になるという場面です。ばねが出てきたら単振動、衝突なら運動量、と名前だけを結び付けても、途中で摩擦が働いたり、衝突後の高さを尋ねられたりすると、手が止まってしまいます。必要なのは公式をもう1つ増やすことだけでなく、現象を区切って見る手順です。

物理の問題は、文章、図、数値、グラフという異なる形で条件を伝えてきます。それらを同じ現象の説明としてつなぎ、対象・向き・前後の状態をそろえると、式を選ぶ理由が見えてきます。ここでは具体的な計算をしながら、保存則と運動方程式の使い分け、単位による点検、グラフの読み方を確かめます。時間配分も、急いで読む技術ではなく、どこまで判断できたかを残して次へ進む技術として考えましょう。

この単元で身につけること

物理基礎で学んだ力、仕事、エネルギーの意味が、発展科目の「物理」で扱う運動量や電磁気の問題を読む土台になります。単元ごとの知識を捨てて共通の解法だけで解くのではなく、それぞれの法則を適切な場所へ置く練習です。

基本の考え方

問題文を「対象・条件・求める量」に分けます

読み始めには、何が動くのか、どこからどこまでの出来事なのかを押さえます。次に「なめらか」「静止していた」「一体となった」「一定の力」といった条件を図の横に移します。なめらかな面は摩擦を無視できるという意味であり、面から受ける力までなくなるわけではありません。静止していたという条件は初速度が0であることを表しますが、その後も加速度が0とは限りません。

求める量も記号にします。速さは運動の速い遅いを表す0以上の量ですが、一直線上の速度は正の向きを決めると正負を持ちます。位置の変化を表す変位と、実際に通った道のりである移動距離も別です。問題文の最後を読み、何を答えるのかを確認してから条件へ戻ると、不要な計算を始めにくくなります。

図1のように、物体に働く力の図では、まずその物体だけを対象にします。床に置いた箱を水平に引くなら、重力mg、床から受ける垂直抗力N、引く力F、摩擦力fを描きます。垂直抗力とは接触面に垂直な向きに物体が受ける力です。図では右向きを正とし、箱が右へ動く間の摩擦力を左向きに描いています。箱の速度の矢印は力ではないため、この図に力と同じ印で追加しません。

図1 水平面上の物体に働く四つの力と正の向き

図1では鉛直方向の加速度が0なので、上向きのNと下向きのmgがつり合います。水平にはFとfの差が残り、右向きの加速度を生みます。力の矢印を描くときは、物体が相手に及ぼす力を混ぜないことが大事です。箱が床を押す力は床に働く力であり、箱の運動方程式には入れません。

法則を選ぶ前に、適用する区間を決めます

運動方程式は、物体に働く合力と加速度を結ぶ法則です。一直線上で向きをそろえると「合力=ma」と書けます。力を加え続ける時間や、その間の加速度を求めたい場合に使いやすい道具です。力が一定なら加速度も一定となり、速度の変化は「加速度×経過時間」です。したがって初速度をv₀とすると、v=v₀+atが得られます。これは加速度の定義からたどれる関係です。

力学的エネルギーは、運動エネルギーと位置エネルギーの和です。運動エネルギーはmv²/2、地表近くで基準面から高さhにある物体の重力による位置エネルギーはmghと表します。重力のする仕事だけで速さが変わるなら、位置エネルギーの減少分が運動エネルギーの増加分になります。この対応から、前後の力学的エネルギーを等しいと置けます。時間を経由せず、高さと速さを結び付けたい場面で有効です。

ただし、なめらかな曲面上の運動で速さが求まっても、面から受ける力までエネルギー保存だけで求まるとは限りません。その瞬間の力を求めるには、運動方程式へ戻ることがあります。1問で使う法則は1つ、という制限はありません。まず前後の状態をつなぎ、次にある瞬間の力を調べるという組合せも自然です。

運動量は、質量と速度の積で表される、運動の向きを含む量です。対象に選んだ物体の集まりを系といい、系の外から受ける力を外力といいます。系の全運動量の変化は、外力の力積に等しくなります。力積は力を時間にわたって作用させた効果で、一定の力なら「力×作用時間」です。2物体間の力は作用・反作用で打ち消し合うため、外力の力積が0なら系の全運動量は変わりません。衝突時間が短く、外力の力積を無視できる場合にも、この保存則を近似的に使えます。

衝突と、その後に坂を上る運動が続く問題では、衝突の直前・直後と、上昇の開始・終了を分けます。衝突中は運動量保存、なめらかな坂の上昇中は力学的エネルギー保存、というように条件を調べ直します。「衝突」という言葉だけで、最初から最後まで同じ保存則を当てはめないようにしましょう。

単位と次元は、数値を入れる前の点検に使います

単位はm、s、kgなどの量を測る基準です。次元は、長さ、時間、質量など、その量がどの種類の量の組合せなのかを表します。たとえば速度の次元は「長さ÷時間」で、m/sとkm/hは単位が違っても同じ次元です。次元解析とは、式の両辺や各項が、この組合せの点で矛盾していないかを調べることです。

運動方程式から、力の単位Nはkg·m/s²に等しいとわかります。力が移動方向に一定に働くときの仕事は「力×距離」なので、JはN·m、すなわちkg·m²/s²です。一方、mv²/2の単位もkg·m²/s²になります。数字の1/2は単位を変えないため、次元の点では仕事と運動エネルギーを等しく置いてよいと確かめられます。

ただし単位が一致しても、正しい式と決まったわけではありません。mv²もmv²/2も単位は同じですし、符号の誤りも単位だけでは発見できません。単位の確認に加え、力を大きくしたら加速度は大きくなるか、初めの高さを0にしたら落下で得る速さも0になるか、といった条件の変化も確かめます。単位は不正解を見つける有力な検査ですが、法則の代わりではありません。

電気の問題でも方法は共通です。電圧Vは単位電荷当たりのエネルギーに関係し、電流Aは単位時間当たりの電荷の移動を表すので、V·AはJ/s、つまり電力の単位Wになります。記号が見慣れないときほど、名称だけでなく単位へ戻すと、計算が何を求めているかを追いやすくなります。

例題で解き方を確かめる

以下では重力加速度に教科書で用いるg=9.8 m/s²を使い、計算結果は有効数字3桁で示します。途中の計算では桁を残し、最後に丸めます。グラフの読み取り値と問題に与えた数値は、ここでの計算に必要な精度を持つものとして扱います。

例題1 力を整理してから速度を求めます

質量2.00 kgの物体が、水平面上を右向きに初速度1.00 m/sで動いています。右向きに8.00 Nの一定の力を加えると、左向きに2.00 Nの一定の動摩擦力を受けます。3.00 s後の速度を求めましょう。物体はこの間ずっと面に接し、右向きに動くものとします。

  1. 対象をこの物体とし、右向きを正にします。図1のFを8.00 N、fを2.00 Nと読むと、水平の合力は8.00−2.00=6.00 Nです。逆向きの力は成分の符号を変えて足すため、2つの大きさをそのまま加えません。
  2. 水平の運動方程式を6.00=2.00aと立てます。これよりa=3.00 m/s²です。鉛直にはN=mg=19.6 Nで加速度はなく、この19.6 Nを水平の式へ入れる必要はありません。
  3. 力と質量が一定なので加速度も一定です。v=v₀+atに代入すると、v=1.00+3.00×3.00=10.0 m/sとなります。正の値なので速度は右向きです。

答え:3.00 s後の速度は右向きに10.0 m/sです。

ここでatだけを答えると、それは速度の増加分9.00 m/sです。問題文の「初速度1.00 m/s」を図や式の横に残しておけば、増加分と最後の値を取り違えにくくなります。また、加速度が正で初速度も正なので、途中で左へ動き出すことはなく、動摩擦力の向きの仮定とも一致しています。

例題2 時間を求めずに高さと速さを結びます

質量0.500 kgの小球を、下端より1.25 m高い位置から静かに放します。小球はなめらかな固定された斜面を滑り、下端に到達します。空気抵抗と回転の影響を無視して、下端での速さを求めましょう。

  1. 初めの位置と下端の2状態を選び、下端の位置エネルギーを0にします。「静かに放す」ので初めの運動エネルギーは0です。求めるのは移動時間ではないため、まずエネルギーの対応を調べます。
  2. 斜面からの垂直抗力は小球の移動に垂直で仕事をせず、摩擦もありません。重力による位置エネルギーが運動エネルギーへ変わるので、mgh=mv²/2と置きます。両辺を同じ質量で割ると、v²=2ghになります。
  3. v=√(2×9.8×1.25)=√24.5より、速さは4.95 m/sです。途中のエネルギーは、丸める前には6.125 Jで、3桁で6.13 Jとなります。高さの単位をmにそろえたので、平方根の中の単位はm²/s²です。

答え:下端での速さは4.95 m/sです。

質量が途中で消えることは、計算の抜けではありません。同じ高さなら重い小球ほど失う位置エネルギーは大きい一方、同じ速さに達するための運動エネルギーも質量に比例するためです。斜面の傾きが与えられていなくても、この条件なら速さは求まります。ただし摩擦があれば移動経路による仕事を調べる必要があり、同じ式をそのまま使えません。

例題3 合体する衝突で、保存する量を選びます

なめらかな水平面上で、質量1.00 kgの台車Aが右向きに6.00 m/sで進み、静止していた質量2.00 kgの台車Bに衝突します。衝突後は一体となって動きます。衝突中の水平方向の外力の力積は0とします。一体となった台車の速度と、衝突前後の運動エネルギーの差を求めましょう。

  1. AとBをまとめて系に取り、右向きを正にします。Aだけを選ぶとBから大きな力を受けますが、両方を選ぶと互いに及ぼす力は内力となります。水平方向の全運動量が保存する条件を、この系について確認します。
  2. 衝突後の共通の速度をvとして、1.00×6.00+2.00×0=(1.00+2.00)vと立てます。したがってv=2.00 m/sで、符号は正です。合体した後の質量を1.00 kgのままにしないよう注意します。
  3. 衝突前の運動エネルギーは1.00×6.00²/2=18.0 Jです。衝突後は3.00×2.00²/2=6.00 Jなので、運動エネルギーは12.0 J減っています。これは台車の変形や内部エネルギーなどへの変化に対応し、全エネルギーが消失したという意味ではありません。

答え:衝突後の速度は右向きに2.00 m/s、運動エネルギーの減少量は12.0 Jです。

「なめらか」は床との摩擦を無視する条件であり、衝突時に運動エネルギーが保存する条件ではありません。運動量保存を使う根拠と、力学的エネルギー保存を使う根拠を別々に説明できれば、問題の表面が変わっても判断を保てます。

例題4 速度と時間のグラフから、変位と距離を分けます

一直線上を動く物体の速度が、t=0 sで4.00 m/s、t=4.00 sで0、t=6.00 sで−2.00 m/sとなり、これらの点を1本の直線で結ぶとします。0 sから6.00 sまでの加速度、変位、移動距離を求めましょう。図2では、時間の目盛りと速度の目盛りをそれぞれ等間隔にしています。

図2 速度と時間のグラフで区別する正負の面積
  1. 縦軸が速度、横軸が時間であることを確かめます。傾きは速度の変化を経過時間で割った量なので、加速度はa=(−2.00−4.00)/6.00=−1.00 m/s²です。直線なので、この区間の加速度は一定です。
  2. 変位はグラフと時間軸の間の符号付き面積です。0 sから4.00 sまでは、底辺4.00 s、高さ4.00 m/sの三角形なので、面積は8.00 mです。4.00 sから6.00 sまでは、時間軸より下の三角形なので、符号付き面積は−2.00 mです。
  3. 変位は8.00−2.00=6.00 mです。一方、移動距離は向きを問わず通った道のりを足すため、8.00+2.00=10.0 mとなります。t=4.00 sで速度が0を通って正から負へ変わるので、そこで進行方向が逆になっています。

答え:加速度は−1.00 m/s²、変位は正の向きに6.00 m、移動距離は10.0 mです。

速度が一定の短い区間なら、変位は「速度×時間」で長方形の面積に対応します。速度が変わる区間も細かく分けて考えると、この対応が続くことがわかります。特に図2のように速度が直線的に変わる場合は、区間の平均速度が両端の速度の平均になるため、台形や三角形の面積で正確に求められます。微分積分を使わなくても、傾きと図形の面積から解ける問題です。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 選択肢の単位が合えば正解だと考えます

誤った書き方:「ばね定数kと質量mがあるので、周期T=√(k/m)とする」です。ばね定数はばねの伸びに対する弾性力の大きさの割合で、単位はN/mです。この単位を基本の単位へ直すとkg/s²なので、k/mの単位は1/s²、平方根を取った結果は1/sです。周期は1回の振動にかかる時間であるため、時間の単位sになる必要があります。

正しい書き方は、まず「時間になる組合せは√(m/k)」と点検することです。理想的なばね振り子の周期はT=2π√(m/k)ですが、係数2πは単位からは決まりません。ばねの復元力F=−kxを運動方程式に入れるとa=−(k/m)xとなり、単振動の関係a=−ω²xとの比較からω=√(k/m)です。角振動数ωは位相の進む速さで、1周期で位相が2π進むためT=2π/ωとなります。この筋道が係数まで決めます。

誤り2 衝突の前後で、何でも保存すると書きます

誤った書き方:「例題3はなめらかな面だから、18.0 J=3.00v²/2」です。床との摩擦がないことだけでは、台車の変形などへエネルギーが移る過程を除けません。この式で得られる速さは3.46 m/sとなり、衝突後の運動量は10.4 kg·m/sになります。衝突前の6.00 kg·m/sと一致せず、与えられた条件に反します。

正しい書き方は「水平方向の外力の力積が0なので、AとBの全運動量を保存させる」です。図3では、速度の矢印の長さを速さに比例させています。衝突前のAの矢印が衝突後の3倍でも、衝突後は合計質量が3倍なので、運動量の積は同じになります。

図3 合体する衝突の前後で比べる質量と速度

図3の台車の箱の幅は、質量の大きさを示す目盛りではありません。質量はラベルを読み、速度は矢印とラベルの両方で確かめます。問題の図でも、見た目で比較してよい量と、数値から読む量を区別すると、勝手な条件を加えずに済みます。

誤り3 グラフの面積はいつでも距離だと考えます

誤った書き方:「図2の面積は8.00−2.00=6.00だから、移動距離は6.00 m」です。速度と時間のグラフの符号付き面積が表すのは変位です。負の速度の区間でも物体は移動しており、その道のりが帳消しになるわけではありません。

正しい書き方は「変位は符号を付けて加え、移動距離は各区間の面積の絶対値を加える」です。また、縦軸が位置なら傾きは速度であり、縦軸が加速度なら面積は速度の変化です。面積という操作だけを覚えず、縦軸の単位と横軸の単位の積を取ります。(m/s)×sならm、(m/s²)×sならm/sとなり、違いを検出できます。

このような点検をする時間を残すため、試験中は「条件を図にできた」「立式できた」「計算を確かめた」を区別します。条件を読み直しても式が立たない場合には、求める量と使えそうな条件を余白に残して、別の設問へ進む判断ができます。戻るときに最初から全文を読み直さずに済み、どの判断が未完成だったかも見えます。時間配分は問題数だけで均等に割るのではなく、自分の演習でどの段階に時間を使うかを記録して調整しましょう。

練習問題

練習1 速さの増加分と最後の速さ

質量1.50 kgの物体が、なめらかな水平面上を右向きに2.00 m/sで動いています。右向きに3.00 Nの一定の力を2.50 s加えます。加速度と、その時間が経過したときの速度を求めてください。右向きを正とし、鉛直方向には動かないものとします。

練習2 衝突の前後で系を選ぶ

なめらかな水平面上で、質量2.00 kgの台車が右向きに3.00 m/sで動き、静止した質量1.00 kgの台車に衝突して一体となりました。水平方向の外力の力積を無視できるとして、衝突後の速度と運動エネルギーの減少量を求めてください。どの物体をまとめて考えたかも説明しましょう。

練習3 負の速度を含むグラフ

ある物体の速度は、t=0 sで−2.00 m/s、t=4.00 sで2.00 m/sであり、この間は直線的に変化します。加速度、0 sから4.00 sまでの変位、移動距離を求めてください。速度が0になる時刻を先に求めると、面積を分けやすくなります。

練習4 電力量の式を単位から点検する

抵抗に12.0 Vの一定の電圧がかかり、2.00 Aの電流が30.0 s流れます。消費する電力量Eを求めてください。また、電圧をV、電流をI、時間をtとした候補の式E=VItとE=VI/tについて、単位からどちらが電力量の式になり得るかを説明しましょう。数値だけを計算する前に、電力と電力量を区別する問題です。

答えと解説

練習1:加速度は右向きに2.00 m/s²、最後の速度は右向きに7.00 m/sです。合力を質量で割ってa=3.00/1.50=2.00 m/s²とし、v=2.00+2.00×2.50=7.00 m/sと求めます。5.00 m/sは速度の増加分であり、最後の速度ではありません。

練習2:衝突後の速度は右向きに2.00 m/s、運動エネルギーの減少量は3.00 Jです。両方の台車を系に選び、2.00×3.00=3.00vから速度を求めます。衝突前は9.00 J、衝突後は6.00 Jで、運動量が保存しても運動エネルギーは減っています。

練習3:加速度は1.00 m/s²、変位は0 m、移動距離は4.00 mです。速度は2.00 sで0となり、前半の符号付き面積は−2.00 m、後半は2.00 mです。変位が0でも、その場に止まり続けたわけではありません。0は正確な打ち消しの結果なので、3桁を示すために不要な小数を付けません。

練習4:電力量は7.20×10² Jで、候補ではE=VItです。電力P=VI=24.0 Wは、単位時間に消費するエネルギーなので、一定の電力に時間を掛けたE=Ptで全体のエネルギーが求まります。W·s=Jに対し、VI/tの単位はW/s=J/s²となり、電力量の単位とは一致しません。この場合も、式の根拠は電力の意味にあり、単位だけが根拠なのではありません。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

これから力学や電磁気を復習するときも、「対象を選ぶ」「前後の状態を決める」「法則の条件を確かめる」という順序は共通して使えます。たとえば荷電粒子の運動では、電気や磁気による力を図に加えて運動方程式へ進みます。扱う力の種類が増えても、正の向きと力の成分をそろえる役割は変わりません。

家庭では、5分でできる確かめ方を2つ試せます。1つ目は、解いた問題の解答を閉じ、条件と求める量だけを図に描き直す方法です。計算まで進めず、どの区間でどの法則を使うかを横に書き、元の解答と比べます。2つ目は、答案から式を1本選び、右辺の単位を基本の単位まで直す方法です。次に初速度や高さを0にした場合を考え、式が表す状況を言葉にします。

個別指導で解き直す際には、計算ミスと決め付けず、まず問題文のどの条件を図へ移せたかまで戻って確かめます。力の対象が混ざっていれば作用・反作用へ、グラフの読み違いなら速度や変位の定義へ戻ると、直す場所が具体的になります。保護者の方がお子さまに声をかける場合も、答えの正誤だけでなく「この式を使える条件はどこにあるか」と尋ねると、説明できる部分と曖昧な部分を確かめられます。

まとめ

見慣れない設定の問題でも、最初に書くものを特別にする必要はありません。物体と向きを描き、条件を図のそばへ移し、求める量に届く法則を選びます。答えが出た後に単位やグラフの意味を確かめると、計算結果を現象の説明へ戻せます。

解き直しで残したいのは、使った公式の名前だけでなく、その公式を使えると判断した問題文の言葉です。外力の力積が0という条件を記した運動量保存の1行には、次の衝突問題にも持ち運べる根拠があります。物理の答案を支えるのは、公式の数ではなく、式と現象の間に書き残した根拠です。

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