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受験で緊張しない方法—本番で頭が真っ白になりかけたときの手順|武蔵野個別指導塾

試験開始5分前に頭が白くなりかけたら、鉛筆を置いて息を吐くところから始めます。1分で手を動かし直す順番と、失敗した科目を次へ持ち越さない休み時間の動き方は、紙1枚に収まります。
落ちたくない試験で、緊張をゼロにする手はありません。点を守るのは、緊張したまま動ける手順です。頭が真っ白になりかけたら、次の順に動いてください。1から4までで1分です。
| 順番 | すること | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 鉛筆を置く | 5秒 |
| 2 | 息を長く吐き、3回数える | 15秒 |
| 3 | 時計を見て、残り時間を数字で読む | 10秒 |
| 4 | 問題文の1行目を指で追って読む | 30秒 |
| 5 | 手が動いたら解く。動かなければ印を付けて次の問題へ | すぐ |
よくあるのは、模試の試験開始5分前の席で起きたことが帰り道まで尾を引く、という場面です。問題冊子はもう机の上にあり、監督者の声がどこか遠くに聞こえます。さっきまで言えた公式が出てこない。手のひらが湿って、鉛筆の軸が滑る。斜め前の人の背中だけが、やけに落ち着いて見えます。その日は何とか終えたものの、本番でもあれが来たらと思うと怖くなって、帰りの電車でこの語を打ち込む。探しているのは気休めではなく、あの5分に何をすればいいのかという答えのはずです。
緊張を消そうとすると、鉛筆が止まります
「落ち着け」と自分に命じた瞬間、試験とは別の仕事が1つ増えます。落ち着いたかどうかを判定する仕事です。胸の音を聞き、手の冷たさを確かめ、まだだめだと採点する。その間、問題文は1行も読まれていません。図1の上の列がこの流れで、鉛筆を止めているのは緊張そのものより、緊張を見張っている自分の目です。

図1の下の列は、緊張を追い出さないまま次の動作へ移る流れです。「来た」と心の中で1回だけ言い、あとは決めてある小さな動作に移ります。鉛筆を置く、息を吐く、時計を読む。どれも考えなくてもできる動作だから、頭が白いときでも体が先に動きます。
準備は紙1枚で足ります。これまでの模試で、緊張が自分のどこに出たかを書き出してください。手が冷える、胸が鳴る、同じ行を3回読む、トイレが気になる、周りの鉛筆の音が大きく聞こえる。出方は人によって違い、同じ人ならたいてい似た形で出ます。書いてあれば、本番で手が冷えたときに、それは知らない異変ではなく、いつものあれで済みます。
もう1つ、緊張を準備不足の証拠と読まないでください。「こんなに緊張するのは勉強が足りないからだ」と考え始めると、試験の途中で自分の1年を裁判にかけることになります。その裁判は、答案を出した後でいくらでも開けます。目標も書き換えましょう。「緊張しなかった日」を目標にすると、席に着いた時点でその目標は崩れています。「緊張したまま次の1問へ移れた日」なら、模試のたびに練習できます。
試験開始前の5分は、仕事を割り振って埋めます
何も割り振らないと、頭は勝手にだめだったときの話を始めます。だから5分を1分ずつ5つに切り、図1で言う「次の動作」を先に置いておきます。図2がその割り振りで、下の表が中身です。

| 開始まで | すること | 置いてある理由 |
|---|---|---|
| 5〜4分前 | 鉛筆、消しゴム、時計を模試と同じ位置に置く | 手が覚えている形に戻す |
| 4〜3分前 | 受験番号を受験票と席で見比べる | 数字を読むと、目が自分の内側から外へ出る |
| 3〜2分前 | 息を長く吐き、3回数える | 数えている間は、先の心配を考えずに済む |
| 2〜1分前 | 開いたら最初に解く問題を思い出す | 開始の合図の後で迷わない |
| 1分前〜開始 | 手を膝に置いて合図を待つ | 鉛筆を握りしめたまま待たない |
息を吐けば緊張が消える、とは言いません。欲しいのは、数を数えている15秒だけ、余計な話が頭の中で止まることです。この5分に単語帳や公式のメモを開かないのも同じ理由です。開始前には参考書類をしまうよう指示されるのが普通ですし、最後の5分で知らない語を1つ見つけると、その1語が開始後まで頭に残ります。トイレは、5分前に立つかどうかで迷わないよう、もっと早く行っておきます。
監督者の説明が始まったら、説明を聞くのが最優先です。5分が説明で削られても慌てないでください。図2の赤い括弧の2つ、息を吐くことと1問目を思い出すことは、手も目も使わないので、説明の切れ目でもできます。机に置ける物や配られた冊子の扱いは試験ごとに決まりがあり、共通テストなら受験票と一緒に必ず読む『受験上の注意』が最優先、都立なら東京都教育委員会の実施要綱と受検票が最優先です。私立は各校の募集要項で確かめてください。
最初の問題は、いちばん確実に取れる型から入ります
開始の合図の後、最初の1問で手が動くかどうかで、その後の進み方が変わります。全体を30秒だけ見渡し、問題の数と、書いてあれば配点を確かめたら、いちばん重い問題ではなく、いちばん確実に取れる型から入ってください。配点の大きい問題から入ると、詰まったときに失う時間も焦りも大きくなります。
選ぶ基準は3つです。読み始めて30秒で解き方の見当がつくこと。途中で詰まっても失うものが小さいこと。過去問でいつも取れていること。科目ごとの例は次の表のとおりですが、問題の形は試験によって違うので、自分の受ける試験の過去問で確かめて決めます。
| 科目 | 最初の1問の例 |
|---|---|
| 数学 | 計算だけで終わる小問 |
| 英語の読解 | 語句や短い文の問題。無ければ短い文章の大問 |
| 国語 | 漢字や語句の問題。無ければいつも最初に解く大問 |
| 理科と社会 | 用語を答える問題、表を読むだけの問題 |
| 英語の聞き取り | 順番は選べないので、音声が始まる前に最初の設問を読む |
順番を決めるのは本番の朝ではなく、過去問を解いている今です。本番で初めて試す順番は、作戦ではなく賭けです。いつも1番から解いて点が取れている人は、変える理由がありません。そのまま1番から入り、1番が重かったときだけ飛ばすと決めておけば足ります。
マークシートの試験で順番を変えるときは、解答欄のずれに気を付けてください。飛ばした問題があると、次の答えを1つ上の欄に塗る事故が起きます。1問塗るたびに、問題番号と解答欄の番号を指で合わせる。手間は数秒で、防げる損は科目ごと崩れるほど大きいものです。手が冷えて焦っている日ほど、この数秒を省かないでください。
手が止まったら、解こうとする前に鉛筆を置きます
頭が真っ白になりかけると、つい鉛筆を握り直して同じ行を読み続けます。これがいちばん時間を失う動きです。図3の順に動いてください。

鉛筆を置くのが最初なのは、「まだ解いている」という形をいったん終わらせるためです。次に息を長く吐いて3回数え、時計を見て「残り38分」のように数字で読みます。ぼんやり時間がないと感じているのと、38分あると読むのとでは、次の判断がまるで違います。それから問題文の1行目に指を当て、指の速さで読みます。目だけだと文字が滑る日でも、指は滑りません。条件と数字には線を引きます。
ここまでが5秒、15秒、10秒、30秒で、合計1分です。60分の試験なら、1分使っても残りは59分あります。固まったまま5分過ごせば残りは55分で、しかも1点も増えていません。1分を惜しむ理由はどこにもありません。
1分たって手が動いたら、そのまま解きます。動かなければ、その問題は今の自分の手に余ると認めて、問題冊子の番号の横に印を付け、次の問題へ移ります。印は問題冊子にだけ付け、解答用紙には残さないでください。飛ばすのは負けではありません。合計点を守るのは、解ける問題を先に取り切ってから戻る順番です。
戻る時刻も先に決めておきます。たとえば終了の10分前になったら、印の付いた問題のうち条件がいちばん短いものを1つ選んで戻り、最後に解答欄に空きがないかを確かめます。2回目の真っ白が来ても、やることは同じです。鉛筆を置くところからやり直してください。手順は何回使っても減りません。
失敗した科目は、次の科目の席に持ち込みません
1つの科目で失敗したと感じたとき、いちばん危ないのは次の科目です。終わった科目の点はもう動かないのに、次の科目の点はこれから決まります。しかも手応えはあてになりません。難しいと感じた問題が周りにとっても難しかったのか、自分だけが読み違えたのか、試験場の中で判定する材料は無いからです。
休み時間は3段で動きます。
- 手元に問題冊子が残る試験なら、閉じてかばんにしまう。開いたまま見返さない。
- 答え合わせの輪から離れる。「あれ何にした」と聞かれたら「あとで」で済ませ、トイレか自分の席へ向かう。
- 次の科目で最初に解く問題を思い出す。前の科目の反省は、その日の全科目が終わってから夜に1回やれば足りる。
時間の見通しを持っておくと動きやすくなります。2027年の共通テストなら、1月16日の国語の終了が14:30で、次の英語リーディングの開始が15:20、間は50分です。1月17日の数学①は14:10に終わり、数学②は15:00に始まるので、ここも50分です。この中には席に戻る時間や説明を聞く時間も入るので、自由に使えるのはもっと短いと考え、試験場の案内で確かめてください。
試験の途中で、前の科目のあの1問がふと頭に浮かぶことがあります。そのときは図3の最初に戻って鉛筆を置きます。浮かんだこと自体は失敗ではありません。息を吐いて顔を上げれば、目の前の問題文の1行目はまだ読まれるのを待っています。
よくある質問
模試では平気なのに、本番だけ緊張するのはなぜですか
模試には次の回がありますが、本番の席にはそれがありません。賭けているものが違うのだから、緊張の大きさが違って当然です。差を埋めるには、模試を本番に見立てて使います。図2の割り振りと図3の手順を、次の模試から実際に通してください。本番で初めて使う手順は、白くなった頭からは出てきません。
手が震えて字が書けないときはどうしますか
鉛筆を置いて、手を握って開く動きを何度か繰り返します。そのうえで、字をきれいに書くのをあきらめてください。答案の字は採点する人が読めれば足ります。マークシートなら枠の中が濃く塗れていれば十分で、形を整える時間のほうがもったいない。震えが止まってから書くのではなく、震えたまま書き始めるのが手順です。
緊張でおなかが痛くなる、眠れないときはどうしますか
試験中に具合が悪くなったら、我慢せず手を挙げて監督者に伝えます。これは負けでも迷惑でもなく、試験の決まりの中にある動きです。試験の何日も前から眠れない、食べられない状態が続くときは、かかりつけの医師か学校の相談窓口に相談してください。
親は当日の朝に何と言えばいいですか
「緊張しないでね」は言わないでください。お子さまに、消せないものを消す仕事を渡すことになります。「帰りは何時ごろになりそう」のような事実の話で十分です。お子さまが手順を紙に書いているなら、「あの紙、持った」と聞く程度にとどめます。
チェック表
印刷して、試験の前の晩に上から確かめてください。試験場に持ち込むかどうかは試験の決まりに従い、開始前にはしまいます。
| 確認 | いつ | 内容 |
|---|---|---|
| □ | 前の晩まで | 緊張の出方を紙に書いた |
| □ | 前の晩まで | 図3の手順を模試か過去問で通した |
| □ | 前の晩まで | 科目ごとに最初の1問の型を決めた |
| □ | 前の晩まで | 残り時間を読むための時計(時計の機能だけのもの)を用意した |
| □ | 着席まで | トイレを早めに済ませた |
| □ | 5〜4分前 | 鉛筆、消しゴム、時計をいつもの位置に置いた |
| □ | 4〜3分前 | 受験番号を受験票と席で見比べた |
| □ | 3〜2分前 | 息を長く吐いて3回数えた |
| □ | 2〜1分前 | 最初に解く問題を思い出した |
| □ | 1分前から | 手を膝に置いて合図を待った |
| □ | 試験中 | 止まったら鉛筆を置き、時計を数字で読んだ |
| □ | 試験中 | 飛ばした問題の印は問題冊子にだけ付けた |
| □ | 試験中 | 問題番号と解答欄の番号を1問ごとに合わせた |
| □ | 休み時間 | 終わった科目の答え合わせの輪から離れた |
| □ | 休み時間 | 次の科目の最初の1問を思い出した |
今夜できることと個別指導で確かめること
今夜できることは2つです。1つ目は、これまでの模試で緊張がどこに出たかを紙に書き、その下に冒頭の表の5つの動作を書き写すこと。2つ目は、過去問を1問だけ開いて、鉛筆を置くところから1分の手順を実際に通し、残り時間を声に出して読んでみることです。頭で知っている手順と、一度体を通した手順は別物です。
個別指導では、模試の答案で手が止まった問題を1問選び、止まった原因が知識の穴か、読み違いか、時間の焦りかを切り分けます。知識の穴だったときは、その問題の1つ手前の単元まで戻って確かめます。
まとめ
緊張は、落ちたくない試験の席に座れば必ずついてきます。追い出す方法を探すのはここで終わりにして、手順を紙1枚に書き、模試で一度通してください。5分前の席で監督者の声が遠くなっても、斜め前の背中がどれほど落ち着いて見えても、その紙の1行目はいつも同じです。
頭が真っ白でも、鉛筆は置けます。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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