電話 0422-27-7828チャットで質問無料相談を予約

武蔵野個別指導塾の特徴

【化学】アルコール アルデヒド ケトンを図解で総まとめ—酸化の系列・ヨードホルム・銀鏡 フェーリング|武蔵野個別指導塾

【化学】アルコール アルデヒド ケトンを図解で総まとめ—酸化の系列・ヨードホルム・銀鏡 フェーリングのアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
X LINE Facebook

酸化でできる物質を構造式から判断し、銀鏡・フェーリング・ヨードホルム反応を使って候補を絞ります。3枚の図と物質量の例題で、官能基と反応のつながりを確かめましょう。

よくあるのは、校庭のベンチで化学のノートを開き、エタノールからアセトアルデヒドへの矢印は書けたのに、2-プロパノールから先も同じ名前でよいのか迷うという場面です。「アルコールを酸化するとアルデヒド」とだけ覚えていると、問題に少し違う構造式が出ただけで手が止まります。出発点の物質名より先に、OH が結びついた炭素の周囲を見る必要があります。

この単元の中心は、酸素を含む部分の形と反応をつなげることです。アルコール、アルデヒド、ケトンは別々の暗記事項ではなく、酸化によって互いに結びつく物質群です。一方、銀鏡反応とヨードホルム反応は調べている構造が違います。構造式に印をつけ、どの部分が変化するかを追えば、生成物の予測、物質の識別、生成量の計算まで同じ考え方で進められます。

この単元で身につけること

前の単元で学んだ炭素の結合の手の数、構造異性体、物質量と反応式の係数が土台になります。名前を忘れた場合も、炭素が通常4本、酸素が通常2本の結合をつくることに戻れば、生成物の構造式を点検できます。

基本の考え方

OH の数と、その隣の炭素を区別する

アルコールは、炭化水素の飽和炭素原子にヒドロキシ基 -OH が結びついた化合物です。ここでいう飽和炭素は、ほかの原子と単結合だけで結ばれている炭素です。代表例はメタノール CH₃-OH とエタノール CH₃-CH₂-OH です。ベンゼン環に OH が直接結びついたフェノールは、アルコールと区別します。また、カルボン酸の -COOH に含まれる OH を見つけても、その物質をアルコールには分類しません。隣の原子まで含めた結合の形が必要です。

分子内に OH が1個あれば一価アルコール、2個なら二価、3個なら三価です。エチレングリコール HO-CH₂-CH₂-OH は二価、グリセリン HO-CH₂-CH(OH)-CH₂-OH は三価です。この「価」は、分子全体にいくつ OH があるかを数えています。後で使う第一級・第二級という「級」とは別のものさしです。

第一級・第二級・第三級では、まず OH が直接ついている炭素を1個選びます。その炭素に直接結合した炭素が1個なら第一級、2個なら第二級、3個なら第三級です。たとえば CH₃-CH₂-OH は第一級、CH₃-CH(OH)-CH₃ は第二級、(CH₃)₃C-OH は第三級です。分子全体の炭素数を数えるのではありません。メタノールは隣の炭素が0個ですが、高校化学では第一級に含めて酸化を整理します。

アルコール分子の OH は、水分子やほかのアルコール分子との間に水素結合をつくれます。そのため、分子量が近い炭化水素やエーテルと比べると、一般に沸点が高くなります。メタノールやエタノールは水とよく混ざりますが、炭化水素部分が長くなると水に溶けにくくなる傾向があります。「OH があるから、どんなアルコールも水に自由に溶ける」とは言い切れません。水となじみやすい部分と、なじみにくい部分の両方を見ます。

酸化を構造式の変化として読む

有機化合物の酸化は、高校化学では酸素との結合が増える変化や、水素が取り除かれる変化として捉えられます。第一級アルコールの -CH₂OH から水素が2個取り除かれると -CHO になります。この -CHO がアルデヒド基で、炭素と酸素が二重結合し、その炭素に水素が1個結びついています。アルデヒドはさらに酸化され、カルボキシ基 -COOH をもつカルボン酸になります。

第二級アルコールの -CH(OH)- でも、OH の水素と、OH がつく炭素の水素が取り除かれ、C=O ができます。ただし、その炭素の両側には炭素が結びついているため、生成物はケトンです。C=O の部分をカルボニル基といい、アルデヒドにもケトンにも含まれます。ケトンは R-CO-R′ と表せ、R と R′ は炭化水素基を表します。第三級では OH がつく炭素に水素がなく、炭素骨格を保ったまま同じ変化を起こせないため、通常の穏やかな条件では酸化されにくいと整理します。

図1のように、アルコールを酸化する前に「級」で道筋を分けます。図中の矢印は酸化による変化を表し、第三級の行は同じ条件で反応が進みにくいことを表しています。

図1 アルコールの級によって分かれる酸化生成物

エタノールの酸化は、酸化に使われる酸素を便宜的に [O] と書くと、次の2段階で表せます。[O] は独立した試薬名や気体の分子式ではなく、酸化の量的関係を簡略に示す記号です。

CH₃-CH₂-OH + [O] → CH₃-CHO + H₂O

CH₃-CHO + [O] → CH₃-COOH

アセトアルデヒドは別名エタナール、CH₃-COOH は酢酸です。同じように、2-プロパノール CH₃-CH(OH)-CH₃ を酸化すると、アセトン CH₃-CO-CH₃ ができます。アセトンはプロパノンとも呼ばれます。酸化で炭素が突然増えたり減ったりするのではなく、ここでは炭素骨格を保ちながら酸素まわりの結合が変わっています。逆にアルデヒドやケトンを還元すると、それぞれ対応する第一級・第二級アルコールになります。

脱水・エーテル・エステル化と検出反応

アルコールは金属ナトリウムと反応し、OH の水素がナトリウムに置き換わった化合物と水素を生じます。エタノールの場合の反応式は 2CH₃-CH₂-OH + 2Na → 2CH₃-CH₂-ONa + H₂ です。OH をもつからといって、エタノールの水溶液が水酸化ナトリウム水溶液のようなアルカリ性になるわけではありません。アルコールの OH は、溶液中の OH⁻ と同じものではないからです。

脱水は、分子から水に相当する H と OH が取り除かれる反応です。エタノールでは濃硫酸が関与する条件で、約170℃の分子内脱水ならエチレン、約140℃の分子間脱水ならジエチルエーテルを生じることを学びます。温度は教科書で扱う代表的な条件の目安です。ここでは反応の違いを整理するために示しており、家庭での操作手順ではありません。

CH₃-CH₂-OH → CH₂=CH₂ + H₂O

2CH₃-CH₂-OH → CH₃-CH₂-O-CH₂-CH₃ + H₂O

エーテルは R-O-R′ の構造をもち、酸素の両側に炭化水素基が結びついています。エーテルには O-H 結合がなく、純粋なエーテル分子どうしはアルコールと同じような水素結合をつくれません。ただし酸素原子は水との水素結合に関われるので、「エーテルは水と水素結合を一切つくらない」とするのも誤りです。ジエチルエーテルは揮発しやすく引火性のある物質であり、性質の確認は教科書の記述で行います。

カルボン酸とアルコールからエステルと水ができる反応をエステル化といいます。酢酸とエタノールなら、CH₃-COOH + HO-CH₂-CH₃ ⇄ CH₃-COO-CH₂-CH₃ + H₂O となり、酢酸エチルが生成します。これは可逆反応なので、混ぜた物質が必ずすべてエステルになるとは限りません。エーテル R-O-R′ とエステル R-COO-R′ は、名前が似ていても構造が異なります。

アルデヒドは自分が酸化される一方で、相手を還元する還元性を示します。銀鏡反応では銀イオンを銀に還元し、フェーリング反応では銅(II)を銅(I)へ還元して、赤色の酸化銅(I) Cu₂O の沈殿を生じます。高校で扱う脂肪族のアルデヒドでは、この2つが代表的な検出反応です。ケトンは通常どちらも示しません。ただし芳香族のベンズアルデヒドは銀鏡反応を示してもフェーリング反応を示さないため、すべてのアルデヒドに同じ判定を広げないようにします。

ヨードホルム反応では、塩基性条件でヨウ素と反応して淡黄色のヨードホルム CHI₃ の沈殿を生じるかを調べます。代表的な陽性構造は CH₃-CO-R と、酸化されてそれになる CH₃-CH(OH)-R です。ここで R を炭化水素基とする形に加え、アセトアルデヒド CH₃-CHO とエタノール CH₃-CH₂-OH も陽性です。アセトンが陽性だからといって、すべてのケトンが陽性なのではありません。銀鏡反応とは着目する構造が違うことを、次の例題で確かめます。

例題で解き方を確かめる

例題1 同じ分子式のアルコールを分ける

分子式 C₃H₈O をもつ鎖式の一価アルコールをすべて構造式で示し、それぞれの級と、穏やかな酸化によって最初に生じる有機化合物を答えます。炭素骨格の切断は起こらないものとします。

  1. まず3個の炭素をつないだ骨格を描きます。炭素が3個の場合、鎖式の炭素骨格は1種類なので、OH の位置の違いを調べればよいからです。
  2. OH を端につけた CH₃-CH₂-CH₂-OH と、中央につけた CH₃-CH(OH)-CH₃ を書きます。左右の端を入れ替えただけの構造は同じ物質なので、3種類とは数えません。
  3. OH のつく炭素に直接結合した炭素数を数えます。前者は1個なので第一級、後者は2個なので第二級です。
  4. 第一級の -CH₂OH を -CHO に、第二級の -CH(OH)- を -CO- に変えます。級によって生成する官能基が決まるためです。

第一級からはプロパナール CH₃-CH₂-CHO、第二級からはアセトン CH₃-CO-CH₃ ができます。C₃H₈O にはエーテルである CH₃-O-CH₂-CH₃ もありますが、問題が「アルコール」と限定しているので解答には含めません。分子式だけで官能基を決めず、問題の条件と構造の両方を使います。

答え:CH₃-CH₂-CH₂-OH は第一級でプロパナールに、CH₃-CH(OH)-CH₃ は第二級でアセトンになります。

例題2 酸化による生成量を求める

エタノール 4.60 g を酸化し、すべてアセトアルデヒドに変化させたとします。生成するアセトアルデヒドの質量を求めます。酢酸への酸化は起こらず、損失もないものとします。以下の計算では教科書で用いる原子量 H=1.0、C=12、O=16、Ag=108、I=127 を使い、気体の体積が必要な場合は標準状態で 1 mol=22.4 L とします。

  1. エタノール C₂H₆O のモル質量を求めます。2×12 + 6×1.0 + 16 = 46.0 g/mol なので、物質量は 4.60 g ÷ 46.0 g/mol = 0.100 mol です。反応式の係数比は質量比ではなく物質量比を表すため、最初に mol に直します。
  2. CH₃-CH₂-OH + [O] → CH₃-CHO + H₂O を確認します。エタノールとアセトアルデヒドは 1:1 なので、生成物も 0.100 mol です。
  3. アセトアルデヒド C₂H₄O のモル質量 44.0 g/mol を掛けます。0.100 mol × 44.0 g/mol = 4.40 g となり、与えられた質量に合わせて有効数字3桁で示します。

図2は、この計算でたどる量の対応です。同じ 0.100 mol でも、エタノールとアセトアルデヒドのモル質量は違うため、質量は一致しません。図の左右の枠は量の対応を示すもので、物質の体積を表してはいません。

図2 エタノールの酸化における物質量と質量の対応

有機生成物の質量が出発物質より小さくても、質量保存に反するわけではありません。反応には酸化剤が関与し、水なども生成するため、有機物1種類ずつの質量だけでは反応全体を比較できないからです。「酸化は酸素を加えるから、生成する有機物は必ず重くなる」という思い込みを避けます。

答え:アセトアルデヒドは 4.40 g 生成します。

例題3 2種類の検出反応から物質を絞る

未知物質はエタノール、アセトアルデヒド、アセトン、1-プロパノールのいずれか1種類です。銀鏡反応は陰性、ヨードホルム反応は陽性でした。この結果で残る候補と、その候補を区別する考え方を答えます。

  1. 銀鏡反応の結果だけを使って候補を減らします。今回の候補のうち銀鏡反応を示すのはアセトアルデヒドなので、まずそれを除きます。
  2. 残った物質のヨードホルム反応を調べます。エタノールとアセトンは陽性、1-プロパノールは陰性なので、候補は2種類です。1つの検出反応を1つの物質名と直結させないため、結果が同じ候補をすべて残します。
  3. 残った候補がアルコールかケトンかを確認します。エタノールは適切な酸化条件でアセトアルデヒドを生じますが、アセトンは同じ穏やかな酸化条件では変化しにくいため、この差を追加の情報として利用できます。

これは反応の性質に基づく識別の考え方です。実験の手順を自分で組み立てる問題ではなく、特にエタノールを酸化しすぎると酢酸まで進む点も条件として区別します。「酸化後に銀鏡反応を調べる」という案なら、アルデヒドを得る条件を前提として明記する必要があります。

答え:候補はエタノールとアセトンで、穏やかな酸化によるアルデヒド生成の有無が区別の手がかりになります。

例題4 銀の質量からアルデヒドの量を求める

アセトアルデヒドだけを還元性物質として含む試料を銀鏡反応に用いたところ、銀 2.16 g が得られました。反応は完全に進み、銀の損失はないとします。試料中のアセトアルデヒドの質量を求めます。

  1. アセトアルデヒド 1 mol が銀 2 mol を生じることを確かめます。アルデヒドからカルボン酸に対応する形への酸化で電子が2個渡され、Ag⁺ は1個につき電子1個を受け取るためです。
  2. 銀の物質量を求めます。2.16 g ÷ 108 g/mol = 0.0200 mol です。係数比を使う前に、析出物の質量を mol に直します。
  3. アセトアルデヒドはその半分の 0.0100 mol なので、44.0 g/mol を掛けて 0.440 g とします。銀の質量を直接半分にするのではなく、物質量を半分にする点が重要です。

塩基性の銀鏡反応の反応液中では、酸化された生成物は主にカルボン酸イオンの形です。系列図で「アルデヒドからカルボン酸」と書くことと、反応液中でどの形になっているかは区別しておきます。また、今回の 1:2 はアセトアルデヒドに対する関係です。ホルムアルデヒドでは、その酸化で生じるギ酸にも還元性があるため、条件を無視して同じ量的関係を当てはめることはできません。

答え:試料中のアセトアルデヒドは 0.440 g です。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 炭素が3個なら第三級とする

誤った書き方は「1-プロパノールは炭素が3個あるので第三級」です。どこが違うかというと、数える範囲が分子全体になっています。級を決めるには、OH がついた炭素と、その炭素に直接結合した炭素だけを見ます。

正しい書き方は「CH₃-CH₂-CH₂-OH の右端の炭素には、炭素が1個だけ結びついているので第一級」です。一価・二価の分類なら OH の個数を数えます。ノートでは OH に丸をつけ、その OH がつく炭素から隣の炭素への結合をなぞると、2種類の数え方が混ざりにくくなります。

誤り2 酸化と脱水を同じ反応にする

誤った書き方は「エタノールを酸化すると水が取れてエチレンになる」です。どこが違うかというと、水が生成するという見た目だけで反応を決めています。酸化によるアセトアルデヒド生成でも水は生じますが、有機物から失われるのは水素2個で、酸素は有機物に残ります。

正しい書き方は「酸化では CH₃-CH₂-OH が CH₃-CHO となり、分子内脱水では CH₂=CH₂ となる」です。脱水では有機物から酸素も失われます。生成物に酸素が残っているかと、二重結合が C=O か C=C かを確認すると、反応名の取り違えを修正できます。

誤り3 ヨードホルム陽性ならアルデヒドと決める

誤った書き方は「黄色の沈殿ができたのでアルデヒド」です。どこが違うかというと、還元性を調べる銀鏡反応と、特定の構造を調べるヨードホルム反応を混同しています。アセトンは銀鏡反応が陰性でもヨードホルム反応は陽性ですし、プロパナールは銀鏡反応が陽性でもヨードホルム反応は陰性です。

正しい書き方は「ヨードホルム陽性なら CH₃-CO- を含む構造、または酸化でその構造になるアルコールなどを候補にする」です。図3のように、2つの反応の陽性・陰性を別の軸に置くと、アセトアルデヒドとアセトンを違う位置に整理できます。図の「+」は陽性、「−」は陰性で、上下はヨードホルム反応、左右は銀鏡反応に対応します。

図3 銀鏡反応とヨードホルム反応を分ける判定表

なお、銀鏡反応が陽性という結果だけでもアルデヒドとは断定できません。ギ酸や、後の単元で学ぶ還元糖なども反応するためです。構造決定では、候補の範囲、分子式、ほかの反応の情報を合わせて結論を出します。フェーリング反応の沈殿は Cu₂O であり、銅そのものや黒色の CuO と書かないことも確認しましょう。

練習問題

練習1 構造式と酸化生成物

次の3つのアルコールの級を答え、穏やかな酸化で炭素骨格を保って生じる最初の有機生成物を構造式で書きます。該当する生成物を生じにくいものは、その理由を答えます。

A:CH₃-CH₂-CH₂-CH₂-OH、B:CH₃-CH(OH)-CH₂-CH₃、C:(CH₃)₃C-OH。

練習2 ナトリウムとの反応量

エタノール 2.30 g が過不足なくナトリウムと反応するとき、生じる水素の標準状態での体積を求めます。反応は完全に進むものとし、原子量と気体のモル体積は例題2と同じ値を用います。

練習3 検出反応を組み合わせる

アセトアルデヒド、プロパナール、アセトンの3種類のうち、銀鏡反応が陽性で、ヨードホルム反応が陰性のものを答えます。また、その物質がフェーリング反応で生じる沈殿の色と化学式も答えます。

練習4 ヨードホルムの生成量

アセトン 0.580 g から、ヨードホルム CHI₃ は理論上何 g 生じますか。アセトン 1 mol から CHI₃ が 1 mol 生じるとし、ほかの試薬は十分、反応は完全に進み、損失はないものとします。原子量は例題2の値を用います。

答えと解説

練習1の答えは、A が第一級で CH₃-CH₂-CH₂-CHO、B が第二級で CH₃-CO-CH₂-CH₃ です。C は第三級で、OH がつく炭素に水素がないため、同じ穏やかな条件では対応するカルボニル化合物を生じにくいと答えます。A の生成物はブタナール、B の生成物は2-ブタノンです。酸化後も炭素が4個であることを数えて確かめます。

練習2の答えは 0.560 L です。エタノールは 2.30 ÷ 46.0 = 0.0500 mol、反応式の係数から水素はその半分の 0.0250 mol なので、0.0250 × 22.4 = 0.560 L となります。エタノール 1 mol から水素 1 mol としないように、H₂ の水素原子が2個であることに戻って確認します。

練習3の答えはプロパナールで、赤色の Cu₂O の沈殿ができます。プロパナールには -CHO があるので還元性を示しますが、ヨードホルム反応に必要な CH₃-CO- の構造がありません。CH₃-CH₂-CHO の CH₃ と CHO の間に CH₂ がある点を見落とさないようにします。

練習4の答えは 3.94 g です。アセトン C₃H₆O のモル質量は 58.0 g/mol なので、0.580 g は 0.0100 mol です。CHI₃ のモル質量は 12 + 1.0 + 3×127 = 394 g/mol であり、0.0100 × 394 = 3.94 g となります。生成物の質量がアセトンより大きいのは、ほかの試薬に由来するヨウ素が生成物に含まれるためです。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

アルデヒドの酸化で現れたカルボン酸と、アルコールとの反応で生じたエステルは、次に学ぶ油脂やせっけんの理解につながります。エステルをつくる向きと、水によって分解する向きの両方を考える際にも、どの炭素に酸素がどう結びついているかが手がかりになります。

家庭で5分でできる確かめ方の1つ目は、エタノールと2-プロパノールを紙に描き、OH がつく炭素に丸をつけてから酸化生成物を書くことです。2つ目は、エタノール、アセトアルデヒド、プロパナール、アセトンについて、銀鏡反応とヨードホルム反応の表を空欄から埋めることです。薬品を使わず、陽性とした理由を構造式の一部分で示します。

個別指導で確かめる際は、反応名が出てこない段階と、炭素の結合が読めない段階を分けます。後者なら官能基の暗記を増やす前に、炭素の4本の結合と、構造式で省略された水素の数まで戻って確認します。

まとめ

反応名を思い出せても、条件や構造を確かめずに物質名を決めると、少し形の違う問題で判断が崩れます。迷ったときは OH のつく炭素、その炭素に結びつく水素、C=O の隣の原子を順にたどってください。候補を残す理由も除く理由も、構造式の中に示せるようになります。

酸化の矢印を支える根拠は、物質名の語感ではなく、変化する炭素の結合にあります。

本気になった日が、入塾の日。

お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。

電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。

お電話 チャットで質問チャット