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英単語の覚え方にAIを使うとき—自動で作った確認問題の誤りを見つける手順|武蔵野個別指導塾

自分で書いた一文からAIに単語問題を作らせ、語義・正答・別解を辞書で引き直すまでの手順を、正解が二つ残った例と四つの失敗の型で示します。
AIに英単語の確認問題を作らせると、まちがった答えより先に、正しい答えが二つある問題が返ってきます。答えを選べたとしても、もう一方がなぜ消えるのかを言えなければ、その語はまだ自分のものになっていません。返ってきた問題を見たら、語義の欄を辞書で引き、正答が一つに決まるかを問題文で読み、別解が残っていないかを選択肢で確かめます。この三つを開く順番を決めておくと、点検の抜けが減ります。
| 返ってきた問題の様子 | 先に開く物 | その場で書くこと |
|---|---|---|
| 似た意味の選択肢が二つ並ぶ | 辞書の語義の欄 | 二つの候補が同じ項目に入るか |
| 品詞の指定がない | 辞書の品詞の表示 | 空所の前後から決めた品詞 |
| 説明が長く断定的である | 英和と英英の両方 | 辞書に無い言い足しは捨てる |
表の左の欄から順に、迷った日の入口にしてください。当てはまる行が複数あるときは、いちばん上の行から見ます。
よくあるのは、自動生成の単語問題で答えが二つあると気づいた高2の場面です。自分で書いた短い英文を材料にして、空所補充の四択を作らせたところ、選択肢に「引く」と「描く」が並びました。もとの文は、カーテンを引く話です。ところが返ってきた問題文では、目的語が「絵」に置き換わっても通る形が残っていて、「描く」を消す手掛かりがどこにもありませんでした。
本人はAIが作ったのだから正解は一つだろうと思い、先に書かれた「引く」を選んで丸をつけていました。答えが二つあり得ると気づいたのは、丸つけの後です。解説を読んでも「引くが正解」としか書かれておらず、なぜ「描く」が違うのかには触れられていませんでした。ここで「AIの解説が足りない」とだけ思うと、同じ作り方の問題をまた作らせて、また同じところで止まります。
つまずきを三つの欄に分けて見る
答えが二つあると気づいたとき、直す場所は三つに分けられます。語義そのものがずれている場合、問題文が意味を一つに決めていない場合、選択肢の作り方が甘い場合です。この三つを混ぜたまま「AIは間違える」と片づけると、次に作らせた問題でも同じ場所で止まります。分けておけば、直す量と捨てる問題の数がその場で決まります。
一つ目は語義の欄です。辞書には同じ見出しの下に複数の番号が並び、品詞、他動詞か自動詞か、数えられるかどうかで項目が分けられています。AIの返した日本語がどの番号に対応するのかを、自分で書き写します。ここを飛ばして、いちばん上に書かれた訳だけを見ると、品詞の違う項目を見落とします。
二つ目は問題文です。問われている語が、その文の中でどの意味で使われているかを決める手掛かりが残っているかを見ます。目的語、前置詞、冠詞、時の副詞、主語の性質が手掛かりになります。手掛かりが二つ以上の意味に通じてしまうと、正答は一つに決まりません。AIは短い文を材料にすると、文を自然に見せようとして手掛かりの語を削ることがあり、この不足がいちばん多く出ます。
三つ目は選択肢です。別解を消す条件が問題文に入っているか、選択肢どうしが同じ語義に寄っていないかを見ます。四つの選択肢のうち二つが同じ番号の語義を指していれば、その問題は答えが二つあるのと同じです。逆に、三つが明らかに別の品詞なら、消去だけで正答に着いてしまい、語義を確かめたことになりません。
図1のように、返ってきた問題は左の箱から三つの欄に分けて、それぞれ違う物で照合します。語義は辞書、正答は問題文、別解は選択肢の並びで確かめます。同じ辞書を三回引くのではなく、見る場所を変えるのがこつです。欄ごとに違う物を開くと、どこで止まったかが記録に残ります。

切り分けが済むと、直す量が決まります。語義のずれなら問題ごと捨てます。問題文の不足なら文を書き足します。選択肢の甘さなら選択肢だけ作り直します。三つをまとめて直そうとすると、どこが悪かったのか記録が残らず、次の問題で同じ作業を繰り返します。
語義のずれは、訳の日本語だけを見ていると見つかりません。たとえば動詞として覚えた語が、辞書では名詞の項目のほうが先に載っていることがあります。このときAIは名詞の訳を返し、自分は動詞の意味で答えを探しているので、選択肢のどれも当てはまらないように見えます。まず品詞を決め、その品詞の項目だけを読むと、ずれは短い時間で見つかります。
問題文の不足は、文を長くすれば直るとは限りません。語を足すほど別の意味も入り込むことがあるためです。足すのは、意味を一つに決める語だけにします。目的語を具体的な物に変える、時を示す語を入れる、主語を人にする、この三つのどれか一つで足りることが多くなります。
選択肢の甘さは、自分で作り直すときに気づきやすいところです。正答を決めてから残り三つを選ぶと、どれも正答と違う品詞や場面になりがちです。先に別解の候補を書き出してから、それを消す条件を問題文に足す順にすると、四つの選択肢が同じ品詞でそろいます。
辞書を引く順を決めて、問題を作り直す
直す手順は六つです。順番を変えると、辞書を引いたのに問題文が決まらない、という止まり方をするので、上から進めます。
第一に、材料の短文は自分で書きます。AIに文ごと作らせると、意味が一つに決まらない文が土台になります。使う語は、すでに意味を説明できる語だけにします。知らない語を混ぜると、問題の誤りと自分の語彙の不足が混ざり、どちらを直すのかわからなくなります。文は短くし、登場する物を一つか二つに絞ります。
第二に、問う語を1語に決めたら、品詞を先に書きます。名詞なのか動詞なのか形容詞なのかを、空所の前後から決めます。冠詞の後ろなら名詞、主語の後ろで助動詞の直後なら動詞、名詞の前なら形容詞です。この一行を書かないまま辞書を引くと、いちばん上に出た項目を読んでしまい、品詞の違う語義を正答にしてしまいます。
第三に、英和の辞書を引きます。見出しの下の番号を全部読み、今回の文に当てはまりそうな番号に印をつけます。読むのは語義の行だけでなく、その番号に付いている例文の形も見ます。例文の中で目的語が人なのか物なのかが、自分の文と合うかを確かめるためです。印は一つに絞らず、候補が二つ残ったまま次へ進みます。
第四に、英英の辞書を引きます。説明の最初の一文だけを読みます。日本語の訳が一つしか思い浮かばない語でも、英語の説明には使われる場面の違いが書かれていることがあります。ここで説明が二つに分けられたら、その語は問題文の手掛かりだけでは決まらないと判断します。
第五に、問題文に戻り、印をつけた番号のどれかを選べる手掛かりを探します。手掛かりが見つかれば、その語を正答にします。見つからなければ、文を書き足すか、その語を問うのをやめます。ここで「たぶんこちらの意味だろう」と決めてしまうと、答えが二つある問題がまた残ります。
第六に、選択肢を作り直します。正答を1つ決めたら、別解になりそうな語を先に三つ書き出し、それぞれが当てはまらない理由を文から一つずつ拾います。理由を書けない候補が残ったら、それは別解です。その候補を消す語を問題文に足すか、候補のほうを正答に差し替えます。最後に答えを伏せて、翌日に別の紙で解きます。
止まったときの戻り先は三つに決まっています。辞書に語義が三つ以上あり、問題文でも決まらないときは、その語を問うのをやめて別の語に変えます。品詞が決まらないときは、空所の前後に冠詞か前置詞を置いて、品詞を一つに固定します。AIの説明と辞書が食い違ったときは、辞書を採ります。説明の長さや断定的な言い方ではなく、見出しと番号だけを根拠にします。
図2のように、手順のうち四つを箱にすると、進む順と戻る先がはっきりします。短文を書く、AIに作らせる、辞書で引く、一つに絞る、の順です。どの箱でも止まったら、一つ前の箱に戻ります。辞書で決まらなければ文を書き直し、文で決まらなければ語を変えます。

たとえば、10問作らせたとします。辞書で語義を引き直したのが6問、別解を消す条件を書き足したのが2問、材料の文から作り直したのが2問でした。6と2と2を足すと10になり、どの問題も一度は手が入ったことになります。この数え方をしておくと、作らせた数と使えた数の差が、その日の作業の量になります。
学校がAIの利用について決まりを出している場合は、その指示を先に読みます。氏名、出席番号、答案の写真、成績の画面は入力しません。問題を作らせる材料も、自分で書いた一般の文だけにします。辞書で引いた結果を書き写すときも、他人の答案や学校の配布物をそのまま貼らず、自分の言葉に直します。
手順が合わないときの戻り先
同じ手順を試しても、問題の作られ方によって止まる場所が変わります。四つの型に分けておくと、次に同じ形が出たときに戻る場所を選べます。型は問題の見た目ではなく、止まったときに何を直したくなったかで分けます。
一つ目の型は、問題文そのものが不自然で意味が決まらない場合です。文を短くし、時制をそろえ、登場する物を一つにします。長い文を直そうとすると、直す場所が増えるだけで、語義の確認に戻れません。文を半分の長さにすると、手掛かりの語がどれかを数えやすくなります。
二つ目の型は、訳語が広すぎる場合です。「取る」「かける」のような日本語は、一つの語の複数の語義をまとめてしまいます。このときは日本語で問う形をやめ、英語の説明を書かせる形に変えます。辞書の語義の番号を答えさせると、日本語の広さに引っ張られずに済みます。
三つ目の型は、同じつづりで品詞が変わる語の場合です。つづりが同じでも、名詞と動詞では辞書の項目が別になります。品詞を先に決め、空所の前後に主語か冠詞を置いて、品詞を一つに固定します。品詞が二つに読めるまま問題を作ると、選択肢の全部が正しくなり得ます。
四つ目の型は、AIの説明が長く断定的な場合です。説明を消し、辞書の番号だけを残します。説明を読み続けると、書かれていない語義まで正しいように思えてきます。残すのは、見出し、品詞、語義の番号、そして自分で選んだ理由の一行です。
図3のように、失敗の型ごとに戻る場所が違います。文の型なら文へ、訳の広さなら問い方へ、品詞なら空所の前後へ、説明の長さなら辞書の番号だけを残します。同じ「答えが二つある」でも、戻る場所を間違えると直りません。

できたかどうかは、翌日に別の紙で、答えを見ずに正答を1つ選べたかで判断します。加えて、残り三つの選択肢が違う理由を1文ずつ言えたら、その問題は使えます。理由が言えないときは、正答を覚えているだけで、語義を確かめたことにはなりません。
逆に、正答を選べても理由が言えないときは、まだ問題文の手掛かりが足りません。その問題をもう一度作り直すより、材料の文に戻るほうが早く済みます。文を戻すと、どの語が手掛かりになっていなかったかが、その場で見えます。
やり直しの回数は、問題の数ではなく、材料の文の数で数えます。同じ文から作った問題を何度も直すと、文の側の不足を隠したまま、選択肢だけが整っていきます。文を一つ足して、そこから作る問題を一つに絞ると、確認の範囲が狭くなります。
別の語で、同じ三つを書いてみる
次の文を読み、book という語について三つの欄を書いてください。ここまでに使った語とは別の語です。辞書は英和を一冊だけ使い、引いた番号を書き写します。
The guide will book the seats for the morning tour.
問いは三つです。第一に、辞書で先に開く欄はどこか、品詞を一語で書いてください。第二に、この文での語義を、辞書の番号と一緒に書いてください。第三に、別解になりそうな語義を一つ挙げ、この文では当てはまらない理由を、文の中の語を引いて書いてください。
そのあと、自分で短い文を1つ作り、同じ三つの欄を書きます。1問あたり3分なら、4問で12分です。時間を決めておくと、辞書を読む量が増えすぎません。
解答です。第一は動詞です。主語の後ろで助動詞 will の直後にあり、述語の位置に立っているためです。第二は動詞の項目の「予約する」で、目的語に the seats を取る形が辞書の例文と合います。第三は名詞の「本」で、この位置に名詞は置けず、目的語はすでに the seats が占めているため当てはまりません。
間違えたときは、第三の理由の欄に戻ってください。理由を文から引けなかったなら、問題文の手掛かりを数え直します。語義の番号を間違えたなら、辞書の品詞の表示に戻ります。どちらでもないなら、材料の文を短くして作り直します。
再挑戦は、別の日に、答えを見ずに同じ三つの欄を書けたときです。語義の番号が前回と違っても、理由を文から引けていれば進んでよいことにします。番号を覚えるのではなく、引く順を覚えるためです。
記録は、語、品詞、語義の番号、当てはまらなかった候補の四つを1行で残します。四つがそろっていれば、翌日はその行だけを見て同じ問題を解き直せます。問題の用紙を残すより、行が増えるほうが、次に引く語の数がわかります。
個別指導に持っていく物
同じ失敗が残ったときは、四つを持ってきます。返ってきた問題そのもの、引いた辞書の項目の写し、自分で作り直した問題、そして間違えた日と解き直した日です。辞書の写しは、辞書の名前と語義の番号だけで十分です。
質問は二つに絞ります。「この語義の番号で合っていますか」「この問題文で別解は消えていますか」。この二つに答えられると、直す場所が語義なのか文なのかが、その場で見分けられます。持ってくる物がそろうと、確認は一度で終わります。
持ってきた問題を前に、語義の番号を指で示しながら説明できるかを見てもらうと、番号を覚えたのか、引き方を覚えたのかが見分けられます。
二つの正解に気づいた日から
答えが二つあると気づいた瞬間、その語はAIの答えではなく、自分が辞書で引く語に変わります。作らせた問題の数より、引き直した語の数を覚えておくほうが、次の確認に使えます。返ってきた問題をそのまま解く時間を、一語を辞書で引き直す時間に置き換えると、同じ速さでも手元に残るものが変わります。作らせる速さは、引き直す手間の代わりにはしません。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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