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TOEIC・TOEFL・IELTSはどれを受けるか—目的別の選び方|武蔵野個別指導塾

結果が見えるのは試験の1日後から17日後まで、TOEIC・TOEFL・IELTSで大きく開きます。提出先の指定を先に見る理由と、就職・留学それぞれの決め方を表と図で追えます。
提出先が試験の名前を指定しているなら、迷う余地はありません。その試験を受けてください。指定がないときは、就職や昇進で点を見せたいならTOEIC L&R、海外の大学に出すならTOEFL iBTかIELTS Academic、海外移住の準備ならIELTS General Trainingから考えます。TOEFLとIELTSで迷ったら、志望校の要項に両方の基準が載っていることを確かめてから、話す試験の形と受けられる日で決めます。
| 比べる点 | TOEIC L&R | TOEFL iBT | IELTS |
|---|---|---|---|
| 測る技能 | 聞く・読む | 読む・聞く・書く・話す | 聞く・読む・書く・話す |
| 試験の時間 | 約2時間 | 約2時間 | 2時間45分 |
| 点の形 | 10〜990点・5点刻み | 1〜6・0.5刻み | 0〜9・0.5刻み |
| 受験料 | 7,810円(紙の公式認定証あり)、7,700円(なし) | 195米ドル | 29,700円(英検協会の会場) |
| 結果が見える日 | 試験日から17日後 | 試験日から3日後 | 試験日から1〜5日後(英検協会のコンピューター版) |
| 点の有効の目安 | 2年 | 2年 | 2年 |
受験料と日数は、2026年11月6日に各試験の公式の案内で確かめた値です。申し込む直前に、もう一度公式の画面で確かめてください。
よくあるのは、夜の11時を過ぎて、ノートパソコンのブラウザに3つの公式サイトを開いたままでいるという場面です。受験料の欄を見比べ、試験時間を見比べ、知人の「就職ならこれ」という一言を思い出し、どのタブも閉じられません。表をいくら眺めても決まらないのは当然で、決め手は3つのサイトの中ではなく、点を出す先の書類の中にあるからです。
3つの試験は、測っている物が違います
TOEIC L&Rは、聞くことと読むことを測る試験です。リスニングは100問で約45分、リーディングは100問で75分、合わせて約2時間で200問をマークシートで答えます。問題はすべて英文で、英文和訳や和文英訳はありません。書く力と話す力を見せたいときは、TOEIC S&Wという別の試験を受けます。スピーキングが約20分、ライティングが約60分です。「TOEICを受けた」とだけ書いてあれば、多くの場合はL&Rの話だと思ってよいでしょう。ただし、書く力と話す力の証明にはなりません。
TOEFL iBTは4つのセクションでできています。公式の案内にある基本の時間は、リーディングが約30分、リスニングが約29分、ライティングが約23分、スピーキングが約8分です。説明の時間を入れて全体で約2時間を見込みます。解答に応じて問題が変わる形なので、問題数と時間は人によって少し動きます。課題には学術的な文章の読解や講義の聞き取りが並びますが、日常の文章を読む課題やメールを書く課題も入っています。試験は会場か自宅のコンピューターで受け、話す試験はマイクに向かって答えを録音します。
IELTSも4技能で、時間はリスニング約30分、リーディング60分、ライティング60分、スピーキング11〜14分です。TOEFLとのいちばん目立つ違いは、スピーキングが試験官との1対1の対面だということです。マイクに向かうほうが落ち着く人と、人の顔を見ているほうが言葉が出る人がいます。この好みは、点の高低とは別の、立派な選ぶ理由です。
もう1つ、IELTSはAcademicとGeneral Trainingの2種類に分かれます。リーディングとライティングは別の中身で、リスニングとスピーキングは共通です。学部や大学院に進むならAcademic、移住や学位より下の課程での研修ならGeneral Training、というのが公式の説明です。さらに英国のビザ申請用には、IELTS for UKVIという種類が別に用意されています。なお、英検協会のペーパー版は2026年8月で終わり、英検協会の会場ではコンピューター版を受けます。
最初に見るのは、試験ではなく提出先です
図1のように、最初の分かれ道は「提出先が試験を指定しているか」です。大学の要項、会社の昇進の条件、奨学金の募集文、エントリーシートの欄。そこに書かれた試験の名前と点の形が、答えそのものになります。

図1の「IELTS GT」はGeneral Trainingのことです。指定がないときに限って、目的で分けます。
就職や昇進なら、TOEIC L&Rが最初の候補です。会社や職種によって見る点も見方も違うので、志望先の採用情報に名前があるかを確かめます。海外の仕事で話す力を問われそうなら、S&Wを足す手があります。
海外の大学なら、TOEFL iBTとIELTS Academicの2択になることが多いでしょう。ただし、大学や学部によって認める試験も基準の点も違います。両方を認める大学なら、話す試験の形で選んで困ることはありません。片方しか載っていないなら、話はそこで終わりです。
日本の大学の入試に使うなら、TOEICより先に要項を開いてください。入試では英検も候補に入り、認める試験の一覧も、求める点も、受けた時期の条件も大学ごとに違います。同じ大学でも学部や入試の方式で変わることがあります。高校生なら、志望校の候補を2つか3つ並べて、共通して使える試験を探すところから始めます。
目的がまだ決まっていない人もいます。そのときは、いちばん受けやすい試験で今の位置を一度測れば十分です。4技能を一度に測りたいわけではなく、聞く力と読む力を確かめたいなら、受験料の負担が軽いTOEIC L&Rで足ります。留学がぼんやりとでも頭にあるなら、TOEFLかIELTSの公式の見本問題を解いて、形に慣れるだけでも判断の材料が増えます。
費用と時間は、回数と締切から逆に数えます
1回の受験料を比べても、決め手にはなりません。目標の点まで何回受けるかで、かかる額が変わるからです。TOEIC L&Rを紙の公式認定証なしで2回受けると15,400円です。IELTSを英検協会の会場で2回受けると59,400円です。IELTS 1回分の29,700円は、紙の公式認定証ありのTOEICの3回分である23,430円を上回ります。TOEFL iBTは日本で受ける場合の受験料が195米ドルなので、円での額は支払う時の為替で動きます。英検協会以外のテストセンターのIELTSの受験料は、それぞれの案内で確かめてください。
受験料のほかにも、見落としやすいお金があります。TOEICは申し込んだ後の試験日の変更や受験料の返金ができません。TOEFLは試験日の変更に69米ドル、試験日まで7日以内の申し込みに49米ドルがかかります。英検協会のIELTSは、試験日の15日前までならキャンセルできますが受験料の25%を差し引かれ、試験日の14日前から5日前までの変更にも受験料の25%がかかります。予定が読めない時期に申し込むなら、この差は無視できません。
時間のほうは、図2のように結果が見えるまでの日数が大きく違います。TOEICは17日後、TOEFLは3日後、英検協会のコンピューター版のIELTSは1〜5日後です。

TOEICは申込の締切も早い試験です。2027年3月6日の公開テストの申込は1月27日の15時に閉まるので、締切から試験まで38日あり、点が画面に出る3月23日まで数えると55日かかります。一方、英検協会のIELTSの申込締切は試験日の3日前の9時です。TOEFLも、追加の費用を払えば試験日の7日以内に申し込めます。
ここで気をつけたいのは、自分の画面に点が出た日と、提出先に点が届いた日は別だということです。TOEFLは公式の成績が3日後に見られますが、学校への送付には、方法によっておよそ4〜12営業日かかり、郵送ならさらに日数を足します。試験の前に選んでおけば、4か所までは受験料の中で成績を送れます。締切から逆に数えるときは、この送る日数まで入れてください。
有効の目安は3つとも2年です。ただ、TOEICは2年を超えた点を認めるかどうかを提出先の方針にゆだねていて、TOEFLは2年を過ぎると成績を送ってもらえません。英検協会のIELTSの結果の有効期間も、試験日から2年間です。高校1年で取った点を高校3年の出願に使えるとは限らないので、要項の「いつ以降に受けた試験か」の行に線を引いておきます。
例題で確かめる
問1
ある大学の出願の締切は3月31日です。TOEIC L&Rの点を、紙の公式認定証の写しで出すよう求めています。2027年3月14日の公開テストを受ける計画は間に合うでしょうか。
答えは、間に合わないと考えて動くべきです。点がインターネットに出るのは試験日から17日後の3月31日です。デジタル公式認定証の発行予定は4月1日、紙の公式認定証の発送は試験日から30日以内なので4月13日までかかることがあります。点は締切の当日に見えても、求められた書類は間に合わない計算です。2月14日の試験なら、紙の発送の期限は3月16日です。ただし申込は1月7日の15時に閉まるので、計画はそれより前に立てます。日付を足す手間を惜しまないだけで、この失敗は防げます。
問2
TOEFL iBTのセクションの点が、リーディング4.5、リスニング4.5、ライティング4、スピーキング4でした。総合の点はいくつになるでしょうか。
答えは4.5です。4つの点を足すと17ですが、1〜6の尺度の総合の点は合計ではなく平均です。17を4で割ると4.25で、これを0.5刻みに丸めると4.5になります。旧の尺度の総合は4つの合計だったので、その感覚のままだと17という数字に戸惑います。要項がセクションごとの下限も定めていれば、総合の点が届いていても、ライティングの4が足りないと言われることがあります。総合の行とセクションの行を両方読みます。
問3
海外の大学の学部の要項に「IELTS Academic 6.0以上」とあります。同じ時期に受けられるという理由で、IELTS General Trainingを申し込んで6.0を取りました。提出できるでしょうか。
要項の指定がAcademicである以上、General Trainingの点では条件を満たしません。バンドの数字は同じでも、リーディングとライティングの中身が違います。しかも、どちらのIELTSを受けるかの選択は受験者の責任とされていて、英検協会の案内では、誤って申し込んだ場合の変更や返金を受け付けないと書かれています。申し込みの画面で種類を選ぶ前に、要項の表記をもう一度読みます。
まちがえやすいところ
いちばん多いのは、3つの点を1本のものさしに並べられると思い込むことです。図3は、それぞれの試験のものさしの上に、CEFRのB2の下限を赤い印で置いた物です。緑の線の部分がB2以上にあたります。TOEICはIIBCの対照表で聞くことが400、読むことが385、TOEFLはETSの対照表で総合4、IELTSは文部科学省の対照表(2018年3月)で5.5です。

図3でTOEICの印が2つに分かれているのは、対照表が聞くことと読むことの別々の下限を示しているからです。合計の点の基準として読まないでください。また、これらは出どころの違う表を並べた目安にすぎません。その証拠に、ETSがIELTSと比べた表では、IELTSの5.5はTOEFLの総合3.5の行にあり、同じETSのCEFRの表で3.5はB1です。文部科学省の表ならB2、ETSの2つの表をたどるとB1。表どうしで段が1つずれる例があるわけです。そもそもTOEIC L&Rは書く力と話す力を測っていません。2技能の点と4技能の点が同じ力を示すはずもなく、文部科学省の対照表でもTOEICはL&RとS&Wを合わせた形で載っています。換算は「大まかな見当」に留めて、最後は提出先の基準の数字に合わせます。
次に多いのが、TOEFLの古い点の読み違いです。2026年1月21日からは、4つのセクションと総合の点が1〜6の尺度で出ます。移行の2年間は、0〜120に対応する総合の点も成績表に載ります。古い解説で「80点が目標」と読んだ人が、その数字のまま目標を立てると、新しい成績表の前で手が止まります。ETSの対照では総合の4が旧の72以上、4.5が旧の86以上です。志望校の基準がどちらの尺度で書かれているかは、学校の案内で確かめます。
名前の似た別物にも注意が要ります。TOEFLには団体で受けるITPがあり、iBTとは別の試験です。TOEICのL&RとS&Wも別の試験です。IELTSのAcademic、General Training、UKVIも、申し込みのときに選ぶ別の種類です。要項の文字を一語ずつ読むのが、いちばん確実な予防です。
最後に、受験料を見て安いほうへ流れる失敗があります。提出先が認めていない試験は、どれだけ安くても1円も回収できません。費用を比べるのは、認められる試験が2つ以上残ったときです。
よくある質問
どの試験がいちばん易しいですか
比べられません。問われる技能も、点の出し方も違います。同じ人でも、マークシートで読むのが得意なら、TOEICの点が先に伸びるかもしれません。話すのが苦手でも人の前なら口が動く人は、IELTSの対面に救われるかもしれません。易しさで探すより、自分の出す先に認められる試験のうち、苦手な技能が足を引っ張らない形を探すほうが実用的です。
高校生がIELTSを申し込むときに気をつけることはありますか
英検協会の案内では、試験日に11歳になっていない方は受験できず、18歳未満は保護者の方から申し込むことになっています。また、申し込みにも当日にも同じパスポートが必要です。お子さまがパスポートをお持ちでなければ、発行の日数から先に数えてください。支払いはクレジットカードのオンライン決済です。
2つの試験を同時に準備してもよいですか
TOEFLとIELTSの両方を認める学校へ出すなら、語彙と読む力の土台は共通しますが、話す試験と書く試験の形が違うので、形の練習は分かれます。受験料も時間も2倍かかります。まず1つの公式の見本問題を解き、次に別の試験の見本問題を解いて、手応えの差が大きければ1つに絞ります。差がなければ、受けられる日の近いほうに決めてかまいません。
今週の進め方
今夜のうちに、提出先の書類を1枚開き、試験の名前、点の形、受けた時期の条件を書き写します。明日は、提出の締切から逆に数えて、受けられる試験日を1つ選びます。週の後半に、選んだ試験の公式の見本問題を時間を計って解き、いちばん手が止まった技能を1つ決めます。個別指導では、試験の名前がどれであっても、動詞の形と語順が中学の範囲で崩れていないかまで戻って確かめます。崩れがあれば、形の練習より先にそこを直します。
まとめ
就職でも留学でも入試でも、試験を選ぶ前に読むべき物は同じ、提出先の書類です。認められる試験が残ったら、話す試験の形、受験料の回数、締切からの日数の順に比べます。開いたままの3つのタブは、書類の1行を読んだ瞬間に閉じ始めます。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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