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英検とIELTSの換算—級とバンドの目安|武蔵野個別指導塾

準1級の合格基準2304はCEFRのB2の入口で、IELTSの目安は5.5〜6.5の幅です。6.5と読めない理由と、留学と入試で出す物の分け方を成績表の数字で確かめましょう。
英検の級とIELTSのバンドは、CEFRという共通の物差しを間に置いて並べます。文部科学省の対照表(2018年3月)とIELTSの公式の図で読むと、目安は次のとおりです。
| 英検の級(4技能の合格基準スコア) | CEFR | IELTSの目安 |
|---|---|---|
| 1級(2630) | C1 | 7.0〜8.0 |
| 準1級(2304) | B2 | 5.5〜6.5 |
| 2級(1980) | B1 | 4.0〜5.0 |
準1級の合格は、6.5の証明ではありません。5.5〜6.5という幅のどこかにいることを示す目安で、海外の出願で求められるのは換算した数字ではなく、その学校が認める試験の成績そのものです。
よくあるのは、準1級を持つ高校生が相談に来て、合格証と海外の大学の募集ページを並べて見せる場面です。ページには「IELTS 6.5」とあります。本人は「準1級なら足りていますよね」と聞き、隣の保護者の方は受験料の欄を探しています。合格証は本物で、努力も本物です。ただ、2枚の紙は同じ物差しで書かれていません。
級からバンドへは、CEFRを通って渡ります
英検には英検CSEスコアという尺度があり、級をまたいで英語力を比べられます。配点は各級とも4技能で均等です。IELTSは0から9までのバンドで、0.5刻みで出ます。IELTSの公式ページは、バンドとCEFRのあいだに1対1の対応はないと書いています。英検とIELTSを直接つなぐ計算式を探すより、A1からC2まで6段階のCEFRを橋にして、幅で読むのが筋です。

図1のように、1級はC1、準1級はB2、2級はB1の段に置かれ、それぞれの段にIELTSの幅が対応します。スコアで言うと、文部科学省の対照表ではC1が2600から3299、B2が2300から2599、B1が1950から2299です。英検の成績表に出る「4技能総合CEFR」も、この対照表に基づいて判定されています。
幅の端は柔らかいと考えてください。IELTSの公式ページは、C1の下限は6.5と7のあいだにあると説明し、C1を確実に求める機関なら6.5ではなく7を条件にする考え方を示しています。5はB1とB2の境目の例として挙げられ、8もC2との境目とされています。
もう1つ、英検協会が自分で出している目安があります。2級に合格し、4技能の合計が2150以上の人を「2級A」と判定し、これはIELTSの4.5〜5.5に相当するという案内です。2150は対照表ならB1の範囲で、IELTSは4.0〜5.0の段にあたります。公式の目安どうしでも0.5ずれるのです。小数第1位まで詰めて読む道具ではないと、この差が教えてくれます。
IELTSの総合のバンドは、4技能の平均を0.5刻みに丸めた値です。平均が .25 で終われば次の0.5へ、.75 で終われば次の整数へ切り上げます。たとえばリスニング6.0、リーディング6.0、ライティング5.0、スピーキング6.0なら平均は5.75で、総合は6.0です。IELTSの公式ページは、CEFRとの図が示すのは総合のバンドであって、技能ごとのバンドではないとも断っています。
同じ準1級でも、スコアで立っている場所が違います
準1級の合格基準は、一次1792と二次512を足した2304です。B2が始まるのは2300ですから、基準ちょうどで合格した人はB2の入口から4点の位置に立っています。B2の上端は2599で、そこまで295点あります。同じ合格証の持ち主でも、成績表の中身はこれだけ離れうるのです。

図2のように、準1級を受けたときにCEFRが計算される範囲は1980から2599です。1980を下回ると、CEFRは表示されません。2599を上回っても、表示はその級の上限であるB2のままです。C1の段が表示されるのは1級を受けたときで、英検協会の案内にも、2級で2400を取った人の表示がB2にならない例が載っています。逆に、準1級に不合格でも1980以上あれば、B1と表示されます。合否とCEFRの表示は別の線で決まっています。
成績表は、次の順に読みます。
- 4技能総合のスコアを見て、B2の範囲のどのあたりかを確かめます。
- 表示されたCEFRが、スコアそのものの段か、級の上限で止まったものかを見分けます。
- 技能別のスコアをB2の線と比べます。リーディング595、リスニング600、ライティング586、スピーキング519です。
いちばん役に立つのは3番目です。英検は一次の3技能を合算して合否を決めるので、ライティングが線の下にあっても合格できます。IELTSも総合は平均ですが、提出先が技能ごとの下限を置いていれば、低い1技能がそのまま出願の壁になります。合格したかどうかより、どの技能がB2の線を割っているかのほうが、次の試験の準備を決めます。
スコアを比例配分するのはやめてください。2300から2599の真ん中だから6.0、という計算には公式の裏づけがありません。対照表が言えるのは、その範囲がB2で、B2に対応するIELTSが5.5〜6.5だというところまでです。
形が違うから、換算どおりの点が出るとは限りません
CEFRの段が同じでも、解く問題は別物です。準1級の一次は、リーディングとライティングを合わせて90分、リスニングが約30分で、二次は約8分の面接です。リーディングは31問、ライティングは英文要約と英作文の2問、リスニングは29問あります。IELTSのAcademicは全体で2時間45分で、リスニングが約30分、リーディングが60分、ライティングが60分、スピーキングが11〜14分です。リスニングとリーディングは各40問です。

図3のように並べると、差はリーディングとライティングに集まっています。準1級が2技能で90分なのに対し、IELTSは60分ずつの計120分です。読むだけで60分、書くだけで60分。集中を保つ長さが違います。
中身でいちばん差が出るのはライティングです。IELTS AcademicのTask 1は、グラフや表、図の内容を自分の言葉で説明する課題で、150語以上を約20分で書きます。Task 2は意見や論点を論じる課題で、250語以上を約40分で書きます。採点ではTask 2の比重がTask 1の2倍です。準1級の要約と英作文に慣れた人でも、図を読み取って英語で説明する課題には別の練習が要ります。準1級を持つ人が最初に時間を計って書くべきなのは、この図の説明です。
スピーキングは、準1級も日本英語検定協会の会場のIELTSも対面です。準1級は面接委員の前で4コマのイラストを2分で説明し、質問に答えます。日本英語検定協会の会場のIELTSはコンピューター版で、スピーキングだけ試験官と1対1で話し、日本では他の3技能と同じ日に行われます。準1級の面接は約8分、IELTSは11〜14分で、やり取りの長さが違うと思っておいてください。
入試と留学で、出す物を分けます
国内の大学入試で英語の試験を使う方法には、出願資格、試験の免除、得点への加算、総合判定の一要素などがあります。どれを採るかは大学、学部、選抜方式ごとに違うので、換算表より募集要項が先です。英検協会の案内でも、受ける級を指定する学校や、不合格でもスコアが基準を満たせば出願できる学校、学部があるとされています。個人成績表は出願書類として認められないことが多く、提出するのは証明書です。合格証明書の発行には通常1週間から10営業日かかるので、締切から逆算してください。
海外では、英検を認める学校と認めない学校に分かれます。英検協会によると、北米を含む約400の大学とカレッジが留学時の語学力の証明として英検を認定しています。ただし認定校の一覧に載っていても、最新の条件は学校に直接確かめるようにと書かれています。提出する書類も国内と違い、海外向けの公式文書であるスコアレポートです。
| 見る点 | 英検準1級 | IELTS(コンピューター版) |
|---|---|---|
| 受験料(税込) | 10,400円(2026年度・本会場・個人申込) | 29,700円(日本英語検定協会の会場・2026年9月1日以降の申込) |
| 結果が出るまで | 試験方式ごとの公開日を確かめます | 試験の1〜5日後にウェブで確認できます |
| 留学での有効期間 | 合格証明書の発行日から2年 | 試験日から2年 |
| 申し込みの条件 | 受験方式ごとの案内を確かめます | 受験日に有効なパスポートが必要です |
IELTSの受験料と申し込み先はテストセンターごとに案内が分かれるので、受ける会場のページで確かめてください。種類の選び方にも注意が要ります。海外の大学や大学院への出願ならIELTSの公式ページはAcademicを勧めていますが、通常のIELTSか英国ビザ申請用のIELTS for UKVIかは受け入れ先に確かめます。日本英語検定協会の案内は、誤って申し込んだときの変更や返金は受け付けないとしています。
判断は難しくありません。提出先が国内の大学で、手元の英検が条件を満たしているなら、IELTSを足す理由は薄いでしょう。提出先の条件にIELTSの名前しかないなら、準1級を持っていても受けることになります。両方を視野に入れる人は、海外の出願日から2年さかのぼって、いつ受けた成績なら使えるかを先に数えてください。
例題で確かめる
成績表の読み方と条件の照らし方を、3問で試します。数字はすべて練習用に作った物です。
問1 準1級を受験し、4技能総合のスコアが2450でした。成績表のCEFRと、IELTSの目安を答えてください。
答えはB2で、IELTSの目安は5.5〜6.5です。2450はB2の範囲である2300から2599に入り、準1級で計算できる範囲の内側なので、スコアどおりの段が表示されます。「範囲の真ん中あたりだからIELTSは6.0」と言いたくなりますが、公式の表にその刻みはありません。答えは幅のまま持っておきます。
問2 準1級を受験し、4技能総合のスコアが2650でした。成績表のCEFRは何と表示されますか。同じ2650を1級の受験で取った場合はどうですか。
準1級の受験ならB2、1級の受験ならC1です。2650はスコアだけ見ればC1の範囲ですが、準1級で表示できる上限はB2です。2級で高いスコアを取った人が上の段に表示されないのと同じ仕組みです。提出先がスコアを見るのか、表示のCEFRを見るのか、級を指定するのかで扱いが変わるので、募集要項の言葉をそのまま読みます。
問3 ある大学の条件が「IELTS総合6.5以上、各技能6.0以上」です。成績はリーディング7.0、リスニング7.0、スピーキング6.0、ライティング5.5でした。条件を満たしていますか。
満たしていません。4技能の合計は25.5で、平均は6.375です。0.5刻みで最も近いのは6.5なので、総合は6.5に届いています。しかしライティングの5.5が各技能の下限6.0を割っています。総合だけを見て安心すると、ここで出願が止まります。次の受験までに伸ばす技能は、平均を上げやすい技能ではなく、下限を割っているライティングです。
まちがえやすいところ
いちばん紛らわしいのは「バンド」という言葉です。英検の成績表にも英検バンドが載りますが、これは合格基準からの距離を25点刻みで示した物です。「一次試験で+3」と書かれていても、IELTSの3とは何の関係もありません。名前が同じだけの別の尺度です。
6.5の扱いにも迷いやすい点があります。対照表とIELTSの図では6.5はB2の段ですが、IELTSの公式ページは、6.5の受験者の多くはC1にあたるものの、わずかに届かない人もいると説明しています。学校がCEFRで条件を書いているときは、IELTSなら何点を認めるのかを、その学校の案内で確かめてください。
2級Aの読み違いもあります。2級Aは2級を受験して合格した人についての判定で、準1級を受けて4技能の合計が2150以上あっても、自動的に2級Aにはなりません。志望校がどちらを求めているかは、英検協会も本人が学校に確かめるようにと案内しています。
有効期間も盲点です。英検の資格は留学以外の用途なら半永久的とされますが、留学に使う場合は合格証明書の発行日から2年です。高校1年で合格した準1級を高校3年の秋の海外出願に使おうとすると、期限を過ぎていることがあります。国内の入試でも、提出先が独自の期限を定めている場合があります。
最後に、換算表そのものは提出物になりません。自分の現在地を測り、次に何を受けるかを決めるための道具です。
よくある質問
準1級があれば、IELTSを受けなくても留学できますか
学校によります。英検を認定している学校なら、英検のスコアレポートで英語力を証明できる場合があります。必要な級やスコアは学校ごとの条件なので、一覧を見たうえで学校に直接確かめてください。条件にIELTSなどの指定しかなければ、指定された試験を受けます。
英検で2600を超えたら、IELTS 7.0相当と書いてよいですか
出願書類に書く根拠にはなりません。2600以上がC1の範囲で、C1に対応するIELTSが7.0〜8.0だという目安が読めるだけです。準1級の受験なら、成績表の表示もB2のままです。7.0が必要なら、IELTSで7.0を取るのが確かな道です。
高校生もIELTSを受けられますか
受けられます。日本英語検定協会の案内では、試験日に11歳になっていない人は受験できず、18歳未満は保護者の方が申し込むことになっています。受験日に有効なパスポートが必要で、申し込みに使った番号のパスポートを当日も持参します。お子さまのパスポートの期限を、申し込みの前に確かめてください。
今週の進め方
月曜に、提出先の条件を「試験の名前、総合、各技能、期限」の4項目で書き出します。火曜は英検の成績表から4技能総合と技能別のスコアを写し、B2の線と比べます。水曜は図やグラフの説明を150語、20分で書きます。金曜は意見の文章を250語、40分で書きます。週末に、IELTSを受けるかどうかと時期を決めます。個別指導では、いちばん低い技能の答案まで戻り、書いた英文の主語と動詞の組み立てと段落のつなぎを1文ずつ確かめます。
まとめ
換算は、次に何を受けるかを決めるために読みます。先に提出先の条件を確かめ、手元の英検で足りるかを見て、足りなければ会場と日程を押さえる順番です。準1級の合格証が指すのは5.5〜6.5という幅で、提出先に出せる6.5は、IELTSの成績表にしか印字されません。
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