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【数学A】図形の性質を図解で総まとめ—三角形の五心・チェバ・メネラウスから円の性質・作図まで|武蔵野個別指導塾

三角形の中心と比の定理を整理し、チェバ・メネラウス・方べきの例題を手順ごとにたどります。円の接線の作図から空間の直線と平面、多面体まで、図形の条件を根拠に変える読み方を学べます。
よくあるのは、塾の面談の席で解きかけの答案を広げ、三角形の中の3本の線を指しながら、チェバの定理なのかメネラウスの定理なのか決められなかったと話すという場面です。講師と図を見直すと、公式の積が1になることは覚えていても、どの線分を分子に置いたのか説明が止まります。図を眺めて思い出すだけでは、補助線が1本増えたときに同じ迷いが起こります。面談で確かめたいのも、公式を覚えているかに加えて、図のどの条件を手がかりにしたかです。
図形の性質では、長さや角度を計算する前に「何が等しいか」「どの点が一直線上にあるか」「どの直線が1点で交わるか」を読み取ります。見た目に頼らず条件を言葉にできると、使う定理の候補を絞れます。円や空間図形でも、この順番は変わりません。
まず三角形の中心から始め、比の定理、円の性質、作図、空間図形へ進みましょう。式を立てるたびに、その式を使ってよい理由を確かめます。証明で根拠を書くことと、計算問題で正しい式を選ぶことを、一続きの学習として扱います。
この単元で身につけること
- 三角形の五心を区別します。中心を作る線と、そこから等しくなる距離を対応させ、名前だけの暗記から進みます。
- 辺の比を図の条件から求めます。角の二等分線、チェバの定理、メネラウスの定理を、適用できる配置と組にして使います。
- 円の角度と長さを調べます。円周角、内接四角形、接線と弦、方べきの関係を、同じ弧や同じ出発点に注目して整理します。
- 定規とコンパスによる作図の理由を説明します。垂直二等分線や角の二等分線を、距離の等しい点の集まりとして捉えます。
- 空間の位置関係と多面体を扱います。ねじれの位置と平行を区別し、垂直の条件や頂点・辺・面の数の関係を確認します。
中学校で学んだ合同・相似、平行線と角、三平方の定理、円周角の定理が土台になります。新しい定理の式だけを覚えるのではなく、その土台のどの性質を使っているかまで戻ると、証明と計算を結び付けやすくなります。
基本の考え方
三角形の五心は「何から等距離か」で整理します
内心Iは、三角形の3つの内角の二等分線が交わる点です。角の二等分線上の点からその角の2辺に下ろした垂線の長さは等しいので、Iから3辺までの距離が等しくなります。その共通の距離を半径とする円が内接円です。「辺までの距離」とは垂線の長さであり、頂点までの線分の長さではありません。内心は三角形の内部にあります。
外心Oは、3辺の垂直二等分線が交わる点です。線分の垂直二等分線上の点は両端から等距離にあるので、OA=OB=OCとなります。Oを中心として頂点を通る円が外接円です。鋭角三角形の外心は内部、直角三角形では斜辺の中点、鈍角三角形では外部にあります。「中心だから必ず図形の中にある」と決めないことが大切です。
重心Gは、頂点と向かい合う辺の中点を結ぶ中線が交わる点です。BCの中点をMとすると、AG:GM=2:1です。2になるのは頂点側であり、AG:AMなら2:3になります。厚さや密度が一様な三角形の板を支える位置と対応するので、重心という名前からも働きを思い描けます。
垂心Hは、各頂点から対辺を含む直線に下ろした3本の垂線が交わる点です。この垂線の線分を高さとして使います。鋭角三角形では内部、直角三角形では直角の頂点、鈍角三角形では外部にあります。鈍角三角形で高さをかくときは、対辺の延長も候補に入れます。
図1のように、同じ三角形でもI、O、G、Hは一般には別の点です。図のMはBCの中点、NはAからBCに下ろした垂線の足です。緑の円は内接円、赤の円は外接円で、AGとGMの長さの比は2:1になっています。中心の位置を丸暗記するためではなく、それぞれを決める線や円を見比べるための図です。

残る傍心は、1つの内角の二等分線と、他の2頂点の外角の二等分線が交わる点です。例えばAに対応する傍心を中心とする傍接円は、辺BCと辺AB、ACの延長に接します。傍心から3辺を含む直線までの距離が等しく、傍心は三角形の外部にあります。傍心は各頂点に対応して3つあります。「五心」は中心の種類が5種類という意味であり、どの三角形にも異なる中心点がちょうど5個あるという意味ではありません。正三角形では内心・外心・重心・垂心が一致します。
比の定理は配置と順番をセットにします
三角形ABCで、Aの内角の二等分線とBCの交点をDとすると、BD:DC=AB:ACです。頂点Aから見て、B側の辺ABがB側の区間BDに対応します。この関係は面積からも説明できます。三角形ABDとACDはBCへの高さが共通なので、面積の比はBD:DCです。一方、DからABとACへの距離は等しいので、それぞれを底辺とした面積の比はAB:ACになります。同じ2つの面積の比を別の方法で表しているのです。
Aの外角の二等分線が直線BCと交わる場合も、交点をDとしてBD:DC=AB:ACとなります。ただしDは辺BCの外側にあり、長さを使うなら和ではなく差に注目します。AB=ACの場合、外角の二等分線はBCと平行になり、有限の交点はありません。内角か外角かを読まずにBC=BD+DCと書かないようにします。
チェバの定理は、三角形ABCの辺BC、CA、AB上に、それぞれ頂点ではない点D、E、Fを取り、AD、BE、CFが1点で交わるときに使えます。この配置では、BD/DC × CE/EA × AF/FB=1です。BからC、CからA、AからBへと辺を一周して比を書くと、順番を保てます。逆も成り立ち、3点が各辺の内部にあってこの積が1なら、3本の線分は1点で交わります。
メネラウスの定理は、三角形の3辺を含む直線と、頂点を通らない1本の直線との交点を扱います。交点を同じくD、E、Fとすれば、通常の正の長さでBD/DC × CE/EA × AF/FB=1です。直線が三角形を横切る配置では、2点が辺上、残りの1点が辺の延長上に来ます。3点とも辺の延長上にある配置もあります。逆を使う際も、延長上の点の配置を確かめます。積の形が同じでも、チェバは「3本が1点に集まる」、メネラウスは「3点が1本に並ぶ」という違いがあります。
なぜ比の積になるのでしょうか。メネラウスでは、頂点から横切る直線に垂線を下ろして相似な直角三角形を探すと、各辺上の比を垂線の長さの比に置き換えられます。それらを一周分掛けると、分子と分母に同じ長さが現れて消え、1になります。公式を忘れたときにも、相似や面積に戻れることが図形問題の強みです。
円・作図・空間にも、使うための条件があります
同じ円で同じ弧に対する円周角は等しく、その弧に対する中心角の半分です。弦ABが同じでも、頂点が弦の反対側に移れば、円周角が見込む弧も変わります。この点が、円に内接する四角形の向かい合う角の和が180°になる理由です。単に「同じ弦だから等しい」とせず、角の頂点が弦のどちら側にあるかを確かめます。逆に、凸四角形の1組の対角の和が180°なら、その四角形は1つの円に内接します。
円の接線は接点を通る半径に垂直です。また、接線と弦が作る角は、その角に対応する弧に対する円周角と等しくなります。これを接弦定理といいます。接線には2方向あるため、どちらの角を取ったかを図で指定する必要があります。円外の同じ点Pから引いた2本の接線の接点をT、Uとすると、PT=PUです。半径OTとOUが等しく、直角三角形OPTとOPUが斜辺OPを共有することから説明できます。
方べきの定理では、円外の点Pを通る2本の割線が円と順にA、B、およびC、Dで交わると、PA × PB=PC × PDです。Pからの接線の接点をTとすれば、PA × PB=PT²も成り立ちます。円内で2本の弦ABとCDがPで交わる場合は、PA × PB=PC × PDです。外側では同じ方向の2交点まで、内側では反対方向の両端までの距離を掛けるという配置の違いに注意します。
2円の位置関係は、半径R、rをR≧r>0、中心間の距離をdとすると整理できます。d>R+rなら離れていて、d=R+rなら外接、R-r<d<R+rなら2点で交わり、d=R-r>0なら内接です。d<R-rなら小さい円は大きい円の内部にあって交わりません。R=rかつd=0の場合は2円が一致するので、内接とは区別します。2つの中心を結ぶ直線上で、半径の和と差を比べると理由を捉えやすくなります。
作図は、目測で形を似せる作業ではありません。目盛りのない定規で直線を引き、コンパスで等しい距離を移します。線分ABの垂直二等分線なら、A、Bを中心として同じ半径の円弧を上下に交わらせ、2交点を結びます。半径はAB/2より大きく取ります。2交点がどちらもA、Bから等距離なので、その直線が求める垂直二等分線になります。
角の二等分線は、頂点を中心とする円弧と2辺の交点を取り、その2交点から等しい半径の円弧を交わらせて作ります。頂点と角の内部に取った交点を結ぶと、合同な2つの三角形ができ、角が等しく分かれます。外心は2辺の垂直二等分線、内心は2つの内角の二等分線の交点として作図できます。3本目も同じ点を通る性質が、作図の根拠です。
空間では、異なる2直線は交わる、平行、ねじれの位置のいずれかです。ねじれの位置とは、同一平面上になく、交わらない関係です。紙に投影した図で線が交差していても、実際の空間で交わるとは限りません。直線と平面では、直線が平面に含まれる、1点で交わる、共有点がなく平行、という関係を区別します。異なる2平面は、平行か、1本の直線で交わります。
直線が平面に垂直であることを示すには、その直線と平面の交点で交わる、平面内の2直線に垂直であることを示せば十分です。平面内の1本だけに垂直でも、平面全体に垂直とはいえません。また、直線と平面のなす角は、斜めの直線を平面に正射影した直線とのなす鋭角で考え、垂直な場合は90°です。2平面のなす角は、交線上の同じ点から各平面内で交線に垂直な線を引いて測ります。
多面体では、頂点の数V、辺の数E、面の数Fに対して、凸多面体ならV-E+F=2というオイラーの多面体定理が成り立ちます。立方体は8-12+6=2です。穴のある形まで無条件に当てはめないようにします。正多面体は、各面が合同な正多角形で、各頂点に集まる面の数が同じ凸多面体です。正四面体・正六面体・正八面体・正十二面体・正二十面体の5種類があります。頂点の周りに集まる面の角の和が360°未満になる必要があり、これが種類を絞る手掛かりになります。
例題で解き方を確かめる
例題1 角の二等分線と辺の長さ
三角形ABCでAB=6、AC=9、BC=10です。Aの内角の二等分線とBCの交点をDとするとき、BD、DCを求めます。角が半分になったからといって、向かいの辺まで半分になるとは限りません。
- 角の二等分線の定理から、BD:DC=6:9=2:3とします。Aに接する2辺の比が、向かいの辺の分かれ方を決めるためです。
- BD=2k、DC=3kと置きます。Dは辺BCの内部にあるので、和が10になり、2k+3k=10です。
- 5k=10よりk=2です。したがってBD=4、DC=6となり、4+6=10と4:6=6:9の両方を満たします。
答え:BD=4、DC=6です。
この問題でABとACの長さを逆に読めば、BDとDCも逆になります。解いた後は、短い辺ABに対応するBDのほうが短いかを確かめましょう。等しい角だけに注目するのではなく、左右の対応を見ると取り違えを防げます。
例題2 1点に集まる3本の線とチェバの定理
三角形ABCの辺BC、CA、AB上に、それぞれ点D、E、Fがあります。AD、BE、CFが1点Pで交わり、BD:DC=1:2、CE:EA=2:3です。AF:FBを求めます。図2では、三角形の内部で3本が交わる様子と、辺を巡る比の順番を確かめます。

- 3本の線が1点で交わるので、チェバの定理を選びます。点D、E、Fが一直線上に並ぶ問題ではないため、配置を先に言葉にします。
- BD/DC × CE/EA × AF/FB=1に、1/2と2/3を代入します。求める比をx=AF/FBと置くと、1/2 × 2/3 × x=1です。
- 左辺はx/3なので、x=3です。これはAFがFBの3倍という意味であり、比で書けばAF:FB=3:1となります。
答え:AF:FB=3:1です。
AF=3と決めてしまうのは、比と長さの混同です。ABの長さが与えられていないので、AFそのものの長さは決まりません。仮にABの長さを知りたい問題へ条件が追加されれば、ABを4等分したうちの3つ分がAFになります。定理が決めたのは線分どうしの割合です。
例題3 一直線上の3点とメネラウスの定理
三角形ABCで、Dは辺BC上、Eは辺CA上、Fは辺ABをBの先へ延長した部分にあり、D、E、Fは一直線上です。BD:DC=1:2、CE:EA=1:2、AB=6のとき、BFを求めます。FがBの先にあるという条件が、最後の長さの式を決めます。
- D、E、Fが一直線上にあるので、メネラウスの定理を使います。1/2 × 1/2 × AF/FB=1から、AF/FB=4です。
- BF=xと置くと、点の順はA、B、FなのでAF=6+xです。この図ではABがAFの一部分になっているため、AF=6-xとはしません。
- (6+x)/x=4から、6+x=4x、3x=6となり、x=2です。AF=8となるので、比の積も1/2 × 1/2 × 8/2=1と確かめられます。
答え:BF=2です。
メネラウスで長さが負になったときは、まず点の順番と和・差の式を見直します。この例では正の長さを使っているので、答えを負のまま採用することはできません。延長上の点を含む問題は、計算の前にA、B、Fを一直線に書き抜くだけでも整理しやすくなります。
例題4 方べきから接線の長さを求める
半径3、中心Oの円の外に点Pがあり、OP=5です。直線POと円との交点を、Pに近いほうからA、Bとします。Pから円に引いた接線の接点をTとするとき、PTを求めます。
- P、A、O、Bの順に並ぶので、PA=5-3=2、PB=5+3=8です。方べきではPから各交点までの距離が必要なので、まずそれぞれを求めます。
- 接線と割線についての方べきの定理から、PT²=PA × PB=2 × 8=16です。長さPTは正なので、PT=4を選びます。
- OTとPTは垂直です。直角三角形OPTで、OT²+PT²=3²+4²=25=OP²とも確かめられます。
答え:PT=4です。
同じ答えを方べきと三平方の定理の2通りで確かめられるのは、接点への半径が垂直だからです。中心を通らない割線に変わっても方べきの積は変わりませんが、PAとPBを単純にOP±3と書けるのは、この問題の割線が中心Oを通るためです。
つまずきやすいところと直し方
誤り1 重心の比を中線全体との比だと思います
誤った書き方は「Gが重心、MがBCの中点だからAG:AM=2:1」です。2:1になるのは重心で分けられた2区間であり、中線全体との比較ではありません。AGがAMの2倍なら、Gが線分AMの内部にあるという位置関係にも反します。
正しい書き方は「AG:GM=2:1、したがってAG:AM=2:3」です。例えば中線AM=12なら、AG=8、GM=4となります。図1でもGはAとMの間にあります。内心なら角、外心なら垂直二等分線、重心なら中点というように、中心名を見たときに対応する条件を書き足すと、別の中心の性質との混同を減らせます。
誤り2 比の積だけを見て定理名を決めます
誤った書き方は「BD/DC × CE/EA × AF/FB=1だから、D、E、Fは一直線上」です。点D、E、Fがすべて三角形の辺の内部にあるなら、示せるのはAD、BE、CFが1点で交わることです。積が同じ形であることだけでは、どの結論かを選べません。
正しい書き方は「D、E、Fが各辺の内部にあり、比の積が1なので、チェバの定理の逆よりAD、BE、CFは1点で交わる」です。メネラウスの逆なら、延長上の点がどこにあるかも明示します。図2のように、辺上の点を結ぶ1本の直線が存在するか、頂点から出る3本の線が集まっているかを、式の前に確かめます。
誤り3 方べきで円の中の部分だけを掛けます
誤った書き方は、例題4で「PT²=PA × AB=2 × 6=12」とすることです。ABは円の中の弦の長さであり、Pから遠い交点Bまでの距離ではありません。積の2つの長さは、どちらもPを出発点にする必要があります。
正しい書き方は「PB=PA+AB=2+6=8なので、PT²=PA × PB=16」です。図3のようにPからA、PからBを別々にたどると、遠いほうの線分に円外の部分も含まれるとわかります。緑の半径OTと赤い接線PTは垂直で、同じ図から三平方の定理による確認もできます。

この図は接線を作図する手順にもつながります。POの中点Mを作り、Mを中心としてPとOを通る円をかきます。元の円との交点をT、Uとすれば、直径POに対する円周角より∠PTO=∠PUO=90°です。したがってPT、PUが求める接線になります。Pは元の円の外にあるため交点が2つでき、2本の接線を作れます。「接して見える線を引く」のではなく、半径と垂直になる点を先に作っているのです。
練習問題
練習1 内角の二等分線と重心
三角形ABCでAB=8、AC=12、BC=15です。Aの内角の二等分線とBCの交点をDとするとき、BD、DCを求めてください。また、同じ三角形でBCの中点をM、重心をGとするとき、AG:GM、AG:AMを求めてください。DとMが同じ点とは限らないことにも注意します。
練習2 チェバとメネラウスの使い分け
別々の三角形について、次の2問を解いてください。(1)D、E、Fがそれぞれ辺BC、CA、ABの内部にあり、AD、BE、CFが1点で交わります。BD:DC=2:3、CE:EA=3:4のとき、AF:FBを求めます。(2)D、Eはそれぞれ辺BC、CA上、FはABをBの先へ延長した部分にあり、3点は一直線上です。BD:DC=1:3、CE:EA=1:2、AB=10のとき、BFを求めます。
練習3 円の角度と方べき
(1)円に内接する凸四角形ABCDで∠ABC=112°のとき、∠ADCを求めてください。(2)円外の点Pから引いた割線と円の交点がP、A、Bの順に並び、PA=3、AB=9です。Pからの接線の接点をTとして、PTを求めてください。掛ける2つの線分の出発点を確かめてから式にします。
練習4 2円と多面体
(1)半径5と2の2円について、中心間の距離dが8、7、4、3、1の場合の位置関係をそれぞれ答えてください。(2)凸多面体の頂点が12個、面が8個あるとき、辺の数を求めてください。(3)立方体ABCD-EFGHで、ABCDとEFGHを対応する上下の面、AE、BF、CG、DHをそれらを結ぶ辺とします。直線ABと直線CGの位置関係を答えてください。
答えと解説
練習1の答えはBD=6、DC=9、AG:GM=2:1、AG:AM=2:3です。BD:DC=8:12=2:3から、BC=15を5等分したうちの2つ分と3つ分に分けます。二等分線の交点DをBCの中点だと思うと、誤って7.5ずつとしてしまいます。重心の比は辺の長さの比とは別の性質なので、中心の定義に戻って求めます。
練習2の答えは(1)AF:FB=2:1、(2)BF=2です。(1)はチェバの定理で、2/3 × 3/4 × AF/FB=1よりAF/FB=2です。(2)はメネラウスの定理で、1/3 × 1/2 × AF/FB=1よりAF/FB=6です。BF=xならAF=10+xなので、10+x=6x、x=2となります。最後にAF=12、FB=2を代入すれば、比の積が1になります。
練習3の答えは(1)68°、(2)PT=6です。(1)は対角の和が180°なので、180°-112°=68°です。(2)はPB=3+9=12を先に求め、PT²=3 × 12=36からPT=6とします。AB=9をそのままPAに掛けるのではありません。平方した長さから戻すときは、正の値を選びます。
練習4の答えは(1)順に、離れている、外接、2点で交わる、内接、小さい円が大きい円の内部にあって交わらない、です。半径の和は7、差は3なので、各dをこの2つの数と比較します。(2)は12-E+8=2よりE=18です。(3)はねじれの位置です。ABとCGは交わらず、方向も平行ではなく、同一平面上にはありません。ABと同じ面ABCDにある直線だけを見て、空間全体の位置関係を判断しないようにしましょう。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
図形の性質は、座標やベクトルを使う学習につながります。重心の2:1は点の位置を数で表す手掛かりとなり、円の接線と半径の垂直は直線の方程式を求める条件になります。空間で2直線が交わるかを考えるときにも、同一平面上かどうかという判断が土台になります。
家で5分を使うなら、まず三角形を1つかき、内心を作る線と外心を作る線を色分けして、その中心から何への距離が等しいかを書いてみてください。もう1つは、例題3のFをBの先に取り、AB、BF、AFの和の関係だけを文字で書く練習です。公式の計算をやり直す前に、図から式へ移す短い作業を確かめられます。
個別指導で解き方を確認するときも、定理名が出るかだけで判断せず、辺とその延長、角の二等分線と垂直二等分線の区別まで戻ります。保護者の方がお子さまのノートを見る場合は、答えの正誤に加えて「この式は図のどの条件から書いたのか」を1か所説明してもらうと、止まっている段階を捉えやすくなります。
まとめ
補助線が増えた図でも、すべての線を一度に追う必要はありません。使いたい三角形を選び、点の位置を読み、根拠となる条件を1つずつ式に移せば、複雑な図を扱える大きさに分けられます。答えが出た後には、比の向き、線分の和と差、接点での垂直が元の図と合っているかを確かめましょう。
図形の答案を支えるのは、見た目の確信ではなく、1本の線に添えられる根拠です。
- 前の単元: 【数学A】確率を図解で総まとめ—同様に確からしいから独立試行・条件付き確率・期待値まで
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