
武蔵野個別指導塾の特徴
同音異義語の一覧—まちがえやすい語を短文で使い分ける|武蔵野個別指導塾

開放と解放、追求と追究と追及のように音が同じ語は、字を訓読みに戻せば見分けられます。短文つきの50組を引いて、作文の赤字を次の1本から減らしてください。
同音異義語は、音が同じで意味が違う語です。代表の50組を、読みの五十音順に全部載せます。自分の赤字の語を、読みから引いてください。
| 読み | 語 | 意味 | 短文 |
|---|---|---|---|
| 1 イガイ | 以外 | それを除いたほか | 水曜以外は部活があります。 |
| 意外 | 思っていたのと違う | 意外な結末に声が出ました。 | |
| 2 イギ | 意義 | そのことが持つ値うち | 話し合う意義を考えます。 |
| 異議 | 反対の意見 | 決定に異議を唱えます。 | |
| 異義 | 違う意味 | 同音異義語の異義は、違う意味のことです。 | |
| 3 イシ | 意思 | 何かをしようとする考え | 本人の意思を確かめます。 |
| 意志 | やりとげようとする強い心 | 意志の強い人です。 | |
| 遺志 | 亡くなった人が残した願い | 祖父の遺志を継ぎます。 | |
| 4 イジョウ | 以上 | その数を含めて、それより多い | 3人以上で申し込みます。 |
| 異常 | ふつうと違う | 異常な暑さが続きます。 | |
| 異状 | ふだんと違う様子 | 機械に異状は見られません。 | |
| 5 イゼン | 以前 | 今より前 | 以前ここに住んでいました。 |
| 依然 | もとのまま変わらない | 依然として雨がやみません。 | |
| 6 イドウ | 移動 | 場所を移す | 机を窓際へ移動します。 |
| 異動 | 職場や役目が変わる | 父が大阪へ異動になりました。 | |
| 異同 | 違っているところ | 2冊の本文の異同を調べます。 | |
| 7 カイテイ | 改定 | 決まりや運賃を改める | 来月から運賃を改定します。 |
| 改訂 | 本の内容を直す | 辞書を改訂します。 | |
| 海底 | 海の底 | 海底にトンネルを通します。 | |
| 8 カイトウ | 回答 | 問いあわせに答える | アンケートに回答します。 |
| 解答 | 問題を解いて答える | 試験の解答を見直します。 | |
| 解凍 | 凍ったものをもとに戻す | 冷凍の肉を解凍します。 | |
| 9 カイホウ | 開放 | 開け放って自由に入れる | 校庭を地域に開放します。 |
| 解放 | 縛りをといて自由にする | 試験から解放されました。 | |
| 快方 | 病気やけががよくなっていく | 祖母の病気が快方に向かいます。 | |
| 介抱 | 病人やけが人の世話をする | 倒れた友人を介抱します。 | |
| 10 カガク | 科学 | 筋道を立てて調べる学問 | 科学の進歩で暮らしが変わります。 |
| 化学 | 物質の変化を調べる学問 | 化学の実験で試薬を混ぜます。 | |
| 11 カクシン | 確信 | かたく信じる | 勝利を確信します。 |
| 革新 | 古いやり方を新しく変える | 技術の革新が進みます。 | |
| 核心 | 物事の中心 | 話の核心に触れます。 | |
| 12 カテイ | 過程 | 進んでいく途中の様子 | 成長の過程を記録します。 |
| 課程 | 割り当てられた学習の範囲 | 高校の課程を終えます。 | |
| 仮定 | 仮に決める | 雨だと仮定して計画します。 | |
| 家庭 | 家族の暮らす場 | 家庭で話し合います。 | |
| 13 カンキ | 換気 | 空気を入れかえる | 窓を開けて換気します。 |
| 喚起 | 呼び起こす | 注意を喚起します。 | |
| 歓喜 | 大喜びする | 優勝に歓喜します。 | |
| 14 カンショウ | 鑑賞 | 芸術作品を味わう | 映画を鑑賞します。 |
| 観賞 | 見て楽しむ | 熱帯魚を観賞します。 | |
| 干渉 | 他人のことに口を出す | 友人の進路に干渉しません。 | |
| 感傷 | 心が動いて悲しくなる | 卒業式で感傷にひたります。 | |
| 15 カンシン | 関心 | 興味を持つ | 環境問題に関心があります。 |
| 感心 | りっぱだと心を動かされる | 丁寧な字に感心します。 | |
| 歓心 | うれしいと思う気持ち | 贈り物で歓心を買います。 | |
| 寒心 | 恐れてぞっとする | 寒心に堪えない事件です。 | |
| 16 カンセイ | 完成 | すっかりできあがる | 模型が完成します。 |
| 歓声 | 喜びの声 | 観客が歓声を上げます。 | |
| 閑静 | 静かで落ち着いている | 閑静な住宅地です。 | |
| 感性 | 物事を感じ取る力 | 豊かな感性を育てます。 | |
| 17 キカイ | 機械 | 動力で動く大きな装置 | 工場の機械を点検します。 |
| 器械 | 小さな道具やしかけ | 器械体操を習います。 | |
| 機会 | ちょうどよいとき | 発表の機会を得ます。 | |
| 18 キカン | 期間 | 限られた時の間 | テストの期間に入ります。 |
| 機関 | 決まった働きをする組織や仕組み | 交通機関が止まります。 | |
| 器官 | 体の決まった働きをする部分 | 消化器官を図で学びます。 | |
| 帰還 | 遠くから戻る | 宇宙飛行士が帰還します。 | |
| 19 キゲン | 期限 | 前もって決めた時期 | 提出の期限を守ります。 |
| 機嫌 | 気分のよしあし | 弟の機嫌が直ります。 | |
| 起源 | 物事の始まり | 文字の起源を調べます。 | |
| 20 キセイ | 規制 | 決まりで制限する | 車の通行を規制します。 |
| 既成 | すでにできあがっている | 既成の考えを疑います。 | |
| 既製 | 商品としてできあがっている | 既製の服を買います。 | |
| 帰省 | 故郷に帰る | お盆に帰省します。 | |
| 21 キョウイ | 脅威 | おびやかす力 | 台風の脅威にさらされます。 |
| 驚異 | 驚くほどすごいこと | 驚異の記録が出ます。 | |
| 胸囲 | 胸のまわりの長さ | 身体測定で胸囲をはかります。 | |
| 22 キョウソウ | 競争 | 互いに優劣を争う | 店どうしの競争が激しくなります。 |
| 競走 | 走る速さを争う | 運動会で100メートル競走に出ます。 | |
| 23 ケントウ | 検討 | よく調べて考える | 計画を検討します。 |
| 見当 | だいたいの予想 | 答えの見当がつきます。 | |
| 健闘 | よくがんばって戦う | 強豪を相手に健闘します。 | |
| 24 コウイ | 好意 | 親しみを感じる気持ち | 相手に好意を持ちます。 |
| 厚意 | 思いやりのある心 | ご厚意に感謝します。 | |
| 行為 | おこない | 親切な行為をほめます。 | |
| 25 コウエン | 講演 | 多くの人の前で話す | 作家が講演します。 |
| 公演 | 観客の前で劇や音楽を行う | 劇団の公演を見ます。 | |
| 後援 | 後ろだてとして助ける | 市が大会を後援します。 | |
| 公園 | 人々が憩う場所 | 公園で遊びます。 | |
| 26 コウカイ | 公開 | 広く一般に見せる | 資料を公開します。 |
| 後悔 | 後で悔やむ | 言いすぎを後悔します。 | |
| 航海 | 船で海を渡る | 太平洋を航海します。 | |
| 27 コウセイ | 公正 | かたよりがなく正しい | 公正な審判を求めます。 |
| 構成 | 組み立てる | 作文の構成を考えます。 | |
| 更生 | 立ち直る | 過ちを認めて更生します。 | |
| 校正 | 文字の誤りを直す | 文集の原稿を校正します。 | |
| 厚生 | 健康で豊かな暮らしにする | 福利厚生を整えます。 | |
| 後世 | 後の時代 | 名作を後世に伝えます。 | |
| 28 サイゴ | 最後 | いちばん終わり | 列の最後に並びます。 |
| 最期 | 命の終わり | 武将の最期を描きます。 | |
| 29 ジキ | 時期 | 何かをするころ | 進路を決める時期です。 |
| 時機 | ちょうどよい機会 | 時機を逃します。 | |
| 磁気 | 磁石の働き | 磁気でカードを読み取ります。 | |
| 30 シコウ | 思考 | 考える | 思考を整理します。 |
| 志向 | 心がある目標に向かう | 健康志向の食事です。 | |
| 指向 | ある方向へ向かう | 指向性の強いマイクです。 | |
| 試行 | 試しに行う | 試行を重ねます。 | |
| 31 シジ | 指示 | さしずする | 先生の指示に従います。 |
| 支持 | 賛成して後押しする | 友人の案を支持します。 | |
| 師事 | 師として教えを受ける | 画家に師事します。 | |
| 32 ジシン | 自信 | 自分の力を信じる | 計算に自信がつきます。 |
| 自身 | 自分 | 自分自身で決めます。 | |
| 地震 | 大地が揺れる | 地震に備えます。 | |
| 33 ジタイ | 事態 | 物事のなりゆき | 事態が悪化します。 |
| 辞退 | 遠慮して断る | 出場を辞退します。 | |
| 字体 | 文字の形 | 新しい字体で書きます。 | |
| 自体 | それそのもの | 計画自体を見直します。 | |
| 34 ジテン | 辞典 | 言葉を説明した本 | 国語辞典を引きます。 |
| 事典 | 事柄を説明した本 | 百科事典で調べます。 | |
| 時点 | 時の流れの中のある点 | 今の時点では未定です。 | |
| 35 シュウカン | 習慣 | くり返して身についたこと | 早起きの習慣をつけます。 |
| 週間 | 7日の間 | 読書週間が始まります。 | |
| 週刊 | 週に1回出す | 週刊の雑誌を読みます。 | |
| 36 シュウシュウ | 収集 | 集める | 切手を収集します。 |
| 収拾 | 混乱をおさめる | 騒ぎを収拾します。 | |
| 37 シュウリョウ | 終了 | 終わる | 試合が終了します。 |
| 修了 | 決まった課程を学び終える | 講習を修了します。 | |
| 38 ショウカイ | 紹介 | 人や物を知らせて引き合わせる | 友人を家族に紹介します。 |
| 照会 | 問いあわせて確かめる | 在庫を店に照会します。 | |
| 39 ショウガイ | 障害 | 妨げになるもの | 通信の障害が起きます。 |
| 生涯 | 一生 | 生涯を研究にささげます。 | |
| 傷害 | 人に傷を負わせる | 傷害事件を報じます。 | |
| 40 セイサク | 製作 | 道具や機械で物を作る | 本棚を製作します。 |
| 制作 | 絵や番組などの作品を作る | 卒業制作に取り組みます。 | |
| 政策 | 政治の方針 | 政府の政策を読み比べます。 | |
| 41 セイサン | 清算 | 貸し借りを整理する | 借金を清算します。 |
| 精算 | 細かく計算し直す | 運賃を精算します。 | |
| 生産 | 物を作り出す | 米を生産します。 | |
| 42 ソウゾウ | 想像 | 頭の中で思い描く | 結末を想像します。 |
| 創造 | 新しいものを作り出す | 新しい文化を創造します。 | |
| 43 タイショウ | 対象 | 目標や相手 | 中学生を対象にした調査です。 |
| 対照 | 照らし合わせる、違いがきわだつ | 2人の性格は対照的です。 | |
| 対称 | 向き合って釣り合う | 左右対称の図形を描きます。 | |
| 44 タイセイ | 体制 | 組織の仕組み | 新しい体制で動きます。 |
| 態勢 | 物事に対する身構え | 受け入れの態勢を整えます。 | |
| 体勢 | 体の構え | 体勢を崩します。 | |
| 大勢 | 全体のなりゆき | 大勢が決します。 | |
| 45 ツイキュウ | 追求 | 目的のものを追い求める | 利益を追求します。 |
| 追究 | 深く調べて明らかにする | 真理を追究します。 | |
| 追及 | 責任や疑惑を問いつめる | 責任を追及します。 | |
| 46 トクチョウ | 特徴 | 他と比べて目立つ点 | 声に特徴があります。 |
| 特長 | 特にすぐれた点 | この辞書の特長は例文の多さです。 | |
| 47 ヒッシ | 必死 | 全力を出す | 必死に走ります。 |
| 必至 | 必ずそうなる | 混雑は必至です。 | |
| 48 フシン | 不振 | 勢いがふるわない | 打撃の不振が続きます。 |
| 不審 | 疑わしい | 不審な人物を見かけます。 | |
| 不信 | 信じない | 政治への不信が広がります。 | |
| 49 ヘイコウ | 平行 | 2本の線が交わらない | 平行な2本の直線を引きます。 |
| 並行 | 並んで進む、同時に行う | 部活と勉強を並行して進めます。 | |
| 平衡 | つり合いがとれる | 平衡感覚を鍛えます。 | |
| 50 ホショウ | 保証 | まちがいないと請け合う | 品質を保証します。 |
| 保障 | 害されないように守る | 憲法が表現の自由を保障します。 | |
| 補償 | 損害を埋め合わせる | 損害を補償します。 |
よくあるのは、作文の赤字が返ってきた放課後という場面です。誰もいない教室で原稿用紙を開くと、内容をほめる一言の下に赤い線が3本あります。「以外と楽しかった」の以外、「原因を追求した」の追求、「社会保証の制度」の保証です。字の形は正しく、読みも合っています。まちがえたのは語の選び方だけなので、どこを直せばよいのかが自分では見えません。上の表で読みを引き、短文と自分の文を並べてみてください。
一覧の読み方
表は左から、読み、語、意味、短文の順です。読みの頭の数字が組の番号で、1から50まであります。語は全部で153語です。読みが空いている行は、すぐ上の行と同じ読みです。語を探すときは読みで引き、使い分けを確かめるときは短文を読みます。
図1は、9番のカイホウを取り出したものです。1つの音から4つの語が枝分かれし、意味は互いにまったく違います。話している間は、音だけで相手に通じます。ところが書いた瞬間に、4つのうち1つを選ばされます。赤字が入るのは、この選ぶ瞬間です。

同じ音の語がこれほど多いのは、音読みの種類が少ないからです。常用漢字2136字のうち、音読みにコウを持つ字は67字、ショウは66字、シは50字、カンは46字あります。これだけの字が同じ音を分け合っていれば、2字の語の音がぶつかるのは避けられません。27番のコウセイに6語が並ぶのは、コウとセイがどちらも多くの字に共有されている音だからです。
短文を読むときは、語の相手に目を向けてください。「校庭を開放します」の相手は場所で、「試験から解放されました」の相手は自分を縛っていたものです。語の意味は、相手の言葉と組むことで決まります。なお、熱い・暑い・厚いのように訓読みが同じ語は同訓異字と呼ばれる別の仲間で、この表には入れていません。集めたのは音読みの語だけです。
覚え方
覚える順番は3段です。字を訓読みに戻す、反対の語を探す、短文を自分で作る。図2がその流れです。この順にするのは、手がかりが音の中になく、字の中にあるからです。音だけを何度となえても、語は1つに決まりません。

1段目は、字を訓読みに戻すことです。同音異義語は音読みの語なので、音のままでは意味が見えません。1字ずつ訓で読むと、意味が顔を出します。快方の快は「こころよい」で、こころよい方へ向かう語だと見えてきます。解放の解は「とく」なので、縛りをといて放すことです。補償の償は「つぐなう」で、与えた損害をつぐなう場面に使います。証や製のように常用の訓を持たない字は、証明や製品のように、よく知っている語から意味をつかみます。
2段目は、反対の語を探すことです。開放なら閉鎖、解放なら束縛、革新なら保守、生産なら消費、創造なら模倣、異常なら正常です。文の中で反対の語に入れ替えて、ちょうど反対の意味の文になれば、選んだ語は合っています。「校庭を閉鎖します」は開放の裏返しになり、「試験に束縛されました」は解放の裏返しになります。「校庭を解放します」を入れ替えると「校庭を束縛します」となり、文が壊れます。壊れたら、語を選びまちがえています。反対の語が思いつかない語もありますが、そのときは3段目へ進みます。
3段目は、短文を自分で作ることです。表の短文を写すだけでは、テストで別の文が出たときに手が止まります。「土曜日に体育館を開放します」のように、自分の学校や家のできごとで1文作ってください。語の相手が自分の言葉になると、次に同じ音を聞いたとき、その場面ごと思い出せます。
部首でまとめる方法も効きます。同じ音の字は形も似ていることが多く、違いは部首に残っています。次の6語は、部首を見るだけで意味の見当がつく例です。
| 語 | 字 | 部首 | 手がかり |
|---|---|---|---|
| 換気 | 換 | てへん | 手で取りかえる。空気を入れかえる |
| 喚起 | 喚 | くちへん | 口で呼ぶ。注意を呼び起こす |
| 清算 | 清 | さんずい | 水できよめる。貸し借りをきれいに片づける |
| 精算 | 精 | こめへん | 米をよくついて白くする。細かいところまで計算し直す |
| 鑑賞 | 鑑 | かねへん | 金属のかがみに照らす。作品を見きわめて味わう |
| 観賞 | 観 | みる | 目で見る。花や魚を見て楽しむ |
ケンと読む検、険、験、倹、剣も同じです。共通の形を持ち、部首だけが違います。検査の検はきへん、危険の険はこざとへん、実験の験はうまへん、倹約の倹はにんべん、剣道の剣はりっとうです。形が似ていて音も同じ字に出会ったら、部首に線を引いてから意味を確かめてください。
1日の量は5組で足ります。50組なら10日で一周です。最初の5組は、表の頭からではなく、自分の赤字が付いた語とその仲間から選びます。覚えた組は3日後と7日後に、語の欄を隠して短文を読み、カタカナから漢字を書けるかを確かめます。間をあけるのは、忘れかけたころに思い出す手間が、記憶を固めるからです。
表の153語のうち117語は、小学校で習う字だけで書けます。小学生は、この117語を先に済ませてください。残りの36語には、介抱の介や喚起の喚のように、中学で習う字が入っています。依然、改訂、解凍、介抱、核心、換気、喚起、歓喜、鑑賞、干渉、歓心、歓声、閑静、帰還、機嫌、既成、既製、脅威、驚異、健闘、行為、後援、後悔、更生、地震、終了、修了、紹介、生涯、対称、追及、特徴、不振、不審、平衡、補償の36語です。
ご家庭でお子さまの作文を見るときは、赤字の語を書き直させる前に、どんな意味で使いたかったのかを聞いてください。言いたいことが言えれば、あとは表から語を選ぶだけです。言えないときは、語ではなく文そのものを直す番です。
テストでの出方
書き取りで同音異義語が問われる形は、大きく3つあります。1つ目は、文の中のカタカナを漢字に直す形です。2つ目は、同じ読みのカタカナを2つか3つ並べて書き分けさせる形です。3つ目は、文中のカタカナと同じ漢字を使う文を選ぶ形で、入試の選択問題で見かけます。定期テストでは教科書の本文に出た語が中心になり、入試では評論の中の語が文脈ごと問われます。どの形でも、答えは文の中の相手の言葉で決まります。
例題1
次の文のカタカナを漢字に直してください。「大雨に備えるよう、市は住民に注意をカンキしました。」
答えは喚起です。相手の言葉は「注意」で、注意を呼び起こすことを言っています。相手が空気なら換気、喜びなら歓喜になります。喚には常用の訓がありませんが、くちへんの「口で呼ぶ」という手がかりで選べます。
例題2
次の3つの文のカタカナを、それぞれ漢字に直してください。
- すべての中学生をタイショウに調査しました。
- 姉と妹の性格はタイショウ的です。
- この図形は、直線を軸にして線タイショウです。
答えは、1が対象、2が対照、3が対称です。2の照は「てらす」で、並べて照らし合わせると違いがきわだつことを言います。3の称には「つりあう」という意味があり、図形が向き合って釣り合うことを言います。1は調査の相手を指しています。書き分けの問題は、3つとも同じ音なので、1つ決めて安心せず、残りの文も相手の言葉から決めてください。
例題3
次の文のカタカナと同じ漢字を使う文を、アからウの中から1つ選んでください。「会議の決定にイギを申し立てます。」
- ア 留学のイギを語ります。
- イ 提案にイギを唱えます。
- ウ 同音イギ語を調べます。
答えはイです。申し立てるのは反対の意見なので、もとの文は異議です。アは留学の値うちなので意義、ウは違う意味なので異義です。選ぶ形は書けなくても解けるように見えますが、3つの語の意味を知らなければ、相手の言葉を読んでも手がかりになりません。
解き方の手順は3つの形で共通です。まずカタカナの前後から相手の言葉を丸で囲みます。次に、浮かんだ候補を全部余白に書きます。最後に候補の字を訓読みに戻して、相手と組めるものだけを残します。候補が1つしか浮かばないときほど危険です。同じ音の別の語に気づいていないだけかもしれません。
まちがえやすいところ
作文でくり返し見る誤りを3つ挙げます。1つ目は「以外と」です。「以外と楽しかった」は誤りで、「意外と楽しかった」が正しい書き方です。以外は「それを除いたほか」なので、「水曜以外」「国語以外」のように、前に必ず除くものが来ます。前に除くものがなく、驚きを表しているなら意外です。ただし「これ以外に方法がない」は正しい文です。「に」や「と」に目を奪われず、前に何があるかを見てください。
2つ目は、追求、追究、追及の取り違えです。図3のように、後ろの字を訓読みにすると分けられます。利益や幸福を手に入れようと求めるのが追求です。真理や原因を究めるのが追究で、「原因を追求した」は「原因を追究した」に直します。相手の責任や疑惑に追いついて問いつめるのが追及です。「何を」を確かめれば、3語は重なりません。

3つ目は、保証、保障、補償です。「社会保証」「安全保証」は誤りで、社会保障、安全保障と書きます。権利や暮らしが害されないように、国や制度が守るのが保障です。品物や人について、まちがいないと請け合うのが保証で、保証書の保証です。与えた損害を埋め合わせるのが補償です。補は「おぎなう」、償は「つぐなう」と読み、2字とも埋め合わせる意味なので、この語は訓読みに戻せば迷いません。
確かめの問題
1から4は、文のカタカナを漢字に直してください。5は、かっこに以外か意外のどちらかを入れてください。
- 熱が下がり、祖父の病気はカイホウに向かっています。
- 文集を印刷する前に、誤字がないか原稿をコウセイします。
- 部活と受験勉強をヘイコウして進めます。
- 乗り越した分の運賃を、改札でセイサンします。
- 国語( )のテストは、( )とやさしかったです。
答え
- 快方です。こころよい方へ向かうことで、相手は病気です。
- 校正です。文字の誤りを直すことで、相手は原稿です。構成なら組み立てを考える話になります。
- 並行です。2つのことを同時に進める意味で、平行は交わらない線に使います。
- 精算です。細かく計算し直すことで、貸し借りをなくす清算とは相手が違います。
- 順に以外、意外です。前に除くものがあれば以外、驚きを表すなら意外です。
次に確かめること
反対の語を増やしたいときは、対義語と類義語の一覧で、2段目に使える組をまとめて確かめてください。換気の換や喚起の喚は、漢検3級で新しく出る284字に入っているので、その級の一覧で前後の字と一緒に見直せます。漢検を受けるなら、申し込みと日程の最新は協会の案内で確かめてください。表の36語に入っている中学の字は、中学で習う漢字の一覧で読みと書きを確かめられます。個別指導では、赤字の語を直す前に、その字の訓が読めるかまで戻って確かめます。訓が出てこなければ、その字を習った学年の一覧まで戻ります。
まとめ
作文の赤字は、漢字を知らない印ではありません。書く前に、同じ音の別の語を思い浮かべなかった跡です。次の作文で手が止まるなら、それは後退ではなく、候補が2つ頭に浮かぶようになった証拠です。止まった場所で表を引き、短文と並べてください。カナなら逃げられます。漢字で書いた瞬間、言いたいことは1つに決まります。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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