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公立中高一貫の適性検査模試の直し方—資料を一つ読み落とした記述を組み直す手順|武蔵野個別指導塾

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適性検査模試の記述で資料を一つ使わずに答えた答案を、設問文・表・会話文の三か所に分けて見直します。会話文から条件を一行ずつ抜き、表の値と突き合わせてから書き直す順番を、返却された問題冊子を開いたその日に試せます。

資料は二つあるのに、答案には一つ分の内容しか入っていません。返却された適性検査模試の記述でよく見るこの答案は、知識が足りないのではなく、書き始める前に「使う資料の数」を決めていないことから生まれます。ですから直す順番も、語句を覚え直すより先に、問題冊子のどこを見るかを決めるところから始まります。返却された冊子を開いたら、まず設問文にある「二つの資料」という言葉に鉛筆で丸をつけてください。その丸が、答案に入れるべき条件の数を教えてくれます。最初に確かめるのは、答案の文の横に、使った資料の番号を二つ書き出せるかどうかです。番号が一つしか出てこないなら、読む量を増やすのではなく、読む順番を変える必要があります。

答案を見たときの様子 先に開く場所 その場でやること
条件が一つ足りない 設問文の「二つの資料を使って」 資料の数に丸をつけ、答案の横に番号を書く
条件が逆になっている 会話文の「〜のときは」 打ち消しの語に線を引き、条件を一行で書き出す
条件はあるが理由が薄い 表の数値の列 選んだ理由に、表の値を一つ入れて書き直す

よくあるのは、返却された問題冊子を広げた小6が、隣の頁の会話文には目をやらずに「表のことは全部書いた」と言う場面です。答案には表から読んだ数と、そこから選んだ案が書かれています。隣の頁には二人の会話があり、そこにだけ「雨の日は使わない」という条件が載っています。本人は会話文を読んでいないわけではありません。読んだうえで、記述に使う資料だとは思っていないのです。表は答えの候補を並べ、会話文は候補を絞る条件を並べます。役割が違うので、表だけで「選べた」気になってしまいます。しかし選べたことと、条件を満たしていることは別です。

資料が一つ足りない答案は、三か所に分けて見る

答案の文だけを読むと、書けているように見えます。文字数も足りていて、日本語も通っているからです。それでも点が伸びないときは、文の長さではなく、使った資料の数で止まっています。答案を読む前に、問題冊子の三か所へ順に指を置いてください。設問文、表、会話文の三つです。

一つ目は設問文です。ここには「二つの資料を比べて」「表と会話文の両方をもとに」という言葉が入ります。この言葉が、答案に入れる条件の数を決めます。見落としやすいのは文の後半で、「〜を踏まえて」「〜の両方を比べて」は文の終わり近くに置かれます。設問文を一度読んだだけで書き始めると、この部分が抜けます。指でなぞりながら、資料を数える言葉を探してください。

二つ目は表です。表は視線が止まるので、読んだつもりになりやすい資料です。列の見出しと単位を指でなぞります。人数、時間、回数、場所。答案に書いた数が、どの列のどの行の値なのかをたどれるか確かめます。たどれない数が答案にあるなら、その数は記憶から書いた数で、資料から写した数ではありません。

三つ目は会話文です。ここが一番落ちます。会話文は、問題の条件を文章の形で書いた資料です。表と同じ重さを持っていますが、見た目が「状況の説明」なので、答案に使う資料として数えられません。会話文の中では、「〜のときは」「〜までに」「〜しない」の三つの形が条件の目印になります。この形の文に鉛筆で線を引き、線の数を数えてください。線が一本も引けないときは、読む速さが速すぎます。

そのうえで答案の文を三つに分けます。どの案を選んだか。なぜ選んだか。どんな条件でそれが成り立つか。この三つ目の文が抜けている答案が、資料を一つ使っていない答案です。一つ目と二つ目だけなら、表だけで書けます。三つ目を書くには、会話文の条件が要ります。

図1 設問文と二つの資料、答案のどこで欠けるか

図1のように、答案の欠けは三か所のどれかで起きます。設問文で資料の数を見落とす。表の値と会話文の条件を結ばない。会話文を読んでも答案の文に入れない。この三つは直し方が違うので、まずどれかを決めます。決めずに全文を書き直すと、同じ答案がもう一枚できるだけです。

たとえば、班の人数が32人で、見学の案が三つ載った表と、係の人との会話文があったとします。表には案Aの移動20分、案Bの移動35分、案Cの移動15分が並び、案Aと案Cは屋外、案Bは屋内と書かれています。会話文には「この日は午後から雨の予報です」と「集合は9時です」の二文があります。答案に「案Cにします。移動が15分で一番短いからです。」と書かれていたら、表は使えていますが、会話文は使えていません。雨の予報という条件が抜けているので、屋外の案Cは選べないはずです。

この答案を「間違い」とだけ言うと、次も同じ形で落ちます。見るべきは、答案の文のどこに条件の文が無いかです。選んだ案は書けています。理由も書けています。条件の文だけがありません。ならば足すのは語彙ではなく、会話文から抜いた一行です。

選ぶ前に、条件を一行ずつ机の上に出す

直すときは、答案を消しゴムで消す前に、条件を別の紙へ出します。頭の中で直そうとすると、読んだ順番のまま元の答案に戻ってしまうからです。次の順番で進めます。

第一に、設問文を別の紙へ書き写します。写すのは設問だけで、表も会話文も写しません。写しながら、資料を数える言葉に丸をつけます。「二つの資料」「表と会話文」という部分です。目で追うだけだと、この短い言葉は通り過ぎます。手を動かすと、書く手が止まる場所があり、そこが自分の見落としです。写せないほど設問が長いときは、「何を」「いくつ」「どう答えろ」の三つに分けて抜き書きします。ここで止まったら、設問の後半、とくに文末の条件節に戻ってください。

第二に、資料に番号を振ります。表に1、会話文に2と鉛筆で書きます。番号は、あとで答案の横に書くためのものです。資料が三つ以上あるときは、設問が指している番号だけを丸で囲み、残りは脇に置きます。全部を平等に読むと、時間が足りなくなり、結局どれも答案に入りません。丸の数と、設問の「二つ」という数が合っているかを、ここで一度確かめます。

第三に、会話文から条件を一行ずつ抜きます。「〜のときは」「〜までに」「〜しない」の三つの形を探し、見つけた文を別の紙へ書き写します。写すときは、会話の言葉のままではなく、「誰が・いつ・何を」の形に直します。たとえば「この日は午後から雨の予報です」は、「午後は屋外の案を使わない」という条件になります。会話のまま写すと、答案に使える形になりません。ここで条件が一本も抜けないときは、会話文の最後の三行に戻ってください。条件は話の終わりに置かれることが多く、最初の挨拶を読んだだけで止まると取り逃します。

第四に、表の値と条件を突き合わせます。抜いた条件を一行読み、表の行を一つずつ見て、当てはまらない案に小さく×をつけます。移動時間が短い案でも、屋外なら雨の日に×がつきます。集合の時刻に間に合わない案にも×がつきます。ここで×をつけておくと、理由を書くときに条件を思い出せます。逆に、この作業を飛ばすと、選んだ案の理由が「一番早いから」の一本だけになり、条件の文が答案に入りません。全部の案に×がついたときは、条件の読み違いを疑って第三へ戻ります。条件を一つ外して読み直すと、残る案が出てきます。

第五に、残った案を一つ選び、理由を条件の言葉で書きます。「〜という条件があるので、〜を選ぶ」の形です。表の数値は理由の材料になりますが、数値だけでは条件を満たすことの説明になりません。「移動が15分だから」ではなく、「移動が15分で、屋内だから」と書きます。ここで文が長くなりすぎるときは、条件を一つに絞ります。設問が二つの条件を求めているなら、二つの文に分けて書きます。

第六に、答案の横に、使った資料の番号を書きます。1と2、または1だけ。番号を書くのは、答案を読み返す人ではなく、書いた本人のためです。番号が一つしか出てこない答案は、どれだけ文が整っていても、資料を一つ使っていません。この確認は、答案を書き終えた直後に行います。時間を置くと、書いたときの記憶で読み返してしまい、欠けに気づけません。

第七に、設問の問いに答えているかを読み返します。設問が「一つ選びなさい」なのに二つ書いていないか。「理由を書きなさい」なのに条件だけ書いていないか。ここまで来て初めて、答案は提出できる形になります。

図2 七つの手順のうち、文を書き直すまでの五つ(第六と第七は書いた後の確かめ)

図2のように、この手順の中心は第三の「条件を抜く」にあります。設問を写すことと、番号を振ることは、その前の準備です。表と突き合わせることは、抜いた条件を使う作業です。ですから時間が足りないときは、第三だけを行い、抜いた条件を答案の余白に書いてから終えてもかまいません。最初から七つ全部をやろうとすると、一問で疲れて、二問目から手が止まります。返却された冊子の一問だけで十分です。

止まったときの戻り先も決めておきます。設問の言葉が思い出せないときは、第一の写した紙に戻ります。条件が見つからないときは、第三の会話文の最後の三行に戻ります。×が全部についてしまったときは、第三で抜いた条件を一つ外して読み直します。答案の文が整わないときは、第五の「条件の言葉で書く」に戻り、数値だけの理由を消します。戻り先を先に決めておくと、机の前で止まらずに済みます。

抜ける場所が違えば、戻る場所も変わる

同じ「資料を一つ使っていない」答案でも、抜け方は三つに分かれます。分けずに全部を同じように直すと、直したはずの答案が別の型で崩れます。

一つ目は、表だけを見て会話文を開いていない型です。答案には表の数が並び、条件の文が一本もありません。この型は、設問文に戻ります。設問が「二つの資料」と言っているかを指で確かめ、言っていれば会話文の頁を開きます。会話文を読んでも使う気にならないときは、会話文の文の形を数えます。「〜のときは」の形が一つでもあれば、それは条件です。条件がある以上、答案に入れない理由はありません。

二つ目は、会話文は読んだが、条件を逆に取った型です。「雨の日は使わない」を「雨の日も使える」と読み、「〜までに終える」を「〜から始める」と読む失敗です。この型は、会話文に戻り、打ち消しの語に線を引きます。「ない」「のぞく」「ません」の三つです。線を引いたあと、その文を「〜は、しない」の形に書き直します。書き直した文が元の文と反対の意味になっていたら、読みが逆です。条件を逆に取ると、選ぶ案がまるごと変わります。答案の文を直す前に、必ずここへ戻ります。

三つ目は、条件は拾えたが、答案の文に入っていない型です。抜いた紙には条件が書いてあるのに、答案には選んだ案と理由だけがあります。この型は、答案の文末に条件の文を足します。理由の文と条件の文を、一文に詰め込まずに分けます。「〜という条件があるので、〜を選びます」の後に、「〜のときは、この案は使いません」と続けます。条件を足したぶん、答案は長くなりますが、長さは問題ではありません。設問が求めている条件が入っているかが問題です。

図3 抜け方の型ごとに戻る場所を変える

図3のように、型が違えば戻る頁も変わります。表だけ見た型は設問へ、条件を逆に取った型は会話文へ、条件を書かなかった型は答案の文へ戻ります。この三つを混ぜると、条件を逆に取ったまま答案だけを書き直すことになり、同じ失敗が残ります。

できたかどうかは、答案の出来ではなく、次の三つで判断します。一つ目は、答案を見ずに、使った資料の番号を二つ言えることです。二つ目は、会話文の条件を、会話の言葉ではなく自分の言葉で一行にできることです。三つ目は、同じ問題を、会話文から先に読んでもう一度書けることです。表から読む順番に慣れていると、会話文から読んだときに条件を見失います。それでも同じ案を選べたら、条件が身についています。

方法が合わないときは、会話文の読み方を変えます。会話文が長いときは、全部を読まずに「ときは」「までに」「ない」の三つの語だけを探して線を引きます。線が引けないときは、設問の答えに必要な条件を先に想像し、その条件を探しながら読みます。見つからなければ、その条件は資料に無いので、答案には書きません。想像した条件を答案に書くと、資料に無いことを足した答案になり、別の失点になります。

やり直しの二回目は、返却された同じ問題でかまいません。ただし、前の答案は伏せます。伏せずに書くと、前の文をなぞる作業になり、条件を抜く練習になりません。二回目で条件の文が入ったら、次は別の大問を一問だけ選びます。同じ冊子の中で、資料が二つある設問を探すと、練習の材料は足ります。

二つの資料で、抜けた条件を探す

ここからは、別の資料で試します。次の二つの資料を読んで、問いに答えてください。

資料1は教室の表です。第1教室は13時から15時まで使え、机は24台。第2教室は13時30分から16時まで使え、机は40台。第3教室は14時から16時まで使え、机は36台。資料2は先生のメモで、「集まりは13時30分から始めます。机は2人で1つ使います。16時には片付けを終えて教室を出ます。」と書かれています。集まる人数は38人です。問いは「二つの資料を使って、使う教室を一つ選び、理由を書きなさい」です。

Aさんの答案はこうです。「第2教室を使います。机が40台あるので、人数が多くても足りるからです。」

まず、Aさんの答案が使っていない資料はどちらでしょうか。次に、Aさんの答案に足りない条件を一つ挙げてください。最後に、正しい教室を選び、二つの資料の言葉を使って理由を書いてください。答えはこの後にあります。先に自分で書いてから読み進めてください。

答えです。使っていない資料は資料2です。足りない条件は「16時には片付けを終える」です。正しい教室は第2教室で、Aさんと同じ教室です。ただし理由は、二つの資料の言葉で書き直します。人数が38人で机は2人に1つなので19台必要であり、第2教室の机は40台で足ります。第2教室は13時30分から16時まで使えるので、13時30分の集まりにも、16時までの片付けにも間に合います。第1教室は15時までしか使えず、16時まで続く集まりと片付けが収まりません。第3教室は14時からなので、13時30分に集まれません。

誤答のときに戻る場所を書いておきます。机の数を人数と読み違えたなら、資料2の「2人で1つ」に戻ってください。人数をそのまま机の数にすると、38台必要という計算になり、第1教室と第3教室が足りないことになります。使い始めの時刻だけを見て第1教室を選んだなら、メモの「16時には片付けを終えて」に戻ってください。使える時間の終わりが、片付けを終える時刻より前にないかを、並べて比べる条件です。この二つを取り違えると、表だけを使った答案に戻ります。

もう一度挑戦するときは、条件を先に紙へ出してから教室を選んでください。条件を出さずに選ぶと、また机の数の多い教室を選びます。条件を二つ書けたら、その二つを答案の理由に入れてください。条件が答案に入っていれば、選んだ教室が違っていても、どこで読み違えたかが答案に残ります。

個別指導で見てもらうもの

塾で見てもらうときは、返却された問題冊子と答案を、同じ袋に入れて持ってきてください。答案だけでは、どの資料を使わなかったかを確かめられません。見てもらうのは、設問文で丸をつけた資料の数、会話文から抜いた条件の行、書き直した文と資料の対応の三つです。条件を抜いた紙があれば、それも一緒に出してください。抜いた紙と答案が食い違っていれば、抜いたあとの作業のどこで落ちたかがわかります。質問は「なぜこの条件が要るのか」の形にすると、会話文のどこを読むかを一緒に確かめられます。

返却された冊子の、二つ目の資料を開く

答案を直す日を決めて、机に問題冊子を広げてください。まず設問文の「二つの資料」に丸をつけ、次に会話文の「〜のときは」の行に線を引きます。その二本の印が、答案に足す一行を教えてくれます。

読んで終わりにするか、ここから変えるか。

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