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【数学A】確率を図解で総まとめ—同様に確からしいから独立試行・条件付き確率・期待値まで|武蔵野個別指導塾

【数学A】確率を図解で総まとめ—同様に確からしいから独立試行・条件付き確率・期待値までのアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
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サイコロの36通りと袋から玉を取り出す樹形図で、確率の分母の決め方を確かめます。独立・反復試行から条件付き確率、原因の確率、期待値まで、例題と練習問題で計算の理由をたどれます。

よくあるのは、駅前の本屋の参考書の棚で1冊を手に取り、サイコロの問題を「和が2から12までだから全部で11通り」と考えたのに、解説の分母が36になっていてページをめくる手が止まるという場面です。問題と解説を読み比べると、数えた和の種類は間違っていません。それでも確率が合わないのは、それぞれの和が同じ起こりやすさではないからです。確率では、数え始める前に「何を1つの結果として扱うか」を決める必要があります。

公式を覚えていても、分母が途中で変わる問題や、「少なくとも」「ちょうど」という言葉が出てくる問題で迷うことがあります。その迷いは、計算力だけの問題ではありません。結果の分け方と、与えられた条件の読み方を整理すると、使う式も見えてきます。

ここでは、同様に確からしい結果の数え方から始め、排反、余事象、独立な試行、条件付き確率、期待値までをつなげます。式を立てるたびに分母と分子が何を表すか説明できることを目標にしましょう。

この単元で身につけること

中学校で学んだ確率と、場合の数で学んだ和の法則・積の法則・組合せが土台です。組合せの計算を忘れていても、まず小さな場合を樹形図や表に書けば、式の意味を取り戻せます。確率の式を先に選ぶより、結果を重複なく並べられるかを確かめると、解き方の見通しが立ちます。

基本の考え方

同様に確からしい結果を分母にする

同じ条件で繰り返すことができ、どの結果になるかが偶然に左右される実験や操作を試行といいます。サイコロを投げること、袋から玉を取り出すことなどです。試行の結果として起こる事柄を事象といい、「偶数の目が出る」のように、複数の結果をまとめて1つの事象にできます。起こりうる結果全体を全事象といいます。

ここで扱うサイコロはどの目も同じ確率で出るもの、硬貨は表と裏が同じ確率で出るものとします。袋の玉はよく混ぜ、1個ずつを同じ確率で取り出すものとします。このように、個々の結果の起こる可能性が等しいとき、それらは同様に確からしいといいます。

全事象が同様に確からしいN個の結果に分かれ、事象Aに当てはまる結果がm個なら、P(A)=m/Nです。P(A)は「Aが起こる確率」を表します。0≦P(A)≦1となり、全事象の確率は1です。起こらない事象の確率は0になります。

2個のサイコロでは、赤と青などで区別して結果を組にします。(1,2)は赤が1で青が2、(2,1)は赤が2で青が1です。別の結果なので、全体は6×6=36通りになります。2個の出方は互いに影響しないとし、それぞれの組は同様に確からしいものとして扱います。

図1のように、赤の目を横、青の目を縦に並べると、36通りを1つずつのマスで確かめられます。緑の6マスは和が7になる結果です。

図1 区別したサイコロの36通りと和が7の結果

和が2になるのは(1,1)の1通りですが、和が7になるのは(1,6)、(2,5)、(3,4)、(4,3)、(5,2)、(6,1)の6通りです。したがって、和が2になる確率は1/36、和が7になる確率は6/36=1/6です。「和の種類は11個」という数え方では、確率の異なるまとまりを同じ重さで数えてしまいます。図1では、数える単位を和の値ではなく、同じ大きさの各マスにしている点が大切です。

玉を同時に取り出すときには、玉に番号を付けて考えると整理できます。赤3個と白2個があっても、「赤赤」「赤白」「白白」の3種類が同様に確からしいとは限りません。5個から2個を選ぶ組は、5C2=5×4÷2=10通りです。赤赤になる組は3C2=3通りなので、確率は3/10です。nCrは、n個から順序を考えずにr個を選ぶ組合せの数を表します。

加法定理・排反・余事象で数える量を減らす

事象AとBの少なくとも一方が起こる事象をA∪B、両方が起こる事象をA∩Bと書きます。「AまたはB」には両方が起こる場合も含めます。Aの確率とBの確率をそのまま足すと、共通部分を2回数えるため、加法定理はP(A∪B)=P(A)+P(B)-P(A∩B)となります。

AとBが同時には起こらないとき、AとBは排反であるといいます。この場合はP(A∩B)=0なので、P(A∪B)=P(A)+P(B)です。1個のサイコロで「1が出る」と「2が出る」は排反ですが、「偶数が出る」と「3の倍数が出る」は6で重なるので排反ではありません。足し算を見つけたら、先に重なりを調べましょう。

Aが起こらない事象をAの余事象といいます。Aとその余事象は重ならず、合わせると全事象になるため、余事象の確率は1-P(A)です。「少なくとも1回成功する」の余事象は「1回も成功しない」です。成功が1回、2回、3回と続く場合を個別に足すより、失敗だけの確率を1から引くほうが短くなります。

ただし、「ちょうど1回成功する」の余事象は「成功が0回、または2回以上」です。「少なくとも」と「ちょうど」を同じ意味に読まないように、条件に含まれる回数を先に書くと安心です。余事象を使うかどうかは、反対側の条件が簡単に言えるかで判断できます。

独立・条件付き確率・期待値をつなぐ

ある試行の結果が別の試行の結果の確率に影響しないとき、これらは独立な試行です。独立な試行でそれぞれ事象A、Bが起こるなら、両方が起こる確率はP(A)×P(B)です。事象の独立もP(A∩B)=P(A)×P(B)という関係で表せます。サイコロを2回投げて続けて6が出る確率は(1/6)×(1/6)=1/36となります。

同じ成功確率pの試行を独立にn回繰り返すことを反復試行といいます。ちょうどr回成功する確率は、「成功する位置の選び方nCr」×「pをr個掛けたもの」×「1-pをn-r個掛けたもの」です。成功が0回なら成功側の積は1、失敗が0回なら失敗側の積は1として扱います。成功の位置まで指定されているときは、nCrを掛けません。

一方、Aが起こったという条件のもとでBが起こる確率を条件付き確率といい、P(B|A)と書きます。P(A)>0のとき、P(B|A)=P(A∩B)/P(A)です。この式は「Aに当てはまる結果だけに全体を絞り、その中でBにも当てはまる割合を求める」と読めます。縦線の右側が、すでに与えられている条件です。

この式を変形すると、乗法定理P(A∩B)=P(A)×P(B|A)が得られます。独立でなくても、2つ目の確率に条件を反映すれば掛け算ができます。玉を戻さずに取り出す場合は、残った玉の個数を使うことになります。独立のときだけP(B|A)=P(B)となり、条件を付ける前の確率をそのまま使えます。

結果によって決まる数値をXとすると、Xは確率変数と呼ばれます。Xの期待値E(X)は、Xが取るそれぞれの値にその確率を掛け、すべて足したものです。値が0、2、6なら、E(X)=0×P(X=0)+2×P(X=2)+6×P(X=6)となります。確率が違うので、単に(0+2+6)/3とはできません。期待値は起こりやすさを重みにした平均であり、1回の試行で必ず得られる値を意味しません。

例題で解き方を確かめる

例題1 「または」の重なりを除く

区別できる2個のサイコロを投げます。「少なくとも一方が6である、または和が7である」確率を求めましょう。どの目も同じ確率で出て、2個の出方は独立とします。

  1. 全事象を36通りとします。2個の目を順序のある組として扱うことで、同様に確からしい結果をそろえられるからです。
  2. 「少なくとも一方が6」をAとし、その結果を6+6-1=11通りと数えます。赤が6の6通りと青が6の6通りには、(6,6)が重複しているので1通り引きます。
  3. 「和が7」をBとすると、図1から6通りです。AとBの両方を満たすのは(6,1)と(1,6)の2通りなので、加法定理でその重複を除きます。
  4. 求める確率を(11+6-2)/36=15/36=5/12と計算します。「または」の条件なので、両方を満たす2通りも最終的には1回ずつ数えています。

答え:5/12です。

別の確かめ方として、Aの11通りに「和が7で、どちらも6ではない」4通りを足しても15通りになります。図のマスを色分けする場合も、AとBを別々に数えるだけでなく、重なりのマスがどこにあるか確認すると、引く理由が見えます。

例題2 反復試行で成功する位置を数える

赤玉2個、白玉4個の袋から1個取り出して色を調べ、袋に戻してよく混ぜます。この操作を独立に4回行うとき、赤玉がちょうど2回出る確率と、少なくとも1回出る確率を求めましょう。

  1. 1回の赤の確率を2/6=1/3、白の確率を4/6=2/3とします。毎回玉を戻すので、次の回も袋の中身が同じになり、同じ確率で計算できるからです。
  2. 赤が出る2回の位置を選びます。1・2回目、1・3回目、1・4回目、2・3回目、2・4回目、3・4回目の6通りで、4C2=6です。
  3. 位置を1つに決めた並びの確率は(1/3)²×(2/3)²=4/81です。6つの並びは同時には起こらないので足すことができ、ちょうど2回の確率は6×4/81=8/27となります。
  4. 少なくとも1回については、余事象の「4回とも白」を考えます。その確率は(2/3)⁴=16/81なので、求める確率は1-16/81=65/81です。

答え:ちょうど2回は8/27、少なくとも1回は65/81です。

赤白という色の並びは全部で16種類ありますが、その16種類が同様に確からしいわけではありません。赤4回の確率は1/81、白4回の確率は16/81だからです。ここで掛けた6は「同じ数の赤と白からなる並び」の数であり、それらについては1つの並びの確率が等しいので6倍にできます。

例題3 赤玉という結果から袋をたどる

袋Aには赤玉3個と白玉2個、袋Bには赤玉1個と白玉4個が入っています。A、Bのどちらかを1/2ずつの確率で選び、選んだ袋から玉を1個取り出します。赤玉が出たとわかったとき、選んだ袋がAである確率を求めましょう。

図2のように、最初に袋、次に色を分けます。枝の確率はその分かれ目での確率、右端の確率は出発点からその結果まで進む確率です。

図2 袋の選択と玉の色を順に分けた確率の樹形図
  1. Aを選び赤を出す確率を(1/2)×(3/5)=3/10とします。2つ目の3/5は、Aを選んだという条件のもとでの赤の確率です。
  2. Bを選び赤を出す確率を(1/2)×(1/5)=1/10とします。赤になる経路はA経由とB経由の2つであり、両方の袋を同時に選ぶことはないので、この2つの事象は排反です。
  3. 赤が出る確率を3/10+1/10=4/10=2/5とします。条件付き確率の分母には、条件である「赤」の全体を置くからです。
  4. 赤の中でAから来た割合を(3/10)÷(4/10)=3/4と計算します。最初の袋の選択確率1/2を、そのまま答えにはしません。

答え:3/4です。

図2の赤へ進む2本の経路だけを見ると、A経由とB経由の確率の比は3:1です。赤が出たという情報によって、Aを選んだ可能性のほうが高くなっています。「Aを選んだとき赤が出る確率3/5」と「赤が出たときAを選んでいる確率3/4」は、条件にしている全体が違います。

このように、観察した結果から、その結果を生む前の選択をたどる問題を原因の確率の問題として扱います。Rを赤が出る事象とすれば、求めたのはP(A|R)=P(A∩R)/P(R)です。最初から逆向きの確率を考えるより、樹形図の順方向で各経路の確率を出し、最後に条件に合う経路だけに絞ると整理できます。

例題4 期待値を得点の確率から求める

1個のサイコロを投げ、1・2・3なら0点、4・5なら2点、6なら6点を得るとします。どの目も同じ確率で出るとき、得点Xの期待値を求めましょう。

  1. 得点ごとに結果をまとめます。0点は3通りで確率1/2、2点は2通りで確率1/3、6点は1通りで確率1/6です。同じ得点になる目をまとめると、期待値に必要な値と確率がそろいます。
  2. 確率の和を1/2+1/3+1/6=1と確認します。抜けや重複があるまま平均を計算しないための確認です。
  3. 得点と確率の積を足し、E(X)=0×(1/2)+2×(1/3)+6×(1/6)=2/3+1=5/3とします。確率の大きい得点ほど、平均に大きく反映されます。

答え:期待値は5/3点です。

1回の得点が5/3点になることはありません。それでも、同じ条件で多数回繰り返したときの1回あたりの平均を考える際の目安になります。6回試せば必ず合計10点になる、という意味でもありません。実際の結果はばらつくので、少ない回数の平均が期待値から離れていても、それだけで計算が誤りとはいえません。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 排反と独立を同じ意味にする

誤った書き方は、「1個のサイコロでAを1の目、Bを2の目とすると、別々の目なので独立。P(A∩B)=(1/6)×(1/6)=1/36」です。どこが違うかというと、1回の試行で1と2は同時に出ないことを、互いの起こりやすさに影響がないことと混同しています。

正しい書き方は、「AとBは排反なのでP(A∩B)=0」です。Aが起きたとわかればBは起こらないので、P(B|A)=0となり、元のP(B)=1/6から変わっています。したがって独立ではありません。確率がともに正である排反な2事象は独立ではない、と式でも確かめられます。

「または」は和を考える言葉、「かつ」は共通部分を考える言葉ですが、それだけで足す・掛けると決めないでください。和では重複、積では条件による確率の変化を確認する、という役割の違いがあります。

誤り2 玉を戻さないのに同じ確率を掛ける

赤玉3個、白玉2個から続けて2個取り出すとき、誤った書き方は「2個とも赤の確率=(3/5)²=9/25」です。どこが違うかというと、最初に赤を取った後の袋には赤が2個、全体が4個しか残っていないのに、最初と同じ3/5を使っていることです。

正しい書き方は「(3/5)×(2/4)=3/10」です。1個目を戻すなら(3/5)²でよいのですが、戻さない操作では条件に応じて次の確率を変えます。組合せで数えた3C2/5C2=3/10とも一致します。分母だけを5から4に変え、分子を3のままにする誤りにも注意しましょう。

条件で全体を絞る意味は、図3のサイコロでも見えます。Aを「赤の目が偶数」、Bを「和が7」とし、紺の3列をA、緑のマスをBとしています。橙の枠が付いた3マスはAとBの共通部分です。

図3 条件で18通りに絞った全体と和が7の共通部分

Aが起こったという条件のもとでは、全体は36通りから18通りに変わります。図3のようにAの中にあるBの3通りを数えるので、P(B|A)=3/18=1/6です。共通部分だけを数えて3/36=1/12とすると、それはP(A∩B)であり、条件付き確率の答えにはなりません。この例では結果としてP(B|A)=P(B)となり、AとBは独立です。同じ試行についての事象でも、独立になる場合があります。

誤り3 条件付き確率の条件と求める事象を逆にする

例題3での誤った書き方は、「Aには5個中3個の赤があるので、赤が出たときAである確率は3/5」です。どこが違うかというと、3/5はAの中だけを見た割合であり、観察された赤にはBから来た赤も含まれることです。

正しい書き方は、「赤が出る確率4/10を分母に、Aから赤が出る確率3/10を分子にして3/4」です。条件を日本語で「赤が出たもののうち」と書いてから、求める事象を「Aを選んだもの」と続けてみてください。この順に読めれば、P(A|R)の縦線の右側にRを置く理由も明確になります。

袋を選ぶ確率が同じでない場合は、袋の中の赤の個数だけを比べても求められません。「その袋を選ぶ確率」と「その袋で赤が出る確率」を掛けた経路の確率で比べる必要があります。次の練習4で、最初の選択確率も含めて確かめます。

練習問題

各問題で、計算に入る前に「全体は何か」「同様に確からしい単位は何か」を短く書いてください。玉を取り出す問題では、戻すかどうかを確認します。すべてのサイコロの目と硬貨の表裏はそれぞれ同じ確率で出るものとし、繰り返し投げる結果は独立とします。

練習1

1個のサイコロを投げます。偶数の目が出る、または3の倍数の目が出る確率を求めてください。また、どちらにも当てはまらない確率を求めてください。

練習2

硬貨を3回投げます。表がちょうど2回出る確率と、少なくとも1回出る確率を求めてください。前者では表が出る位置、後者では余事象を明記してください。

練習3

赤玉3個、白玉2個の袋から玉を1個取り出し、戻さずにもう1個取り出します。1個目が赤だったとき、2個目も赤である条件付き確率と、2個とも赤である確率をそれぞれ求めてください。

練習4

袋Aには赤玉3個と白玉2個、袋Bには赤玉1個と白玉4個が入っています。Aを2/3、Bを1/3の確率で選び、玉を1個取り出します。赤が出る確率と、赤が出たときAを選んだ確率を求めてください。さらに、赤なら4点、白なら1点を得るときの得点の期待値を求めてください。

答えと解説

練習1の答えは、条件を満たす確率が2/3、どちらにも当てはまらない確率が1/3です。偶数は2・4・6の3通り、3の倍数は3・6の2通りで、6の1通りが重なります。したがって(3+2-1)/6=4/6=2/3です。どちらにも当てはまらないのは1・5の2通りであり、余事象として1-2/3=1/3とも求められます。

練習2の答えは、ちょうど2回が3/8、少なくとも1回が7/8です。表が出る位置は1・2回目、1・3回目、2・3回目の3通りで、それぞれの並びの確率は(1/2)³=1/8です。少なくとも1回の余事象は全部裏なので、1-(1/2)³=7/8となります。ちょうど2回の計算で3を掛け忘れると、表表裏など1つの並びしか数えていないことになります。

練習3の答えは、条件付き確率が1/2、2個とも赤の確率が3/10です。1個目が赤という条件のもとでは、残り4個のうち赤2個なので2/4=1/2です。2個とも赤の確率には、1個目が赤になる確率も必要で、(3/5)×(1/2)=3/10となります。条件としてすでに与えられたことと、これから起きる確率として数えることを分けてください。

練習4の答えは、赤が出る確率が7/15、赤が出たときAである確率が6/7、期待値が12/5点です。Aから赤の経路は(2/3)×(3/5)=6/15、Bから赤の経路は(1/3)×(1/5)=1/15なので、赤の全体は7/15です。求める条件付き確率は(6/15)÷(7/15)=6/7となります。白の確率は8/15だから、期待値は4×(7/15)+1×(8/15)=36/15=12/5です。例題3と袋の中身は同じでも、袋を選ぶ確率が変わると答えも変わります。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

反復試行で成功回数ごとの確率を並べると、数学Bで学ぶ二項分布につながります。期待値は確率分布の中心を考える土台となり、その後は結果の散らばりも合わせて扱います。平均だけでは結果の違いを説明しきれないので、まずは「どの値がどれだけの確率で起こるか」を表にする習慣を付けましょう。

家で5分使えるなら、1つ目は2個のサイコロの6×6の表を紙に書き、和が7のマスと、赤の目が偶数の列を塗る方法です。「全体36」「条件の中18」「共通部分3」を指で示し、それぞれの数がどの確率の分母・分子に使われるか説明してみてください。数を覚えるのでなく、数えている範囲を確かめる練習になります。

2つ目は、赤3枚、白2枚の紙片を玉に見立て、最初に赤を1枚取り除いた状態と、戻した状態を並べる方法です。次に赤を取る確率が2/4と3/5になる理由を、残った枚数から説明します。お子さまの学習を見守る保護者の方は、正解を先に伝えるより「いま全部でいくつ残っているか」と尋ねると、考えている全体を確認できます。

個別指導で確かめるときも、分数の計算に進む前に、色の種類を数えているのか、番号を付けた玉の選び方を数えているのかまで戻ります。そこが整理できたら、樹形図の枝の確率と、経路全体の確率を書き分けられるかを確認します。

まとめ

確率の問題で式が合わないときは、最初に書いた分母の横に、その分母が表す結果を言葉で添えてみてください。「全体36通り」と「条件に合う18通り」は、どちらも正しい数ですが、使う場面が違います。答えだけでは見えなかったずれも、数えている範囲を示すと見つけられます。

原因をたどる問題でも期待値でも、必要なのは与えられた状況に対応する確率です。公式を選ぶ前のひと手間が、途中式の意味を支えます。確率の分母は、いま何を全体として見ているかを表しています。

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