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【化学】気体の法則を図解で総まとめ—ボイル シャルル・状態方程式・混合気体と分圧・実在気体|武蔵野個別指導塾

ボイル・シャルルの法則から状態方程式、混合気体の分圧、水上置換の計算へ進みます。圧力と体積のグラフや4つの例題で条件の整理を確かめ、実在気体のずれまで見通せるようにしましょう。
よくあるのは、朝のホームルーム前の教室で気体の問題を見直し、「温度が2倍なら体積も2倍」と書いたのに、20 ℃から40 ℃への変化では答えが合わず、手が止まるという場面です。ボイルの法則もシャルルの法則も覚えているのに、問題文のどの数を式へ入れればよいかが定まらないのです。さらに混合気体や水上置換が出てくると、圧力の数値がいくつも並び、選ぶ理由まで曖昧になりがちです。
気体の計算では、公式を探す前に「どの気体について、どの状態を調べるか」を決めます。温度、圧力、体積、物質量の対応がそろうと、別々に見えた公式がつながります。まず一定に保つ量を読み取り、次に単位をそろえ、最後に式へ代入する。この順序を、単一の気体から混合気体へ広げていきましょう。理想気体という扱いがどこまで成り立つかも、計算と同じくらい大切な学習内容です。
この単元で身につけること
- ボイルの法則とシャルルの法則を、一定にする条件と組にして説明します。「反比例」「比例」という言葉だけでなく、圧力や温度を変えたときのグラフを読めるようにします。
- 絶対温度と気体定数の単位をそろえ、気体の状態方程式 pV = nRT から未知の量を求めます。物質量を経由すれば、気体の質量やモル質量にもつなげられます。
- 混合気体の全圧と分圧を区別します。物質量の割合が分圧の割合になる理由を、同じ温度・同じ容器の体積という条件から説明します。
- 水上置換で集めた気体に水蒸気が含まれることを押さえます。測った圧力から水蒸気圧を引いて、目的の気体だけの物質量を求めます。
- 理想気体と実在気体の違いを、分子間力と分子自身の体積から考えます。高温・低圧で近似がよくなる理由まで、言葉で確かめます。
化学基礎で学んだ物質量 mol とモル質量の計算が出発点です。気体の体積は物質量だけで決まらず、温度と圧力によって変わることを加えると、扱える状態が広がります。
基本の考え方
気体の状態を表す4つの量
気体の状態は、圧力 p、体積 V、絶対温度 T、物質量 n で表します。圧力とは単位面積あたりにはたらく力の大きさで、気体では運動する分子が容器の壁に衝突することと結びついています。体積は気体が占める空間の大きさです。密閉した容器に気体を入れると、気体は容器全体に広がるので、容器内の空間の体積を気体の体積として使います。
温度には ℃ と K があります。K で表す絶対温度は、絶対零度を基準にした温度です。温度差1 ℃と温度差1 Kの大きさは等しいですが、零点が異なります。高校の計算では、セルシウス温度を t ℃ とすると T = t + 273 として扱います。20 ℃なら293 K、40 ℃なら313 Kであり、絶対温度は2倍になっていません。比例関係で使う温度は、必ず K に直します。
以下では教科書で用いる近似値として、温度換算に273、気体定数に R = 8.31×10³ Pa・L/(mol・K) を使います。また、標準状態は0 ℃、1.013×10⁵ Paとし、この条件で理想気体1 molの体積を22.4 Lとします。計算途中では余分な桁を残し、最後に問題の数値に合わせて有効数字を整えます。問題に別の定数が指定されている場合は、その値を使ってください。
一定にする量が、比例関係を決める
一定量の気体を温度一定で圧縮すると、体積が小さいほど圧力が大きくなります。この関係がボイルの法則です。式では pV = 一定、2つの状態を比べるなら p₁V₁ = p₂V₂ と表します。体積を半分にすれば圧力は2倍です。ただし、気体が漏れたり温度が変わったりする場合には、そのまま適用できません。
図1のように、横軸を体積、縦軸を圧力にすると、ボイルの法則のグラフは右下がりの曲線です。図では pV = 4.0×10⁵ Pa・L としており、V = 1.0 Lのとき p = 4.0×10⁵ Pa、V = 2.0 Lのとき p = 2.0×10⁵ Paになります。一定間隔だけ体積を増やしたときの圧力の減り方は一定ではないため、直線にはなりません。

一方、一定量の気体を圧力一定で温めると、体積は絶対温度に比例します。これがシャルルの法則で、V/T = 一定、または V₁/T₁ = V₂/T₂ です。分子の運動が激しくなっても圧力を同じに保つためには、体積が広がる必要があると考えられます。温度が上がれば必ず体積が増える、とはいえません。硬い密閉容器では体積が変わらず、温度上昇に伴って圧力が上がります。
この2つをまとめると、一定量の気体について pV/T = 一定、すなわち p₁V₁/T₁ = p₂V₂/T₂ となります。これをボイル・シャルルの法則といいます。状態1と状態2で、圧力・体積・温度を1組ずつそろえることが大切です。途中で気体が加わったり、反応によって気体の物質量が変化したりするときは、この形で左右を等しくできません。
状態方程式から分圧、実在気体までつなぐ
同じ温度・圧力では、気体の体積は物質量に比例します。この関係とボイル・シャルルの法則を合わせたものが、気体の状態方程式 pV = nRT です。R は気体定数と呼び、理想気体では気体の種類によらず同じ値を使います。n を求めるなら n = pV/(RT)、モル質量 M を求めるなら n = m/M を代入して M = mRT/(pV) とできます。ここで m は気体の質量です。
R の単位は代入する単位を決めます。R = 8.31×10³ Pa・L/(mol・K) なら、p は Pa、V は L、n は mol、T は Kです。体積を m³ で表すなら、1 m³ = 10³ Lなので R = 8.31 Pa・m³/(mol・K) を使います。定数の数値だけを暗記すると、体積の単位を変えたときに1000倍のずれが起こります。式の左辺と右辺の単位がともに Pa・L になるかを確かめましょう。
何種類かの気体が混ざったものを混合気体といいます。互いに反応しない理想気体の混合物では、各成分が単独で同じ温度・同じ体積を占めると考えたときの圧力を、その成分の分圧と呼びます。全体として示す圧力が全圧で、全圧は各成分の分圧の和です。これがドルトンの分圧の法則です。2成分A、Bなら p = pA + pB と表せます。
各成分について pA V = nA RT、pB V = nB RT が成り立ち、V と T は共通です。全体については pV = (nA + nB)RT となるので、pA/p = nA/(nA + nB) です。全物質量に対する成分の物質量の割合をモル分率といい、分圧は「全圧×モル分率」で求められます。これは質量の割合ではありません。また、混合後の成分は容器を区画ごとに占めるのでなく、どの成分も容器全体に広がります。
ここまでの法則を厳密に満たすと考えた気体を理想気体といいます。理想気体では、分子自身の体積と分子間にはたらく力を無視します。実際に存在する実在気体では、どちらも完全には無視できないため、状態方程式からのずれが生じます。混合気体や水上置換の計算でも、問題で理想気体として扱えることが前提です。
実在気体を同じ n、T、V の理想気体と比べると、分子間の引力が効く領域では圧力が理想気体の値より小さくなる傾向があります。壁に向かう分子が、内側の分子から引かれるためです。一方、非常に圧縮すると分子自身の体積を無視できず、理想気体より圧力が大きくなる傾向が現れます。どちらが目立つかは気体の種類や状態によるので、「実在気体の圧力はいつも小さい」とは覚えません。
高温では分子間の引力の影響が分子の運動に比べて小さくなり、低圧では分子どうしが離れて、分子自身の体積も容器全体に比べて小さくなります。このため、一般に高温・低圧ほど理想気体に近づきます。低温・高圧ではずれが大きくなりやすく、液化が起こる場合もあります。状態方程式は便利な計算式であると同時に、条件を確かめて使う近似でもあるのです。
例題で解き方を確かめる
例題1 温度と圧力が同時に変わる場合
一定量の理想気体が、27 ℃、1.00×10⁵ Paで3.00 Lを占めています。この気体を127 ℃、2.00×10⁵ Paにすると、体積は何 Lになりますか。気体の出入りや反応はないものとします。
- 温度を K に直します。T₁ = 27 + 273 = 300 K、T₂ = 127 + 273 = 400 Kです。比例関係は絶対温度について成り立つので、この換算を先に済ませます。
- 一定の量を確認し、p₁V₁/T₁ = p₂V₂/T₂ を選びます。物質量が変わらないので、変化前後の pV/T を等しくできます。圧力も温度も変わるため、ボイルの法則だけでは足りません。
- 求める体積だけを左辺にして、V₂ = V₁×(p₁/p₂)×(T₂/T₁) とします。数値を入れると、3.00×(1.00/2.00)×(400/300) = 2.00 Lです。圧力の単位は分子と分母で打ち消し合います。
答え:2.00 Lです。
温度上昇だけなら体積を4/3倍にする変化、圧力上昇だけなら体積を1/2倍にする変化です。両方を合わせると2/3倍になるため、3.00 Lより小さい答えでよいと確かめられます。「温めたのだから膨張するはず」と一方の変化だけで判断せず、2つの倍率を別々に見ると見通しが立ちます。
例題2 状態方程式からモル質量を求める
ある理想気体1.28 gが、27 ℃、9.972×10⁴ Paで1.00 Lを占めています。この気体の物質量とモル質量を求めてください。R = 8.31×10³ Pa・L/(mol・K) を使い、答えは有効数字3桁とします。
- T = 300 Kに直し、p、V、T を同じ状態の数値としてそろえます。体積は L、圧力は Paなので、与えられた R の単位に一致します。
- n = pV/(RT) に代入します。n = (9.972×10⁴×1.00)/(8.31×10³×300) = 0.0400 molです。先に物質量を求めると、質量と結びつける手順が見えます。
- モル質量は1 molあたりの質量なので、M = m/n とします。M = 1.28/0.0400 = 32.0 g/molです。割る順序を逆にすると mol/g になり、モル質量の単位になりません。
答え:物質量は0.0400 mol、モル質量は32.0 g/molです。
ここでは気体の化学式を知らなくてもモル質量が求まりました。ただし、モル質量がわかっただけで物質の種類が必ず1つに決まるわけではありません。物質を特定する問題では、性質などの情報も併せて読みます。また、標準状態ではないため、1.00 Lをそのまま22.4 L/molで割る方法は使えません。
例題3 混合気体の分圧を求める
同じ容器に N₂ が0.200 mol、O₂ が0.300 mol入っており、温度は27 ℃、体積は8.31 Lです。互いに反応しない理想気体として、全圧と各成分の分圧を求めてください。R = 8.31×10³ Pa・L/(mol・K) とします。
- 全物質量を足します。n = 0.200 + 0.300 = 0.500 molです。全圧を求めるときは、容器内にあるすべての気体の物質量を数えます。
- T = 300 Kとし、全圧 p = nRT/V を求めます。p = (0.500×8.31×10³×300)/8.31 = 1.50×10⁵ Paです。各成分でなく、混合気体全体を対象にした状態方程式です。
- 全圧にモル分率を掛けます。N₂ の分圧は1.50×10⁵×(0.200/0.500) = 6.00×10⁴ Pa、O₂ の分圧は1.50×10⁵×(0.300/0.500) = 9.00×10⁴ Paです。分圧の和が全圧に戻るかも確認します。
答え:全圧は1.50×10⁵ Pa、N₂ の分圧は6.00×10⁴ Pa、O₂ の分圧は9.00×10⁴ Paです。
図2のように、分圧を同じ尺度の棒で並べると、全圧が各分圧の和であることが見えます。この棒は圧力の大きさを表すもので、容器の中の場所を分けた図ではありません。N₂ に対しても O₂ に対しても、状態方程式の体積には8.31 Lを使います。

なお、別々の容器に入っていた気体を混ぜる問題では、混ぜる前の各圧力をそのまま足せるとは限りません。最初の体積や温度が異なるなら、各成分の物質量をそれぞれの状態から求め、混合後の体積と温度で分圧を計算します。分圧の和という関係を使う場面は、同じ最終状態にそろえてからです。
例題4 水上置換で集めた気体の物質量
水に溶けにくく、水と反応しない気体を水上置換で集めました。容器内の気体は27 ℃、体積249 mLで、水蒸気で飽和しています。内外の水面の高さが等しく、大気圧は1.01×10⁵ Pa、この温度での水の蒸気圧は3.60×10³ Paとします。目的の乾いた気体の物質量を、有効数字3桁で求めてください。混合気体は理想気体として扱い、R = 8.31×10³ Pa・L/(mol・K) とします。
- 容器内の全圧を決めます。内外の水面の高さが等しいので、全圧は大気圧と同じ1.01×10⁵ Paです。高さが違う場合には水面の高さの差による圧力も考える必要があり、大気圧を直ちに全圧とはできません。
- 目的の気体の分圧を求めます。水上置換で集めた気体には水蒸気も含まれるので、p = 1.01×10⁵ − 3.60×10³ = 9.74×10⁴ Paです。飽和しているという条件により、水蒸気の分圧として与えられた蒸気圧を使えます。
- 体積を249 mL = 0.249 L、温度を300 Kにそろえます。n = pV/(RT) = (9.74×10⁴×0.249)/(8.31×10³×300) = 0.009728… molとなります。最後に有効数字を整えます。
答え:目的の乾いた気体の物質量は9.73×10⁻³ molです。
「乾いた気体の物質量」とは、水蒸気を数えずに目的の気体だけを数えた値です。測った体積から水蒸気の体積を引くのではなく、共通の体積0.249 Lと、目的の気体だけの分圧を使います。もし全圧をそのまま使うと、水蒸気も含めた全物質量を求めることになり、目的の気体の量を過大に見積もります。
つまずきやすいところと直し方
温度の数値だけを比べてしまう
誤った書き方:「圧力一定で20 ℃から40 ℃にしたので、V₂/V₁ = 40/20 = 2」です。どこが違うかというと、シャルルの法則が比例関係を示すのはセルシウス温度でなく絶対温度だからです。正しい書き方は「V₂/V₁ = (40 + 273)/(20 + 273) = 313/293 ≒ 1.07」となります。物質量も一定という条件を忘れずに添えましょう。
図3のように、横軸を K にした体積のグラフは、理想気体について原点を通る直線として表されます。図の例は300 Kで3.0 Lなので、600 Kでは6.0 Lです。横軸を ℃ に取り直した場合、直線を延長して体積が0になる位置は約−273 ℃であり、0 ℃ではありません。

図3の原点近くの破線は、比例関係の延長を表しています。実在気体を冷やし続けて、体積0の気体が得られるという意味ではありません。実在気体は条件に応じて液化などの状態変化を起こすため、気体としての直線関係を絶対零度まで保てません。グラフの数式上の延長と、実際に保てる気体の状態を区別します。
分圧の割合に質量比を使ってしまう
誤った書き方:「分圧 = 全圧×その気体の質量/全質量」です。どこが違うかというと、同じ温度・体積で圧力を決めるのは、質量そのものではなく物質量だからです。異なる気体は1 molあたりの質量が異なるので、同じ質量を入れても同じ分圧にはなりません。
正しい書き方は「各気体の物質量 = 質量/モル質量」としてから、「分圧 = 全圧×その気体の物質量/全物質量」です。例えば N₂ 2.8 gと O₂ 3.2 gなら、原子量を N = 14、O = 16とすると、それぞれ2.8/28 = 0.10 mol、3.2/32 = 0.10 molです。質量は違っても物質量は同じなので、各分圧は全圧の1/2になります。
水蒸気が混じっているのに全圧を使う
誤った書き方:「水上置換で集めた目的の気体の物質量は n = 大気圧×V/(RT)」です。どこが違うかというと、内外の水面が等しい場合でも、大気圧に等しいのは水蒸気を含めた全圧だからです。水蒸気の分も目的の気体に含めて数えてしまっています。
正しい書き方は、水蒸気で飽和し内外の水面が等しいなら「目的の気体の分圧 = 大気圧 − 水の蒸気圧」とし、その分圧を状態方程式に入れます。温度を変える問題では、水の蒸気圧も同じとは限りません。冷却によって一部の水蒸気が凝縮すると、目的の気体の物質量は一定でも、水蒸気を含めた全物質量は変わります。混合気体全体へボイル・シャルルの法則を機械的に当てはめず、成分ごとに一定の量を確かめる必要があります。
練習問題
次の計算では気体を理想気体とし、温度換算に273を使います。気体定数が必要なときは R = 8.31×10³ Pa・L/(mol・K) とし、計算問題の答えは有効数字3桁で示してください。数値を入れる前に、気体の種類、温度、圧力、体積、物質量のうち、何が既知で何が未知なのかを紙に書いてみましょう。
練習1
一定量の気体が、27 ℃、1.20×10⁵ Paで4.00 Lを占めています。体積を変えずに77 ℃まで温めたときの圧力を求めてください。どの量が一定なのかも答えましょう。
練習2
He 0.400 gと Ne 2.00 gを10.0 Lの容器に入れ、27 ℃にしました。原子量を He = 4.00、Ne = 20.0とし、全圧と He の分圧を求めてください。これらは単原子分子として存在し、混合しても反応しません。
練習3
27 ℃で水上置換により集めた、目的の気体と飽和水蒸気の混合気体の体積は500 mLでした。内外の水面は等しく、大気圧は1.00×10⁵ Pa、水の蒸気圧は3.60×10³ Paです。目的の気体は水に溶けにくく、水と反応しないものとして、その物質量を求めてください。500 mLは有効数字3桁の測定値とします。
練習4
実在気体が理想気体に近づきやすい条件を、「高温・低温」「高圧・低圧」からそれぞれ選んでください。また、実在気体の圧力が同じ n、T、V の理想気体より常に小さい、といえるかどうかを、理由とともに答えてください。
答えと解説
練習1の答えは1.40×10⁵ Paです。一定なのは体積と物質量です。pV/T = 一定から p/T = 一定となり、p₂ = 1.20×10⁵×(350/300) = 1.40×10⁵ Paを得ます。体積が固定されているので、温めた結果は体積の増加でなく圧力の増加に表れます。
練習2の答えは、全圧が4.99×10⁴ Pa、He の分圧が2.49×10⁴ Paです。He は0.400/4.00 = 0.100 mol、Ne は2.00/20.0 = 0.100 molで、全物質量は0.200 molです。全圧は0.200×8.31×10³×300/10.0 = 49860 Pa、He の分圧はその半分の24930 Paとなります。全圧を丸める前の値から分圧を計算すると、途中の丸めによるずれを防げます。
練習3の答えは1.93×10⁻² molです。目的の気体の分圧は1.00×10⁵ − 3.60×10³ = 9.64×10⁴ Paで、体積は0.500 Lです。したがって n = (9.64×10⁴×0.500)/(8.31×10³×300) = 0.019334… molとなります。水蒸気圧の分を引く対象は体積ではなく圧力であることを、式の単位でも確かめてください。
練習4の答えは高温・低圧です。高温では分子の運動に比べて引力の影響が小さく、低圧では分子間の距離が広がり、分子自身の体積も無視しやすくなります。圧力が常に小さいとはいえません。分子間の引力が目立つと小さくなりますが、強く圧縮して分子自身の体積の影響が大きくなると、理想気体より大きくなる場合があります。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
次に溶液を学ぶと、液体に溶ける気体の量を考える場面で、その気体の分圧が必要になります。反応によって気体が生じる問題では、反応式の係数比から物質量を求め、最後に状態方程式で体積へ直します。逆に、測定した体積から物質量を求め、反応した物質の量をたどることもできます。気体の計算は、測定値と反応式の間を結ぶ役割を持ちます。
家庭での5分の確認は、2つに分けると取り組みやすくなります。最初の2分では、例題1の数値を隠して、変化前後の p、V、T を2列に書き、一定の n を欄外に置いてください。残りの3分では、例題4の圧力を「全圧」「水蒸気の分圧」「目的の気体の分圧」に分け、足し算の式から引き算を作ります。実際に気体を発生させる必要はなく、紙の上で条件を分類するだけで十分です。
個別指導で途中の式が合わないときは、温度の換算、mLと Lの換算、gから molへの換算のうち、最初に対応が崩れたところまで戻って確かめます。保護者の方がお子さまの取り組みを見る場合も、答えの一致に加えて「この圧力はどの気体の圧力か」を説明できるかが、理解の進み方を知る手がかりになります。
まとめ
同じ pV = nRT でも、全圧を使えば混合気体全体の物質量を、分圧を使えばその成分の物質量を求めます。式を書けたかどうかの次には、左右が同じ気体、同じ状態を指しているかを確かめる必要があります。解き直しのノートには、誤った数値だけでなく、取り違えた条件を短く残してみましょう。
気体の計算で式を支えるのは、「どの粒子を、どの温度と空間で数えているか」という対応です。
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
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