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共通テスト英語のfactとopinion—事実と意見を分けて選ぶ設問の見分け方|武蔵野個別指導塾

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令和6〜8年度の本試験リーディングで fact を選ぶ問いは見当たらず、問われたのは登場する人や書き手の opinion でした。本文にある正しい文が罠になる理由を、自作の英文と四つの手がかりで確かめていきます。

共通テストの英語で fact と opinion を分ける力は、令和6〜8年度の本試験のリーディングでは、登場する人や書き手の opinion を選ばせる問いの形で出ていました。fact を選ばせる問いは、この3年分の問題冊子を設問文の語で一問ずつ当たった範囲では見当たりません。opinion の問いで外す一つは、本文に確かに書いてある事実や、別の人の考えを言い換えた選択肢であることが多いものです。見分けの軸は二つで、本文や資料で確かめられる文か、その人の評価や判断を言い換えた文かです。

何を読んだか わかったこと
センターの過去問の頁にある、令和6・7・8年度の本試験リーディングの冊子 設問文に opinion の語が入る問いは、令和6年度が2問、令和7年度と令和8年度が各3問
同じ3年分の問題冊子 fact を選ばせる問いは見当たらない。令和6年度より前の年度は当たっていない
令和7・8年度 本試験の第8問(17点) 立場の違う5人の意見を読み、示された立場を支える二人を選ぶ作り
令和9年度 問題作成方針(英語) 「話し手や書き手の意図」を理解する力を引き続き重んじる
令和9年度 受験案内(時間割) リーディングは2027年1月16日(土)の15時20分から16時40分、80分100点

よくあるのは、高3の秋、学校の英語の演習で、四つの英文の横に fact と opinion の欄が並ぶ問いを解き、毎回一つだけ外してしまうという場面です。外すのは決まって、数字の入った文を事実の欄に入れたときか、I think で始まる文を迷わず意見の欄に入れたときです。答え合わせのたびに、本番にもこの形が出るのかと聞かれます。本試験の問題冊子を開くと、形は違っていました。ただし、この外し方の癖は、そのまま本番の opinion の問いで点を落とす癖になります。

共通テストのリーディングで fact と opinion はどこに出たか

センターの「過去3年分の試験問題」の頁に載っている、令和6年度・7年度・8年度の本試験のリーディングの冊子を取り寄せ、設問文を一問ずつ読みました。数えたのは、設問文そのものに opinion か fact の語が入っている問いです。本文の中の言い回しとして fact の語が出てくる所はありましたが、設問の言葉として fact を使い、事実に当たる選択肢を選ばせる問いは、3年とも見当たりませんでした。令和6年度より前の年度は、今回は当たっていません。

opinion の語が入る問いは、二つの場所にありました。一つ目は短い文書を読む大問です。令和6年度(旧課程の最後の年)は第2問(20点)の前半と後半に1問ずつ、令和7年度と令和8年度は第2問(12点)に1問ずつありました。3年とも同じ大問の中に、本文の内容に合うもの(true)や本文で述べられているものを選ぶ問いが並んでいます。数分のうちに、本文と合っているかを聞く問いと、その人がどう考えているかを聞く問いを行き来します。頭の切り替えが遅れると、前の問いの物差しのまま次の問いを解いてしまいます。

二つ目は、令和7・8年度の第8問(17点)です。文章を書く準備という場面で、Step 1 から Step 3 に分かれていました。Step 1 では立場の違う5人の意見を読み、一人の意見を短くまとめ直した選択肢を選ぶ問いと、二人が共に述べている点を選ぶ問いが続きます。Step 2 では、メモに書かれた立場をいちばん支える二人と、その二人に共通する考えを選びます。令和8年度の正解表では、この問いは三つの空欄が全部正しいときだけ4点です。Step 3 は文章の骨組みを作る段で、追加の資料を読んで、理由に当たる文や、理由を支える文を選ばせます。意見と、それを支える数字や事実を組み合わせる作りです。

この骨組みは、令和4年に公表された試作問題の英語の第A問に近いものです。試作問題「英語」の概要は、第A問を、授業中のスマートフォンの使用について自分の考えを書く準備の場面としていました。教師や保護者など立場の違う5者の言い分を読み、それぞれの主張と理由を整理できるかを見る問題だという説明です。令和9年度の問題作成方針も、英語で重視する力の一つ目に「話し手や書き手の意図」などをつかむ力を置いています。続けて、読み取った情報や考えを並べ直し、どれをどう使うかを決める力も重視するとしています。事実と意見を分ける作業は、この並べ直しの土台にあたります。

図1のように3年分を並べると、opinion の問いは3年ともあり、fact の問いはどの年にも見当たらず、5人の意見を読む大問は新課程の2年分にあります。ただし、令和9年度の問題が同じ並びになるとは、どの公式の文書にも書かれていません。方針の文が前の年度と同じでも、問いそのものは年ごとに新しく作られます。

図1 令和6〜8年度の本試験リーディングに出た問いの型

外した一つは事実だったか意見だったか、自分の答案で確かめる

まず、自分が受ける年度を決めます。いまの高3と既卒生が受けるのは令和9年度試験で、リーディングは2027年1月16日(土)、地歴公民と国語の後の夕方にあります。いまの高2なら令和10年度試験で、日付は2028年1月15日(土)と16日(日)です。こちらも出題方法と問題作成方針の文面は、令和9年度から年度の数字が変わっただけです。どちらの学年でも、手本になるのは同じ3年分の本試験です。

次に、これまでに解いた3年分のリーディングの答案を出し、設問文に opinion の語がある8問だけを抜き出します。令和6年度の2問、令和7年度の3問、令和8年度の3問です。まだ解いていない年度があれば、第2問だけを、令和7・8年度は第8問も加えて、時間を計って解いてから始めます。

抜き出した8問の一問ごとに、答案の横へ三つのことを書き込みます。

  1. 設問が誰の opinion を聞いていたか(書き手か、登場する人の一人か)
  2. 自分が選んだ選択肢の元になった文が、本文のどこにあるか
  3. その文を言ったのは誰で、それは確かめられる事実か、その人の評価か

外した問いの多くは、2で指した文が本文に確かにあります。ところが3で見ると、それは事実だったか、別の人の考えだった、という形になります。本文にある文を選んでいるので、本人は読めていたと思い込みやすい。ここが、毎回一つ外す癖の正体です。

学校の演習の fact と opinion の欄と、共通テストの opinion の問いは、同じ力を使いますが聞き方が違います。演習は一文ずつ二つの箱に振り分けさせ、予測や提案をどちらに入れるかの基準は、問いを作った先生によって変わることがあります。共通テストの問いは、はじめに誰の考えかを決めてから、その人の考えに合う一つを選ばせます。箱の境目で迷う時間は少なく、代わりに、人物の取り違えと、事実の言い換えで外れます。演習で外した一つと本番の形の問いで外した一つを同じ記録の表に並べると、自分の外し方が境目の迷いなのか、人物の取り違えなのかが見えてきます。

第8問の Step 2 の問いで外していたら、外した場所を三つに分けます。立場の向きを読み違えて反対側の二人を選んだのか、二人のうち一人だけを外したのか、二人は合っていて共通する考えの選択肢を外したのか。三つの空欄がそろわないと点にならないので、どこで外しても同じ0点に見えますが、直す所は三つとも別です。

正解表も一緒に見ておきます。令和8年度の正解表で配点を足すと、設問文に opinion の語がある3問は、第2問の問いが3点、第8問の Step 1 の問いが3点、Step 2 の問いが4点で、合わせて10点でした。100点のうちの1割が、意見を読み分けられるかに掛かっていた年があった、ということです。

事実と意見を分ける四つの手がかりと、解き直しの順番

共通テストの英語で意見と事実を見分ける手がかりは、四つにまとまります。ここに出す英文は、どれも自分で作った例です。

一つ目は、本文や資料で確かめられるかどうかです。The city library opens at nine on weekdays. は、掲示や案内を見れば正しいか間違っているかを確かめられるので事実の側です。The city library is the most comfortable place to study. は、居心地の良さが人によって違い、確かめる物差しが無いので意見の側です。

二つ目は、評価の語です。The new bridge cost the city twelve million dollars. は事実ですが、The new bridge was a waste of money. になると、a waste of という評価が入って意見になります。best、should、too、worth、unfortunately、unfair、boring のような語は、書き手の判断が混ざった印です。

三つ目は、I think などの語です。I think the school day should start later. は意見です。ところが I think the last bus left at eleven. は、中身が時刻表で確かめられる事実で、I think は記憶があいまいなことを示しているだけです。反対に Every student should learn to swim. のように I think が無くても、should が入っていれば意見です。

四つ目は、数字です。The museum had 3,000 visitors in May. は事実です。The museum had only 3,000 visitors in May, a poor result for such a large building. は、数字の部分は事実でも、only と a poor result が評価を足しています。By 2040, more people in this town will ride bicycles than drive cars. は数字が入っていても、今は確かめられない予測なので意見の側です。

図2のように、一つの文に二つの問いを順に当てると、四つの手がかりは一本の道にまとまります。確かめられない文は予測や提案も含めて意見、確かめられる文でも評価の語が入れば意見を含む文、どちらにも当たらなければ事実です。

図2 一つの英文を事実と意見に分ける二つの問い

解き直しは次の順で進めます。

  1. 11月のうちに、センターの過去問の頁から、3年分のリーディングの問題冊子と正解表を刷り出し、opinion の語がある8問に赤で印を付けます。試作問題の頁から、英語の第A問も一緒に印刷します。
  2. 一問目に入る前に、設問文の中で、誰の考えかを示す語に線を引きます。人物の名前か、書き手を指す語のどちらかです。
  3. 本文を読む前に選択肢だけを読み、一つずつ F(事実)・O(意見)・?(わからない)の印を付けます。1問30秒で済ませます。
  4. 本文で、2で線を引いた人の言葉の範囲を括弧でくくり、O の印の選択肢と照らします。正解の元になった文を指で指せたら次の問いへ進みます。
  5. 外したら、選んだ選択肢がどの型だったか(本文の事実・別の人の考え・本文に無い言い過ぎ)を一語で書きます。型の分け方は次の節の図3にまとめました。
  6. 第8問は、5人の意見を一人2行のメモにします。1行目にその人の主張、2行目にその主張を支える数字や事実です。メモができてから Step 2 の問いを解きます。
  7. 12月に同じ8問をもう一度解きます。今度は F と O の印を付けずに解き、印が無くても同じ所で手が止まるかを見ます。

本番の1月16日は、15時20分にリーディングが始まります。令和8年度のリーディングの冊子の表紙の注意事項には、余白を使うのはかまわない、ただしページを切り離すのはいけない、という趣旨の一文がありました。選択肢の横に小さく F と O を書く練習は、その範囲での使い方です。令和9年度の表紙の注意事項は、当日、配られた問題冊子で読みます。保護者の方が見るなら、お子さまの解き直しの紙の型の欄が埋まっているかどうかだけで足ります。点数の上下より、型の欄の偏りのほうが、次に直す所をはっきり示します。

「数字があれば事実」「本文にあれば正解」という思い込み

一つ目の思い込みは、数字が入っていれば事実だ、というものです。前の節の博物館の文のように、数字の横に only や a poor result が付けば評価が混ざりますし、2040年の予測のように、数字があっても今は確かめられない文もあります。数字は事実の目印になりやすいだけで、決め手にはなりません。

二つ目は、I think や believe が付いていれば意見で、付いていなければ事実だ、というものです。ある人物を主語にして、その人はこう考えている、と書いた選択肢なら、そう考えていること自体は本文で確かめられる事実です。opinion の問いの正解は、その人の考えの中身を言い換えた文で、I think の飾りは付いていないことが多い。飾りの語ではなく、中身が確かめられるかどうかで分けます。

三つ目がいちばん点を落とす思い込みで、本文に書いてあることなら opinion の問いでも正解だ、というものです。自分で作った短い文章で試します。

Our school garden was started in 2019. Last year, first-year students grew tomatoes and beans there. Ms. Kato, the science teacher who looks after it, says that working in the garden is the best way to learn where our food comes from. Ken, a second-year student, thinks the garden needs more helpers on weekends.

この文章で、加藤先生の opinion に合うものを選ぶとします。

正解は②です。①は本文にある事実で、同じ文章で本文の内容に合うものを聞かれたら正解になる文です。③も本文にありますが、ケンの考えです。④は本文のどこにも無く、先生の考えを広げすぎています。図3のように、四つのうち三つが本文に書いてあり、opinion の問いの正解はそのうちの一つだけです。

図3 opinionの問いの選択肢を四つの型に分けた表

四つ目は、fact を選ぶ問いも本番に出るはずだから、opinion と同じだけ練習する、というものです。令和6〜8年度の本試験には見当たりませんでした。ただ、見当たらないことは、令和9年度に出ないことの約束ではありません。練習の重さは opinion の問いに置き、一文ずつ fact と opinion に分ける練習は、その下ごしらえとして続けるのが、3年分の作りに合った配分です。

確かめる先と聞き方

共通テスト英語の opinion と fact の問いの作りと、当日の問題冊子の扱いは、読む先が決まっています。読む所と、先生に聞くことを並べます。

個別指導で確かめること

塾では、令和6〜8年度の opinion の8問を解いた答案と、選択肢の横に付けた F と O の印、外した型の記録を一緒に並べて見ます。外した一つが本文の事実だったのか、別の人の考えだったのかを、答案の印と本文の線で一問ずつ照らし、同じ型が二度続いた所から直す順番を決めます。第8問の5人のメモが、主張と根拠の2行にきちんと分かれているかも、その場で一緒に読みます。

まとめ

opinion の問いで外していた一つは、たいてい本文に確かに書いてある、正しい文です。1月16日の夕方、設問に opinion の文字を見つけたら、誰の考えかを示す語に線を引くところから始めます。正しいかどうかで選ぶ癖を、誰がそう考えたかで選ぶ癖に替えれば、毎回一つ外していた答案は、選択肢の横の F と O の印から変わり始めます。

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