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【生物基礎】生態系とその保全を図解で総まとめ—食物連鎖・物質循環・エネルギーの流れ・人間活動の影響|武蔵野個別指導塾

食物網と炭素循環、エネルギーの流れを3枚の図で整理します。窒素循環の用語や富栄養化の因果関係も、例題と練習問題で確かめられます。
よくあるのは、駅のホームのベンチで生物基礎のノートを開き、「草→バッタ→カエル」という矢印は覚えているのに、「物質は循環し、エネルギーは一方向に流れる」と書かれたところで手が止まるという場面です。同じ食物連鎖を通って移動するはずなのに、なぜ一方だけが循環するのでしょうか。生き物の名前を増やすだけでは、この違いは見えてきません。
手がかりは、矢印を読むときに「何が、どこからどこへ移るのか」を言葉にすることです。食べる・食べられる関係を表す矢印と、炭素が二酸化炭素として戻る矢印は、意味を区別して読む必要があります。さらに、生き物だけでなく、空気、水、土壌、光も視野に入れると、生態系というまとまりが見えてきます。
この単元を学ぶと、食物網の読み取りから、落ち葉の分解、池の酸素不足、人間活動による環境の変化までを、つながりのある仕組みとして説明できます。まず関係を整理し、その後で循環とエネルギーを分けて考えていきましょう。
この単元で身につけること
- 生態系の構成を説明します。生物の集まりと非生物的環境を一つのまとまりとして捉え、互いへのはたらきかけを見つけます。
- 生産者・消費者・分解者の役割を区別します。見た目や体の大きさではなく、有機物をつくるのか、取り入れるのか、分解するのかに注目します。
- 食物連鎖と栄養段階を読み取ります。矢印の向きを確かめ、枝分かれする食物網では複数の経路を追います。
- 炭素と窒素の循環を説明します。元素が有機物と無機物の間を移る過程を、光合成・呼吸・分解や微生物のはたらきと結びつけます。
- エネルギーの流れを物質循環から区別します。光として入ったエネルギーが有機物に蓄えられ、最終的に熱として周囲に放出されることを押さえます。
- 生態系への影響を因果関係で考えます。撹乱、外来生物、温暖化、富栄養化について、変化のきっかけと途中の過程を説明します。
中学校で学んだ食物連鎖に、光合成と呼吸の学習を重ねる単元です。個々の生物の体内で起きる反応を、森林や池という広がりの中で捉え直します。
基本の考え方
生き物と環境を一緒に捉える
生態系とは、ある地域の生物の集まりと、それを取り巻く非生物的環境を、相互の関係も含めて一つのまとまりとしたものです。非生物的環境には、光、温度、水、大気、土壌などが含まれます。池を考えるなら、魚や水草だけでなく、水中の酸素、底の泥、差し込む光も関係します。
環境が生物に影響するだけではありません。植物が茂れば地面に届く光は弱まり、落ち葉がたまれば土壌の性質が変わります。このように、生物が環境を変えるはたらきを環境形成作用といいます。環境から生物への影響と、生物から環境への影響の両方を考えることが、生態系を理解する出発点です。
生産者は、無機物から有機物を合成する生物です。陸上の緑色植物や、水中の藻類などが代表で、光合成によって二酸化炭素と水から有機物をつくります。「生産」は個体を増やすという意味ではありません。生態系で利用される有機物をつくる役割を指します。
消費者は、ほかの生物に由来する有機物を取り入れて生活する生物です。草食動物も肉食動物も消費者です。分解者は、遺体や排出物などの有機物を分解し、無機物に戻すはたらきを担う生物で、菌類や細菌が代表です。分解者も、ほかの生物のつくった有機物を利用するという点では消費者に含まれます。役割を説明するときに、分解者として取り出して扱います。
ミミズなどが落ち葉を食べて細かくすることも分解の過程を助けますが、「落ち葉を細かくすること」と「有機物を無機物に変えること」は同じではありません。土の中では、動物と微生物のさまざまなはたらきが関係しています。また、分解者は遺体を食べる最後の大型動物という意味ではなく、生産者から消費者まで、どの段階の遺体や排出物も利用します。
食物連鎖を枝分かれする関係として読む
食べる・食べられる関係による生物のつながりを食物連鎖といいます。ここでは、矢印を「食べられる生物→食べる生物」の向きで描きます。草→バッタなら、バッタが草を食べ、草の有機物がバッタへ移るという意味です。別の資料を読む場合も、最初に矢印の定義を確認します。
食物連鎖上の位置を栄養段階といいます。生産者を出発点とし、生産者を食べるものを一次消費者、一次消費者を食べるものを二次消費者、その次を三次消費者と呼びます。栄養段階は体の大きさの順位でも、生物の優劣でもありません。何を食べているかによって決まる位置です。

図1のように、草からバッタを経てカエルへ進む経路と、草からウサギへ進む経路は、どちらもタカにつながります。複数の食物連鎖が網の目状につながった関係を食物網といいます。この図は関係を抜き出した模式図であり、それぞれの生物が実際に食べるものをすべて示したものではありません。
図1のタカは、ウサギを食べる経路では二次消費者、カエルを食べる経路では三次消費者です。雑食性の動物などは、利用する餌によって複数の栄養段階に関わります。生物名だけを見て「必ず何次消費者」と固定するより、問題で示された経路を一本ずつたどるほうが確実です。
循環する物質と流れるエネルギーを分ける
炭素や窒素は、生物の体をつくる物質に含まれる元素です。有機物が分解されても元素そのものがなくなるわけではなく、別の物質に含まれる形で環境中へ移ります。その後、再び生物に取り込まれる経路があるため、物質は生態系の中を循環すると表現します。ただし、一つの池や森林が外部と切り離されているわけではなく、水や生物の移動などによる出入りもあります。
炭素は、大気中では主に二酸化炭素として存在し、光合成によって有機物に取り込まれます。その有機物が食物連鎖を通じて消費者へ移り、生産者・消費者・分解者の呼吸によって二酸化炭素が環境へ戻ります。海や湖では、水に溶けた二酸化炭素なども関わります。
窒素は、タンパク質やDNAなどに含まれる元素です。大気には窒素分子N₂が多く含まれますが、多くの植物はN₂を直接利用できません。植物は主に土壌中のアンモニウムイオンNH₄⁺や硝酸イオンNO₃⁻を吸収し、窒素を含む有機物を合成します。無機窒素化合物を取り込み、有機物に組み込むことを窒素同化といいます。
大気中のN₂をアンモニアなどに変えるはたらきは窒素固定です。一部の細菌が担い、根粒菌はマメ科植物の根にできる根粒で植物と共生します。共生とは、異なる種類の生物が密接に関わって生活する関係です。この例では、細菌は植物から有機物の供給を受け、植物は固定された窒素を利用できます。植物自身が大気中のN₂を直接固定すると覚えないようにします。
遺体や排出物に含まれる有機窒素は、分解によってアンモニウムイオンなどになります。アンモニウムイオンが微生物のはたらきで亜硝酸イオンを経て硝酸イオンになる過程を硝化といいます。また、酸素が乏しい条件などで、一部の細菌が硝酸イオンなどをN₂へ変えて大気に戻す過程を脱窒といいます。窒素固定、窒素同化、硝化、脱窒は、名前を並べるより、出発する物質と到着する物質を対にして整理します。
一方、光合成で取り込まれた光エネルギーは、有機物に化学エネルギーとして蓄えられます。生物は呼吸などでこのエネルギーを取り出して生命活動に利用し、その過程で最終的に熱が周囲に放出されます。この熱が、そのまま生産者の光合成を動かす光に戻るわけではありません。したがって、物質循環と同じ意味でエネルギーが循環するとはいわず、主に太陽光から入り、最終的に熱として出ていく流れとして扱います。
例題で解き方を確かめる
例題1 食物網から栄養段階を決める
図1について、生産者と一次消費者を答えてください。また、タカが三次消費者となる経路を一つ示し、タカをいつでも三次消費者と呼べるかを説明してください。図に描かれた関係だけを使って考えます。
- 矢印の出発点を確認します。矢印は有機物が移る方向なので、草から出る矢印を追えば、草を食べる生物がわかります。草が生産者で、草を直接食べるバッタとウサギが一次消費者です。
- 草→バッタ→カエル→タカと順に読みます。生産者から何段階の摂食を経たかを数えることで、バッタは一次、カエルは二次、タカは三次消費者と判断できます。
- もう一つの経路も調べます。草→ウサギ→タカでは、タカは一次消費者のウサギを食べるので二次消費者です。一つの経路だけで図全体の位置を固定しないことが理由です。
答え:生産者は草、一次消費者はバッタとウサギです。草→バッタ→カエル→タカではタカは三次消費者ですが、別の経路では二次消費者になります。
例題2 炭素が環境へ戻る道を説明する
図2は炭素の移動を示しています。赤い矢印は呼吸、緑の矢印は光合成、紺の矢印は有機物に含まれる炭素の移動です。図中の「遺体など」には排出物も含みます。大気中の炭素が植物、動物を経て大気へ戻る経路と、植物の遺体を経て戻る経路を、それぞれ説明してください。

図2のように、同じ大気中のCO₂へ戻る矢印が複数あります。植物からも動物からも分解者からも矢印が伸びるのは、これらがすべて呼吸を行うためです。色は生物の種類ではなく、炭素が移動する過程を区別しています。
- 大気から生物へ入る矢印を読みます。植物は光合成でCO₂を取り込んで有機物をつくるので、炭素は大気から植物へ移ります。炭素の入口となる過程を先に押さえると、循環の出発点が明確になります。
- 植物から動物へ追います。動物が植物を食べると、有機物に含まれる炭素が動物へ移ります。動物は呼吸によって有機物の一部を分解し、CO₂を放出するため、大気へ戻る道がつながります。
- 遺体の経路を追います。植物の遺体の有機物は分解者に利用され、分解者の呼吸によってCO₂が放出されます。遺体が出たところで炭素の移動が止まるわけではないことを示すため、この経路を別に確認します。
答え:大気中のCO₂→植物の有機物→動物の有機物→呼吸によるCO₂と、大気中のCO₂→植物の有機物→遺体→分解者→呼吸によるCO₂の経路です。
なお、遺体の炭素がすべて直ちに大気へ戻るとは限りません。一部は土壌の有機物などとして残ります。循環図は移動できる経路を示しており、各過程の速さや蓄積量まで同じだと表しているわけではありません。
例題3 窒素循環の過程を区別する
次の四つの変化に対応する用語を答えてください。Aは大気中のN₂からアンモニアなどへの変化、Bは植物が吸収した無機窒素化合物から植物の有機物への変化、Cはアンモニウムイオンから亜硝酸イオンを経て硝酸イオンへの変化、Dは硝酸イオンなどから大気中のN₂への変化です。
- N₂が出発点か到着点かを確かめます。Aは大気中の窒素を利用可能な化合物へ変える窒素固定で、Dは大気へ戻す脱窒です。向きが反対なので、同じ名称にはなりません。
- 無機物から有機物へ変わる過程を探します。Bは窒素同化です。植物が根から吸収することだけで説明を終えず、窒素を体内の有機物に組み込むことまで含めます。
- 土壌中の無機窒素化合物どうしの変化を確認します。Cは硝化です。硝酸イオンができても、まだ植物の有機物になったわけではないので、窒素同化とは区別します。
答え:Aは窒素固定、Bは窒素同化、Cは硝化、Dは脱窒です。
例題4 エネルギーの移動量を比で読む
同じ面積、同じ期間について、生産者が新たにつくった有機物のうち、成長などに回った分に含まれるエネルギーを10,000 kJとします。一次消費者が食物から得て、成長などに回した分は1,000 kJ、二次消費者の同じ分は100 kJでした。前の段階の量に対する次の段階の量の割合を、それぞれ求めてください。数値は計算練習のために与えた値で、比は整数の百分率で答えます。
- 比較する二つの段階を決めます。最初は生産者と一次消費者で、基準は生産者の10,000 kJです。逆向きに割ると「次の段階が前の段階の何%か」という問いと合わなくなります。
- 1,000÷10,000×100=10%と計算します。次に100÷1,000×100=10%と求めます。面積・期間・量の定義がそろっているので、段階間の比を比べられます。
- 結果の意味を確認します。この問題ではどちらも10%ですが、自然界のすべての食物連鎖で同じ割合になるという法則ではありません。また、差額のすべてがその場ですぐ熱になったとも判断できません。食べ残しや排出物などを通って、分解者へ向かうエネルギーもあるためです。
答え:生産者から一次消費者への割合も、一次消費者から二次消費者への割合も、この条件では10%です。
つまずきやすいところと直し方
誤り1 「分解者がエネルギーを生産者に返す」
誤った書き方は「分解者が有機物を分解し、そのエネルギーが生産者に戻って循環する」です。違うのは、元素が再利用されることと、エネルギーが同じ形で戻ることを重ねてしまっている点です。分解者の呼吸で戻ったCO₂は光合成の材料になりますが、そのCO₂だけで光合成が進むわけではありません。
正しい書き方は「分解者のはたらきで無機物が環境へ戻り、生産者に再利用される一方、生命活動で利用されたエネルギーは最終的に熱として放出される」です。図3のように、光の入口、食物を通る経路、遺体などを通る経路、熱の出口を分けて読むと混同を防げます。

図3の矢印の太さは量を表していません。上の栄養段階で利用できるエネルギーは一般に少なくなりますが、それはエネルギーが消滅したからではなく、呼吸や、次の段階に食べられない有機物などへの分配があるためです。各段階の生物量や個体数を積み重ねて表す図を生態ピラミッドと呼びます。エネルギーの量と違い、ある時点の個体数や生物量の図は、条件によって逆転することもあるので、縦軸や量の定義を必ず確認します。
誤り2 「生態系のバランスが保たれるなら個体数は一定」
誤った書き方は「安定した生態系では、すべての生物の個体数が変わらない」です。違うのは、安定を停止した状態と捉えている点です。餌の量、捕食、季節、繁殖などによって個体数は変動します。捕食者が増えれば餌となる生物が減る方向の作用が働き、餌が減れば捕食者の生存や繁殖にも影響しますが、変化が同時に同じ割合で起こるわけではありません。
正しい書き方は「生態系は変動しながら維持されるが、大きな環境変化によって構成が変わることもある」です。洪水、火災、伐採など、生態系の構成や環境を変える出来事を撹乱といいます。撹乱には自然に起こるものと人間活動によるものがあり、小さな撹乱の後に回復する場合もあれば、強さや頻度によって元の状態に戻りにくくなる場合もあります。
図1でタカが減ったとき、「ほかの条件が同じなら、タカに食べられる動物には増える方向の作用が働く」とは考えられます。しかし、餌の不足や別の捕食者の存在を無視して、必ず何匹増えるとはいえません。食物網は予想の根拠になりますが、長期の結果を決めるには、気温や生息場所などの条件も調べる必要があります。
誤り3 「栄養塩類が多いほど池の生物にはよい」
誤った書き方は「肥料に含まれる成分が池に流れ込めば、どの生物も増えやすくなる」です。違うのは、植物の成長が促されることと、すべての生物に適した環境になることを同じにしている点です。窒素やリンを含み、生産者の生育に必要な無機塩類を栄養塩類といいます。これらが過剰に流入して水域の栄養塩類が増えることを富栄養化といいます。
正しい書き方は「栄養塩類の過剰な流入で植物プランクトンなどが増え、その遺体などの分解に伴って酸素が消費されると、水中が酸素不足になることがある」です。昼には光合成で酸素がつくられても、夜には光合成が止まり、生物の呼吸は続きます。また、水の混ざりにくさなども影響するので、水面が緑色だから必ず池全体が同じ酸素濃度になるとはいえません。
外来生物への影響の読み方も同じです。外来生物は、人間活動によって本来の生息・生育域から別の地域へ持ち込まれた生物を指し、国内の別地域への移動も含まれます。すべてが大きな被害を起こすわけではありませんが、捕食、餌や生息場所をめぐる競争、交雑などにより、もともとその地域にいる在来生物へ影響するものがあります。見慣れない生物というだけで判断せず、移動の経緯と実際の関係を確認します。
地球温暖化では、化石燃料の燃焼などで大気中のCO₂が増加し、温室効果が強まることが重要です。温室効果は、大気中の気体が地表から放出される赤外線を吸収・放射して地表付近を暖めるはたらきであり、その強まりが問題になります。気温の変化は生物の分布や繁殖の時期に影響し、餌となる生物との出現時期がずれるなど、生物間の関係にも変化を及ぼし得ます。
保全を考えるときは、個体を守るだけでなく、生息場所や生物どうしの関係も対象にします。生物多様性には、生態系の多様性、種の多様性、遺伝的多様性という捉え方があります。森林や湿地などの環境の違い、多様な種類の生物の存在、同じ種の中の遺伝的な違いのいずれも重要です。生態系から得られる食料、水質の浄化、気候の調節などの恵みを生態系サービスといい、保全は人間の生活にも関わります。生息場所の分断を抑える、栄養塩類の流入を減らす、生物を安易に別の水域へ放さないなど、影響の原因に対応させて考えます。
練習問題
練習1
図1で、バッタとカエルの栄養段階を答えてください。また、草の遺体もタカの遺体も分解者に利用されるとき、分解者はタカの次の一段階にだけ置けるでしょうか。理由を添えて答えてください。
練習2
植物が昼に光合成を行っているとき、「植物から大気へ炭素は戻らない」という説明は正しいでしょうか。また、植物が土壌の硝酸イオンを吸収し、タンパク質などに組み込む過程の名称を答えてください。
練習3
同じ面積、同じ期間で、生産者の成長などに回った有機物に含まれるエネルギーが8,000 kJ、一次消費者の同じ分が800 kJ、二次消費者の同じ分が80 kJでした。二次消費者の量は、生産者の量の何%ですか。整数の百分率で答えてください。また、残りがすべて二次消費者へ渡らなかった理由を一つ述べてください。
練習4
池への栄養塩類の流入が増えた後、植物プランクトンが増加し、その後に魚が減ったとします。水中の酸素に注目して、この経過を説明する可能性を一つ示してください。さらに、魚の減少を富栄養化による酸素不足と結びつけるために、追加で確かめたい情報を一つ挙げてください。
答えと解説
練習1の答え:バッタは一次消費者、カエルは二次消費者です。分解者をタカの次だけには置けません。分解者には、生産者を含むさまざまな栄養段階から遺体や排出物が届くからです。食物連鎖の末尾に一度だけ「分解者」と書く場合も、この点を補って理解します。
練習2の答え:正しくありません。植物は昼も呼吸し、CO₂を放出しているので、炭素が大気へ戻る経路があります。光合成と呼吸の大小で、植物全体として見える正味のCO₂の出入りが決まります。硝酸イオンなどの無機窒素化合物を有機物へ組み込む過程は窒素同化です。
練習3の答え:80÷8,000×100=1%です。理由の例は、各段階の呼吸でエネルギーが利用され、熱として放出されるためです。また、食べられなかった部分や排出物に含まれるエネルギーは、分解者へ向かう経路も通ります。途中の一段階の割合と、最初から最後までの割合を取り違えないようにします。
練習4の答え:増えた植物プランクトンの遺体などが分解される際に酸素が消費され、酸素不足が魚の減少につながった可能性があります。追加で確かめたい情報は、魚が減った時期・深さの水中の酸素濃度などです。順に起きたという情報だけで原因を断定せず、水温や別の物質の流入なども含めて調べる姿勢が必要です。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
生態系の学習は、理科全体で学ぶ物質とエネルギーの関係につながります。炭素循環の中の燃焼は化学変化であり、熱として放出されるエネルギーは物理で学ぶエネルギー変換とも結びつきます。生物の名前を覚えた後に、同じ現象を別の科目の言葉でも説明できるか確かめると、知識のつながりが見えます。
家庭で5分でできる確かめ方の一つは、紙に「大気中のCO₂・植物・動物・分解者」と書き、炭素が移る矢印を足すことです。矢印を描くたびに、光合成、摂食、呼吸のどれに当たるかを声に出します。遺体の経路も加え、植物から大気へ戻る矢印を忘れていないか確認します。
もう一つは、「池に栄養塩類が増える」を出発点に、酸素不足までの説明を3段階で書くことです。植物プランクトンの増加、遺体などの分解、酸素消費という途中の過程を入れ、単に「汚れたから」と済ませていないか読み返します。身近な生物を採集したり移したりする必要はありません。
個別指導で理解を確かめる際は、矢印を読めないのか、光合成と呼吸を混同しているのか、有機物と無機物の区別で止まっているのかまで戻ります。間違えた用語を繰り返すだけでなく、説明が途切れた一つ前の過程を確認します。
まとめ
生態系の図は、名前を埋めて完成する暗記の図ではありません。一本の矢印には、食べる、つくる、分解する、呼吸するといった具体的な過程が入っています。環境の変化を説明する問いでも、原因と結果の間にその過程を書き込めれば、根拠のある答えに近づきます。
炭素が大気へ戻る道と、エネルギーが熱として出ていく道を別々にたどれることは、保全を考えるときにも役立ちます。「自然に戻るはず」で止まらず、何がどこにたまり、どの関係が変わるかまで確かめられるからです。生態系の保全を説明する根拠は、「自然は大切」という感想の先にある、一本ずつ説明できる矢印です。
本気になった日が、入塾の日。
お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。
電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。




