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似たようなスペルの英単語の覚え分け—1文字違いの語を組にして確かめる|武蔵野個別指導塾

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quiet と quite のように見た目の近い2語は、同じ行に並べて違う文字に丸をつけ、片方を短い例文で固めてから混ぜて選ぶ問題で確かめれば、和訳での入れ替わりは止められます。

似たようなスペルの英単語は、1語ずつ覚え直しても分かれません。分けるには、取り違えた2語を組にして同じ行に並べ、違う文字に丸をつけます。次に片方を短い例文ごと先に固め、最後に2語を混ぜて「どちらか」を選ぶ問題で確かめます。声に出すと音が違う組なら音の差で、同じ文字の順番が入れ替わった組なら文字の位置で、音まで同じ組なら意味と例文で分けます。単語テストで2語とも正解している人ほど、この並べて比べる手順を一度も通っていません。

よくあるのは、高1の和訳の小テストで The room was quite small. を「その部屋は静かで小さかった」と書いてしまう場面です。返ってきた答案を見て、本人は首をかしげます。前の週の単語テストでは、quiet に「静かな」、quite に「かなり」と、2語とも正しく書けていたからです。知らない語を落としたのではありません。知っている2語が、文の中で入れ替わったのです。直す相手は1語ではなく、2語の組です。

quiet と quite が入れ替わるのは、2語を並べて比べたことがないから

教室で、和訳や長文の答案から取り違えた語を集めて並べると、組には同じ癖があります。頭の2〜3文字が同じで、長さもほぼ同じです。quiet と quite は、どちらも5文字で、使っている文字も q・u・i・e・t の5つで同じです。違うのは4文字目と5文字目の順番だけで、quiet は e・t、quite は t・e と並びます。英文を速く読もうとするほど、1文字ずつではなく、頭の数文字と語の長さで見当をつけて読み進めます。見当がついた瞬間に、先に覚えていた方の意味が出てきます。後ろの2文字の並びまで確かめる前に、もう訳を書いています。

もう1つの理由は、2語を覚えた場所と時期が違うことです。単語帳でも教科書の新出語の欄でも、似たつづりの2語が同じ行に並ぶことはほとんどありません。quiet はある日の頁で、quite は別の日の頁で、それぞれ1語ずつ覚えます。覚えたあとの単語テストも、1語ずつ「意味を書きなさい」と問います。隣に似た語がないので、どちらも正解します。つまり、2語の違いを見比べる場面が、覚えるときにも確かめるときにも一度もないまま、和訳や英作文の本番に入ります。取り違えが見つかるのは、点になる答案の上だけです。

書くときにも同じことが起きます。英作文で「〜から」の from を form と書く、「〜を通って」の through を though と書く。読むときの取り違えは訳の誤りになり、書くときの取り違えはつづりの誤りになりますが、根は同じで、2語を並べて違いを見たことがないのです。

似たようなスペルの語には、大きく3つの型があります。型を分けるのは、見分ける手がかりが型ごとに違うからです。図1のように、型を先に決めてから手がかりを選びます。

1つ目は「1文字の差」です。文字が1つ多いか少ないか、または1つだけ別の文字になっている組です。desert(砂漠)と dessert(デザート)、lose(失う)と loose(ゆるい)、though(〜だけれども)と through(〜を通って)がこの型です。この型は、声に出すと音も違うことが多いので、音の差が手がかりになります。名詞の desert は前を強く読み、dessert は後ろを強く読みます。lose の s は濁った音、loose の s は濁らない音です。

2つ目は「順の入れ替え」です。使う文字は同じで、並ぶ順番だけが違う組です。quiet と quite のほか、form(用紙、形)と from(〜から)、angel(天使)と angle(角度)がこの型です。手がかりは文字の位置で、違うのが何文字目かを数えて覚えます。form と from は2文字目と3文字目、angel と angle は4文字目と5文字目が入れ替わっています。

3つ目は「同じ音」です。音が同じなのに、つづりと意味が違う組です。weather(天気)と whether(〜かどうか)、piece(1つ、ひと切れ)と peace(平和)、week(週)と weak(弱い)がこの型です。耳では分けられないので、手がかりは意味と例文しかありません。week と weak は1文字の差の組にも見えますが、音が同じ組は3つ目に入れます。声に出した差で分ける直し方が、この組には効かないからです。

図1 似たつづりの3つの型と、それぞれを見分ける手がかり

取り違えた2語を並べ、違う文字に丸をつけ、混ぜて選ぶ手順

手順は6つです。新しい語を覚える時間とは別に、答案の直しのあとに組み込みます。図2が流れの全体です。

  1. 取り違えは答案の直しで拾います(直しの時間に1組1分)。和訳・長文・英作文の直しで×がついたら、原因が「知らなかった語」か「知っている語の入れ替わり」かを分けます。入れ替わりなら、その場で2語を組にして書き出します。単語帳を頭から見て、似た語を探しにいくことはしません。自分が実際に取り違えた組だけを集めるので、組の表がそのまま失点の記録になります。
  2. 組の表に1行で書きます(1組2分)。ノートの最後の見開きを「組の表」にします。1行に1組、列は「組」「型」「違う所」「先に固める語の短い例文」「確かめた日」の5つです。下の表1は、書き方の例です。

表1 組の表の書き方の例

組 型 違う所 先に固める語の短い例文 確かめた日
quiet / quite 順の入れ替え 4・5文字目 Please be quiet in the library. 翌日・3日後・1週間後
form / from 順の入れ替え 2・3文字目 This letter is from my aunt. 翌日・3日後
desert / dessert 1文字の差 s が1つか2つか We had ice cream for dessert. 翌日
lose / loose 1文字の差 o が1つか2つか Don’t lose your key. 翌日
weather / whether 同じ音 2・3文字目の ea か he かと、意味 The weather was nice yesterday. 翌日

表の例文は、先に固める方の語にだけ付けます。両方に付けると、覚える量が倍になるうえに、どちらの例文だったかでまた迷います。

  1. 違う文字だけに丸をつけます(1組1分)。組の欄に2語を上下に並べて書き、違う文字だけを赤で丸く囲みます。quiet と quite なら、上の e・t と下の t・e に丸がつきます。同じ文字のところには何も書きません。丸の位置を見れば、次にどこを確かめればよいかが一目でわかります。同じ音の組にも丸はつけますが、丸だけでは読むときに選べないので、意味を必ず横に添えます。
  2. 先に固める語を1つ決め、短い例文ごと覚えます(1組3分)。組のうち、今の教科書や問題集でよく出会う方、決まった言い方がある方を先に固めます。quiet なら be quiet の形、from なら from my aunt の形です。表の例文を声に出して3回読み、見ないで1回書きます。もう一方の語には、意味だけを添えておきます。quite の欄なら「かなり(quiet ではない方)」と書きます。
  3. 2語を混ぜて選ぶ問題で確かめます(翌日・3日後・1週間後、1回5分)。日本語を見て英語を書く問題ではなく、英文の空所に、組の2語のどちらかを選んで入れる問題を使います。英文は、教科書の本文や問題集から、その語が使われている文を写して空所にすれば作れます。1組につき片方ずつで2問を作り、ほかの組の問題と順番を混ぜます。片方だけを問うと、区別ができているかの確かめになりません。
  4. 2回続けて正しく選べたら外します。3日後と1週間後の2回続けて組の両方を正しく選べたら、表の行に線を引いて外します。行は消さずに残します。また取り違えたら、同じ行に戻せばよいからです。
図2 答案から組を拾い、混ぜて選ぶまでの流れ

図2の左の5つの箱が1から5の手順で、右上の格子が表1と同じ5列の組の表、赤い丸が3でつける印です。右下の線が5の確かめの日、その上の箱が6の外す合図です。1から4は同じ日に続けて行い、1組あたり7分ほどです。

量の始め方の例も書いておきます。たとえば、高1で1日の英語の家庭学習が30分ほどなら、組の表に新しく足すのは1週間で5組までから始めます。表2は、月曜に組を足した場合の割り振りの例です。

表2 月曜に組を足した場合の1週間の割り振りの例

曜日 やること 時間の目安
月 直しで見つけた組を表に書き、丸をつけ、片方を例文ごと固める 1組7分ほど
火 月曜の組を混ぜて選ぶ(翌日) 5分
木 月曜の組をもう一度混ぜて選ぶ(3日後) 5分
次の月曜 1週間後の確かめ。木曜と続けて正しければ外す 5分

外せない行が10を超えて確かめが追いつかなくなったら、新しく足すのをいったん止め、残っている行の確かめを先に終えます。逆に、1週間に1組も見つからないなら、拾い方を疑います。和訳の答案の直しで、入れ替わりの×を「うっかり」として流していないかを見直します。部活の大会前などで家庭学習が15分ほどになる週は、新しく足すのを2組までにして、確かめの日だけは崩さないようにします。

組の覚え分けで止まる4つの場面と直し方

正しい方だけを何度も書き直してしまう

答案の「静かな」に赤で線を引き、quite の横に「かなり」と5回書く。これで直した気になりますが、次の和訳でまた入れ替わります。書き直しは正しい方の記憶を濃くするだけで、2語の違いを見る場面が1回も入っていないからです。こう変えます。直しの欄に2語を上下に並べて書き、違う文字に丸をつけ、組の表に1行足します。書く回数は1回で足ります。

2語を同じ日に同じ重さで覚えようとする

quiet と quite を並べて、両方を10回ずつ書く。両方が少しずつ頭に入りますが、どちらも半分あいまいなままなので、答案の上でどちらが先に出てくるかは、その日の調子しだいになります。こう変えます。図3のように、片方だけを例文ごと固め、もう一方は「固めた語ではない方」として覚えます。be quiet の quiet がゆるがなければ、q・u・i で始まるもう1つの5文字は quite だと、消去で決まります。

図3 両方を同じ重さで覚える場合と、片方を固める場合の比べ

図3の左は、2語が同じくらいあいまいで、矢印が両向きに行き来している形です。右は、上の quiet を太い枠で固め、下の quite は残りとして決まる形で、矢印は一方向だけになります。

同じ音の組を音読で直そうとする

weather と whether を、声に出して何度も読む。2語は同じ音なので、読めば読むほど同じ語に聞こえてきます。こう変えます。同じ音の組は、意味と文の形で分けます。whether は I don’t know whether he will come. のように、後ろに「だれが何をするか」の文が続きます。weather は天気を表す名詞で、the weather の形でよく使います。英作文で書くときは、先に「天気」か「〜かどうか」かを日本語で決めてから語を選びます。

似たつづりの語を集めた一覧を、頭から全部覚えようとする

似ている単語を集めた一覧は便利に見えます。ところが頭から全部覚えようとすると、取り違えたことのない組まで並べて見ることになり、それまで迷わなかった語まで揺れ始めることがあります。こう変えます。組の表に入れるのは、自分が答案で取り違えた組だけにします。一覧は、取り違えた語の相手が何だったかを探すときに引く辞書として使います。

確かめの問題

本文の説明とは別の組で3問です。答えと考え方は最後にまとめます。

問1 次の3つの組は、3つの型(1文字の差・順の入れ替え・同じ音)のどれに入りますか。理由も1つずつ書いてください。 (1) tired / tried (2) advice / advise (3) meet / meat

問2 かっこの中から正しい語を選んでください。 (1) She won first ( price / prize ) in the speech contest. (2) I write in my ( diary / dairy ) every night.

問3 ある高1が、和訳の答案で The whole class laughed. を「クラスの穴が笑った」と書きました。単語テストでは hole も whole も正しく書けています。この取り違えはどの型に入り、組の表の「型」「違う所」「先に固める語の短い例文」の欄には何を書けばよいですか。

答えと考え方

問1 (1) 順の入れ替え。どちらも5文字で、2文字目と3文字目の i と r が入れ替わっています。tired は「疲れた」、tried は try(試す)の過去形です。(2) 1文字の差。5文字目の c と s だけが違います。advice は名詞で「助言」、advise は動詞で「助言する」です。終わりの音も、advice は濁らず、advise は濁るので、音の差が手がかりになります。(3) 同じ音。3文字目の e と a が違うので1文字の差にも見えますが、2語は同じ音で読むので3つ目に入れます。meet は「会う」、meat は「肉」で、意味と例文で分けます。

問2 (1) prize。「賞」は prize で、price は「値段」です。1文字の差の組で、4文字目の z と c が違います。won first prize(1等を取った)のひとまとまりで固めると迷いません。(2) diary。「日記」は diary で、dairy は「乳製品の」です。順の入れ替えの組で、2文字目と3文字目の i と a が入れ替わっています。

問3 同じ音の組です。hole は「穴」、whole は「全体の」で、同じ音で読みます。「型」の欄は同じ音、「違う所」の欄は先頭の w があるかないかと意味です。「先に固める語の短い例文」の欄には、the の後ろに置いて使う whole を、the whole class(クラス全体)のような短い言い方ごと書きます。確かめは、英文の空所に hole と whole のどちらかを選んで入れる問題で、翌日・3日後・1週間後に行います。

保護者が家でできること

単語の小テストの点数より、和訳や長文の答案の直しを見せてもらってください。点数が高くても、似たようなスペルの語の取り違えは、答案の上にしか出てこないからです。×のついた訳を見つけたら、「この語、何と入れ替わったの?」と聞きます。お子さまが2語の組で答えられれば、直す相手はもう見えています。あとは組の表に1行書くよう声をかけるだけです。

家での確かめは、組の表を見せてもらい、1日1組だけ問う形で十分です。英語が得意でなくてもできます。日本語で「静かな、はどっち?」と言い、お子さまに表の2語のどちらかを指さしてもらいます。続けて「かなり、は?」と、もう一方も聞きます。片方だけで終えると、区別の確かめになりません。

言わないほうがよい言葉もあります。「こんな簡単な語を間違えるなんて」は、知っている語ほど入れ替わるという事情に合いません。「知っている2つが入れ替わったんだね。どこが違うか丸をつけてみて」と言い換えます。「何回も書けば覚えるでしょう」は、正しい方だけの書き直しを勧めることになるので、「2つ並べて書いてみて」と言い換えます。「また同じ間違い」は、「この組、表に入ってる?」と言い換えると、責める言葉から手順の確かめに変わります。

個別指導で確かめること

同じ組の取り違えが2回続くとき、講師はつづりより手前の、2語を声に出して読めているかを確かめます。quiet を1つの音のかたまりで読んでいると、quite との差が耳にも口にも残りません。音が違うはずの組で音が分かれていなければ、中学で習った文字と音の対応まで戻って読み直してから、組の表に戻ります。音が分かれているのに入れ替わる組は、組の表の「違う所」の欄が本人の言葉で書けているかを見て、空欄なら一緒に埋めます。

まとめ

答案の「静かな」の上に赤で「かなり」と書いて終えると、2語は次の和訳でも同じ顔をして並びます。組の表の1行に上下に書き、違う文字を丸で囲み、片方を例文ごと固めたとき、2語は初めて別の顔になります。quiet の e・t と quite の t・e、丸の中の2文字が、次の答案で「静かな」と「かなり」を分けます。

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