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【物理】電流と磁場を図解で総まとめ—直線 円形 ソレノイドの磁場・電流が受ける力・ローレンツ力|武蔵野個別指導塾

直線電流・円形電流・ソレノイドの磁場を整理し、平行電流間の力と荷電粒子の円運動を例題で追います。右ねじと左手の使い分けを、向きの図と計算で確かめられます。
よくあるのは、理科室の実験台の脇で、導線の周囲に置いた方位磁針の図を見ながら、右手を使うのか左手を使うのかで止まってしまうという場面です。電流の向きを見て磁場を決めたいのに、力の向きを求める指の形を作ってしまうことがあります。さらに電子が登場すると、電流と電子の移動方向が反対になるため、さっき決めた向きにも自信がなくなります。
この単元の出発点は、「電流が磁場を作ること」と「磁場の中で電流や荷電粒子が力を受けること」を区別することです。何が原因で、どこに磁場ができ、何が力を受けるのかを順に書けば、手の形は最後の確認に使えます。磁場の大きさを求める式も、導線の形と求める位置を先に確かめれば選べます。最後には、目に見えない磁場を、導線同士の引力や粒子の円運動という目に見える結果へつなげて考えていきます。
この単元で身につけること
- 磁場の向きと磁束密度を区別します。向きは方位磁針のN極が指す向きで表し、磁場の作用の強さを表す磁束密度BにはTという単位を使います。
- 直線電流、円形電流、ソレノイドの式を選びます。距離、半径、単位長さ当たりの巻数のどれが条件になっているかを読み取ります。
- 右ねじの法則とフレミングの左手の法則を使い分けます。前者は電流が作る磁場、後者は磁場中の電流が受ける力の向きを求める道具です。
- 平行電流間の力を、片方が作る磁場と、もう片方が受ける力に分けます。同方向なら引力、逆方向なら斥力となる理由まで説明します。
- ローレンツ力を円運動の向心力として扱います。電荷の符号で曲がる向きが変わり、質量や速さで円の半径が変わることを式で確かめます。
物理基礎で学んだ電流の向きと、力学で学んだ運動方程式・等速円運動がここでつながります。回路で求めた電流Iを磁場の式へ入れ、その磁場が生む力を運動方程式へ入れるという流れを意識しましょう。
基本の考え方
磁場を読むための記号と2種類の手の規則
磁場とは、磁石や電流が磁気的な作用を及ぼす空間の状態です。磁場の向きは、小さな方位磁針を置いたときにN極が指す向きで定めます。その各点での向きをつなぐように描いた線が磁力線です。棒磁石の外ではN極からS極へ向かい、磁石の内部も含めると閉じた線になります。磁力線は物体の軌道ではないので、その線に沿って電子が走ると解釈しないようにします。
磁場の作用を計算するときは磁束密度Bを使います。単位のTはテスラと読みます。教科書で磁場の強さHを使う場合には、透磁率μを用いてB=μHと表します。透磁率とは、その物質中でHとBを結びつける係数です。空気中をほぼ真空とみなす問題では、μを真空の透磁率μ₀で近似します。以下の数値計算では教科書で用いる近似値μ₀=4π×10⁻⁷ N/A²とし、計算結果は有効数字3桁で示します。鉄心などの影響を考える問題へ、この値をそのまま使うことはできません。
紙面に垂直な向きを表すとき、⊙は紙面の手前向き、⊗は紙面の奥向きです。矢を正面から見た先端が点、後ろから見た尾羽が交差した線だと考えます。上下左右だけでは足りない問題では、まずこの記号を図へ書き込みます。紙面の奥向きの磁場と、紙面の下向きの磁場は別物です。
右ねじの法則は、ねじが進む向きを直線電流の向きに合わせると、ねじを回す向きが磁場の向きになるという規則です。右手では、親指を電流の向きへ伸ばし、残りの指を曲げた向きが磁場です。一方、フレミングの左手の法則では、人さし指が磁場、中指が電流、親指が力を表します。3本の指は互いに直角にします。左手で使う磁場は、その導線以外の磁石や電流が作った磁場であり、自分自身が作る磁場をそのまま自分への力の式へ入れるわけではありません。
導線の形と位置を指定して磁場を求める
十分に長い直線導線に電流Iが流れると、導線を中心とする同心円に沿って磁場ができます。導線から垂直距離rの点での大きさは、B=μ₀I/(2πr)です。電流が大きいほど強く、同じ電流なら距離に反比例して弱くなります。ここでrは導線上のある点までの斜めの距離ではなく、導線の軸からの最短距離です。端に近い短い導線には、この式をそのまま適用できません。
半径Rの円形導線に電流Iが流れると、その中心での大きさはB=μ₀I/(2R)です。密に重ねたN巻きなら、各巻きの磁場が同じ向きに重なるのでB=μ₀NI/(2R)となります。この式は円の中心に対する式であり、円の内側のどこでも同じ値になるわけではありません。右手の4本の指を円形電流の向きに曲げると、伸ばした親指が中心の磁場を指します。こちらから見て反時計回りの電流なら、中心の磁場は手前向きです。
導線を円筒状に何回も巻いたコイルがソレノイドです。十分に長いソレノイドの内部では、端から離れた場所の磁場をほぼ一様とみなせます。長さLの間にN巻きがあるとき、単位長さ当たりの巻数はn=N/Lで、内部の大きさはB=μ₀nIです。Nの単位は巻数を数える無次元の数、nの単位は1/mです。式にNだけを入れると長さの条件を落としてしまいます。内部の磁場はコイルの軸方向を向き、向きは円形電流と同じ右手の規則で決めます。
図1のように、直線導線の断面では磁場が導線を取り囲み、円形導線では中心の磁場が円の面に垂直になります。左側は手前向きの直線電流が作る磁場、右側は反時計回りの円形電流が作る中心の磁場です。円い線が磁場なのか導線なのかを、BとIのラベルで区別して読みましょう。

これらの磁場の公式は、高校では基本法則として用います。直線や円形の式を厳密に導くための大学段階の計算に進む必要はありません。ただし、電流を増やすと強くなること、同じ形のコイルを重ねると各巻きの寄与が加わることは、式の意味として説明できます。ソレノイドでも、長さを一定にして巻数を増やすとnが増え、各巻きが作る磁場の重なりが大きくなります。逆にNとIを一定にして長く伸ばすとnが減ります。
磁場には重ね合わせが成り立ちます。同じ点に複数の電流が磁場を作る場合、同方向なら大きさを加え、逆方向なら差を取ります。斜めに交わる場合は、ベクトルBを成分に分けて合成します。磁場を求める位置を1点に固定してから、それぞれの寄与を書くことが重要です。異なる場所で計算したBを足しても、その点の磁場にはなりません。
電流への力から粒子への力と円運動へ
一様な磁場Bの中に長さℓのまっすぐな導線を置き、電流Iを流すと、導線が受ける力の大きさはF=IBℓsinθです。θは電流の向きと磁場の向きのなす角です。直角ならsinθ=1なのでF=IBℓ、平行または逆平行ならsinθ=0なので力は0です。ℓは磁場の中にある部分の長さで、磁場の外まで含めた導線全体の長さではありません。
電荷をもつ粒子を荷電粒子といい、磁場中を運動する荷電粒子が受ける磁気力をローレンツ力といいます。電荷q、速さv、速度と磁場のなす角θに対して、大きさはF=|q|vBsinθです。|q|は電荷の絶対値で、負の電荷でも力の大きさは負にはなりません。正電荷の移動方向は電流の方向と同じなので左手をそのまま使えます。電子などの負電荷では、移動方向と反対を電流の方向として左手を使います。
この2つの力の式は別々の暗記項目ではありません。正の電荷qをもつ粒子が、導線の長さℓの部分にM個あり、全員が速さvで同じ方向へ進むと考えます。通過にかかる時間はℓ/vなので、電流はI=Mq/(ℓ/v)=Mqv/ℓです。各粒子に働く力qvBsinθをM個分加えると、MqvBsinθ=IBℓsinθとなります。導線の力は、運動する電荷への力が導線全体へ伝わったものとして理解できます。
磁場に垂直に粒子を入れ、磁気力以外を無視すると、力は常に速度に垂直です。このため力は仕事をせず、速さは変わりません。一様な磁場では力の大きさも一定なので、速度の向きだけが変わる等速円運動になります。向心力とは円の中心へ向く合力のことで、磁気力とは別にもう1つ加える力ではありません。
円の半径をrとすると、運動方程式はmv²/r=|q|vBです。両辺を整理してr=mv/(|q|B)を得ます。さらに1周の道のり2πrを速さvで割ると、周期T=2πm/(|q|B)です。ここで周期の記号Tと、磁束密度の単位Tを混同しないようにします。速さが増えると円がその分大きくなるため、周期の式から速さが消えるのです。磁場に平行な速度成分もある場合には、その成分の等速運動と垂直成分の円運動が合わさり、らせん状の運動になります。
例題で解き方を確かめる
例題1 直線電流と円形電流の磁場を比べる
空気中で、十分に長い直線導線に3.00 Aを流します。導線から6.00 cm離れた点の磁束密度を求めましょう。また、この導線とは別に、半径6.00 cmの1巻きの円形導線へ同じ電流を流した場合の、中心の磁束密度も求めます。両者の磁場を重ね合わせる問題ではありません。
- 長さをmへ直します。6.00 cm=6.00×10⁻² mです。μ₀を使う式の単位とそろえるため、公式へ入れる前に換算します。
- 直線導線ではB=μ₀I/(2πr)を使います。代入すると、B=(4π×10⁻⁷×3.00)/(2π×6.00×10⁻²)=1.00×10⁻⁵ Tです。πが分子と分母で消える点を確かめます。
- 円形導線の中心ではB=μ₀I/(2R)を使います。B=(4π×10⁻⁷×3.00)/(2×6.00×10⁻²)=3.14×10⁻⁵ Tです。こちらの分母にはπがありません。
答え:直線導線では1.00×10⁻⁵ T、円形導線の中心では3.14×10⁻⁵ Tです。
同じ電流、同じ長さの数値でも、形が異なれば結果は異なります。直線電流のrと円形電流のRはどちらもmで表しますが、前者は観測点までの距離、後者は導線自体の半径です。図にどの長さかを書いてから代入すると、式の取り違えを防げます。
例題2 ソレノイドの磁場と導線が受ける力
十分に長いとみなせる空気中のソレノイドに、長さ0.500 m当たり1.00×10³巻きの割合で導線が巻かれています。電流は2.00 Aです。内部の端から離れた場所に、コイルとは別のまっすぐな導線を磁場と垂直に置きます。その導線の磁場中の長さは4.00×10⁻² m、電流は3.00 Aです。内部の磁束密度と、この導線に働く力を求めましょう。導線が作る磁場によるコイルへの影響は考えません。
- 単位長さ当たりの巻数を求めます。n=N/L=1.00×10³/0.500=2.00×10³ 1/mです。コイルの全巻数だけでは磁場を決められないため、先に巻き方の密度へ直します。
- B=μ₀nIにコイルの電流2.00 Aを代入します。B=4π×10⁻⁷×2.00×10³×2.00=5.03×10⁻³ Tです。ここでは磁場を作る側の電流を使います。
- F=IBℓに、力を受ける導線の電流3.00 Aを代入します。丸める前のBを使うと、F=3.00×(4π×10⁻⁷×2.00×10³×2.00)×4.00×10⁻²=6.03×10⁻⁴ Nです。途中の丸めで最後の桁が変わらないようにします。
答え:内部の磁束密度は5.03×10⁻³ T、導線が受ける力は6.03×10⁻⁴ Nです。
この問題には2種類の電流があります。どちらもIと書いて計算を始めると、同じ値を2回使う誤りが起こります。答案では「コイルの電流」「導線の電流」と書き添えてもよいです。力の向きまで求める問題なら、コイルの巻く向きからBを決め、そのBと導線の電流で左手を使うという順になります。
例題3 平行な2本の電流の間に働く力
空気中の十分に長い2本の直線導線を、間隔d=0.100 mで平行に置きます。左の導線にはI₁=4.00 A、右の導線にはI₂=6.00 Aを、ともに紙面の上向きへ流します。右の導線の長さℓ=0.500 mの部分に働く力の大きさと向きを求めましょう。
図2のように、まず左の導線だけが作る磁場を右の導線の位置で考えます。右の位置では磁場は紙面の奥向きです。右の導線の上向きの電流と合わせて左手を使うと、右の導線が受ける力は左向きになります。図の力の矢印は向きを示しており、電流値の大小を矢印の長さで表してはいません。

- 左の導線から右の導線までの距離をdとして、右の位置の磁束密度を求めます。B₁=μ₀I₁/(2πd)=8.00×10⁻⁶ Tです。力を受ける側自身の電流I₂は、この段階では使いません。
- 右の導線にはF=I₂B₁ℓを使います。磁場と電流は直角なので、F=6.00×8.00×10⁻⁶×0.500=2.40×10⁻⁵ Nです。
- 左手で向きを確認します。磁場は奥、電流は上なので、力は左です。つまり左の導線へ近づく引力になります。左の導線にも、右の導線へ向く同じ大きさの力が働きます。
答え:右の導線には左向き、すなわち引力として2.40×10⁻⁵ Nが働きます。
前半2段階を文字でつなぐとF=μ₀I₁I₂ℓ/(2πd)です。単位長さ当たりの力なら、両辺をℓで割ってF/ℓ=μ₀I₁I₂/(2πd)とします。この量の単位はN/mで、力そのもののNとは違います。I₁とI₂が入れ替わっても積は同じなので、電流の小さい導線のほうが小さい力を受けるわけではありません。
片方の電流だけを逆向きにすれば、その導線への力の向きも反転して斥力になります。両方の電流を同時に反転すると、磁場と力を受ける電流が両方反転するため、引力のままです。公式の積の符号だけに頼るより、片方が作る磁場ともう片方の電流を描くと、何を反転させたかが明確になります。
例題4 正の荷電粒子の円運動
質量m=6.40×10⁻²⁷ kg、電荷q=3.20×10⁻¹⁹ Cの正の粒子を、磁束密度B=0.200 Tの一様な磁場へ、速さv=4.00×10⁵ m/sで垂直に入れます。磁場は紙面の奥向き、粒子の最初の速度は右向きです。磁気力以外の力を無視し、円運動の半径と周期、最初に曲がる向きを求めましょう。
- 最初の力を決めます。正電荷なので右向きの速度をそのまま電流の向きに対応させます。左手から力は上向きになり、円の中心は入射点の上にあるとわかります。
- 磁気力を向心力としてmv²/r=qvBと書きます。速さが一定でも速度の向きは変わるため、加速度と力は0ではありません。r=mv/(qB)へ整理して代入すると、r=0.0400 mです。
- 周期は円周を速さで割ります。T=2πr/v=6.28×10⁻⁷ sです。またT=2πm/(qB)へ直接代入しても同じ結果になります。
答え:半径は0.0400 m、周期は6.28×10⁻⁷ sで、粒子は最初に上向きへ曲がります。
この条件での磁気力はqvB=2.56×10⁻¹⁴ Nです。半径が得られたら、mv²/rも同じ値になるか確かめると、分子と分母を逆にした誤りを検出できます。周期を計算するときは、半径0.0400 mを4.00 cmのまま速さのm/sと組み合わせないようにしましょう。
つまずきやすいところと直し方
誤り1 円形電流でも分母を2πRにする
誤った書き方は「円形電流の中心だからB=μ₀I/(2πR)」です。どこが違うかというと、円の周りを回る形の磁場と、導線自体が円い場合を混同しています。直線電流の周囲には円い磁力線ができますが、電流そのものは直線を進んでいます。
正しい書き方は「直線導線から距離rならB=μ₀I/(2πr)、円形導線の中心ならB=μ₀I/(2R)」です。式の横へ、前者は直線と観測点、後者は円と中心を小さく描きます。さらにソレノイドにはB=μ₀(N/L)Iと書けば、形だけでなく式が使える場所も整理できます。有限のソレノイドの外や端で、内部の一様磁場の式を使わないことも同時に確認します。
誤り2 負電荷の速度をそのまま左手の中指に合わせる
誤った書き方は「電子が右へ動くから、中指を右へ向ける」です。どこが違うかというと、中指が表すのは電子の移動方向ではなく電流の向きです。電流の向きは正電荷が移動する向きを基準としているので、負電荷が右へ動く場合の電流は左向きに対応します。
正しい書き方は「まず正電荷ならどちらへ力を受けるかを求め、負電荷ならその力を反転する」です。図3のように、紙面の奥向きの磁場中へ右向きに入る正電荷は上へ曲がります。同じ入射点・速度で負電荷なら最初に下へ曲がります。大きさの式F=|q|vBには電荷の絶対値を入れ、向きの判断だけに符号を使うと整理しやすくなります。

図3の最下点では速度は右向き、力は上向きです。円の右端では速度は上向き、力は左向きになります。力は毎回その位置での速度と直角で、円の中心を向き続けます。入射した瞬間の上向きの力が、1周してもずっと上向きに固定されるわけではありません。向きを更新して考えることが、直線的な加速運動との違いです。
誤り3 向心力と磁気力を別々に足す
誤った書き方は「中心向きに磁気力qvBと向心力mv²/rがあるので、合力はその和になる」です。どこが違うかというと、mv²/rは独立した相互作用の名前ではなく、円運動に必要な合力の大きさを運動方程式から表したものです。この問題では磁気力がその役目を担っています。
正しい書き方は「中心向きの合力=磁気力だから、mv²/r=|q|vB」です。重力や電気力も無視できない条件なら、それらも含めて実際の合力を考えます。磁場があるだけで必ず円になるのではなく、一様で、速度が磁場に垂直で、磁気力以外を無視できる条件がそろっているかを確認します。また「磁気力が仕事をしないから力は0」としてはいけません。仕事が0なのは力と移動方向が直角だからであり、力は速度の向きを変えています。
練習問題
練習1 2本の直線電流の中点
空気中で間隔0.200 mの十分に長い平行導線に、それぞれ5.00 Aを紙面の上向きへ流します。2本のちょうど中間の点の合成磁束密度を求めましょう。続いて、右の導線の電流だけを下向きへ反転したとき、中点の合成磁束密度の大きさと向きを求めます。ほかの磁場は無視します。
練習2 ソレノイドと斜めの導線
単位長さ当たりの巻数が1.50×10³ 1/m、電流が1.20 Aの十分に長い空気中のソレノイドがあります。内部の端から離れた一様な磁場の中で、別の直線導線の長さ0.100 mの部分に2.00 Aを流します。この導線の電流と磁場のなす角が30°のとき、磁束密度と導線が受ける力の大きさを求めましょう。sin30°=0.500を使います。
練習3 逆向きの平行電流
空気中の十分に長い2本の平行導線の間隔は0.0400 m、電流はそれぞれ2.00 A、3.00 Aで逆向きです。単位長さ当たりに働く力と、長さ0.300 mの部分に働く力を求め、引力か斥力か答えましょう。
練習4 負電荷の軌道
例題4と質量・電荷の絶対値が同じ負の粒子を、同じ磁場へ同じ点から右向きに入れます。速さだけを8.00×10⁵ m/sに変えたとき、円の半径と周期を求めましょう。最初に曲がる向きと、円運動中に速さが変わるかどうかも答えます。
答えと解説
練習1の答えは、同方向なら0 T、右の電流を反転すると紙面の奥向きに2.00×10⁻⁵ Tです。中点から各導線までの距離は0.100 mなので、各導線の磁場は1.00×10⁻⁵ Tです。同方向の電流では、中点に左の導線が作る奥向きの磁場と、右の導線が作る手前向きの磁場が打ち消し合います。反転後は両方が奥向きになり、加え合わせます。0は完全な相殺による値なので、有効数字3桁の形へ無理に直しません。
練習2の答えは、B=2.26×10⁻³ T、F=2.26×10⁻⁴ Nです。B=μ₀nIで磁場を求め、F=IBℓsin30°に別の導線の電流を入れます。導線が磁場と直角の場合の半分の力になります。角度を無視してF=IBℓとすると2倍の値になるので、問題文の30°がどの2方向の角か確かめます。
練習3の答えは、単位長さ当たり3.00×10⁻⁵ N/m、長さ0.300 mでは9.00×10⁻⁶ Nの斥力です。F/ℓ=μ₀I₁I₂/(2πd)を計算してからℓを掛けます。逆向きの電流の場合は互いに離れる方向へ力を受けます。N/mの段階で力の答えを終えず、求められた長さの部分に対するNまで書きましょう。
練習4の答えは、半径0.0800 m、周期6.28×10⁻⁷ sで、最初に下へ曲がり、速さは一定です。半径は速さに比例するので例題4の2倍ですが、周期は変わりません。電荷の符号を反転しても|q|は同じで、半径と周期の大きさには影響しません。軌道の曲がる向きだけが逆になります。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
次の電磁誘導では、コイルを貫く磁場の変化と電流の関係を学びます。ここでの「電流が磁場を作る」という見方に加え、「磁場の変化に伴って電流が流れる条件」を考えます。導線が磁場中で動く場合の電荷への力も、ローレンツ力で説明するため、速度・磁場・力の3方向を描く練習が役立ちます。
家庭では、紙と鉛筆だけでできる確認を2つ試してみましょう。1つ目は、直線、円形、ソレノイドの絵を描き、磁場を求める場所へ点を置いてから式を書く方法です。2つ目は、紙面の奥向きの磁場と右向きの速度を描き、正電荷と負電荷で力の矢印を描き分ける方法です。それぞれ5分あれば、公式の形と向きの判断を分けて確かめられます。実物のコンセントや強い磁石を使う必要はありません。
個別指導では、手の形だけを直す前に、紙面の奥と手前の記号、電流と電子の向き、円運動の合力まで戻って確認します。お子さまの説明を聞く場合も、「どちらの電流が作った磁場なのか」と尋ねると、計算の途中で原因と対象を取り違えていないかが見えてきます。
まとめ
磁場の問題で答案に残したいのは、数字を代入した跡だけではありません。磁場を作る導線を選び、観測点を決め、そこで力を受ける対象を選んだ跡があると、向きを間違えても直す場所を特定できます。半径の計算が合っていても、負電荷の軌道が逆なら、その1本の矢印から考え直せます。磁場の理解の確かさは、正解した数値よりも、その矢印をなぜその向きに描いたかという説明に現れます。
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。




