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【数学B】漸化式と数学的帰納法を図解で総まとめ—隣接2項・3項の解き方と帰納法の型|武蔵野個別指導塾

隣接2項・3項、逆数を使う分数型、連立漸化式の変形をたどり、等式・不等式・整数の性質を数学的帰納法で証明する手順まで確かめられます。
よくあるのは、雨が弱まるのを待って塾の玄関の傘立ての前でノートを開き、a(1)=1、a(n+1)=2a(n)+3 から 1、5、13、29 までは書けたのに、「一般項を求めよ」の先がわからないと振り返るという場面です。帰り際に確かめたいのは、次の項の計算ではなく、何番目でも使える式への進み方です。並んだ数を順に指で追っても、第100項のために99回計算するのかと思うと、式の目的が見えにくくなります。
漸化式は、数列の項と項の関係を表す式です。その関係を少し変形すると、すでに知っている等差数列や等比数列が現れることがあります。一般項を求める学習では、見慣れない数列の中から、扱いやすい数列を見つけ出します。
一方、項をいくつか並べて見つけた規則が、先の項でも必ず続くかは別の問題です。そこで必要になるのが数学的帰納法です。漸化式が「次をつくる規則」なら、帰納法は「次にも成り立つ理由」をつなぐ証明です。変形と証明の両方を、初項と番号に注意しながら身につけましょう。
この単元で身につけること
- 初期条件と漸化式を区別します。隣接2項の式なら通常は初項、隣接3項の式なら通常は最初の2項が必要で、関係式だけでは数列が1つに決まらないことを確かめます。
- 等差型・等比型・階差型を見分けます。「差が一定」「比が一定」「差が n の式」のどれなのかを、式の形から読み取ります。
- 新しい数列を置いて変形します。定数を引く、逆数を取る、隣り合う項の差を取るといった操作で、等比数列や等差数列に直します。
- 隣接3項間や連立漸化式を解きます。特性方程式の根や、2つの数列の和と差を使い、関係を分けて整理します。
- 数学的帰納法で等式・不等式・整数の性質を証明します。最初の確認と、ある番号から次の番号へ進む証明を分けて書きます。
前の単元で学ぶ等差数列・等比数列の一般項と和、階差数列の考え方が土台になります。式の変形で迷う場合は、文字式の展開と因数分解にも戻ります。公式を思い出すだけでなく、何を1つの項とみなしているかを説明できることが目標です。
基本の考え方
漸化式は隣同士の関係、一般項は番号との関係です
この解説では第 n 項を a(n) と書き、n は原則として1以上の整数とします。a(n+1) は「第 n+1 項」であり、a(n)+1、つまり「第 n 項の値に1を足した数」とは異なります。たとえば a(1)=2、a(2)=5 なら、a(1+1)=5 ですが a(1)+1=3 です。括弧の中は番号、括弧の外は値への計算と読むと整理できます。
毎回4ずつ増える並びは a(n+1)=a(n)+4 と書けます。この式だけなら、2、6、10、…も、7、11、15、…も当てはまります。a(1)=2 という初期条件を加えて初めて、1つの数列に決まります。一般項 a(n)=2+4(n-1) は、直前の値を知らなくても番号 n から直接その項を計算できる式です。
図1のように、第1項から第5項へ進むには4回の操作が必要です。この「番号より1少ない回数」が、等差数列の n-1 や等比数列の指数に現れます。図の矢印は次の項をつくる操作であり、矢印の長さが項の値を表しているわけではありません。

差が d で一定の a(n+1)=a(n)+d なら、a(n)=a(1)+(n-1)d です。比が r で一定の a(n+1)=ra(n) なら、初項に r を n-1 回かけます。たとえば a(1)=3、r=2 の一般項は a(n)=3×2ⁿ/2 と書けます。これは2の n 乗を2で割り、2を n-1 回かけた値にする書き方です。r=0 のときは、第2項以降がすべて0になると直接判断すれば、0の0乗を持ち込まずに済みます。
差が n によって変わる a(n+1)-a(n)=f(n) は階差型です。n≧2 で、a(n)-a(1) は f(1) から f(n-1) までを足した値になります。たとえば a(1)=2、a(n+1)-a(n)=2n+1 なら、差は3、5、7、…です。第 n 項までは n-1 個の差を足すので、a(n)=2+2×(n-1)n/2+(n-1)=n²+1 と求まります。和で導いた式に n=1 を代入し、初項2にも一致することを確認します。
定数を引く・逆数を取るという変形
a(n+1)=pa(n)+q の形では、右辺の定数 q がそのままでは等比数列にするのを妨げます。そこで、同じ値が次にも続くとしたらいくつになるかを考え、α=pα+q を解きます。p≠1 なら α=q/(1-p) です。元の式からこの等式を引くと a(n+1)-α=p(a(n)-α) となり、b(n)=a(n)-α は公比 p の等比数列になります。
この α を決める方程式は、特性方程式と呼ばれることがあります。大切なのは名称だけでなく、定数項が消えるように基準の値を選んだという意味です。p=1 の場合は q ずつ増える等差数列なので、1-p で割る操作は行いません。p=0 なら a(n+1)=q ですから、第2項以降は q と直接読めます。a(1)=α の場合には、すべての項が α になることも、元の式から確かめられます。
分数型は、式を見てすぐ逆数を取るのではなく、逆数を取れる条件を確認します。a(n+1)=a(n)/(a(n)+1) なら、a(n)≠0 で、元の分母も0でない範囲では、1/a(n+1)=1+1/a(n) です。逆数の数列を b(n)=1/a(n) と置けば、b(n+1)=b(n)+1 という等差数列になります。
より一般に a(n+1)=a(n)/(pa(n)+q) では、逆数を取って b(n+1)=p+qb(n) にできます。ただし元の分母が0にならないことと、各項が0でないことが前提です。初項0なら逆数では扱えなくても、元の式で0が続く場合があります。変形の便利さと、変形できる範囲は別々に確認します。
隣接3項間と連立では、何を新しい項にするか考えます
a(n+2)=sa(n+1)+ta(n) は、隣り合う3つの項を結ぶ漸化式です。次の項を出すために直前の2項を使うので、a(1) と a(2) が必要です。まず特性方程式 x²-sx-t=0 を解きます。根が α、β なら α+β=s、αβ=-t ですから、元の式は a(n+2)-αa(n+1)=β(a(n+1)-αa(n)) と変形できます。
つまり b(n)=a(n+1)-αa(n) を1つの項とみなせば、b(n+1)=βb(n) です。特性方程式の根は、暗記した公式に入れるためだけの数ではありません。隣り合う項をどの割合で引くと等比数列になるかを教えています。異なる2つの非零の実数根なら、一般項は αⁿ と βⁿ の定数倍の和で表せます。係数は最初の2項を代入して決めますが、例題では変形そのものを追います。
重解 r≠0 の場合も扱い方を確かめておきましょう。式が a(n+2)=2ra(n+1)-r²a(n) なら、c(n)=a(n)/rⁿ と置くと c(n+2)-2c(n+1)+c(n)=0 です。したがって c(n+2)-c(n+1)=c(n+1)-c(n) となり、c(n) は等差数列です。よって a(n) は「n の1次式×rⁿ」の形になります。異なる根の場合の式に同じ根を2つ入れても、この n の部分は出てきません。r=0 の場合は元の式が a(n+2)=0 なので、第3項以降を直接決めます。
連立漸化式では、たとえば a(n+1)=2a(n)+b(n)、b(n+1)=a(n)+2b(n) のように2つの数列が互いに関わります。左右を足せば、和は次に3倍になります。左右を引けば、差は次も同じです。和 u(n)=a(n)+b(n)、差 v(n)=a(n)-b(n) を求めた後、a(n)=(u(n)+v(n))/2、b(n)=(u(n)-v(n))/2 で戻します。すべての連立式が和と差だけで解けるわけではありませんが、係数が対称に並ぶ場合にはまず試す価値があります。
例題で解き方を確かめる
例題1 定数を引いて等比数列に直す
a(1)=1、a(n+1)=2a(n)+3 の一般項を求めます。最初の数項の差は4、8、16と増えるので、a(n) 自体は等差数列でも等比数列でもありません。
- 基準の値 α を探します。α=2α+3 より α=-3 です。毎回加わる3を消すには、この等式を元の式から引けばよいからです。
- a(n+1)+3=2(a(n)+3) と変形します。b(n)=a(n)+3 と置くと、b(1)=4、b(n+1)=2b(n) なので、初項4、公比2の等比数列になります。
- b(n)=2ⁿ⁺¹ と表します。初項4から2を n-1 回かけるので、指数は 2+(n-1)=n+1 です。a(n) に戻すため3を引き、a(n)=2ⁿ⁺¹-3 を得ます。
- 初期条件と漸化式に代入します。n=1 なら4-3=1です。また 2a(n)+3=2(2ⁿ⁺¹-3)+3=2ⁿ⁺²-3 となり、求めた式の n を n+1 にしたものと一致します。両方が合って初めて答えを確かめたことになります。
答え:a(n)=2ⁿ⁺¹-3(n≧1)。
図2は横軸を番号 n、縦軸を項の値として、赤で a(n)、緑で b(n) を示しています。同じ n の2点の差は常に3ですが、緑の点の値は4、8、16、32と2倍ずつになります。図2の縦の移動が、式の「+3」に対応します。数列の番号は整数なので、点の間に別の項があると考える必要はありません。

例題2 分数型を逆数の等差数列に直す
a(1)=1、a(n+1)=a(n)/(a(n)+1) の一般項を求めます。分母と分子に同じ項が見えるため、逆数を取って項の比を分けることを考えます。
- 各項が正であることを確認します。a(1)>0 であり、a(n)>0 なら a(n)+1>0、したがって a(n+1)>0 です。この関係を順に使えば、すべての項が正とわかります。これで元の分母も逆数の分母も0になりません。
- 両辺の逆数を取り、1/a(n+1)=(a(n)+1)/a(n)=1+1/a(n) と変形します。b(n)=1/a(n) と置くのは、右辺が b(n)+1 になるためです。
- b(1)=1、公差1より b(n)=1+(n-1)=n です。最後に逆数を戻すと a(n)=1/n になります。
- 元の式で確認します。(1/n)/(1/n+1)=1/(n+1) であり、分母は n≧1 で0になりません。初項も1なので、条件に合っています。
答え:a(n)=1/n(n≧1)。
例題3 隣接3項間の式を2段階で解く
a(1)=1、a(2)=3、a(n+2)=3a(n+1)-2a(n) の一般項を求めます。3項を一度に扱う代わりに、隣り合う項の差をつくります。
- 特性方程式 x²-3x+2=0 を解きます。(x-1)(x-2)=0 より根は1、2です。根1を使うと、a(n+2)-a(n+1)=2(a(n+1)-a(n)) と整理できます。
- d(n)=a(n+1)-a(n) と置きます。d(1)=3-1=2、d(n+1)=2d(n) なので、d(n)=2ⁿ です。初項を a(1) ではなく差の初項で決める点に注意します。
- n≧2 で差を足して戻します。a(n)=1+(2+2²+…+2ⁿ/2) です。括弧内は初項2、公比2、項数 n-1 の和なので、2×(2ⁿ/2-1)/(2-1)=2ⁿ-2 となります。よって a(n)=2ⁿ-1 です。
- n=1、2 を代入すると1、3です。また 3(2ⁿ⁺¹-1)-2(2ⁿ-1)=2ⁿ⁺²-1 となり、元の漸化式も満たします。和の計算をした範囲の外にある初項も、別に確認できました。
答え:a(n)=2ⁿ-1(n≧1)。
例題4 等式を数学的帰納法で証明する
すべての正の整数 n について、1+3+5+…+(2n-1)=n² を証明します。数学的帰納法では、「最初が正しい」と「正しいところから次へ進める」の2つを示します。
- n=1 を確認します。左辺は1、右辺は1²=1なので成り立ちます。ここが証明の出発点です。
- ある正の整数 k で、1+3+…+(2k-1)=k² が成り立つと仮定します。この仮定は、すべての場合が正しいと先に決めるものではありません。「k で正しいなら」という条件の下で次を調べるためのものです。
- n=k+1 の左辺を書きます。最後に加わる奇数は 2(k+1)-1=2k+1 なので、1+3+…+(2k-1)+(2k+1) です。最初の k 個の和に仮定を使うと、k²+2k+1=(k+1)² となります。これは n=k+1 の右辺です。
- n=1 で成り立ち、n=k で成り立てば n=k+1 でも成り立つため、すべての正の整数 n で成り立つと結びます。1から2、2から3へと、どの番号でも同じ論理で進めるからです。
答え:すべての正の整数 n について、1+3+…+(2n-1)=n² が成り立ちます。
帰納法は答えを予想する方法と、予想を証明する方法を分けると理解しやすくなります。1、4、9、16という和を見て平方数を予想しても、その観察だけでは証明は完成しません。手順3の等式こそが、いくつ先まで進んでも同じ規則が続く理由です。
つまずきやすいところと直し方
誤り1 定数の符号と新しい初項を取り違える
誤った書き方は、a(n+1)=2a(n)+3 から「a(n+1)-3=2(a(n)-3)、初項は1」とするものです。右辺を展開すると 2a(n)-6 になり、左辺は元の式から 2a(n) なので一致しません。また、新しく置いた数列の初項は、元の初項とは区別する必要があります。
正しい書き方は、α=-3 を引いて a(n+1)+3=2(a(n)+3)、b(1)=a(1)+3=4 とする形です。「3があるから3を引く」と決めず、α=2α+3 を解いてから変形します。迷ったら変形後の右辺を展開し、左辺が元の漸化式と一致するか確かめます。変形の一行と初項の一行を並べると、指数のずれも見つけやすくなります。
誤り2 差を第 n 項まで足してしまう
誤った書き方は、a(n+1)-a(n)=2n+1 に対して、a(n)=a(1)+(3+5+…+(2n+1)) とするものです。これは差を n 個足しているため、実際には a(n+1) を表しています。n=1 を入れても右辺に3が加わり、初項と合いません。
正しくは n≧2 で a(n)=a(1)+(3+5+…+(2n-1)) と書きます。最後に必要なのは a(n)-a(n-1) なので、差の式に入れる番号は n-1 です。和を書く前に a(2)-a(1)、a(3)-a(2)、…、a(n)-a(n-1) と差そのものを並べると、途中の項が消え、左辺に a(n)-a(1) が残る理由まで確かめられます。
誤り3 数例の確認だけで帰納法を終える
誤った書き方は、「n=1、2、3で正しい。したがってすべての n で正しい」です。3までの確認は4以降を何も保証しません。また「n=k+1 で正しいと仮定して整理すると正しい式が出た」という書き方も、逆向きの論理を確認しなければ、必要な証明になりません。
正しい書き方は、まず出発点を確かめ、次に n=k で正しいという仮定から、n=k+1 の式を導く形です。図3の左は最初の成立、右は任意の k から次の番号へのつながりを表します。図3では2つを枠で分けています。最初の成立がなくても、次へ進む規則がなくても、すべての番号に届いたことにはなりません。

不等式の帰納法では、仮定を代入した直後に目標へ届くとは限りません。たとえば 2ᵏ≧k+1 を使えば 2ᵏ⁺¹≧2k+2 ですが、目標は k+2 です。2k+2≧k+2 も示す必要があり、その根拠は k≧0 です。整数の性質なら、仮定で得た「ある整数の倍数」を具体的に文字で表すと、次の式でも同じ整数の倍数になることを示しやすくなります。
出発点が n=4 の命題なら、最初は n=4 を確かめ、k≧4 として次へ進めます。必ず n=1 から始めるわけではありません。また隣接3項の式から一般項を帰納的に確かめる場合は、最初の2項を確認し、続く2項が正しいという仮定から次を導く方法が使えます。使う漸化式が何項を必要とするかに合わせて、出発点と仮定を用意します。
練習問題
練習1 階差型を一般項に直す
a(1)=3、a(n+1)=a(n)+2n の一般項を求めてください。第 n 項を出すまでに足す差の個数を先に書き、得られた式が n=1 にも合うか確かめましょう。
練習2 連立漸化式を和と差で分ける
a(1)=2、b(1)=0、a(n+1)=2a(n)+b(n)、b(n+1)=a(n)+2b(n) とします。a(n)、b(n) の一般項をそれぞれ求めてください。和と差の初項を、別々に計算してから進めます。
練習3 不等式を帰納法で示す
すべての正の整数 n について、2ⁿ≧n+1 を数学的帰納法で証明してください。n=k の仮定を使った後、n=k+1 の右辺に届くまで不等式をつなぎましょう。
練習4 整数の性質を帰納法で示す
すべての正の整数 n について、3ⁿ-1 が2の倍数であることを数学的帰納法で証明してください。仮定を「ある整数 m を使って 3ᵏ-1=2m と書ける」と表して進めます。
答えと解説
練習1の答えは a(n)=n²-n+3 です。n≧2 で a(n)=3+2(1+2+…+(n-1))=3+n(n-1) となります。n=1 でも3です。さらに a(n+1)-a(n)=(n+1)²-(n+1)+3-(n²-n+3)=2n なので、必要な差に一致します。答えの n² だけを見て差を2nと判断せず、1次の項まで含めて計算します。
練習2の答えは a(n)=3ⁿ/3+1、b(n)=3ⁿ/3-1 です。u(n)=a(n)+b(n) とすると u(1)=2、u(n+1)=3u(n) より u(n)=2×3ⁿ/3 です。v(n)=a(n)-b(n) は v(1)=2、v(n+1)=v(n) より常に2です。a(n)=(u(n)+v(n))/2、b(n)=(u(n)-v(n))/2 に代入します。n=1 では2、0、n=2 では4、2となり、元の2本の漸化式にも合います。
練習3では、n=1 のとき 2¹=2=1+1 です。ある k≧1 で 2ᵏ≧k+1 を仮定すると、両辺に正の数2をかけて 2ᵏ⁺¹≧2(k+1) となります。2(k+1)-(k+2)=k≧0 より、2ᵏ⁺¹≧k+2=(k+1)+1 です。したがって n=k+1 でも成り立ち、数学的帰納法によってすべての正の整数 n で成り立ちます。正の数をかけるので不等号の向きは変わりません。
練習4では、n=1 のとき 3¹-1=2 で、2の倍数です。ある k≧1 で 3ᵏ-1=2m(m は整数)と仮定すると、3ᵏ⁺¹-1=3(3ᵏ-1)+2=6m+2=2(3m+1) です。3m+1 は整数なので、n=k+1 でも2の倍数です。したがって数学的帰納法によって、すべての正の整数 n で成り立ちます。途中の「+2」は、3(3ᵏ-1) を展開したときの -3 を、目標の -1 に合わせるために加えています。
次の単元へのつながりと家庭での確かめ方
漸化式で一般項を求められると、数学IIIで学ぶ数列の極限でも、番号を大きくしたときの項の変化を調べやすくなります。たとえば例題2の 1/n は正のまま小さくなり、0に近づきます。例題1は同じ数を足し続ける数列ではなく、基準からの差が2倍になる数列でした。こうした違いを式で捉えることが、長く続く変化を考える土台になります。
家庭で5分あれば、1つ目は漸化式から最初の3項を出し、一般項にも1、2、3を代入して比べる確認です。どこかで値が違えば、初項の移し忘れや和の終わりを点検します。2つ目は帰納法の答案で、仮定を使った箇所に線を引き、次の番号の目標を横に書く確認です。式が正しくても目標に届いていなければ、最後の比較が残っています。
個別指導では、a(n+1) の読み方、等比数列でかける回数、式を展開して確かめる操作まで戻って、止まった箇所を確認します。お子さまのノートを見るときも、数項の計算ができたかだけでなく、「どの数列に置き換えたか」「どこで仮定を使ったか」を尋ねると、理解している部分を具体的に確かめられます。
まとめ
一般項が合っているか迷ったら、まず初期条件と漸化式の両方に戻ります。帰納法の証明で迷ったら、最初の成立と次へ進む一行を探します。どちらも長い計算を続けること自体が目的ではなく、数列を決めている関係や、すべての番号へ続く理由をはっきりさせる学習です。
答えを予想するための数項の計算には意味があります。その予想をどこまでも使える式に変えるには、番号の範囲と、次の項へつながる根拠が必要です。初項は出発点を決め、次の1項を導く論理は、その先のすべてを支えます。
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