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共通テストの足切り(第1段階選抜)とは—いつ分かるか、どこに書いてあるか|武蔵野個別指導塾

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2027年の国公立の第1段階選抜の結果は前期が2月10日まで、後期が2月28日までに出ます。出願の締切は2月3日なので、後期の出願先は前期の結果が出る前に決めておく必要があります。

共通テストの足切りとは、国公立大学の一般選抜の「2段階選抜」のうち、第1段階の選抜を指す俗称です。行うかどうかも、何を物差しにして選ぶかも各大学が決めて募集要項に書きます。第1段階について国立大学協会と公立大学協会の実施要領が決めているのは、結果を発表する期限だけです。いまの高3が受ける2027年の入試では、その期限は前期日程が2月10日、公立大学中期日程が2月18日、後期日程が2月28日です。国公立の出願は2月3日で締め切られるので、前期の第1段階の結果を見てから後期の出願先を選ぶことはできません。

2027年4月に入学する人の入試(令和9年度の共通テストを使う入試)で、第1段階にかかわる日付を公式の文書から拾うと、次の5行になります。

何が起きるか(2027年) 日付 書いてある文書
国公立大学の一般選抜の出願 1月25日(月)〜2月3日(水) 国立大学協会・公立大学協会の2027年度入学者選抜についての実施要領
センターが大学へ成績を渡し始める 2月2日(火)以降 大学入試センター 令和9年度共通テスト実施要項
大学が一般選抜のために成績を請求する 2月4日(木)〜2月10日(水) 両協会の2027年度実施要領
第1段階の結果発表の期限 前期 2月10日(水)・公立中期 2月18日(木)・後期 2月28日(日)まで 両協会の2027年度実施要領
行うかどうかと選ぶ基準 各大学が決め、募集要項(2026年12月15日までに発表)に書く 両協会の実施要領・文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項

よくあるのは、1月の本試験の翌週、自己採点の合計を書いた紙の横に出願先の募集要項を広げ、「第1段階選抜を行う」という一行に指を当てたまま動けなくなる高3の場面です。点数は手元にそろっているのに、その一行の近くには、自分の点と比べられる数字がどこにも見当たりません。線が引かれるのは2月に入ってからで、しかも引かれる前に出願の締切が来ます。この順番を知らないまま2月の第1週を迎えると、結果を待つ間に後期の出願先を慌てて決めることになります。

足切りはいつわかるか—2027年の要領に書かれた日付と順番

国立大学協会の「国立大学の2027年度入学者選抜についての実施要領」(令和8年6月29日改訂)の中で、2段階選抜に触れているのは一つの項目だけです。そこには、第1段階の選抜の結果を、前期日程は2月10日までに、後期日程は2月28日までに発表する、とあります。公立大学協会の2027年度の実施要領は、これに公立大学中期日程の2月18日までを加えています。どちらの要領にも、どの大学が第1段階を行うのか、何倍や何点で区切るのかは書かれていません。両協会が引いているのは国公立の大学に共通する締切の日付だけで、線そのものは各大学の側にあります。

日程表の中での位置を見ると、第1段階がどんな段なのかがはっきりします。前期日程の個別試験は2月25日を第1日として始まり、公立大学中期日程は3月8日以降、後期日程は3月12日以降に試験を始めます。第1段階の発表は、どの日程でも個別試験より前に置かれています。出願した人の中から、個別試験に進む人を先に選び出す段だと読めます。ただし後期の期限の2月28日だけは、前期の個別試験が始まった後の日付です。

第1段階で共通テストの点を使う場合、その点は受験生が自己採点で出した点ではなく、大学入試センターが大学へ渡す成績です。センターの令和9年度の実施要項では、この年度の試験の成績を大学へ提供するのは2027年2月2日(火)以降とされています。そして国公立大学が一般選抜のためにセンターへ成績を請求できるのは、両協会の要領で2月4日(木)から2月10日(水)までです。前期日程の第1段階は、成績を請求できる最初の日から数えて7日目が発表の期限という、詰まった日程の中で動いています。

大学がセンターに成績を求めるときの鍵になるのが、受験生の側から大学へ渡す「成績請求情報」です。令和9年度の受験案内によると、渡し方には、志望大学の出願サイトで申込番号などを入力するWeb方式と、成績請求チケットを印刷して出すチケット方式の2つがあり、どちらにするかは大学が募集要項で指定します。国公立前期日程用と後期日程用の連携ができる期間は、2027年1月22日(金)10時から2月12日(金)17時までです。チケット方式の場合、大学へ出す期限は大学ごとに別に決まります。受験案内は、この手続を済ませただけでは大学への出願が終わらないことも念を押しています。

図1は、2027年1月16日の本試験から2月28日までを同じ縮尺の帯にしたものです。出願の帯(1月25日〜2月3日)が終わった翌日から成績請求の帯(2月4日〜2月10日)が始まり、その帯の最後の日に前期の第1段階の期限が重なります。下の赤い印が第1段階の発表の期限で、中期の2月18日と後期の2月28日の印は、前期試験が始まる2月25日をはさんで並んでいます。

図1 2027年の本試験から第1段階の発表期限までを同じ縮尺で並べた帯

今の高2の入試、つまり2028年1月15日と16日の令和10年度試験を使う入試についても、国立大学協会の2028年度の実施要領がすでに出ています。そこでは国立大学の一般選抜の出願が2028年1月24日から2月2日まで、成績の請求が2月3日から2月9日まで、第1段階の発表の期限が前期日程は2月9日、後期日程は2月28日です。前期の期限と出願期間は1日ずつ前に動き、後期の期限は同じ日付です。2027年の表を、そのまま翌年の自分の予定に写さないでください。

足切りのある大学かどうかは、その年度の募集要項の一行で確かめる

どの大学が第1段階を行うかは、両協会の要領にも、共通テストの受験案内にも載っていません。答えが書いてあるのは、出願する大学のその年度の募集要項だけです。文部科学省の令和9年度大学入学者選抜実施要項は、入試の方法などの基本を2026年7月31日までに発表するよう大学に求めています。出願に要る事項を書いた募集要項の発表は、2026年12月15日までです。11月のいまは、夏に出た入試の概要(選抜要項)はもう読めて、12月の半ばまでに募集要項がそろう時期にあたります。

募集要項を開いたら、一般選抜の「選抜方法」や「入学者選抜の方法」にあたる欄を探し、「第1段階」や「2段階」の語がある行を、語尾まで省かずに書き写します。書き写した一行から読み取る項目は、次の5つです。

言い切りの一行と、条件の付いた一行とでは、構えておく重さが違います。書かれた語のとおりに読み、自分に都合のよい方へ読み替えないことが、この欄を読むときのいちばんの注意です。

大学の側の一行がわかったら、次は自分の側の書類を並べます。一つ目は共通テストの出願内容です。出願サイトのマイページで、登録した教科と、地理歴史・公民や理科の科目数を確かめます。科目数は出願のときに決めたもので当日には変えられないため、第1段階に使われる教科・科目を自分が受けることになっているかどうかは、11月のいまの時点で確かめられます。二つ目は、過去問を解いてきた得点の記録です。第1段階に使われる教科だけを抜き出して合計を出し直しておくと、1月の自己採点の点を同じ形の表にそのまま書き込めます。

前の年度の募集要項や、誰かがまとめた「足切りのある大学」の一覧で今年の分を読むのは避けます。文部科学省の実施要項は、受験生の準備に大きくかかわる変更は2年ほど前に予告するよう大学に求めていますが、それ以外の変更については、できるだけ早く知らせるよう努める、という書き方にとどまっています。小さな変更なら、その年度の要項で初めて知ることもありえます。読むのは、2027年度の入学者を選ぶための、その年度の版です。

足切りされたらどうなるかを、出願の締切より前に決めておく

前期日程で第1段階を通らなかった場合、その大学の前期の個別試験(2027年は2月25日から)には進めません。そして両協会の要領では、国立大学の一般選抜に出願できるのは前期から1つ、後期から1つまでです。公立大学中期日程を加えても、合計3つまでにとどまります。前期の出願先を別の大学に出し直す道は、2月3日の締切で閉じています。足切りされたら、国公立の一般選抜で手元に残るのは、同じ出願期間のうちに出しておいた後期日程や公立大学中期日程の出願先だけです。国立大学協会のよくある問い合わせには、大学によっては前期か後期の一方しか行わないことや、同じ大学の前期と後期で異なる募集単位の併願を認めないことがある、とも書かれています。

ですから準備の順番は、結果より先に出願が来る、という並びに合わせて組みます。いまの高3がこれからやることを、日付の順に並べます。

  1. 11月のうちに、前期・後期・公立中期の候補の大学ごとに、夏に出た選抜要項から第1段階の一行を書き写した紙を1枚ずつ作る。
  2. 12月15日までに募集要項が出たら、書き写した一行と見比べ、発表の日と知らせ方を書き足す。
  3. 1月16日・17日の本試験では、その日の科目の正解が、その日の最後の試験が終わった後にセンターのサイトへ載る。自己採点の点は、第1段階に使われる教科の組み合わせで記録する。
  4. 1月22日(金)は、得点調整をするかどうかの発表の予定日で、国公立前期日程用・後期日程用の成績請求情報の連携もこの日の10時から始まる。募集要項が指定する方式で、2月12日17時の期限より前に済ませる。
  5. 1月25日から2月3日までに、前期と後期(受けるなら公立中期も)を同じ期間のうちに出す。後期の出願先は、前期で第1段階を通らなかった場合にも本気で通いたいと思える大学を選ぶ。
  6. 2月10日までに前期の結果が出たら、通過なら2月25日からの前期試験へ、通らなければその日から後期の準備に切り替える。

たとえば、前期の大学の発表が2月9日で、後期の大学の試験が3月12日に始まるとすると、通らなかった日から後期の試験の日まで31日あります。この31日を、前期の結果を待つ気持ちの続きで過ごさないために、本試験が終わってから出願が始まるまでの1週間に、後期の大学の個別試験の問題を1年分だけ解いておく、という段取りが効きます。結果を知った日に、何から手を付けるかがもう決まっているからです。

保護者の方は、各大学の発表の日と知らせ方、前期試験に向けた移動や宿をいつ決めるかを、お子さまと一緒に1枚の表にしておくと、2月の第1週に家の中で同じ話を何度もせずに済みます。なお、両協会の要領には3月28日から始まる「欠員補充第2次募集」という枠もありますが、これは募集する大学・学部があるときだけ開く枠で、それを当てにして2月の計画を立てるものではありません。

図2は、この順番を箱と矢印にしたものです。11月に選抜要項、12月15日までに募集要項を読み、2月3日までに前期・後期の出願を終えてから、第1段階の結果で道が分かれます。通過なら2月25日からの前期試験へ、不通過なら後期・中期へ進みます。分かれ道より前に出願の箱がある、という並びがこの図のいちばん大事な所です。

図2 第1段階の結果が出る前に出願を終える手順と分かれ道

「足切りの線」について、2月に慌てる3つの思い込み

一つ目は、「足切りの線はセンターが一律に引く」という思い込みです。成績について、センターの令和9年度の実施要項が書いているセンターの役目は、各大学の請求に基づいて、その大学の志願者の成績を速やかに渡すことです。第1段階を行うかどうか、何で選ぶかは大学が決め、両協会の要領は発表の期限をそろえているだけです。同じ点数でも、出願先によって通るかどうかは変わります。

二つ目は、「前期で足切りされたら、その結果を見てから後期の出願先を探せばいい」という思い込みです。2027年の国公立の出願は2月3日で締め切られ、前期の第1段階の発表の期限は2月10日です。締切と期限の間には7日あり、その7日の間はもう出願できません。後期の出願先は、前期の結果を知らないまま、前期と同じ期間のうちに決めておくしかありません。

三つ目は、「2月10日になれば全部わかる」という思い込みです。2月10日は前期日程の発表の期限で、各大学はその日までのうちの、自分で決めた日に発表します。公立大学中期日程の期限は2月18日、後期日程の期限は2月28日で、後期の結果は前期の試験を受けた後に届くこともあります。家族で「10日に全部はっきりする」と構えていると、後期の結果を待つ間の過ごし方が抜け落ちます。

図3は、この3つの思い込みを左に、要領や実施要項に書かれていることを右に並べた表です。どの行も、点数ではなく、誰が決めるか、どの日付が先に来るかで答えが出ます。

図3 足切りの3つの思い込みと要領に書かれた答えを並べた表

もう一つ付け加えると、自己採点の点が線を越えたかどうかは、1月の時点では誰にも決められません。大学が使うのはセンターから届く成績で、選び方が志願者の数と結びついている大学なら、その数は2月3日の締切まで動き続けるからです。

確かめる先と聞き方

第1段階の一行を読んでも残る疑問は、どこへ持っていくかで答えの確かさが変わります。足切りにかかわる確かめ先と、そこで読む・聞く項目を並べます。

個別指導で確かめること

授業では、出願先の募集要項から第1段階の一行を生徒と一緒に書き写し、第1段階に使われる教科だけで組み直した過去問の得点の表と並べます。そのうえで、前期の発表日、後期の出願先、成績請求情報の連携の期限を1枚の日付の表にまとめ、2月3日までに済ませることが抜けていないかを見ます。1月の自己採点の点は、その表の同じ欄に書き込むだけで済む形にしておきます。後期の大学の個別試験の問題を解いたときの時間と得点も同じ表に並べ、前期の結果が出た日にどこから手を付けるかを先に決めておきます。

まとめ

足切りは、点数の線より先に、日付の並びで考える問題です。前期の第1段階の結果は2月10日まで待つしかありませんが、後期の出願先は2月3日までに自分の手で決められます。線を引くのは大学で、その線の引き方は募集要項の一行にしか書かれていません。足切りの怖さの半分は、この7日の前後関係を11月のうちに書き出しておくだけで消えます。

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