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元素記号の一覧—中学で覚える30と高校で足す元素|武蔵野個別指導塾

鉄がFe、金がAuと書くのはラテン語の名前が残っているからです。中学の30元素と高校で足す20元素を表で並べ、音が似たMgとMnの分け方まで持ち帰れます。
中学で覚える30元素です。原子番号の順に並べました。
| 原子番号 | 記号 | 記号の読み | 名前(読み) | 種類 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | H | エイチ | 水素(すいそ) | 非金属 |
| 2 | He | エイチイー | ヘリウム | 非金属 |
| 3 | Li | エルアイ | リチウム | 金属 |
| 4 | Be | ビーイー | ベリリウム | 金属 |
| 5 | B | ビー | ホウ素(ほうそ) | 非金属 |
| 6 | C | シー | 炭素(たんそ) | 非金属 |
| 7 | N | エヌ | 窒素(ちっそ) | 非金属 |
| 8 | O | オー | 酸素(さんそ) | 非金属 |
| 9 | F | エフ | フッ素(ふっそ) | 非金属 |
| 10 | Ne | エヌイー | ネオン | 非金属 |
| 11 | Na | エヌエー | ナトリウム | 金属 |
| 12 | Mg | エムジー | マグネシウム | 金属 |
| 13 | Al | エーエル | アルミニウム | 金属 |
| 14 | Si | エスアイ | ケイ素(けいそ) | 非金属 |
| 15 | P | ピー | リン | 非金属 |
| 16 | S | エス | 硫黄(いおう) | 非金属 |
| 17 | Cl | シーエル | 塩素(えんそ) | 非金属 |
| 18 | Ar | エーアール | アルゴン | 非金属 |
| 19 | K | ケー | カリウム | 金属 |
| 20 | Ca | シーエー | カルシウム | 金属 |
| 25 | Mn | エムエヌ | マンガン | 金属 |
| 26 | Fe | エフイー | 鉄(てつ) | 金属 |
| 29 | Cu | シーユー | 銅(どう) | 金属 |
| 30 | Zn | ゼットエヌ | 亜鉛(あえん) | 金属 |
| 47 | Ag | エージー | 銀(ぎん) | 金属 |
| 53 | I | アイ | ヨウ素(ようそ) | 非金属 |
| 56 | Ba | ビーエー | バリウム | 金属 |
| 79 | Au | エーユー | 金(きん) | 金属 |
| 80 | Hg | エイチジー | 水銀(すいぎん) | 金属 |
| 82 | Pb | ピービー | 鉛(なまり) | 金属 |
高校で足す20元素です。同じく原子番号の順で、右の列は周期表の縦の列を示す族の番号です。
| 原子番号 | 記号 | 記号の読み | 名前(読み) | 族 |
|---|---|---|---|---|
| 22 | Ti | ティーアイ | チタン | 4族 |
| 24 | Cr | シーアール | クロム | 6族 |
| 27 | Co | シーオー | コバルト | 9族 |
| 28 | Ni | エヌアイ | ニッケル | 10族 |
| 31 | Ga | ジーエー | ガリウム | 13族 |
| 32 | Ge | ジーイー | ゲルマニウム | 14族 |
| 33 | As | エーエス | ヒ素(ひそ) | 15族 |
| 35 | Br | ビーアール | 臭素(しゅうそ) | 17族 |
| 36 | Kr | ケーアール | クリプトン | 18族 |
| 37 | Rb | アールビー | ルビジウム | 1族 |
| 38 | Sr | エスアール | ストロンチウム | 2族 |
| 48 | Cd | シーディー | カドミウム | 12族 |
| 50 | Sn | エスエヌ | スズ | 14族 |
| 54 | Xe | エックスイー | キセノン | 18族 |
| 55 | Cs | シーエス | セシウム | 1族 |
| 74 | W | ダブリュー | タングステン | 6族 |
| 78 | Pt | ピーティー | 白金(はっきん) | 10族 |
| 86 | Rn | アールエヌ | ラドン | 18族 |
| 88 | Ra | アールエー | ラジウム | 2族 |
| 92 | U | ユー | ウラン | アクチノイド |
よくあるのは、中2の理科の小テストの前の休み時間に、友だちと問題を出し合っているという場面です。チャイムまであと4分、「銀は」と聞かれて、英語の silver を思い浮かべて Si と答えてしまう。隣の席から「それ、ケイ素」と返ってきて、あわててノートを開くと、銀の欄には Ag とあります。なぜ銀が A で始まるのか、ノートには書いてありません。書いてあるのは答えだけです。その4分で固まらないための並べ方が、この先にあります。
一覧の読み方
1つ目の表の左端にある原子番号は、元素に振られた通し番号で、原子の中にある陽子の数でもあります(陽子は中3で習います)。20番の次が25番へ飛んでいますが、抜けではありません。1番から20番は全部載せ、21番より先は学校の勉強で出会いやすい10個だけを拾ったからです。図1のように、20個と10個で30個、高校の20個を足すと50個になります。いま知られている元素は118種類あるので、50個は半分にも届きません。それでも、高校の化学までに名前を問われる元素のほとんどは、この中に入っています。

30という数は、国や教科書が決めた数ではありません。中学の教科書と定期テストで出会う元素を集めた目安なので、学校によって少し増えたり減ったりします。テストの範囲で表にない元素が出てきたら、この表の下に書き足してください。
記号の読みは、アルファベットをそのまま読むだけです。Mg はエムジー、Cl はシーエルと読みます。教室では「マグネシウム」と名前で呼ぶことも多く、どちらで呼ばれても同じ元素です。名前の欄のかっこは読みで、カタカナの名前には付けていません。亜鉛を「あえん」、鉛を「なまり」と読めるかどうかは、問題文を読むときに効いてきます。
種類の欄は、金属か非金属かを示しています。金属は電気をよく通し、みがくと光り、たたくと薄く広がる物です。30個のうち金属は16個、非金属は14個です。ヘリウムやネオンのように反応しにくい気体も、非金属の側に入れました。2つ目の表の族は、周期表を縦に見たときの列の番号で、同じ列には性質の似た元素が集まります。Rb と Cs が1族なのは、1つ目の表の Li、Na、K と同じ列にいるということです。
記号そのものの決まりは2つだけです。1つ目の字は必ず大文字、2つ目の字があれば必ず小文字。いま118種類ある元素は、どれも1字か2字で書けます。30個の中では H、B、C、N、O、F、P、S、K、I の10個が1字で、残りの20個が2字です。
覚え方
30個を上から順に覚えようとすると、途中で止まります。原子番号の順と覚えやすさのあいだには、何の関係もないからです。先に、記号と名前の関係で3つの山に分けます。
1つ目の山は、カタカナの名前を読めば記号が出てくる12個です。ヘリウム He、リチウム Li、ベリリウム Be、ネオン Ne、ナトリウム Na、マグネシウム Mg、アルミニウム Al、アルゴン Ar、カリウム K、カルシウム Ca、マンガン Mn、バリウム Ba。音を追えば記号に行き着きます。リチウムのリだけは R ではなく L なので、そこに印を付けておきます。ここは声に出して1回書けば、ほとんど戻ってきます。
2つ目の山は、日本語の名前がついていて、記号が英語の名前の頭と重なる12個です。リンはカタカナで書きますが、日本語の名前なのでこちらに入ります。
| 記号 | 名前 | 英語の名前 |
|---|---|---|
| H | 水素 | hydrogen |
| B | ホウ素 | boron |
| C | 炭素 | carbon |
| N | 窒素 | nitrogen |
| O | 酸素 | oxygen |
| F | フッ素 | fluorine |
| Si | ケイ素 | silicon |
| P | リン | phosphorus |
| S | 硫黄 | sulfur |
| Cl | 塩素 | chlorine |
| Zn | 亜鉛 | zinc |
| I | ヨウ素 | iodine |
カーボンの C、シリコンの Si、オキシドールの O のように、カタカナで耳にしたことのある語から先につなぎます。英単語のつづりまで覚える必要はなく、頭の字と日本語の名前が結びつけば足ります。
3つ目の山は、鉄、銅、銀、金、水銀、鉛の6個です。名前からも英語からも記号にたどり着けません。どれも古代から使われてきた金属で、記号はラテン語の名前から来ています。いまの記号の書き方のもとは、1800年代のはじめにスウェーデンの化学者ベルセリウスが提案した方式です。国ごとに名前が違っても通じるように、ラテン語の形の名前から字を取りました。2つ目の山の記号も実は同じ取り方で、英語の名前と頭がそろっているので英語で覚えられるだけです。古い金属は、英語の名前がラテン語とは別の系統なので、ずれが目に見えます。ナトリウムとカリウムも記号はラテン語の名前から来ていますが、日本語の名前がその読みを写しているので、合わないのは英語で見たときだけです。この8個を表にしました。
| 記号 | 名前 | もとの語 | 英語の名前 | 手がかり |
|---|---|---|---|---|
| Au | 金 | aurum(アウルム) | gold | 語源には諸説あります。音で覚えます |
| Ag | 銀 | argentum(アルゲントゥム) | silver | アルゼンチンの国名はこの語から |
| Cu | 銅 | cuprum(クプルム) | copper | 銅の産地だったキプロス島の名から |
| Fe | 鉄 | ferrum(フェルム) | iron | フェライト磁石の「フェ」 |
| Pb | 鉛 | plumbum(プルンブム) | lead | 英語の plumber(配管工)につながる |
| Hg | 水銀 | hydrargyrum(ヒドラルギルム) | mercury | 「水のような銀」という意味 |
| Na | ナトリウム | natrium(ナトリウム) | sodium | 英語の名前はソーダから |
| K | カリウム | kalium(カリウム) | potassium | 肥料の「カリ」と同じ語 |
図2のように、8個を3つの組に割ると、一度に持つ量が小さくなります。メダルの組は金、銀、銅の順に Au、Ag、Cu です。金と銀はどちらも A で始まるので、2字目で分けます。Ag の g を「銀 gin」の g と重ねると、取り違えが消えます。こじつけで構いません。古い金属の組では、水銀の Hg を H が水、g が銀と読むと、日本語の名前とそのまま重なります。鉛の Pb は、古代ローマで水道の管に鉛を使っていたことが配管工という英語に残っているので、配管工の P として覚えられます。

番号の順まで問われるときは、よく使われる語呂「水兵リーベ僕の船、七曲がりシップスクラークか」を足します。ただし語呂が教えてくれるのは1番から20番の順番だけで、記号そのものは教えてくれません。山を作ってから語呂を重ねます。
日を分けるなら、1日目に1つ目の山、2日目に2つ目の山と前の日の確かめ、3日目に8個の表を当てます。確かめるときは、名前を見て記号を書くのと、記号を見て名前を言うのを、両方行います。片方だけだと、テストで逆に聞かれた瞬間に止まります。小テストの前の4分は8個の行だけを見れば足ります。残りの22個は、山を分けた時点で理由がついているからです。
高校で足す20個は、新しく覚えるというより、知っている元素の仲間に書き足す作業です。Rb と Cs は Li、Na、K と同じ列、Sr と Ra は Be、Mg、Ca、Ba と同じ列、Br は Cl と I のあいだ、Kr、Xe、Rn は He、Ne、Ar と同じ列に入ります。これで20個のうち8個が片づきます。スズの Sn はラテン語の stannum、タングステンの W はドイツ語の Wolfram から来ていて、この2つは中学の8個と同じ扱いです。残りは周期表の真ん中あたりの Ti、Cr、Co、Ni、Cd、Pt と、13族から15族の Ga、Ge、As、それに U の10個です。
テストでの出方
定期テストの問い方は、ほぼ4つに収まります。名前から記号を書かせる形、記号から名前を答えさせる形、化学式の中から読み取らせる形、金属と非金属に分けさせる形です。中2の化学変化の単元では、鉄と硫黄が結びつく反応で Fe と S、酸化銀の分解で Ag と O が繰り返し出るので、記号があやしいと実験の問題まで巻き添えになります。高校入試では、記号だけを単独で問うより、実験の文章と化学反応式の中に混ぜて問う形が目立ちます。次の3問は、その形に合わせて作った例題です。
例題1 名前から記号へ
次の元素の記号を書きなさい。(1) 窒素 (2) 銅 (3) ナトリウム (4) 塩素
答えは (1) N (2) Cu (3) Na (4) Cl です。(4) を CL と書くと誤りになります。大文字と小文字は飾りではなく、記号の一部です。銅と塩素はどちらも C で始まるので、2字目まで書いて初めて別の元素になります。
例題2 化学式の中から読む
炭酸水素ナトリウムの化学式は NaHCO₃ です。(1) この物質をつくる元素の名前をすべて答えなさい。(2) NaHCO₃ の1組に原子は全部で何個ありますか。
答えは (1) ナトリウム、水素、炭素、酸素 (2) 6個 です。大文字が出るたびに区切ると、Na、H、C、O₃ に分かれます。小さい 3 はすぐ前の O だけに掛かるので、1 + 1 + 1 + 3 で6個です。重そうとも呼ばれ、加熱して分解する実験で出てくる物質なので、この式はテストの常連です。
例題3 金属を選ぶ
次のア〜エのうち、金属であるものをすべて選びなさい。ア S イ Zn ウ Ar エ Hg
答えは イ、エ です。Zn は亜鉛、Hg は水銀です。落とし穴は水銀で、常温で液体なので金属ではないと思い込みやすいところです。常温で液体の金属は、この表では水銀だけです。S は硫黄、Ar はアルゴンで、どちらも非金属です。
高校の化学基礎に進むと、同じ記号が周期表の位置の問題で出てきます。「Br と同じ族の元素を選びなさい」「Cs は何族か」という形です。2つ目の表の族の列が、そこで効いてきます。
まちがえやすいところ
1つ目は、2字目を大文字で書く誤りです。図3のように、Co は1種類の元素のコバルトですが、CO は炭素と酸素からできた一酸化炭素で、まったく別の物です。大文字は新しい記号の始まり、小文字は同じ記号の続きと読みます。手書きでは C と o の高さの差が消えやすいので、2字目を1字目の半分の高さに収めてください。NO(一酸化窒素)と No(ノーベリウム)も同じ関係です。Cl と Al の2字目は小文字のエルで、ヨウ素の I(大文字のアイ)とは別の字です。

2つ目は、英語の頭文字で書いてしまう誤りです。銀を silver の Si と書くとケイ素、銅を copper の Co と書くとコバルト、カリウムを potassium の P と書くとリンになります。どれも実在する記号なので、書いた本人は見直しても気づきません。英語の単語を知っている人ほどここで落ちます。2つ目の山では英語の頭が役に立ちますが、3つ目の山では逆に足を引っ張ります。
3つ目は、音が似た元素の入れ替えです。マグネシウムの Mg とマンガンの Mn は、マグの g、マンの n と読めば分かれます。カリウム K とカルシウム Ca はどちらもカで始まりますが、カリウムは1字、カルシウムは2字です。C で始まる C、Cl、Ca、Cu や、A で始まる Al、Ar、Ag、Au は、同じ文字の仲間を縦に並べて書き、1行ずつ名前を言う練習が効きます。
確かめの問題
- 次の記号の名前を答えましょう。Mn、Si、Pb
- 次の名前の記号を書きましょう。カリウム、銅、塩素
- 書き方が正しいものを1つ選びましょう。ア AG イ Zn ウ hg エ nA
- 鉄を英語の iron の頭文字で I と書くと、何という元素を表しますか。
- CO と Co は、それぞれ何を表しますか。
答え
- マンガン、ケイ素、鉛です。鉛は「なまり」と読みます。
- K、Cu、Cl です。カリウムは1字で、カルシウムの Ca と分けます。塩素の2字目は小文字のエルです。
- イです。アは2字目が大文字、ウは1字目が小文字、エはその両方が誤りです。
- ヨウ素です。鉄の記号は、ラテン語の ferrum から取った Fe です。
- CO は炭素と酸素からできた一酸化炭素で、Co は元素のコバルトです。
次に覚える一覧
周期表の一覧は、ここで覚えた記号を番号と位置に置き直す表で、118元素まで広がります。化学式の一覧は、記号を組み合わせて物質を書く段階で、H₂O や CO₂ がここに入ります。イオン式の一覧は、記号に ⁺ や ⁻ が付いた形で、中3の電池と酸・アルカリの単元につながります。個別指導では、化学式でつまずいた生徒に式を教え直す前に、この表の記号を何も見ずに10個書いてもらうところまで戻って確かめます。書けない記号があれば、そこが本当のつまずきです。
まとめ
チャイムまでの4分で読み返すのは、8行で足ります。記号の字面の奥には、ローマの水道管も、銅を運んだキプロスの島も、国の名前に銀を残したアルゼンチンもあります。覚えにくいのは、それだけ長く人の手を渡ってきた名前だからです。Ag は暗記の敵ではなく、およそ2000年前のローマ人が銀を呼んでいた名前の切れ端です。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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