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受験生の風邪とインフルエンザ—直前期の予防と、かかったときに確かめること|武蔵野個別指導塾

体温計が高い数字を示した朝は、書く、分ける、電話する、確かめるの順に動きます。共通テストの追試験は1月23日・24日、都立の追検査は3月9日。電話先は紙に書き、洗面所に貼っておいてください。
受験生の風邪とインフルエンザは、熱が出てから考え始めると、電話番号を探すだけで朝が終わります。先に決めておくことは、時期ごとに次のとおりです。
| いつ | すること |
|---|---|
| 熱が出る前 | 手洗い・換気・睡眠を家族全員の決まりにする。電話先を紙1枚に書き、洗面所に貼る |
| 熱に気づいた朝 | 時刻と体温を書く。部屋を分ける。医療機関に電話する。試験の窓口に確かめる。この順に動く |
| 試験を受けられないとき | 共通テストは1月23日・24日の追試験、都立の学力検査は3月9日の追検査。どちらも手続きが要るので、待たずに連絡する |
熱やだるさがあるときは、かかりつけなどの医療機関に電話で相談して受診し、息が苦しい・水分がとれない・呼びかけへの反応が鈍いといった様子があれば、救急の窓口も含めて急いで連絡してください。
よくあるのは、1月の朝の洗面所で、受験生が体温計の小さな画面を黙って見つめている、という場面です。ゆうべから喉が少し痛かった。測り直しても、いつもより高い数字が消えません。台所からは弁当箱を置く音がして、親はまだ何も知りません。本人がまず思うのは体のことではなく、今日の過去問の予定です。次に思うのが、言えば大ごとになるという計算です。そうして体温計をそっとケースに戻します。直前期の風邪でいちばん高くつくのは、この黙っている時間です。熱そのものは止められなくても、黙っている時間は家の準備で消せます。
予防は本人の根性に任せず、家の決まりにする
風邪もインフルエンザも、受験生がひとりで気をつけて防げるものではありません。親の職場から、きょうだいの教室から、混んだ電車から、家の中へ入ってきます。本人がどれほど手を洗っても、同じタオルで家族が手を拭いていれば、その努力は洗面所で途切れます。だから直前期の予防は、本人への注意ではなく、家族全員の決まりとして置きます。決まりは少ないほど続くので、次の5つに絞ります。
| 決まり | 具体的に | 理由 |
|---|---|---|
| 手洗い | 帰宅したら最初に洗面所へ。食事の前にもう一度。家族全員で | ドアノブや食卓を通してうつる道を減らす |
| タオル | 受験生の分を別にする。使い捨ての紙でもよい | 湿ったタオルの共用は、いちばん見落とされる |
| 換気と湿り気 | 寒い日は短く、回数で窓を開ける。喉がひりつく部屋には湿り気を足す | 同じ空気の中に長くいる時間を減らす |
| 睡眠 | 勉強を増やすときに、寝る時間から削らない | 寝不足が続くと体調を崩しやすいとされる |
| 食事 | 普段どおり。急に何かを足したり抜いたりしない | 慣れない物でお腹の調子を崩すほうが困る |
外では、混んだ電車の中と人の多い教室でマスクを使い、電車の時間を少しずらせる日はずらします。予防接種を受けるかどうかは各家庭の判断ですが、受けるなら、効き始めるまでに日数がかかるとされるので、試験の直前に駆け込む形は避けます。どれも、やれば防げるという約束ではありません。減らせるのは、かかる確率と、家の中で次々に広がる確率です。
もう1つ、決まりに必ず入れるのが「熱が出たら隠さず言う」です。言っても怒らない、予定が崩れても責めない、と親のほうから先に言っておきます。最初の場面で体温計をケースに戻させないのは、石けんではなくこの一言です。
熱に気づいたら、勉強の予定より先に4つ動く
図1のように、動く順番は4つです。最初は書くことです。測った時刻と体温、喉・せき・だるさがいつからあるか、学校や家に同じ症状の人がいるか。これを紙に書きます。熱のある頭は、あとから聞かれても「いつからだったか」を正確に思い出せません。次は分けることです。受験生の部屋を決め、タオルと食器を別にし、食事の時間をずらします。風邪かインフルエンザかわからない段階でも、ここは先に動いてかまいません。

3番目が電話で、体のことの判断はここで医療機関に預けます。伝えるのは、受験生であること、試験の日、いつから何度あるかの3点です。試験の日を先に言っておくと、書類が要るかもしれないという話まで一度で済みます。検査をいつ受けるか、家にある薬を使ってよいかも、自分たちで決めずにこの電話で聞く項目に入れます。
4番目は、試験の窓口への確認です。試験がまだ先なら急ぎませんが、日が近いなら、診察の結果を待つ間に受験票や募集要項を出し、問い合わせ先の電話番号と受付の時間を見ておきます。診察が終わってから探し始めると、受付が閉まっていることがあります。
この4つが終わるまで、今日の勉強の予定は考えません。熱のある頭で過去問を解いても、丸つけの結果はあてになりません。悪ければ落ち込み、良くても翌日の体力を削っています。消えた予定は、熱が下がってから組み直せます。ここで無理をして長引かせると、組み直す日そのものが遠のきます。
試験を受けるかは、問いを3つに切ってから聞く
図2のように、問いを切ってから聞きます。1人に全部を聞いても、誰も答えられないからです。医師に「追試験はありますか」と聞いても答えは出ず、担任の先生に「この熱で受けてよいですか」と聞いても答えは出ません。

体の問いは、受けられる状態か、周りにうつす状態かです。答えの材料は医師の見立てにあります。インフルエンザには学校を休む期間の決まりがあり、試験ごとの扱いも別にあるので、本人の「受けたい」だけでは決まらないことがあります。
仕組みの問いは、別室があるか、別の日があるか、要る書類は何かです。これは試験を実施する側にしか答えられません。窓口は試験ごとに違います。
| 試験 | 聞く先 |
|---|---|
| 共通テスト | 受験票に書かれた問合せ先の大学 |
| 都立高校 | 在籍している中学校の先生と、受検票の案内 |
| 私立高校 | 在籍している中学校の先生と、受験校の入試の担当 |
| 私立中学・大学の個別試験 | 受験校の入試の担当(募集要項の連絡先) |
決める問いは最後に残ります。材料がそろったら、本人と親で決めます。親だけで決めると、終わったあとで本人が納得できません。本人だけで決めると、無理をする側に倒れがちです。受けると決めた日も、引き返す線を先に話しておきます。「試験場に着いてつらければ監督者に伝える」「帰りは迎えに行く」のように、具体的に。どちらを選んでも、もう一方を選んでいたらどうなったかは誰にも確かめられません。決めた理由を家族で言葉にしておけば、あとから自分を責める材料は減ります。
追試験と追検査は、あると思い込まず試験ごとに確かめる
本番と、受けられなかったときの日程を並べると次のようになります。
| 試験 | 本番 | 受けられないときの日程 |
|---|---|---|
| 共通テスト | 2027年1月16日(土)・17日(日) | 追試験 2027年1月23日(土)・24日(日) |
| 都立の学力検査(第一次募集) | 2027年2月21日(日)、発表 3月1日(月) | インフルエンザ等の追検査 3月9日(火)、発表 3月12日(金) |
| 都立の推薦 | 2027年1月26日(火)・27日(水)、発表 2月2日(火) | 扱いを実施要綱で確かめる |
| 東京の私立高校 | 推薦は例年1月22日以降、一般は例年2月10日以降 | 学校ごとに違う |
| 東京の私立中学 | 例年2月1日から(2027年2月1日は月曜日) | 学校ごとに違う |
共通テストを欠席するしかないときは、受験票に書かれた問合せ先の大学へすぐ電話し、追試験を申請します。申請しなければ、翌週の試験は自動では回ってきません。要る書類まで含めて、受験票と一緒に必ず読む『受験上の注意』が最優先と覚えてください。都立は東京都教育委員会の実施要綱と受検票が最優先で、まず中学校の先生に伝えて手順を聞きます。
図3のように、同じ物差しで並べると、追いかける日までの間隔の違いが見えます。共通テストの追試験は本試験の翌週の土日です。本試験の前日に熱が出ると、この1週間は短い。「追試験があるから休める」とだけ考えず、その日までに体が戻るかどうかも決める材料に入れます。都立の追検査は学力検査の2週間あまり後で、発表は3月12日までずれます。

ここで見落としやすいのが、併願した私立の入学手続きです。締切が3月12日より前だと、追検査の結果を待たずに手続きを迫られます。締切を募集要項で見て、中学校の先生に早めに伝えます。私立には共通の追いかける日がありません。別室で受ける、別の回に振り替えるといった扱いは学校ごとに違うので、募集要項を読み、載っていなければ入試の担当に電話で聞きます。1校を受けられなかったときは、残りの受験校の日程を紙に並べ直すところから始めます。
家族の動きは、熱が出る前に役を割っておく
朝の洗面所で決めようとすると、全員が同じことをして、誰もしないことが残ります。役は3つで足ります。
| 役 | すること | 前もって持っておく物 |
|---|---|---|
| 連絡の役 | 医療機関と試験の窓口へ電話し、言われたことを書く | 受験票の控え、募集要項、電話先の紙 |
| 世話の役 | 水分と食事を部屋の前まで運ぶ。洗濯を分ける | 受験生用のタオル、マスク、飲み物 |
| 移動の役 | 医療機関と試験場への送り迎え | 経路と、動ける人の予定 |
連絡の役をお子さまにさせないことが肝心です。熱のある本人が窓口の説明を聞いてメモを取るのは無理があります。だから受験票の置き場所と、そこに書かれた問い合わせ先は、親も今のうちに紙で持っておきます。
親が1人で動く家では、3つの役が1人に集まります。祖父母や親しい人の連絡先を紙に足し、弁当と送り迎えの代わりを1つずつ決めておきます。3月9日は火曜日、2027年2月1日は月曜日で、入試や追いかける日が平日に当たることもあります。休みを取るかもしれないと職場へ早めに話しておくと、当日の電話が1本減ります。
家族が先に発熱したときは、図1の「分ける」を逆向きに使います。部屋を移るのは熱のある人のほうです。受験生の勉強場所はできるだけ変えず、食事の時間をずらし、洗面所のタオルを確かめます。最後は言葉です。「なんでこんな時に」「気が緩んでいたのでは」は、言った瞬間に次の熱を隠させます。最初の一言は「言ってくれて助かった」で足ります。
よくある質問
受験生が風邪をひいたら、勉強は休むべきですか
熱やだるさがある間は休みます。横になって単語をめくるのも、つらければやめます。熱が下がって起きていられるようになったら、計算や単語のように、短くて終わりが見える物から戻します。失った時間を夜に取り戻そうとすると、ぶり返して予定がまた消えます。
熱があるのに試験を受けてもよいのですか
本人の気持ちと親の判断だけでは決まりません。朝に熱が少し下がって見えても、それだけで決めず、医師の見立てと試験の窓口の決まりがそろうのを待ちます。受けると決めて試験中につらくなったら、我慢せず手を挙げて監督者に伝えます。脱ぎ着しやすい上着で行くのも、その日の備えです。
普通の風邪でも追試験や追検査は使えますか
自分で線を引かず、窓口に聞きます。共通テストは「やむを得ず欠席するとき」に申請する形で、都立の追検査は「インフルエンザ等」とされています。普通の風邪がそこに入るかどうかを、家庭の思い込みで決めないでください。たぶん使えるだろうと休んでから確かめる順番が、いちばん危険です。
家族がインフルエンザになったら、受験生は学校を休むべきですか
受験生に症状がないときの扱いは、学校ごとに決まりが違います。担任の先生に家族の状況を伝えて聞きます。試験まで日が近ければ、受験校の窓口にも同じことを聞いておきます。お子さまには「喉の違和感でも言ってほしい」と伝え、その日からの体温を紙に書き足します。
チェック表
印刷して、電話先の紙と一緒に洗面所に貼ってください。□へ印を入れながら使います。
| いつ | 印 | 確かめること |
|---|---|---|
| 熱が出る前 | □ | 医療機関の電話番号と受付の時間を紙に書いた |
| 熱が出る前 | □ | 試験ごとの窓口の電話番号を紙に書いた |
| 熱が出る前 | □ | 受験票の置き場所を親も知っている |
| 熱が出る前 | □ | 受験生のタオルを別にした |
| 熱が出る前 | □ | 「熱が出たら隠さず言う」を家族で決めた |
| 熱が出る前 | □ | 連絡・世話・移動の役を決めた |
| 熱に気づいた朝 | □ | 測った時刻と体温を書いた |
| 熱に気づいた朝 | □ | 喉・せき・だるさがいつからかを書いた |
| 熱に気づいた朝 | □ | 受験生の部屋とタオルと食器を分けた |
| 熱に気づいた朝 | □ | 受験生であることと試験の日を電話で伝えた |
| 熱に気づいた朝 | □ | 聞いたことと、電話の相手の名前を書いた |
| 受けられないとき | □ | 窓口に連絡し、申請の手順と要る書類を確かめた |
| 受けられないとき | □ | 共通テストなら1月23日・24日、都立なら3月9日を家族の予定に入れた |
| 受けられないとき | □ | 併願校の手続きの締切と3月12日の前後を確かめた |
| 受けられないとき | □ | 残りの受験校の日程を並べ直した |
今夜できることと個別指導で確かめること
今夜できることは2つです。1つ目は、チェック表の電話先を紙1枚に書き、洗面所の体温計の隣に貼ることです。医療機関、試験ごとの窓口、受験票の置き場所の3つが書いてあれば足ります。2つ目は、夕食の席で「熱が出たら隠さず言う。言っても誰も怒らない」と声に出して決め、受験生のタオルを今夜から別にすることです。熱で休んだあとの個別指導では、抜けた日の予定をそのままやり直さず、解けなくなった問題を見て、1つ前の単元の基本問題まで戻って手が動くかを確かめます。動けば先へ進みます。
まとめ
直前期の熱は、どれだけ気をつけていても来ることがあります。来たあとで家が止まるかどうかは、来る前に書いた紙1枚と、交わした約束1つで変わります。追試験も追検査も、手続きをした人にだけ開く道で、待っていても向こうから案内は来ません。だから今夜のうちに、本番の日付と窓口の電話番号を書いてください。洗面所に貼った紙1枚が、あの朝の沈黙を終わらせます。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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