
武蔵野個別指導塾の特徴
対義語と類義語の一覧—中学と高校で出る語を組で覚える|武蔵野個別指導塾

「普遍」の相手は「特殊」、同じ読みの「不変」の相手は「可変」。中学と高校で出る143組を読みと意味つきで並べ、字の対応の型と小論文での使い方まで添えたので、語句プリントの前に開いてください。
対義語は意味が反対に向き合う語、類義語は意味の近い語です。中学で出る組と高校の評論で出る組に分け、対義語 74 組と類義語 69 組を、読みと意味の手がかりつきで全部並べます。最初は対義語の前半、中学で出る 37 組です。
| 語(読み) | 対義語(読み) | 意味の手がかり |
|---|---|---|
| 原因(げんいん) | 結果(けっか) | 起こすものと、起きたこと |
| 権利(けんり) | 義務(ぎむ) | してよいことと、すべきこと |
| 収入(しゅうにゅう) | 支出(ししゅつ) | 入るお金と、出るお金 |
| 需要(じゅよう) | 供給(きょうきゅう) | 買いたい量と、売りたい量 |
| 増加(ぞうか) | 減少(げんしょう) | ふえることと、へること |
| 拡大(かくだい) | 縮小(しゅくしょう) | 広げることと、ちぢめること |
| 賛成(さんせい) | 反対(はんたい) | よいと認めることと、認めないこと |
| 成功(せいこう) | 失敗(しっぱい) | うまくいくことと、いかないこと |
| 長所(ちょうしょ) | 短所(たんしょ) | すぐれた点と、劣った点 |
| 利益(りえき) | 損失(そんしつ) | もうけと、損 |
| 勝利(しょうり) | 敗北(はいぼく) | 勝つことと、負けること |
| 肯定(こうてい) | 否定(ひてい) | そうだと認めることと、打ち消すこと |
| 積極(せっきょく) | 消極(しょうきょく) | 進んで動くことと、控えること |
| 安全(あんぜん) | 危険(きけん) | あぶなくないことと、あぶないこと |
| 単純(たんじゅん) | 複雑(ふくざつ) | 入り組んでいないことと、入り組んでいること |
| 生産(せいさん) | 消費(しょうひ) | 作り出すことと、使ってなくすこと |
| 輸出(ゆしゅつ) | 輸入(ゆにゅう) | 外国へ売ることと、外国から買うこと |
| 温暖(おんだん) | 寒冷(かんれい) | あたたかいことと、つめたいこと |
| 出発(しゅっぱつ) | 到着(とうちゃく) | 発つことと、着くこと |
| 開始(かいし) | 終了(しゅうりょう) | 始めることと、終えること |
| 部分(ぶぶん) | 全体(ぜんたい) | 一部と、すべて |
| 偶然(ぐうぜん) | 必然(ひつぜん) | たまたまと、必ずそうなること |
| 理想(りそう) | 現実(げんじつ) | 望ましい姿と、今ある姿 |
| 容易(ようい) | 困難(こんなん) | やさしいことと、難しいこと |
| 前進(ぜんしん) | 後退(こうたい) | 前へ進むことと、後ろへ下がること |
| 上昇(じょうしょう) | 下降(かこう) | 上がることと、下がること |
| 攻撃(こうげき) | 防御(ぼうぎょ) | 攻めることと、守ること |
| 命令(めいれい) | 服従(ふくじゅう) | 従わせることと、従うこと |
| 既知(きち) | 未知(みち) | もう知られていることと、まだ知られていないこと |
| 有限(ゆうげん) | 無限(むげん) | 限りがあることと、ないこと |
| 短縮(たんしゅく) | 延長(えんちょう) | 短くすることと、長くすること |
| 集中(しゅうちゅう) | 分散(ぶんさん) | 一か所に集めることと、ばらばらにすること |
| 建設(けんせつ) | 破壊(はかい) | 作り上げることと、壊すこと |
| 親密(しんみつ) | 疎遠(そえん) | 親しいことと、遠のいていること |
| 慎重(しんちょう) | 軽率(けいそつ) | 注意深いことと、よく考えないこと |
| 勤勉(きんべん) | 怠惰(たいだ) | まじめに励むことと、なまけること |
| 質素(しっそ) | 豪華(ごうか) | つつましいことと、はでで立派なこと |
対義語の後半は、高校の評論で出る 37 組です。この表の重さは字の難しさではなく、目に見えないものを指す語の多さにあります。「自立」と「自律」のように読みが同じ語は、別の行に分けました。
| 語(読み) | 対義語(読み) | 意味の手がかり |
|---|---|---|
| 具体(ぐたい) | 抽象(ちゅうしょう) | 形があることと、共通点を抜き出すこと |
| 主観(しゅかん) | 客観(きゃっかん) | 自分の見方と、だれが見ても同じ見方 |
| 絶対(ぜったい) | 相対(そうたい) | 比べるものがないことと、比べて決まること |
| 普遍(ふへん) | 特殊(とくしゅ) | すべてに通じることと、限られたものだけのこと |
| 帰納(きのう) | 演繹(えんえき) | 例から法則へと、法則から例へ |
| 分析(ぶんせき) | 総合(そうごう) | 分けて調べることと、一つにまとめること |
| 形式(けいしき) | 内容(ないよう) | 外側の型と、中身 |
| 理性(りせい) | 感情(かんじょう) | 筋道で考える力と、心の動き |
| 精神(せいしん) | 肉体(にくたい) | 心と、からだ |
| 能動(のうどう) | 受動(じゅどう) | 自分から働きかけることと、働きかけを受けること |
| 自律(じりつ) | 他律(たりつ) | 自分の決めた規則に従うことと、人の決めた規則に従うこと |
| 自立(じりつ) | 依存(いそん) | 自分の力で立つことと、他に頼ること |
| 楽観(らっかん) | 悲観(ひかん) | うまくいくと見ることと、いかないと見ること |
| 顕在(けんざい) | 潜在(せんざい) | 表に出ていることと、内にひそんでいること |
| 創造(そうぞう) | 模倣(もほう) | 新しく作ることと、まねること |
| 理論(りろん) | 実践(じっせん) | 筋道立てた考えと、実際に行うこと |
| 保守(ほしゅ) | 革新(かくしん) | 今あるものを守ることと、改めること |
| 本質(ほんしつ) | 現象(げんしょう) | 根本の性質と、表に現れた姿 |
| 主体(しゅたい) | 客体(きゃくたい) | 働きかける側と、働きかけられる側 |
| 中心(ちゅうしん) | 周縁(しゅうえん) | 真ん中と、外側のふち |
| 人工(じんこう) | 自然(しぜん) | 人の手によるものと、よらないもの |
| 獲得(かくとく) | 喪失(そうしつ) | 手に入れることと、失うこと |
| 繁栄(はんえい) | 衰退(すいたい) | 栄えることと、衰えること |
| 濃厚(のうこう) | 希薄(きはく) | 濃いことと、薄いこと |
| 高尚(こうしょう) | 低俗(ていぞく) | 上品で程度が高いことと、下品で程度が低いこと |
| 明瞭(めいりょう) | 曖昧(あいまい) | はっきりしていることと、ぼんやりしていること |
| 尊敬(そんけい) | 軽蔑(けいべつ) | 敬うことと、見下すこと |
| 束縛(そくばく) | 解放(かいほう) | しばることと、解き放すこと |
| 抑制(よくせい) | 促進(そくしん) | おさえることと、進めること |
| 陳腐(ちんぷ) | 斬新(ざんしん) | ありふれて古いことと、今までになく新しいこと |
| 過失(かしつ) | 故意(こい) | うっかりと、わざと |
| 謙虚(けんきょ) | 傲慢(ごうまん) | へりくだることと、おごること |
| 充実(じゅうじつ) | 空虚(くうきょ) | 中身が満ちていることと、からっぽなこと |
| 原則(げんそく) | 例外(れいがい) | もとになる決まりと、そこから外れるもの |
| 不変(ふへん) | 可変(かへん) | 変わらないことと、変えられること |
| 虚構(きょこう) | 事実(じじつ) | 作りごとと、実際にあったこと |
| 詳細(しょうさい) | 概略(がいりゃく) | くわしいことと、おおよそ |
類義語の前半、中学で出る 35 組です。右端には二つの語に共通する意味を書きました。使い方の違いが大きい組には、その違いも足してあります。
| 語(読み) | 類義語(読み) | 共通する意味 |
|---|---|---|
| 準備(じゅんび) | 用意(ようい) | 前もってととのえること |
| 方法(ほうほう) | 手段(しゅだん) | やり方。「手段」は目的のために使うもの |
| 原因(げんいん) | 要因(よういん) | 起こすもの。「要因」は主な原因の一つ |
| 進歩(しんぽ) | 向上(こうじょう) | よい方へ進むこと |
| 永遠(えいえん) | 永久(えいきゅう) | いつまでも続くこと |
| 賛成(さんせい) | 同意(どうい) | 人の考えをよいと認めること |
| 欠点(けってん) | 短所(たんしょ) | 足りない点、劣った点 |
| 美点(びてん) | 長所(ちょうしょ) | すぐれた点 |
| 価格(かかく) | 値段(ねだん) | 売り買いの金額 |
| 案外(あんがい) | 意外(いがい) | 思っていたのと違うこと |
| 簡単(かんたん) | 容易(ようい) | たやすいこと |
| 感心(かんしん) | 敬服(けいふく) | すぐれていると思うこと。「敬服」は敬う気持ちが強い |
| 決心(けっしん) | 決意(けつい) | 心を決めること |
| 有名(ゆうめい) | 著名(ちょめい) | 名が広く知られていること |
| 不足(ふそく) | 欠乏(けつぼう) | 足りないこと。「欠乏」は乏しくて困る度合いが強い |
| 手本(てほん) | 模範(もはん) | 見習うもの |
| 未来(みらい) | 将来(しょうらい) | これから先 |
| 重要(じゅうよう) | 大切(たいせつ) | 欠かせないこと |
| 天然(てんねん) | 自然(しぜん) | 人の手が加わっていないこと |
| 関心(かんしん) | 興味(きょうみ) | 心が向くこと |
| 改良(かいりょう) | 改善(かいぜん) | よい方へ改めること |
| 体験(たいけん) | 経験(けいけん) | 実際にしてみること |
| 役目(やくめ) | 任務(にんむ) | 受け持つ仕事 |
| 才能(さいのう) | 素質(そしつ) | もともと持っている力 |
| 留守(るす) | 不在(ふざい) | その場にいないこと |
| 忍耐(にんたい) | 我慢(がまん) | こらえること |
| 平等(びょうどう) | 公平(こうへい) | かたよりなく扱うこと |
| 中心(ちゅうしん) | 中央(ちゅうおう) | 真ん中 |
| 志望(しぼう) | 志願(しがん) | 望んで願い出ること |
| 了解(りょうかい) | 承知(しょうち) | 事情を知って受け入れること |
| 帰郷(ききょう) | 帰省(きせい) | ふるさとへ帰ること |
| 忠告(ちゅうこく) | 助言(じょげん) | 相手のために言うこと。「忠告」はいさめる調子 |
| 相違(そうい) | 差異(さい) | 違い |
| 皮肉(ひにく) | 風刺(ふうし) | 遠回しに批判すること |
| 起源(きげん) | 由来(ゆらい) | 物事の始まり |
類義語の後半は、高校の評論で出る 34 組です。どちらか片方しか知らない語があれば、そこがそのまま穴です。
| 語(読み) | 類義語(読み) | 共通する意味 |
|---|---|---|
| 貢献(こうけん) | 寄与(きよ) | 役に立つ働きをすること |
| 懸念(けねん) | 危惧(きぐ) | 悪いことにならないかと心配すること |
| 示唆(しさ) | 暗示(あんじ) | それとなく示すこと |
| 漠然(ばくぜん) | 曖昧(あいまい) | はっきりしないこと |
| 道徳(どうとく) | 倫理(りんり) | 人として守るべき道 |
| 葛藤(かっとう) | 相克(そうこく) | 対立して争うこと。「葛藤」は心の中の争いによく使う |
| 妥協(だきょう) | 譲歩(じょうほ) | ゆずって折り合うこと |
| 卓越(たくえつ) | 傑出(けっしゅつ) | 飛びぬけてすぐれていること |
| 変遷(へんせん) | 推移(すいい) | 移り変わること |
| 傾向(けいこう) | 風潮(ふうちょう) | ある方向へのかたより。「風潮」は世の中の流れ |
| 架空(かくう) | 虚構(きょこう) | 作りごと |
| 隠喩(いんゆ) | 暗喩(あんゆ) | 「ようだ」を使わないたとえ |
| 是認(ぜにん) | 肯定(こうてい) | よいと認めること |
| 合致(がっち) | 一致(いっち) | ぴったり合うこと |
| 排斥(はいせき) | 排除(はいじょ) | 押しのけること |
| 委細(いさい) | 詳細(しょうさい) | くわしい事情 |
| 概要(がいよう) | 概略(がいりゃく) | 全体のあらまし |
| 観念(かんねん) | 概念(がいねん) | 頭の中にある考え |
| 矛盾(むじゅん) | 撞着(どうちゃく) | つじつまが合わないこと |
| 根拠(こんきょ) | 論拠(ろんきょ) | 主張を支えるよりどころ |
| 抜粋(ばっすい) | 抄録(しょうろく) | 必要な所を抜き出すこと |
| 契機(けいき) | 機縁(きえん) | きっかけ |
| 簡潔(かんけつ) | 簡明(かんめい) | 短くてわかりやすいこと |
| 普遍(ふへん) | 一般(いっぱん) | 広く全体に通じること |
| 恣意(しい) | 勝手(かって) | 思いつくままにすること |
| 把握(はあく) | 理解(りかい) | しっかりつかむこと |
| 尽力(じんりょく) | 奔走(ほんそう) | 力を尽くすこと。「奔走」は駆け回る |
| 是正(ぜせい) | 修正(しゅうせい) | 誤りを直すこと |
| 逸脱(いつだつ) | 脱線(だっせん) | 本筋からそれること |
| 享受(きょうじゅ) | 満喫(まんきつ) | 受け入れて味わうこと |
| 思慮(しりょ) | 分別(ふんべつ) | よく考えて判断すること。ごみの「ぶんべつ」とは読みが違う |
| 歴然(れきぜん) | 明白(めいはく) | はっきりしていること |
| 傍観(ぼうかん) | 座視(ざし) | 手を出さずに見ていること |
| 冷静(れいせい) | 沈着(ちんちゃく) | 落ち着いていること |
よくあるのは、現代文の授業で配られた評論の語句プリントを前に、鉛筆が止まるという場面です。「具体」の横の空欄に「抽象」は書けます。ところが、その下の「普遍」と「恣意」で手が動かなくなります。意味は何となく知っている気がするのに、相手の語が出てきません。来週の小テストの範囲はこの 1 枚で、語は 30 ほど並んでいます。上から順に覚えると、下まで進むころには上の語が抜けていきます。
一覧の読み方
対義語の表は、左の語と真ん中の語で一組です。先に見てほしいのは右端の欄で、二つの語がどこで分かれるのかを短く書いてあります。図1の左のように、対義語は一本の物差しの両端に立っています。「具体」と「抽象」の物差しは、どれだけ共通点を抜き出したかです。「りんご」より「果物」のほうが抽象的で、「果物」より「食べ物」のほうがさらに抽象的です。つまり「果物」は、「りんご」に比べれば抽象で、「食べ物」に比べれば具体です。語に札が貼ってあるのではなく、比べて初めて位置が決まります。

類義語の表は、読み方が変わります。図1の右のように、二つの語は円が重なった形をしています。重なった部分が右端の欄に書いた共通の意味で、はみ出した部分が使い分けです。「準備」と「用意」はどちらも前もってととのえることですが、「準備運動」を「用意運動」とは言いません。右端の欄が「方法」と「手段」の行のように二段になっている組は、このはみ出しが大きいものだと思ってください。
中学と高校の分け方は目安です。中学生でも、後半の表の「主観」と「客観」には国語の文章で早くから出会います。高校生は、前半の表を読めるだけで済ませず、書けるかどうかを一度確かめてください。「演繹」の「繹」と「撞着」の「撞」は常用漢字の外の字で、この 2 つは読めて意味が言えることを先に目指せば足ります。表のほかの字は、すべて常用漢字の中にあります。
覚え方
1 語ずつ覚えると、対義語 74 組は 148 語になります。字の対応を先に見れば、覚える量はそれより少なくなります。だから最初の手順は、組を型に分けることです。図2のように、対義語の字の対応には 4 つの型があります。

| 型 | 例 | 覚えること |
|---|---|---|
| 上の字が反対 | 長所—短所、楽観—悲観、主観—客観、能動—受動、既知—未知、有限—無限 | 上の 1 字の対 |
| 下の字が反対 | 輸出—輸入、以上—以下 | 下の 1 字の対 |
| 両方の字が反対 | 拡大—縮小、収入—支出、上昇—下降、前進—後退、温暖—寒冷 | 字ごとの対 |
| 語全体で反対 | 具体—抽象、原因—結果、権利—義務、普遍—特殊、帰納—演繹 | 意味の手がかりごと |
型を分ける理由は、力を入れる場所を決めるためです。上の字が反対の組は、「長」と「短」の対を知っていれば「長所」から「短所」がすぐに出ます。「主観」と「客観」なら「主」と「客」です。一方、語全体で反対の組には字の手がかりがありません。「具体」のどの字を見ても「抽象」は出てきません。覚える時間は、ここに回します。
次に、片方を隠して相手を言います。左を隠して右を言い、右を隠して左を言います。片方向だけだと、テストで逆から聞かれたときに止まるからです。声に出すのは、読みの誤りがこの段階で見つかるためです。「帰納」は読めても「演繹」で止まる人は、書き取りの前にそこを直せます。
3 つ目は、組のまま短い文に入れることです。「抽象的な話に具体例を添える」「主観だけでなく客観的な事実を示す」のように、1 文に 2 語を入れてください。両方を同じ文に置いておくと、片方を思い出したときにもう片方がついてきます。最後に、間をあけて確かめます。その日のうちに全部言えても、翌日には抜けている組があります。翌日と 3 日後と 1 週間後に、言えなかった組だけを言い直してください。全部をやり直さないことが、続けるこつです。
類義語は、同じ字を持つ組から片づけます。「決心—決意」「改良—改善」「体験—経験」「永遠—永久」「合致—一致」「隠喩—暗喩」は、重なる字がそのまま手がかりになります。時間を使うのは、字が一つも重ならない「貢献—寄与」「懸念—危惧」「卓越—傑出」のような組です。部首も手がかりになります。心のありさまを表す語には部首が「心」の字がよく入り、「怠惰」「懸念」「感情」「傲慢」「危惧」はどれも「心」か、形を変えた「忄」の字を含みます。
ご家庭で確かめるなら、お子さまに左の語を読み上げて、右の語と意味を口で答えてもらうのが手早いやり方です。書くのはそのあとで足ります。
小論文で使う組
小論文では、対義語が文章の骨組みになります。主張を書いたあとで反対側を一度見せると、考えが片寄っていないことが読み手に伝わります。
| 組 | 小論文での使い方の例 |
|---|---|
| 具体—抽象 | 抽象的な主張のあとに、具体例を 1 つ置く |
| 主観—客観 | 主観的な感想で終えず、客観的な事実で支える |
| 原因—結果 | 結果を述べたあと、原因を一段深く掘る |
| 普遍—特殊 | 特殊な一例を、普遍的な傾向のように書かない |
| 理想—現実 | 理想を掲げたら、現実の制約も書く |
| 理論—実践 | 理論で終えず、実践の手順を示す |
| 部分—全体 | 部分の成功を、全体の成功と言い切らない |
類義語は、同じ語の繰り返しを避けるときに使います。ただし、替える前に右端の欄を見てください。「原因」を「要因」に替えると、原因がいくつかあるという含みが加わります。意味が変わるなら、繰り返したままのほうが正確です。
テストでの出方
出方は大きく 3 つあります。1 つ目は、語群から選んで漢字に直す形です。漢検では 6級から上の級で、この形の対義語と類義語の問題に出会います。2026年度第3回の検定は、公開会場なら 2027年2月14日(日)です。申し込みの期間と最新の日程は、日本漢字能力検定協会の案内で確かめてください。
例題1 後のひらがなの語から選び、漢字に直して対義語を作ってください。同じ語は 1 度しか使えません。
拡大—( ) 需要—( ) 肯定—( )
きょうきゅう しゅくしょう ひてい
答えは、拡大—縮小、需要—供給、肯定—否定です。「供給」の「供」を「共」と書く誤りに気をつけてください。「供」は人に差し出す字で、部首は「人」です。意味と形を結びつけておけば、書き分けられます。
2 つ目は、評論の文の空欄に入れる形です。筆者が比べている二つの語を、文の流れから読み取らせます。
例題2 次の文の(A)(B)に、対になる語を漢字で入れてください。
「自由」という語は(A)的で、それだけでは何をすればよいのかが見えてきません。そこで筆者は、ある町の図書館の話を(B)例として持ち出します。
答えは、A が抽象、B が具体です。「何をすればよいのかが見えてきません」が抽象の手がかりで、「ある町の図書館の話」が具体の手がかりです。語を知っているだけでは足りず、前後の文から物差しを読み取る力まで見られています。
3 つ目は、傍線の語の言い換えを選ぶ形です。類義語はここで問われます。
例題3 次の文の「示唆」に最も近い意味の語を、ア〜エから選んでください。
この調査の結果は、計画を見直す必要を示唆しています。
ア 暗示 イ 命令 ウ 否定 エ 反復
答えはアの暗示です。調査の結果は計画の見直しを命じているのではなく、それとなく示しているだけです。「示唆」を強く主張する意味で読むと、筆者の言い方を強めすぎてしまいます。定期テストなら、プリントの組がそのまま問われることもあります。入試の評論では、対義語という言葉を使わずに筆者の対比を読み取らせる形で出会うことが増えます。
まちがえやすいところ
1 つ目は、読みが同じ語の相手を取り違えることです。「じりつ」には「自立」と「自律」があり、「自立」の相手は「依存」、「自律」の相手は「他律」です。「ふへん」にも「普遍」と「不変」があり、「普遍」の相手は「特殊」、「不変」の相手は「可変」です。耳だけで覚えると、ここで崩れます。「律」は決まり、「立」は自分の足で立つことと、字の意味まで戻して区別してください。
2 つ目は、相手は 1 つだと決めてかかることです。図3のように、同じ語でも文脈が変われば相手が変わります。「自然」は、人の手が入っているかを比べる文なら「人工」と向き合い、社会の発達を比べる文なら「文明」と向き合います。「高い」も、背や位置なら「低い」、値段なら「安い」です。「形式」には「内容」のほかに「実質」が、「特殊」には「普遍」のほかに「一般」が向き合います。表の組は代表の 1 組です。プリントと違う語が答えに来たら、間違いと決める前に、その文の物差しを確かめてください。

3 つ目は、類義語ならどこでも入れ替えられると思うことです。「位置について、用意、どん」を「準備、どん」とは言いません。「永久歯」を「永遠歯」とも言いません。意味が近いことと、同じ場所に置けることは別の話です。言い換えたら、もとの文に戻して声に出して読んでください。耳に引っかかれば、その組はその文では使えません。
確かめの問題
表を隠して答えてください。字まで書けて正解です。
- 「需要」の対義語を漢字で書いてください。
- 「帰納」の対義語は、ひらがなで何と読みますか。
- 「自律」の対義語と「自立」の対義語は、それぞれ何ですか。
- 表の中で、「貢献」の類義語に当たる語と「懸念」の類義語に当たる語は何ですか。
- 次の文の( )に入るのは、「顕在」と「潜在」のどちらですか。不満はまだ表に出ていませんが、( )的には高まっています。
答え
- 供給です。「共」と書いた人は、人に差し出すという字の意味に戻って「供」を確かめてください。
- えんえき(演繹)です。「繹」は常用漢字の外の字なので、読めて意味が言えれば先へ進んでかまいません。
- 「自律」は他律、「自立」は依存です。読みが同じなので、字を見てから相手を決めます。
- 「貢献」は寄与、「懸念」は危惧です。どちらも重なる字がない組なので、言えなかったら印をつけて翌日に回します。
- 潜在です。「表に出ていません」が手がかりで、表に出ている側が顕在、内にひそむ側が潜在です。
次に確かめること
同音異義語の一覧は、「普遍」と「不変」のように読みが同じ語を、短い文で使い分ける練習に向いています。四字熟語の一覧には「大同小異」のように字ごとに反対の語を組み込んだものがあり、ここで見た型がそのまま使えます。漢検3級は中学卒業程度の級で、語群から選ぶ形の対義語と類義語を、本番の形式で力試しするのに向いています。個別指導では、相手の語が出てこないときに書き取りへ急がず、その語を使った一文を自分で作れるところまで戻って確かめます。
まとめ
語句プリントの 30 語は、組にすれば 15 組です。減るのは数だけではありません。片方を読んだ時点で、もう片方が文の先で待っているのが見えるようになり、筆者が何と何を比べているのかを、語が先に教えてくれます。評論の難しさの多くは、字ではなく、この向かい側が見えないことにあります。
対の片方しか知らない語は、まだ半分しか読めていません。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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