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数検の合格点—1次70%と2次60%、不合格の免除|武蔵野個別指導塾

1次は全問題の70%程度、2次は60%程度という数検の基準を、3級なら30問中21問と20問中12問という目安に直し、片方だけ合格したときの免除の申し込み方まで順に確かめます。
数検(実用数学技能検定)の合格点は、点数ではなく割合で決まっています。公益財団法人 日本数学検定協会の案内では、1〜5級は 1次(計算技能検定)が全問題の 70% 程度、2次(数理技能検定)が全問題の 60% 程度、6〜11級の算数検定は全問題の 70% 程度です。3級に当てはめると、1次は 30 問中 21 問、2次は 20 問中 12 問が目安になります。
| 区分 | 合格の基準 | 3級に当てはめた目安 |
|---|---|---|
| 1次 計算技能検定(1〜5級) | 全問題の 70% 程度 | 30 問中 21 問 |
| 2次 数理技能検定(1〜5級) | 全問題の 60% 程度 | 20 問中 12 問 |
| 算数検定(6〜11級) | 全問題の 70% 程度 | 1次・2次の区別なし |
1〜5級は 1次と 2次の両方に合格して、その級の「合格」です。片方だけに合格したときは「1次合格」または「2次合格」という扱いになり、次に同じ級を受けるときに、合格した方の免除を申し込めます。個人受検で残っている回は、2026年12月5日(土。準1〜11級。申込は10月27日で終了)、2027年1月16日(土。2〜11級)、2月12日(金。2〜11級)、2月13日(土。準1〜11級)、3月6日(土。2〜11級)です。1級は今年度の回がもう終わっています。検定料は 3級 4,900円、4級・5級 4,300円、準2級 5,600円、2級 6,500円、準1級 7,300円、1級 8,500円です。
よくあるのは、玄関で結果の通知を開いて、1次の欄に丸があり、2次の欄に丸が無い、という場面です。封を切った手が止まり、「落ちた」の一言だけが口から出ます。けれど、その紙に書かれているのは「不合格」ではなく「1次合格」です。何が足りなかったのかは、70% と 60% という二つの線に照らせば、その場で読み取れます。この記事では、その読み取り方から次の申し込みまでを、順に確かめます。
試験のかたちと範囲
数検の 1〜5級は、同じ日に 1次と 2次を続けて受けます。1次は計算技能検定で、式を正しく速く処理する力を測ります。2次は数理技能検定で、文章から式を立て、図形や関数の性質を使い、途中の考え方を書く力を測ります。合格の基準が 1次 70% 程度、2次 60% 程度と別々に置かれているのは、この二つが別の力だからです。計算が速くても、筋道を書けなければ 2次は取れません。逆に、考え方は良くても、計算を落とせば 1次が取れません。
検定時間は級ごとに決まっています。1級と準1級は 1次 60 分・2次 120 分、2級と準2級は 1次 50 分・2次 90 分、3級・4級・5級は 1次 50 分・2次 60 分です。算数検定は 1次と 2次の区別が無く、6級・7級・8級が 50 分、9級・10級・11級が 40 分、かず・かたち検定も 40 分です。問題数は級の案内に書かれていて、3級は 1次 30 問・2次 20 問、準2級は 1次 15 問・2次 10 問、2級は 1次 15 問・2次が必須 2 題と選択 3 題、1級と準1級は 1次 7 問・2次が必須 2 題と選択 2 題です。受ける級の問題数と時間は、申し込みの前に協会の級のページで確かめてください。

図1のように、1次と 2次では線の高さが違います。70% という線は「ほとんど落とせない」線です。3級の 1次なら、30 問のうち落としてよいのは 9 問までで、計算の種類は正負の数から 2次方程式、平方根、式の展開と因数分解まで広く、どれか一つの種類をまるごと落とすと、それだけで線に届かなくなります。60% という線は、2次の問題が文章題や証明を含み、1 問に時間がかかることを前提にした線です。20 問のうち 8 問までは落とせるので、解けない問題を飛ばして、解ける問題を確実に書き切る判断が効きます。
もう一つ、協会の案内の「程度」という言葉を軽く見ないことです。70% 程度、60% 程度という書き方は、問題の難しさによって線が動く余地を残しています。この記事の目安の問題数は、問題数に割合を掛けて出した計算の値であり、協会が公表している合格の点ではありません。目安を 1 問上回る程度を狙うのではなく、1次は 80% 以上、2次は 70% 以上を練習の目標に置くと、当日の線の動きに左右されにくくなります。
合格までの進め方
進め方は四つの段に分けます。図2のように、結果を読む段、1次を固める段、2次を時間内に書く段、免除を使って申し込む段です。順番を変えないことが大切で、2次の練習から入ると、計算の遅さが 2次の時間も食いつぶします。

第一の段は、結果を 1次と 2次に分けて読むことです。通知には 1次と 2次の合否が別々に書かれています。両方に丸があれば合格、片方だけなら「1次合格」か「2次合格」、両方に無ければ次回は両方を受けます。ここで見るのは合否の丸だけではなく、どちらの線にどれだけ足りなかったかです。1次が 70% に届かなかったのなら、計算の種類のどれで落としたのかを、問題用紙に残した自分の答えから拾います。2次が 60% に届かなかったのなら、白紙で出した問題が何問あったのか、途中まで書いた問題が何問あったのかを数えます。
第二の段は、1次を 80% 以上で安定させることです。3級なら 30 問を 50 分で解くので、1 問あたり 1 分 40 秒です。練習では 1 日 10 問を 15 分で解き、答え合わせの後に、間違えた問題だけをその場でもう一度解きます。これを 2 週間続け、週末に 30 問を 50 分で通して解いて、正解数を記録します。24 問以上が 3 回続けば、1次は固まったと見てよいでしょう。計算の速さは量で決まりますが、正確さは「間違えた問題をその日のうちに解き直す」ことで決まります。
第三の段は、2次を時間内に書き切る練習です。3級の 2次は 20 問を 60 分で解くので、1 問 3 分です。文章題と証明が含まれるので、全問を同じ速さでは解けません。練習では 1 日 2 問を 10 分で解き、答えが合っていても、途中の式と言葉を模範の書き方と見比べます。2次で落ちる多くは、答えは出ているのに、式を立てた根拠や図形の性質の名前が書かれていない形です。週末には 20 問を 60 分で通し、14 問以上を目標にします。
第四の段は、片方だけ合格だったときの申し込みです。協会の案内では、1〜5級の 1次または 2次にのみ合格している場合、該当する級の 1次または 2次の免除を申請して受検を申し込めます。申し込みのときに、合格した方の合格証に書かれた合格証番号が要ります。免除で申し込むと、検定料は通常より 1,000 円少なくなります。免除の期限の扱いは協会の案内が変わることがあるので、申し込みの前に協会のページで最新の記載を確かめてください。
1 日の量の例をまとめると、平日は 1次の計算 10 問(15 分)と 2次の記述 2 問(10 分)で 25 分、週末は 1次 30 問(50 分)か 2次 20 問(60 分)のどちらかを通しで解く形です。免除を持っているなら、免除されない方だけに同じ時間を使えます。検定日の 2 週間前には、新しい問題を増やすより、間違えた問題を集めた一覧を解き直す方に時間を回します。
例題で確かめる
合格点の考え方は、問題数に割合を掛ける計算で確かめられます。ここでは 3 問を解いて、目安の出し方と、正解数から割合を出す方法を身につけます。
例題1。3級の 1次は 30 問です。全問題の 70% 程度という基準を、問題数に直すと何問になるでしょうか。
手順は、30 × 0.7 を計算します。30 × 0.7 = 21 なので、21 問が目安です。落としてよいのは 30 − 21 = 9 問までです。ここで「21 問取れば合格」と決めつけないでください。基準は「程度」なので、練習では 24 問(80%)を目標にします。
例題2。準2級の 2次は 10 問です。6 問正解のときと 5 問正解のときの割合をそれぞれ求め、60% 程度という基準と比べてください。
手順は、正解数 ÷ 問題数 × 100 で割合を出します。6 ÷ 10 × 100 = 60 なので 60% で、ちょうど線の上です。5 ÷ 10 × 100 = 50 なので 50% で、線に届きません。問題数が 10 問のときは、1 問の差が 10% の差になります。2次は 1 問の重みが大きいので、空欄を一つ減らすことが、そのまま合否を分けます。
例題3。2級の 1次は 15 問です。70% 程度の目安は何問になるでしょうか。また、10 問正解と 11 問正解の割合を求めてください。
手順は、15 × 0.7 = 10.5 です。問題数は整数なので、10.5 問という正解数はありません。10 ÷ 15 × 100 = 66.7 なので 10 問では 66.7% で、70% に届きません。11 ÷ 15 × 100 = 73.3 なので 11 問では 73.3% で、70% を超えます。目安は 11 問と考えるのが安全です。割り切れない級では、このように「超える方の整数」を目安にします。
この 3 問に共通するのは、割合を問題数に直すときは問題数 × 割合、正解数を割合に直すときは正解数 ÷ 問題数 × 100 という二つの式だけを使うことです。受ける級の問題数を一つ覚えておけば、当日の自己採点でも、線を越えたかどうかをその場で見積もれます。
まちがえやすいところ
一つめは、1次と 2次の正解数を合わせて考えてしまうことです。3級で 1次 25 問、2次 8 問の正解なら、合計は 50 問中 33 問で 66% ですが、この数字には意味がありません。1次は 25 ÷ 30 × 100 = 83.3 で 83.3% なので線を超え、2次は 8 ÷ 20 × 100 = 40 で 40% なので届きません。結果は「1次合格」です。合否は 1次と 2次で別々に決まるので、自己採点も別々に出します。
二つめは、「程度」を正確な合格の点だと思い込むことです。例題で出した 21 問や 12 問は、問題数に割合を掛けた計算の値です。当日の線は協会が決めるので、目安の 1 問上を取ったから合格、1 問下だから不合格、とは言えません。練習の目標は目安より上に置き、当日は目安を数えるのではなく、解ける問題を一つでも増やすことに集中します。
三つめは、片方だけの合格を「不合格」として片づけ、免除を使わないことです。図3のように、1次と 2次の結果の組み合わせは四つあります。両方に丸なら合格、1次だけ丸なら 1次合格、2次だけ丸なら 2次合格、両方に丸が無ければ次回は両方を受けます。1次合格または 2次合格のときは、次に同じ級を受けるときに免除を申し込めるので、合格証は捨てずに保管し、合格証番号を控えておきます。免除を使えば、足りなかった方だけに練習の時間を使えます。

図3の四つの組み合わせのうち、免除が使えるのは右上と左下の二つです。免除の対象は 1〜5級で、算数検定(6〜11級)には 1次と 2次の区別が無いので、免除の仕組みもありません。
確かめの問題
例題と同じ式を使って、別の級で確かめます。計算は紙に書いて、答えを見る前に自分の数字を出してください。
問1。1級の 1次は 7 問です。全問題の 70% 程度という基準の目安は何問でしょうか。また、4 問正解のときの割合を求めてください。
問2。2級の 2次は必須 2 題と選択 3 題で、合わせて 5 題を解きます。60% 程度の目安は何題でしょうか。
問3。3級の 2次が 20 問中 13 問正解で、1次は 70% に届きませんでした。2次の割合と、この結果の扱い、次回の申し込み方を答えてください。
答えと解説
問1の答えは、目安 5 問、4 問正解で 57.1% です。7 × 0.7 = 4.9 なので、超える方の整数の 5 問が目安で、5 ÷ 7 × 100 = 71.4 なので 71.4% です。4 ÷ 7 × 100 = 57.1 なので、4 問では 70% に届きません。問題数が少ない級ほど、1 問の差が大きな割合の差になります。
問2の答えは、3 題です。5 × 0.6 = 3 なので、必須と選択を合わせて 3 題が目安です。選択の問題は、解ける題を選ぶ判断そのものが力のうちなので、全部の題に目を通してから手を付ける順番を決めます。
問3の答えは、2次は 65% で、結果は「2次合格」、次回は 2次の免除を申し込んで 1次だけを受けます。13 ÷ 20 × 100 = 65 なので 60% を超えています。1次が届かなかったので、その級の合格ではありませんが、2次の合格証は次の申し込みで使えます。申し込みのときに合格証番号が要るので、通知と一緒に保管してください。
次に受ける級と入試での扱い
合格したあとの級は、学年の程度に合わせて一つ上を選ぶのが普通ですが、1次と 2次の割合を見てから決める方が確かです。1次が 90% を超え、2次も 70% を超えていれば、次の級の範囲に入ってよい頃合いです。2次が 60% をぎりぎりで越えた形なら、同じ範囲の記述をもう一度固めてから進む方が、次の級の 2次で苦しまずに済みます。入試でどう扱われるかは学校ごとに違い、出願の条件に入れている学校もあれば、参考として見るだけの学校もあるので、志望する学校の募集要項で確かめてください。個別指導では、片方だけ合格の結果を持ってきたお子さまには、落とした方の問題用紙を一緒に見て、計算の種類か記述の形かのどちらで落としたのかを、その級より一つ下の範囲まで戻って確かめます。
まとめ
数検の合格点は点数ではなく割合で、1次は 70% 程度、2次は 60% 程度、算数検定は 70% 程度です。問題数に割合を掛ければ目安の問題数が出て、正解数を問題数で割れば自分の位置が出ます。1次と 2次は別々に決まり、片方だけ合格したときは、その級の免除を次の申し込みで使えます。玄関で開いた紙の片方の丸は、次の検定で両方の丸に変えられます。
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