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【生物基礎】植生と遷移を図解で総まとめ—植生の構造・遷移の過程・バイオーム|武蔵野個別指導塾

森林の階層構造、光合成曲線、一次遷移と二次遷移を3枚の図で整理します。光補償点を読み取る例題と気候からバイオームを選ぶ練習を通して、植生が変わる理由を説明する力を養えます。
よくあるのは、職員室前の廊下の長椅子で生物基礎のプリントを見返し、「草原から森林になる」とは覚えているのに、なぜ先に生えた植物が後から来た植物に置き換わるのか説明できずに止まる場面です。さらに、陽樹と陰樹、光補償点と光飽和点が同じページに並ぶと、どの語が何の理由になるのか見失いやすくなります。
この単元をつなぐのは、植物が環境の影響を受ける一方で、自分たちの生育する環境も変えているという関係です。木が育つと地面に届く光が減り、落ち葉が積もると土壌の状態も変わります。その変化が、次に育ちやすい植物を変えます。
まず森林を上から下へ見て光の違いを押さえ、次に同じ場所の時間的な変化を追い、最後に地球上の気候の違いへ視野を広げましょう。この3つの見方を区別できると、植物名の暗記だけに頼らず、図や資料を根拠に植生を説明できるようになります。
この単元で身につけること
- 植生と環境の相互の関係を説明します。気温や光が植物に作用する向きと、植物が光や土壌を変える向きの両方を押さえます。
- 森林の階層構造を読み取ります。高木層から地表近くまでを縦にたどり、それぞれの層で光の条件が異なる理由を考えます。
- 光合成曲線から植物の性質を判断します。光補償点、光飽和点、呼吸量を分け、明るい場所と暗い場所での生育のしやすさを説明します。
- 一次遷移と二次遷移を区別します。変化のきっかけの名前だけで決めず、出発時に土壌があるか、種子や地下部が残っているかを確かめます。
- 気候とバイオームを対応させます。気温と降水量を組み合わせ、世界の分布と日本の水平分布・垂直分布を読み取ります。
これまで学んだ光合成と呼吸は、植物が生きていける光の条件を考える土台になります。中学校で学んだ生物と環境の関係も、「どの条件が変わり、どの植物が育つか」と具体的に問い直すことで、遷移の説明につながります。
基本の考え方
植生は環境の影響を受け、環境にも作用します
ある場所に生育している植物の集まりを植生といいます。森林、草原、荒原は、植生を外観の特徴で分けたものです。森林では樹木が、草原では草本が目立ち、荒原では植物がまばらに生育します。このような植生の外観を相観といい、種類名をすべて調べなくても、全体の姿から植生の特徴をとらえることができます。
生物の生活に影響する周囲の条件が環境です。光、温度、水、土壌などの非生物的な条件だけでなく、周囲の生物との関係も含まれます。たとえば、乾燥した場所では水の不足が生育を制限し、森林の地面近くでは上の葉に遮られるため光が不足しやすくなります。「植物はどこでも同じように育つ」という前提では、植生の違いを説明できません。
反対に、生物が環境を変えるはたらきを環境形成作用といいます。樹木の葉が日光を遮る、落ち葉や枯れた根が土壌中の有機物のもとになる、といった作用です。落ち葉がそのまま土になるのではなく、土壌の動物や菌類・細菌などによる分解も関わります。植物の生育と環境の変化を結ぶときは、その間にある過程も省かずに考えましょう。
森林では、植物の高さの違いによって層ができます。これが階層構造です。上から高木層、亜高木層、低木層、草本層、地表層などに分けられます。樹木の枝や葉が広がる部分を樹冠といい、森林の上部で樹冠が連なった部分を林冠といいます。森林の地表付近である林床は、林冠に光が遮られ、一般に暗くなります。

図1のように、高木の下にも低木や草本が生育できますが、各層で利用できる光は同じではありません。図の層の区切りは位置関係を示す模式的なもので、一定の高さで全国共通に分かれるわけではありません。また、森林によって発達する層は異なり、すべての森林に同じ5層が明瞭にそろうとは限りません。階層構造は、同じ時点の森林を縦に見た構造であり、草本層が順番に高木層へ育つという時間の図ではない点も押さえましょう。
光合成曲線が、暗い場所で育つ条件を示します
植物は光合成で有機物をつくり、同時に呼吸で有機物を消費します。光がないと光合成は行われませんが、呼吸は続きます。光を強くしていったとき、光合成速度がどのように変わるかを表したものが光合成曲線です。横軸は光の強さ、縦軸は光合成速度などを表しますが、縦軸の定義は問題ごとに確かめる必要があります。
葉と外界とのCO₂の出入りから測ると、光合成による吸収と呼吸による放出が差し引かれます。この差を見かけの光合成速度といいます。教科書でいう真の光合成速度との関係は、「見かけの光合成速度=真の光合成速度−呼吸速度」です。たとえば真の光合成速度が8、呼吸速度が3なら、見かけの値は5です。逆に、見かけの値に呼吸速度を足すと真の値が求められます。
光合成によるCO₂の吸収量と呼吸によるCO₂の放出量が等しくなる光の強さが、光補償点です。このとき見かけの光合成速度は0になります。光合成そのものが止まっているわけではありません。つくる量と消費する量がつり合い、外から見た差が0になっています。
さらに光を強くすると光合成速度は増加しますが、やがてほぼ増えなくなります。そのようになる光の強さが光飽和点です。ここではCO₂濃度や温度など、光以外の条件は同じものとして比べます。光補償点は収支がつり合う境目、光飽和点は光を増やしても光合成速度が増えにくくなる境目であり、意味が違います。
強い光の下でよく生育する植物を陽生植物、弱い光の下でも生育できる植物を陰生植物といいます。一般に陰生植物は陽生植物より光補償点が低く、弱い光でも有機物の収支を保ちやすい性質があります。一方、陽生植物は一般に光飽和点が高く、強光下で大きな光合成速度を示します。木本については、明るい場所で芽生えが育ちやすいものを陽樹、暗い林床でも芽生えが育つことができるものを陰樹といいます。
陰生植物が「光を必要としない植物」なのではありません。光補償点より弱い光が続けば、有機物の消費が生産を上回ります。また、陽樹・陰樹の区別では、成木の葉の位置だけでなく、次の世代の芽生えが林床で育てるかが遷移を考える重要な手がかりになります。
時間で変わる植生と、気候で違うバイオーム
ある場所の植生が時間とともに変化していくことを遷移といいます。新しい溶岩の上のように、土壌がほとんどなく、植生が成立していない場所から始まる遷移が一次遷移です。これに対して、森林が失われても土壌などが残った場所から始まる遷移が二次遷移です。二次遷移では種子、根、地下茎などが残っている場合もあり、一次遷移より一般に速く進みます。
遷移の初期に侵入し、定着する生物を先駆種といいます。裸地から始まる一次遷移の説明では、地衣類やコケ植物などが登場します。その後、土壌の形成が進むと草本、低木、樹木が生育しやすくなります。ただし、先駆種は必ず1種類に決まるのではなく、場所の条件や周囲から何が侵入できるかによって異なります。
温暖で水分が十分な地域の代表的な経過では、草原、低木林、陽樹林、陽樹と陰樹が混じる森林、陰樹林へと植生が変わります。陽樹が林冠をつくると林床が暗くなり、陽樹の芽生えが育ちにくくなる一方、陰樹の芽生えは生き残りやすくなります。先に育った成木がすぐ枯れるのではなく、次の世代の育ち方の違いが長い時間をかけて森林の構成を変えます。
遷移が進み、その場所の環境のもとで植生が比較的安定した状態を極相といいます。極相でも個々の木は成長し、枯れ、更新します。大きな木が倒れて林冠にすき間ができると、局所的に光の条件も変わります。「安定」は生物が入れ替わらないという意味ではありません。火災や強風、人間による伐採など、植生を大きく変える作用をかく乱といい、かく乱によって遷移が途中の状態に戻ることもあります。
植生を構成する植物と、そこに生活する動物などを含む生物のまとまりをバイオームといい、生物群系とも呼びます。バイオームは植生の相観を手がかりに区分され、その分布には主に気温と降水量が関わります。同じ場所の時間変化である遷移と、異なる気候の地域間で見られるバイオームの違いは、分けて考えましょう。
| 気候の大まかな特徴 | 代表的なバイオーム | 植生を見る手がかり |
|---|---|---|
| 高温で年中雨が多い | 熱帯多雨林 | 常緑の広葉樹が高く茂ります。 |
| 熱帯・亜熱帯で雨が十分にある | 亜熱帯多雨林 | 常緑広葉樹を中心とした森林が見られます。 |
| 高温で雨季と乾季がある | 雨緑樹林 | 乾季に落葉する樹木が見られます。 |
| 高温で乾季が長く、森林の成立に水が不足しやすい | サバンナ | 草原の中に樹木がまばらに生育します。 |
| 温暖で水分が十分にある | 照葉樹林 | シイ・カシ類など、厚く光沢のある葉の常緑広葉樹が見られます。 |
| 夏に乾燥し、冬に比較的雨がある | 硬葉樹林 | 乾燥に適応した硬い葉をもつ常緑樹が見られます。 |
| 温帯の比較的冷涼で、水分が十分にある | 夏緑樹林 | ブナ・ミズナラなど、冬に落葉する広葉樹が見られます。 |
| 冬が長く寒冷な地域 | 針葉樹林 | トウヒ・モミの仲間などが見られます。 |
| 乾燥した温帯など | ステップ | 樹木が少なく、草本が中心になります。 |
| 降水量が非常に少ない | 砂漠 | 植物がまばらで、乾燥に耐える種類が生育します。 |
| 夏も低温で樹木の生育が難しい | ツンドラ | コケ植物、地衣類、草本、低木などが見られます。 |
この表は大まかな対応です。降水量だけでなく、雨の降る季節や気温による水の失われやすさも関係します。たとえば同じ年間降水量でも、高温で水が失われやすい地域と冷涼な地域では、植物が使える水の条件が同じとは限りません。資料問題では、与えられた気候の特徴と植生の特徴を組み合わせて判断します。
日本では、自然植生の大まかな傾向として、南から北へ亜熱帯多雨林、照葉樹林、夏緑樹林、針葉樹林が見られます。緯度などに沿った広がりを水平分布といいます。同じ地域でも標高が高くなると気温が低くなり、植生が変わります。こちらは垂直分布です。本州中部の山地を例にすると、低い場所から照葉樹林、夏緑樹林、針葉樹林へと変化し、森林が成立できる上限である森林限界を越えると、ハイマツなどの低木や高山草原が見られます。
水平分布と垂直分布は、どちらも気温の違いと関係しますが、同じ高さに全国共通の森林境界があるわけではありません。緯度、斜面の向き、積雪、風などによって境界は変わります。また、実際の土地には植林や農地、都市もあるため、現在見えている植生がそのまま気候だけで決まった自然植生だとは限りません。
例題で解き方を確かめる
例題1 階層構造と環境形成作用を区別する
森林の調査で、上部に高木、その下に低木と草本が見られました。高木の枝葉が茂るにつれて、地表付近に届く光は少なくなりました。植物が高さによって層をつくる構造の名称と、高木が光の条件を変えるはたらきの名称を答えましょう。
- 何を名づける問いかを分けます。前半は森林の「つくり」、後半は植物から環境への「はたらき」を問うため、同じ語を当てはめないようにします。
- 高木、低木、草本を縦の位置で整理します。同じ時点に異なる高さの植物があるので、時間変化を表す遷移ではなく、階層構造に対応します。
- 変化の向きを確かめます。「光が植物に影響した」ではなく「高木が地表の光を減らした」ので、生物が環境に作用する環境形成作用と判断できます。
答え:構造は階層構造、はたらきは環境形成作用です。
この問題では、「光が少ない」という結果だけを見ると環境条件の説明で止まってしまいます。高木の枝葉が茂ったことを原因に置くと、生物と環境のどちらからどちらへ作用したのかがはっきりします。
例題2 光合成曲線から光補償点を読む
図2は、植物AとBの見かけの光合成速度を、共通の相対値で表した模式図です。比較のために葉の面積などの測定条件をそろえ、呼吸速度は光の強さによらず一定とします。曲線の増加部分を直線で簡略化しているため、実際の測定値がこの形になるという意味ではありません。横軸も光の強さの相対値です。

図2のように、Aは光の強さ0で−2、光の強さ6で10となり、それより強い光では10で一定です。Bは光の強さ0で−1、光の強さ3で5となり、それより強い光では5で一定です。両者の光補償点、光飽和点を求め、弱い光の下で有機物の収支を保ちやすいのはどちらか答えましょう。
- 縦軸が見かけの値であることを確かめます。光補償点では真の光合成と呼吸がつり合うため、グラフと縦軸0の水平線との交点を探せばよいからです。
- 増加部分の変化量を読みます。Aは光の強さが6増える間に12増え、Bは3増える間に6増えるので、いずれも光の強さ1につき見かけの値が2増えます。Aが−2から0になるのは光の強さ1、Bが−1から0になるのは0.5です。
- 横ばいになる位置を読みます。光を強めても見かけの値が増えなくなるのはAで6、Bで3なので、これらが図の光飽和点です。
- 光補償点の低い方を選びます。BはAより弱い光で収支がつり合うため、弱光下で収支を保ちやすいと判断できます。この比較ではAが陽生植物、Bが陰生植物の典型的な性質に対応します。
答え:光補償点はAが1、Bが0.5、光飽和点はAが6、Bが3で、弱光下で収支を保ちやすいのはBです。
判断の根拠は、Bのグラフが全体として高いことではありません。強い光ではAの方が高くなります。問われているのが弱い光での生育なのか、強い光での生産なのかによって、注目する部分を変えましょう。
例題3 見かけの値から真の光合成速度を求める
図2のAについて、光の強さ4のときの見かけの光合成速度、呼吸速度、真の光合成速度を求めましょう。数値は図2と同じ相対値を用います。
- 光の強さ4は横ばいになる6より小さいため、直線で増加する部分を読みます。光の強さ0で−2、1増えるごとに2増えるので、見かけの値は−2+2×4=6です。
- 光の強さ0での値から呼吸速度を求めます。暗所では光合成が行われず、CO₂の放出だけが表れるため、見かけの値−2に対応する呼吸速度は正の大きさで2です。
- 見かけの値に呼吸速度を足します。観測では呼吸による放出分が差し引かれているので、真の光合成速度は6+2=8になります。
答え:見かけの光合成速度は6、呼吸速度は2、真の光合成速度は8です。
「呼吸は光合成と逆向きだから引く」とだけ覚えると、ここで6−2としてしまいます。すでに差し引かれた値が6なのか、差し引く前の値が6なのかを、縦軸の名称に戻って判断することが大切です。
例題4 森林で次の世代が入れ替わる理由を説明する
温暖で降水量が十分な地域の森林に、成木として陽樹が多く見られました。しかし、暗い林床には陰樹の芽生えが多く、陽樹の芽生えはほとんど育っていませんでした。大きなかく乱が起こらないとすると、今後どのような変化が予想されるでしょうか。光の条件と世代の交代を含めて答えましょう。
- 現在の成木と次の世代を分けます。今多い成木が、将来も必ず多いとは限らないため、芽生えの種類に注目します。
- 芽生えの違いを光の条件と結びつけます。陽樹の林冠によって林床が暗くなると、陽樹の芽生えは育ちにくく、弱い光でも生育できる陰樹の芽生えが残りやすくなります。
- 成木が枯れた後を考えます。下層で育っていた陰樹が成長して空いた場所を占めることが重なると、陽樹と陰樹が混じる森林を経て、陰樹の割合が高くなると予想できます。
答え:暗い林床で陰樹の芽生えが育ち、陽樹の成木が枯れた後に成長するため、次第に陰樹の割合が高い森林へ変化すると予想されます。
この説明は、森林が成立できる気候で、大きなかく乱がないという条件を使っています。乾燥した地域や、繰り返し草刈りが行われる場所に、そのまま同じ経過を当てはめることはできません。
つまずきやすいところと直し方
誤り1 火災の後だから一次遷移と決める
誤った書き方:「森林が火災でなくなり、何も見えなくなったので一次遷移です。」どこが違うかというと、見える植物がないことと、土壌がないことを同じにしています。一次遷移と二次遷移は、火災、伐採、噴火といった出来事の名称だけでは区別できません。
正しい書き方:「火災後も土壌が残っているので、そこから始まる植生の変化は二次遷移です。」火災の規模などにより状態は異なるので、問題文の土壌や地下部の情報を根拠にします。噴火後でも、既存の土壌が残る場所と新しい溶岩に覆われた場所では出発条件が違います。

図3のように、一次遷移は土壌の形成を伴う初期段階から考え、二次遷移は残った土壌などを利用して植生が回復するところから考えます。矢印は順序を示し、矢印の長さが所要時間を表すものではありません。また、終点の森林は森林が成立できる気候を想定しています。
誤り2 光補償点では光合成が止まると書く
誤った書き方:「光補償点では光合成速度が0なので、植物は光合成をしていません。」どこが違うかというと、見かけの値と真の値を混同しています。光補償点では、光合成による吸収と呼吸による放出が打ち消し合っています。
正しい書き方:「光補償点では真の光合成速度と呼吸速度が等しく、見かけの光合成速度が0になります。」図2のAなら、光の強さ1で真の値が2、呼吸速度も2なので、差が0です。光がない場合は真の光合成速度が0、呼吸速度が2で、見かけの値は−2になります。この2つを並べると、0が何を指すかを区別できます。
誤り3 どの土地も最後は陰樹林になると書く
誤った書き方:「砂漠も長い時間がたてば、遷移によって必ず陰樹林になります。」どこが違うかというと、遷移の進行を時間だけで決め、気候の制約を外していることです。樹木が育つだけの水が得られなければ、時間がたつだけで森林になるとはいえません。
正しい書き方:「遷移の到達する植生は気候などに左右され、森林が成立できない乾燥地や寒冷地では陰樹林になるとは限りません。」遷移の図を読むときは、その図がどのような環境条件を想定しているかも確認します。バイオームの分布を、すべての土地が順番に通過する遷移の段階と取り違えないことが大切です。
練習問題
練習1
ある土地で、次の3つの変化が始まりました。アは新しい溶岩が冷えてできた、土壌がほとんどない裸地です。イは森林の伐採後で、土壌と地下茎が残っています。ウは山火事の後で、地上部は失われましたが土壌が残っています。それぞれの遷移を分類し、一般に回復が速いと考えられるものを理由とともに答えましょう。
練習2
図2のBについて、光の強さ2のときの見かけの光合成速度と真の光合成速度を求めましょう。また、光の強さ0.25が続くとき、有機物の生産と消費のどちらが上回るか答えましょう。呼吸速度は図2の条件のままとします。
練習3
次の3地域で見られる代表的なバイオームを答えましょう。アは高温で年中雨が多く、常緑広葉樹が高く茂ります。イは温帯の比較的冷涼な地域で、水分が十分にあり、冬に落葉する広葉樹が多く見られます。ウは乾燥した温帯で、樹木が少なく草本が中心です。
練習4
本州中部のある山地で、低い場所の照葉樹林から、標高が高くなるにつれて夏緑樹林、針葉樹林へ変化しました。この分布の名称と、変化に関係する主な気候条件を答えましょう。また、この並びを同じ土地の遷移の順序として説明してよいか、理由を添えましょう。
答えと解説
練習1の答え:アは一次遷移、イとウは二次遷移です。一般に二次遷移の方が速く進みます。イとウでは土壌が残り、イでは地下茎も利用できるため、土壌形成の初期から始める必要がありません。ただし、イとウのどちらが速いかまでは、この情報だけでは決まりません。
練習2の答え:光の強さ2で、見かけの光合成速度は3、真の光合成速度は4です。Bの増加部分では−1+2×2=3となり、暗所の値−1から呼吸速度は1と読めるので、真の値は3+1=4です。光の強さ0.25では見かけの値が−1+2×0.25=−0.5となるため、消費が上回ります。光補償点0.5より弱いことからも判断できます。
練習3の答え:アは熱帯多雨林、イは夏緑樹林、ウはステップです。高温という条件だけでアを決めず、年中雨が多いことも使います。イは落葉の季節が冬であり、熱帯で乾季に落葉する雨緑樹林とは異なります。ウでは乾燥と草本中心という2つの手がかりが対応します。
練習4の答え:垂直分布で、主に標高の上昇に伴う気温の低下が関わります。異なる標高の場所を比べた空間的な違いなので、同じ土地の時間変化である遷移の順序とは説明できません。問題の並びが「場所を移動した順」か「同じ場所で時間が過ぎた順」かを確認すると区別できます。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
次に学ぶ生態系では、植物だけでなく動物や分解者、さらに光や水などの非生物的環境も含めて関係を考えます。植生が変わると、動物が利用する食べ物やすみかも変わります。森林を単に木の集まりとしてではなく、環境をつくる存在として見ることが、生態系の物質循環や保全を考える準備になります。
家庭では、次の2つをそれぞれ5分で確かめられます。1つ目は、白紙に光合成曲線を1本描き、光補償点、光飽和点、暗所での値を指して意味を声に出す方法です。グラフの縦軸を「見かけ」と書いてから始めると、呼吸との関係を確認できます。2つ目は、「土壌のない裸地」「土壌の残る伐採跡地」「標高の異なる森林」の3つを書き、一次遷移、二次遷移、垂直分布に分けて理由を1文ずつ添える方法です。
個別指導では、曲線の読み違いなら光合成と呼吸の差し引きまで、遷移の説明で止まるなら林冠と林床の光の違いまで戻って確かめます。用語を言えたかだけでなく、図のどこを根拠に答えたかを確かめると、次に練習すべき箇所が具体的になります。
まとめ
森林の図で迷ったときは、上から下への高さの違いを見ているのか、同じ場所の時間変化を見ているのか、気候の異なる場所を比べているのかを先に決めましょう。そのうえで、光、土壌、気温、水のうち、どの条件が判断の根拠になるかを探します。
陽樹の林床で陰樹の芽生えが育つという観察は、今の森林の姿と次の森林の姿をつなぎます。武蔵野個別指導塾での学習でも、この因果関係を自分の言葉で説明できることが理解の目安です。森林の未来を説明する根拠は、今いちばん高い木の名前だけでなく、その足元で次の世代が育つ条件にあります。
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。




