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数学の偏差値を上げる勉強の見直し—模試の最後だけ解けないときに誘導を追い直す|武蔵野個別指導塾

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模試の数学で最後の小問だけ白紙になる答案は、前の小問の答えを運ぶ一手が抜けていることが多く、解答を閉じて接続の一行を書く直し方で確かめられます。

模試の数学で、大問の(1)と(2)には丸が付いているのに、(3)の欄だけが白い答案があります。原因は計算の速さより、前の小問で出した答えを最後の小問へ渡す作業が抜けていることです。まず見るのは、白紙の小問のすぐ上に、前の小問の答えを書き写した跡があるかどうかです。

白紙の小問の欄に残っているもの 疑うところ 最初に開く場所
前の小問の答えが一つも写されていない 答えを運ぶ発想が抜けている 前の小問の答えの一行
答えは写したが式に入れていない 代入の一手で止まっている 最後の小問の設問の条件
式に入れたが途中で消した 計算の手前で迷っている 使った値に付けた印
設問の条件を取り違えている 誘導ではなく読みの問題 設問の範囲と等号

よくあるのは、返却された模試の答案を開き、大問の最初の小問には丸が付いているのに、最後の小問の解答欄だけが白いままという場面です。高2の本人は「時間が足りなかった」と言います。しかし、その大問の前の小問の答えは正しく出ていて、最後の小問の欄にはその値が一度も現れていません。時間の問題に見えて、実際には二つの小問の間で手が止まっている状態です。

白紙の小問に残っている手掛かり

高校生の模試の数学では、大問が小問に分かれ、前の小問で出した値を使って後の小問を解く形が多くあります。だから最後の小問だけが解けないとき、最初に疑うのは知識の不足より、値の受け渡しです。前の小問が合っているなら、その単元の道具はすでに動いています。動いていないのは、道具から次の小問へ手を伸ばす部分です。

偏差値を上げる勉強というと、新しい単元や問題集を足す方向に目が向きます。けれども、返却された答案の白い欄は、すでに解いた大問の中にあります。足す量ではなく、渡す一手を先に直せます。

答案を見るときは、三つの場所を順に確かめます。一つ目は、最後の小問の欄に、前の小問の答えが書かれているか。座標、式、長さ、値のどれでもかまいません。二つ目は、前の小問の答えが途中式つきで残っているか。答えだけが書いてあると、どの計算から来た値かたどれません。三つ目は、最後の小問の設問文に、範囲や等号の印を付けたか。印がないと、前の小問の答えのどの部分を使うか決まりません。

白紙になる型は、大きく三つに分かれます。第一の型は、最後の小問を新しい問題として読んでいる場合です。欄は白いか、前の小問と関係のない式が書かれています。第二の型は、前の小問の答えを欄の隅に写しているのに、その値が式に入っていない場合です。写す作業はしたが、使う作業で止まっています。第三の型は、式には入れたが、展開や符号の計算で崩れた場合です。この三つは、次に直す場所がそれぞれ違います。

使われていない結果を探すときは、前の小問の答えを別の紙に箇条書きにします。頂点の座標、交点の座標、線分の長さ、求めた定数。それを並べたうえで、最後の小問の答案を上から読み、どの値が式や図に出てくるかを照合します。一つも出てこないなら、その値が橋の材料です。二つ出てきて一つだけ出てこないなら、出てこない値が最後の条件のどこに対応するかを考えます。

基礎単元への逆戻りとは区別します。前の小問が合っているなら、平方完成や因数分解そのものは動いています。単元の最初からやり直すより、小問の間の接続を一本架け直すほうが先です。逆に、前の小問も落としているなら、今回の手順ではなく、その単元の確認に戻ります。白紙の位置が大問の最後だけか、最初からかで、見る場所を変えます。

「時間が足りなかった」という説明も、半分は当たっています。ただし、時間が足りないなら、最後の小問の欄に途中までの式が残るはずです。完全に白いのは、時間をかけた形跡がないということで、解く順番の前に、解き始めるきっかけがなかった可能性が高いです。この区別ができると、次に同じ形の大問に会ったときの動き方が変わります。白紙の小問は、図1のように二つに分けて見ます。

図1 白紙の小問を前の小問の答えの有無で分ける

前の小問の答えが紙に残っていなければ、答えを書き出す作業から始めます。残っているのに使っていなければ、代入の一手からです。どちらの場合も、最初に開くのは解説ではなく、自分の答案の前の小問です。

手順 解答を閉じて、接続の一行を書く

直すときは、返却された答案をそのまま使います。新しい問題を探す必要はありません。白紙だった小問を一つ選び、次の順で進めます。

  1. 白紙の小問を一つだけ選びます。大問ごとではなく、小問一つでよいです。最初は最後の小問だけを扱います。
  2. 前の小問の答えを、別の紙の左端に縦に書き出します。座標なら二つ、長さなら一つ、式ならそのまま写します。
  3. 最後の小問の文を、三つに分けます。求めるもの、与えられた条件、使えそうな値です。
  4. 解答と解説を閉じます。開いたままだと解説の行を目で追う作業になり、自分の答案で橋を架ける練習になりません。
  5. 接続の一手を一行だけ書きます。前の小問の結果を、どの式のどこへ入れるかだけを書きます。
  6. その一行を実行します。計算は接続の一行とは別の紙で行います。同じ紙に書くと、計算の失敗と接続の失敗が混ざります。
  7. 解説を開き、接続の一手と計算を別々に照合します。接続が合っていて計算だけ違うなら、直すのは計算だけです。

具体例で見ます。放物線 y = x² と直線 y = x + 2 の大問があったとします。(1)は交点を求める小問で、x² = x + 2 を解いて x = -1 と x = 2、点はA(-1,1)、B(2,4)です。(2)は線分ABの長さで、xの差が3、yの差が3なので3√2です。(3)は三角形OABの面積を求める小問で、ここが白紙だったとします。

白紙だった(3)の欄には、(1)の二点も(2)の3√2も書かれていません。まず(1)と(2)の答えを紙の左に写します。次に(3)の文を分けます。求めるものは面積、材料はO、A、B、すでに出ている長さ3√2です。接続の一手は「ABを底辺にし、OからABまでの距離を高さにする」になります。この一行が書ければ、面積の式は1/2 × 3√2 × hです。

面積を別の方法で出せば、高さhが決まります。座標から三角形の面積を出すと、1/2 × |(-1) × 4 − 2 × 1| = 1/2 × 6 = 3です。だから1/2 × 3√2 × h = 3を解いて、h = √2になります。直線の式を x − y + 2 = 0 と整えて原点からの距離を出しても、2/√2 = √2で合います。接続の一行が正しかったかどうかは、この照合で確かめられます。

接続の一行が書けないときの戻り先は三つあります。前の小問の答えが違うなら、(1)の計算をやり直します。答えは合っているのに最後の小問のどれを使うか決まらないなら、設問の言葉を分け、求める値の単位に合う答えを探します。使う値は決まったのに式が立たないなら、図を描いて座標や長さを書き入れます。戻り先を先に決めておくと、白紙の前で固まりません。

接続を一行に絞る理由は、間違えた場所を分けるためです。三行書くと、どこで崩れたかが消えます。一行なら、接続が違うのか計算が違うのかがはっきりします。解説を読む前に一行を書くのは、読んでから書くと解説の言葉が混ざり、自分が思いついたかどうかがわからなくなるからです。進める順番は、図2のように決めます。

図2 答えを写してから接続を一行書く順番

答えを写す、設問を分ける、接続を一行、計算、照合の順に進めます。この順番を入れ替えると、計算の誤りと接続の誤りが同じ場所に重なり、どこを直すのか決められなくなります。

つながらない原因が別にあるとき

接続の手順を試しても最後の小問が埋まらない場合があります。そのときは、同じ手順を繰り返すより、原因を三つに分けて確かめます。

第一は、設問の条件の読み違いです。たとえば0 ≤ x ≤ 3 の範囲で最大値を求める小問で、頂点のx座標が4にあるのに、頂点のy座標を最大値として書いてしまう場合です。頂点が範囲の外にあれば、最大値は範囲の端で決まります。前の小問で頂点を出していても、そのx座標が範囲に入っているかを確かめないと、答えはそのまま使えません。前の小問の答えを写すときにx座標とy座標を別の行にし、範囲の端に印を付けると、この型は減ります。

第二は、使う値の取り違えです。面積の高さに入れるべき値がy座標なのに、交点のx座標を入れてしまう場合です。座標はxとyの順に並んでいるので、写す段階で順番を入れ替えると、後から気づきにくくなります。前の小問の答えを「x = 」「y = 」の形で書き分けておくと、式に入れるときに迷いません。

第三は、誘導が届かない場合です。最後の小問が、前の小問のどの値を使っても式が立たないことがあります。そのときは接続の問題ではなく、その単元をまだ習っていないか、忘れているかのどちらかです。今回の手順の対象外として保留の紙に移し、教科書の該当箇所を確認します。模試には習っていない範囲が出ることがあるので、白紙をすべて接続の失敗として扱うと、直す場所を間違えます。

見分け方は簡単です。前の小問の答えを全部並べ、最後の小問の式に一つずつ入れてみます。どれを入れても式が立たないなら第三の型、一つは入るのに計算で止まるなら第一か第二の型です。この確認は、解説を読む前に済ませます。解説を読んだ後では、どの値が効いたかがわからなくなるからです。三つの型は、図3のように並べて置きます。

図3 接続しても埋まらないときの三つの原因

前の二つは今回の手順の延長で直せますが、三つ目は単元の確認に移ります。どの型かを決めてから、次の一手を選びます。

やり直しは、白紙だった大問を翌日にもう一度通しで解きます。解答は閉じ、前の小問の答えを写す紙だけを手元に置きます。時間は区切りますが、長さより、接続の一行を書けたかどうかを見ます。返却された模試1回につき2題を目安にすると、写す作業だけが残らず、接続を考える時間が確保できます。これは自作の進め方の例で、誰にでも同じ数が必要という意味ではありません。

できたと判断する条件は三つです。最後の小問の答案に、前の小問の結果が一つ以上、式か図に出ていること。接続の一文を自分の言葉で書けていること。翌週に同じ大問を、何も見ずに同じ手順で通せること。正解したかどうかは最後に見ます。接続が書けていて計算を落としたなら、次に直すのは計算だけです。

確かめの問題

次の大問を、解答を見ずに解いてください。最後の小問に進む前に、前の小問の答えを紙の左に書き出すことを忘れないでください。

  1. f(x) = x² − 4x + 7 を平方完成し、頂点の座標を求めよ。

  2. 0 ≤ x ≤ 5 における f(x) の最大値と最小値を求めよ。

  3. 0 ≤ x ≤ 5 の範囲で、f(x) = 8 となる x を求めよ。

  4. このグラフをx軸方向に-1、y軸方向に2だけ平行移動したグラフの頂点を求めよ。

解答と理由です。(1)は x² − 4x + 7 = (x − 2)² + 3 なので、頂点は(2,3)です。(2)は頂点のx座標2が範囲の中にあるので、最小値は3です。最大値は範囲の端を比べます。f(0) = 7、f(5) = 25 − 20 + 7 = 12なので、最大値は12です。(3)は (x − 2)² + 3 = 8 から (x − 2)² = 5、x = 2 ± √5です。√5は2と3の間なので、2 + √5は4と5の間で範囲に入り、2 − √5は-1と0の間で範囲の外です。よって答えはx = 2 + √5だけです。(4)は(1)の頂点(2,3)をx方向に-1、y方向に2動かして(1,5)です。

誤答のときは、戻る場所を変えます。(1)を落としたなら平方完成の確認へ。(2)で頂点のy座標をそのまま最大値にしたなら、範囲の端を比べる場所へ。(3)で二つの解を両方書いたなら、範囲の外を消す確認へ。(4)で(1)の頂点を使わなかったなら、前の小問の答えを写す場所へ戻ります。

再挑戦は翌日に行います。(1)の答えを閉じ、(2)から(4)までを、接続の一行を先に書いてから解きます。三つとも接続の一行が書けたなら、この大問は卒業です。一つでも書けなければ、その小問の前の答えをどこで使うかをもう一度言葉にします。

個別指導で確かめてもらうこと

持ってくるのは、返却された答案、白紙だった大問、前の小問の答えを書き出した紙です。見るのは正誤より、前の小問の答えが最後の小問の欄に現れているかどうか。接続の一行を口で説明できるかどうかも確かめます。説明が途中で止まるなら、設問のどの言葉で止まるかを一緒に探します。質問は「この小問のどこで前の答えを使うか」の一点に絞ると、次の返却日までに自分で確かめられる形になります。

白い欄に、次にやることが残る

返却された答案の白い欄は、解けなかった印ではなく、運び忘れた答えの置き場所です。次の模試で最後の小問が白くなりそうになったら、鉛筆を止めて、前の小問の答えをその欄の左上に写してください。写した一行が、そこから先の計算を動かし、返却後に見る場所を一つに絞ります。

読んで終わりにするか、ここから変えるか。

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