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【中学受験国語】読書と読解力を図解で総まとめ—読書の効果と限界 本の選び方 読み方の工夫|武蔵野個別指導塾

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本は読めるのに設問で迷う理由を、読書と答案づくりの違いから整理します。学年別の本選び、音読と要約の図、自作例題を通して、家庭で本文を根拠に話す練習を始められます。

よくあるのは、学習発表会の練習の合間の音楽室で、本を読んでいたお子さまが「この子の気持ちはわかる」と話すのに、「どの言葉からそう考えたの」と聞かれると、ページを行き来して黙ってしまうという場面です。お話を楽しめていないわけではありません。人物への共感と、文章を根拠に説明することの間に、まだつながっていない手順があるのです。

本を読むと、知らなかった言葉や、自分とは違う人のものの見方に出会えます。ただし、たくさん読めば、そのまま設問に合う答えを書けるとは限りません。読書で得た経験を読解に生かすには、「何が書かれているか」と「自分はどう感じたか」を分け、必要なところへ戻る練習も必要です。

ご家庭でできるのは、読了した冊数を増やすことだけではありません。今のお子さまに合う本を選ぶ、短い一節を声に出す、内容を1文で伝えるなど、読み方を少し変える方法があります。読書の楽しみを保ちながら、本文に確かめる場所を見つけていきましょう。

この単元で身につけること

これまでに学んだ主語と述語、指示語、段落の要点、人物の心情の読み取りは、1冊の本を読むときにも使えます。すべてを毎回点検する必要はありません。その日の1か所を丁寧に読むことで、すでに習った読み方を実際の文章に結びつけます。

基本の考え方

読書で育てる部分と、別に練習する部分

読解力とは、文章に書かれた内容や関係を読み取る力です。国語の問題では、それに加えて「何を答えるよう求められているか」を読み、答える範囲や形を決めることも必要になります。「本が好き」と「記述問題の条件を守れる」は、同じことを表していません。

読書の中では、言葉を前後の内容と結びつけて読む機会があります。たとえば、人物が「ためらう」と書かれ、その直後に「扉の前で手を止めた」と続けば、決めかねてすぐには行動できない様子を、具体的な動きとつなげて受け取れます。同じ語に違う場面で出会えば、その語が使われる範囲も確かめられます。ただし、見慣れただけで意味を説明できるとは限らないので、必要な語は辞書でも確かめます。

また、物語を読み進めるには、人物、場所、時間の変化を追う必要があります。説明的な文章なら、何を説明しているのか、どの例がどの考えを支えるのかを整理します。こうした読み方は、読解問題で本文を理解するときにも使います。読書はそれらを使う機会になりますが、読んだ量だけで理解の深さを決めることはできません。

一方、理由を問う設問なのに出来事だけを書いたり、指定された語を使い忘れたりする誤りは、本を読むだけでは点検できません。問題演習では、設問を読み、「理由を答える」「本文から抜き出す」「自分の言葉で説明する」などの要求を区別して練習します。内容がわかっている場合でも、答えの作り方を別に確かめる必要があるのです。

図1のように、読書で出会った言葉や内容を、本文の確認を通して答案につなげます。中央の「本文で確認」を省くと、知っている話に似ているという理由だけで答えを決めてしまいます。物語の展開を予想する楽しさはあっても、設問への答えを確定するときは、予想と実際の記述を分けます。

図1 読書で得た言葉や内容を本文の確認から答案へつなぐ流れ

学年を目安にしながら、本の中身で選ぶ

本選びの出発点は、お子さまが「何について読みたいか」です。生き物の仕組みを知りたいのか、友達同士の出来事を読みたいのかでは、入りやすい文章が違います。題名や表紙で候補を見つけたら、冒頭や目次だけでなく、中ほども少し読んでみます。最初の数ページが読みやすくても、途中から説明や人物関係が複雑になる本があるためです。

小学4年生の目安は、場面の区切りが見つけやすく、だれが何をしたかを追いやすい文章です。短い章に分かれた物語や、関心のあるものを見出しごとに説明する本なら、ひとまとまりを読み終えて内容を確かめやすくなります。挿絵やふりがながあることは、選ばない理由にはなりません。言葉を読む負担を調整しながら、話の筋や説明を追えるかを見ます。

小学5年生では、人物によって考え方が違う物語や、理由と具体例を組み合わせた説明的な本も候補になります。「だれにとって困ったことなのか」「この例は何を説明しているのか」と、関係をたどれるかが目安です。長い本へ一度に移る必要はありません。短くても考えの対比がある文章を丁寧に読む選び方があります。

小学6年生では、心情が直接書かれていない場面や、身近な例から広い話題へ進む文章にも取り組めます。ただし、難しい本を1冊読み切ること自体を目標にしすぎないようにします。練習したい読み方が使える部分を選ぶことと、気軽に楽しめる本を読むことを両立させてかまいません。学年は難度を考える手がかりであり、本を選ぶ資格を決めるものではありません。

試し読みの後は、知らない漢字の数だけでなく、「だれの話か」「何について説明していたか」を尋ねます。そこがつかめていて続きを知りたいなら、少し難しい語があっても読み進める候補になります。逆に、1文ごとに立ち止まり、何が起こったかを追えないなら、短い文章や説明の少ない本へ戻ります。合わなかった本をいったん置くことも、選ぶ力の一部です。

音読と要約を、内容の確認に使う

音読は、目で見た文字を声に出して読むことです。読み飛ばした語や、切れ目を取り違えた箇所に気づく手がかりになります。「弟が、兄の持っていた箱を開けた。」なら、箱を開けたのは弟で、持っていたのは兄です。途中で息を継いでも、「弟が」と「開けた」のつながりは変わりません。上手に声を出せたかに加え、動作をした人を確認すると、文の理解につながります。

声に出せても内容がつかめていないことはあります。反対に、音読が滑らかでなくても、内容を理解していることもあります。読み方の様子だけで判断せず、読んだ後に短い問いを添えます。読み直す範囲は、つまずいた文と、その意味を確かめるために必要な前後で十分です。最初から何度も読み直させるより、どこを確かめるかを決めて取り組みます。

要約は、文章の中心となる内容を、元の意味を変えずに短くまとめることです。物語なら、その範囲の大事な出来事や変化を残します。説明的な文章なら、中心となる説明や考えと、それを理解するために必要な関係を残します。どちらも、印象に残った1文を抜き出すだけで要約になるとは限りません。

「おもしろかった」は感想で、「主人公が失敗を認め、友達に助けを頼んだ」は内容のまとめです。感想に正直な気持ちを書くことと、要約に本文の中心を残すことは、どちらも意味があります。目的を分けると、読書のたびに立派な感想文を書こうとして手が止まることも避けやすくなります。

例題で解き方を確かめる

例題1 音読の後に、指示語を確かめる

次の文章を声に出して読み、問いに答えましょう。

葵は、窓辺に置いた鉢の土に指を触れた。土は乾いていた。そこで、じょうろに水をくみ、土がしめるまで注いだ。その後、じょうろを棚へ戻した。

問い:「その後」は、何をした後を指しますか。文中の言葉を使い、「〜後。」の形で答えましょう。

  1. 問われている言葉を確認します。「その後」は時間の前後をつなぐ言葉なので、前にある出来事を探します。人物の名前や物の名前だけを答えても、何の後なのかを説明できません。
  2. 直前の文で、最後まで行った動作を確かめます。葵は水をくむだけでなく、土がしめるまで注いでいます。音読では「くみ、」で文を終わりと受け取らず、「注いだ。」までをつなげます。
  3. 指す内容を入れて読み直します。「土がしめるまで水を注いだ後、じょうろを棚へ戻した」とすれば、出来事の順番が通ります。土を触った直後とすると、その間の水やりが抜けてしまいます。

答えを考えるときは、動作をした人が葵であることも確認します。「じょうろ」が動作をするのではなく、葵がじょうろを使っています。主語が毎回書かれていない文章でも、だれの動作が続いているかを保って読むことが必要です。

答え:土がしめるまで水を注いだ後。

例題2 本文の変化を、1文にまとめる

次の文章を読み、問いに答えましょう。

健は、工作の船が水に浮かばず、机の下に隠した。妹が「底に小さな穴があるよ」と言った。健は船を取り出し、穴をふさいで、もう一度水に置いた。今度は浮いた。健は妹に礼を言い、次は帆を付けようと材料を探し始めた。

問い:健の行動の変化を、きっかけがわかるように1文でまとめましょう。「妹の指摘をきっかけに」を使ってください。

  1. 最初と最後の行動を比べます。最初は船を隠し、最後は帆を付けるための材料を探しています。あいだの出来事をすべて並べる前に、どんな変化をまとめるのかを決めます。
  2. 変化のきっかけを押さえます。妹が穴の存在を伝え、健がそこをふさぐと船が浮きました。「妹の指摘」と「直して浮かべたこと」を結びつけると、なぜ次の工作へ向かったかが伝わります。
  3. 中心から外れる細部を調整します。「机の下」という場所や妹の発言の全文は、そのまま残さなくても行動の変化を説明できます。一方、最初に船を隠したことまで消すと、変化の前後が見えにくくなります。
  4. 条件と本文を照らします。指定の言葉が入っているか、1文になっているかを確認します。「妹にほめられたから」「必ず大会で勝つため」など、本文にない理由や目的は足しません。

図2のように、前の行動、きっかけ、後の行動を順に置くと、何を残すかが見えます。この図は、出来事の関係を整理したものです。物語全体をいつも3つの箱に収めるという決まりではなく、この場面の変化をまとめるために使います。

図2 船を隠した健が妹の指摘を受けて工作を再開する変化

「健は工作が好きだと思った」は読んだ人の感想になり、この問いへの答えには足りません。また、「船に穴があり、ふさぐと浮いた」だけでは船の状態の説明に偏ります。問われているのは健の行動なので、健がどうしたかが文の中心になるようにまとめます。

答え:船を隠した健は、妹の指摘をきっかけに穴をふさいで船を浮かべ、さらに帆を付けようと材料を探し始めた。

例題3 会話を手がかりに、考えの範囲を守る

次の文章を読み、問いに答えましょう。

本を選ぶとき、私は表紙だけで決めず、中ほども少し読む。気になる題名でも、説明が難しくて内容を追えないことがあるからだ。知らない言葉があっても、何の話かがつかめ、続きを知りたいなら、その本を選ぶ。選ぶ目安は、難しい言葉が全くないことではなく、内容を追いながら関心を持って読めることである。

問い:この文章の考えに合うものを、ア〜ウから1つ選びましょう。

  1. 中心の考えを探します。最後の文は「選ぶ目安は」と述べ、判断の基準を示しています。その前の具体的な選び方も、最後の文と合わせて読みます。
  2. 選択肢を部分に分けて照合します。アの「全ての言葉を知っている」は、知らない言葉があっても選ぶ場合があるという本文と合いません。1語でも知らなければ選べない、という決まりにはなっていません。
  3. イの前半と後半を別々に確認します。本文は「表紙だけで決めず」であり、表紙を手がかりにすること自体は否定していません。また、「どんなに難しくても最後まで」という条件は書かれていません。似た語があるだけで選ばないようにします。
  4. 残った選択肢にも根拠を求めます。ウの「中身を少し読む」「話を追える」「続きを知りたい」は、本文に対応する内容があります。ほかを消せたことだけでなく、選んだ理由を本文で確かめます。

家庭でこの文章を話題にするときも、「難しい本を読むべきだと思うか」と先に意見を尋ねると、本文の考えと本人の意見が混ざりやすくなります。まず本文の基準を確かめ、その後に自分ならどう選ぶかを話すと、2つを区別できます。

答え:ウ。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 冊数を、そのまま理解の証拠にする

誤った書き方:「今月は3冊読んだから、理由を説明する問題もできるようになった。」これは、読んだ量から、まだ確かめていない力まで結論づけています。3冊を読み終えたことは読書の記録ですが、理由を説明できるかは、本文と問いを使って確かめる必要があります。

正しい書き方:「今月は3冊読んだ。理由を説明するときは、原因の書かれた箇所へ戻って確かめる。」このように、行ったことと、次に確かめることを分けます。冊数の記録を残す場合も、理解の判定を兼ねさせる必要はありません。読み終えたうれしさはそのまま受け止め、学習として確認するのは短い1場面に絞れます。

読書量が少ない場合も、冊数だけで読解が苦手だと決めません。短い文章で指示語をたどれるか、理由を示せるかを見れば、今使える読み方が見えてきます。読書の習慣づくりと、つまずいた箇所の練習は、別々に計画できます。

誤り2 自分の経験を、本文の理由として書く

誤った書き方:「健は工作が嫌いなので、船を隠した。」船が浮かばず隠したことは本文にありますが、工作全体を嫌っているとは書かれていません。自分なら失敗すると嫌になる、という感覚だけで、人物の性格や好みまで決めることはできません。

正しい書き方:「健は、船が水に浮かなかったため、船を隠した。」問いが心情を求めるなら、隠した行動と前後の内容から、がっかりした気持ちなどを検討します。ただし、行動の変化を問う例題2で、気持ちの説明だけを長く書いても答えは完成しません。本文に合うことと、問いに答えることの両方を確かめます。

図3のように、本文で確かめられることと、自分の経験から考えたことをいったん別の箱へ置きます。感想の会話では両方を話してかまいませんが、本文を根拠に答える場面では、左の箱から説明を作ります。「私もそう感じた」と「人物がそう感じた」は、主語が違うのです。

図3 本文で確かめる事実と自分の経験から生まれる感想の区別

誤り3 音読が終われば、内容も理解したと考える

誤った書き方:「つかえずに読めたので、指示語も全部わかった。」音が滑らかに続くことと、「それ」「その後」が何を指すかを説明できることは別です。すらすら読めた場合でも、動作をした人や文どうしの関係を取り違えていることがあります。

正しい書き方:「音読の後、『その後』を具体的な出来事に置き換えて、意味が通るか確かめた。」読む様子の評価から、内容を確認した記録へ変えます。お子さまが答えられなかった場合は、音読の回数を増やす前に、直前の文の述語を一緒に探します。何を確かめるかが定まれば、読み直しの目的もはっきりします。

ここで手が止まるなら、止まった単元まで一緒に戻ります。学年別個別指導コース/お問い合わせ

練習問題

練習1 動作をした人を読む

直は、姉から借りた本を机に置いた。姉が描いたしおりを、その本にはさんだ。

問い:しおりを描いた人と、本にはさんだ人をそれぞれ答えましょう。音読した後、各動作につながる人を探します。

練習2 理由を残してまとめる

真央は、雲の形を説明する本を開いた。最初のページには、難しい名前がいくつもあった。それでも、絵と説明を合わせると、雲の違いがつかめた。もっと知りたいと思った真央は、その本を借りた。

問い:真央がその本を借りた理由を、「雲の違い」と「もっと知りたい」を使い、「〜から。」の形で1文にまとめましょう。本文にない目的を加えないようにします。

練習3 内容のまとめと感想を分ける

遥は、落ち葉を全て捨てようとした。父が、落ち葉を土づくりに使えると教えた。遥は袋を開け直し、庭のすみに落ち葉を集めた。

問い:この文章の内容のまとめとして適切なものを、ア〜ウから1つ選びましょう。

答えと解説

練習1の答え:描いた人は姉、はさんだ人は直です。「姉が描いた」はしおりを説明しています。2文目の最後の「はさんだ」の動作は、1文目から続く直の動作です。近くに姉という語があるだけで、最後の動作の主語まで姉にしないようにします。

練習2の答え:絵と説明を合わせると雲の違いがつかめ、もっと知りたいと思ったから。「難しい名前が全てわかったから」とは書かれていません。知らない名前があっても、内容を理解できたことと、関心が続いたことを残します。「名前を全部覚えるため」という目的も本文にはありません。

練習3の答え:ア。最初の予定、父から教わったこと、その後の行動がつながっています。イは「私」がどう感じたかという感想で、内容のまとめではありません。ウの「叱られるのが怖くなり」「隠した」は、本文にない気持ちと行動を加えています。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

本を読んで本文に戻る習慣は、理由説明、心情説明、選択肢の照合につながります。さらに、内容を自分の言葉で短くまとめる練習は、作文で資料の内容を紹介するときにも使います。読書中に気づいた疑問を保っておくと、次に似た話題を読んだときに、共通点と違いを比べる手がかりにもなります。

家庭で5分でできる確かめ方の1つ目は、「1段落を読んで、1つ指す先を探す」です。短い範囲を音読か黙読で読み、「それ」「このように」などがあれば、何を指しているかを一緒に探します。候補を言葉に置き換えて文を読み、意味が通ればそこで終えます。指示語がなければ、だれが何をしたかを1つ確かめてもよいでしょう。

2つ目は、「内容の1文と感想の1文を分けて話す」です。「何が書いてあったか」を先に短く伝え、その後で「自分はどう思ったか」を話します。保護者の方も同じ範囲を読み、お子さまの言った内容を本文で確かめます。読みの違いが出たら、すぐに正解を告げるのではなく、どの言葉を根拠にしたかを互いに示します。それぞれ5分程度ででき、毎回2つとも行う必要はありません。

個別指導で確かめるときは、本の難しさだけを原因にせず、語の意味、1文の主語と述語、文どうしのつながりのどこで理解が途切れたかまで戻ります。内容を説明できるのに答案で止まる場合は、設問の要求と答えの文末を結びつけるところから確認します。

まとめ

読み終えた本について、うまい感想を言えない日もあります。それでも、心に残った1文を示したり、わからなかった箇所を開き直したりできれば、次の会話の出発点になります。本の続きを楽しむ時間と、短い範囲を確かめる時間を、ご家庭の中で無理なく使い分けてください。

難しい本へ進む速さも、選ぶ話題も、お子さまによって違います。問いに答えるときに確かめたいのは、知っている話をどれほど語れるかではなく、目の前の文章をどう読んだかです。読書の感想は自分から広がり、読解の答えは本文へ戻って定まります。

本気になった日が、入塾の日。

お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。

電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。

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