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模試の古文の勉強法—主語を取り違えた答案を解説の現代語訳だけで済ませない直し方|武蔵野個別指導塾

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古文の返却答案で動作主を取り違えた設問を、現代語訳の読み直しで終わらせず、誤った主語を選んだ根拠と本文の転換箇所を照合して直す順を、高2の答案の跡に沿って示します。

古文の返却答案で動作主を取り違えた設問は、解説の現代語訳を読んで「この人がしたのか」と納得した時点で終わりにすると、次の模試で同じ型を繰り返します。現代語訳は場面の答えを示しますが、本文のどこで人が入れ替わったかは示さないからです。まず確かめるのは、誤った答えを選んだときに自分がどの語を根拠にしたか、その語が本文の転換箇所の前にあるか後ろにあるか、という2点です。この2点を答案の上で言えるようになると、解説を閉じても同じ判断を再現できます。

答案に残っている跡 まず開く場所
選んだ人物と消した人物 設問の傍線と選択肢
人物名から動詞へ引いた線 線の始点と終点の語
余白に付けた区切りの印 印の前後の一文

よくあるのは、現代語訳を読めば筋はわかるのに、返却された答案では動作主をまた誤ったという場面です。高2の生徒が解説を読んで「話はわかった」と言い、同じ大問の別の設問でも、した人を尋ねる欄をまた取り違えて返してきます。訳の内容が頭に入っていないのではなく、誰がしたかを本文のどこで決めるかが、答案の上に残っていないのです。読んだ量ではなく、判断の跡が残っているかを見ます。

動作主の誤りは、答案のどこに残るか

古文の設問で人を取り違えても、解説を読めば正しい人物はすぐわかります。だから直しが訳を読むところで止まりやすく、次に同じ型が出たときに同じ場所で迷います。訳を読んで正解を知ることと、本文のどこで人が替わったかを言えることは、別の作業です。返却答案には、その別れ目を自分で見つけられたかどうかの跡が残っています。

答案に残る跡は3つあります。1つ目は消した選択肢です。消した人物と選んだ人物の並びを見ると、自分がどの人物を候補にしていたかがわかります。2つ目は、人物名から動詞へ引いた線です。線の始点と終点が、そのとき信じた結びつきそのものになります。3つ目は、本文の余白に付けた区切りの印です。印の位置が、自分が場面の切れ目と認めた場所です。

この3つを並べると、誤りの型が見えてきます。線の始点が転換の前の人物で、終点が転換の後の動詞なら、直前の人物を持ち越した型です。始点と終点が同じ文の中にあるのに外しているなら、語の係り方ではなく、会話の話し手を読み違えている可能性があります。どちらも、訳を読んだだけでは見えてきません。

人物を問う設問でも、聞かれ方は同じではありません。した人を問うもの、された相手を問うもの、持ち主を問うものがあり、返却答案で外した設問がどれかによって、本文で見る位置が変わります。した人なら動詞に近い語、相手なら行為の向かう先、持ち主なら名詞の前の語を見ます。まず設問の文を声に出して読み、どの向きを問われているかを確かめます。

訳を読んで筋がわかったあと、本文へ戻る回数が少ないと、判断の跡が残りません。訳で筋を取り、本文で人物の位置を確かめ、また訳へ戻るという往復を、1つの設問につき2回は行います。往復の回数そのものではなく、戻ったときに何を見たかを記録します。

本文では、人が替わるときに名前がもう一度書かれるとは限りません。時を示す語、場所の移り、会話の切れ目が、替わり目の合図になります。「しばらくありて」「日暮れて」「かへりて」のような短い語が置かれ、その前後で行為者が入れ替わる形が多いのです。訳はこの入れ替わりを滑らかにつないでしまうので、訳だけを読むと、どこで替わったのかが見えません。

図1のように、答案の跡と転換箇所を一枚の上で向かい合わせます。左に自分の選んだ人物と根拠、右に本文の転換箇所を置き、その間に前か後ろかの判定を書きます。この判定を書けた設問だけを、直しの終わった設問として数えます。

図1 答案の跡と本文の転換箇所を向かい合わせる

誤った主語と転換箇所を並べる直し方

直す順でいちばん大事なのは、現代語訳を最後に回すことです。訳を先に読むと、正しい人物が先に手に入り、自分の判断がどこでずれたかを確かめずに済んでしまいます。次の6つの順で進めます。

第一に、動作主を問う設問を選びます。設問の文に「誰が」「どの人物が」「した人は」とあるものを抜き出します。内容を問う設問や理由を問う設問は、この直しでは後回しにします。人を問う設問だけを先に片づけると、本文の読み方の癖がはっきり出るからです。

第二に、答案から3点を写します。選んだ人物、消した人物、根拠にした語の3つを、設問の横に1行で書きます。根拠にした語は、答案の線の始点にある語です。自分では無意識に選んでいるので、書いてみるまで気づかないことが多くあります。

根拠にした語を書くとき、答案に線が残っていない設問もあります。その場合は、選んだ人物のすぐ横にある語を、当時の根拠の候補として扱います。候補が複数あるなら、動詞にいちばん近い語を先に試します。近い語で判定がつかないときだけ、次の候補に移ります。

第三に、本文で転換箇所を探します。時を示す語、場所の移り、会話の切れ目を探します。会話は「」の開きと閉じの位置がそのまま切れ目になります。転換が本文のどの一文にあるかを指で押さえ、その文の番号を答案に書きます。

第四に、根拠の語が転換の前にあるか後ろにあるかを判定します。前にあるなら、その人物は転換の場面には持ち越されていません。後ろにあるなら、その人物が転換の後の行為者です。ここで判定がつかないときは、根拠にした語が人物名ではなく、動作を表す語になっていないかを疑います。

第五に、一文で言い直します。「この場面では、この人物がこの行為をした」の形にします。人物名を主語の位置に置き、動詞を最後に置きます。言い直せないときは、転換箇所の見当がまだずれています。第三に戻り、会話の切れ目から探し直します。

第六に、現代語訳を読みます。ここで初めて訳を開き、第五に書いた一文と突き合わせます。合っていれば、その設問は自分の判断で到達できたことになります。合わないときは、訳の側ではなく、転換箇所の選び方を読み直します。

この順を守ると、1問の直しに時間はかかりますが、同じ型の設問が次の模試で出たときに、訳を待たずに自分で判定できます。人物が3人以上出る場面では、第四の判定が揺れます。そのときは、転換の直後の一文に登場する人物を基準にし、それより前の人物は、名前が再び出るまで行為者にしない、と決めておきます。決めておくと、迷ったときに同じ基準へ戻れます。

会話が長く続く場面では、切れ目が「」の外に出ません。その場合は、会話の外側の一文を探し、そこで誰が誰に話したかが示されているかを確かめます。示されていなければ、会話の前後をつなぐ地の文まで戻ります。訳は会話の向きを整えてくれるので、本文の切れ目を先に見ておくと、訳に引っ張られにくくなります。

図2のように、手順は6つの箱として並べ、どこで止まったかを答案の余白に残します。止まった番号が分かれば、次に同じ型が出たときの戻り先も決まります。

図2 現代語訳を最後に回す6つの手順

直しても同じ型で戻るとき

直したはずの設問で、次の模試でも同じ型を外すことがあります。そのときは、直しの量を増やすより先に、どの型で戻っているかを見分けます。戻り方によって、見る場所が変わるからです。

一つの型は、直前の人物を持ち越す誤りです。転換の後の文に人物名がないとき、一つ前の文の人物をそのまま行為者にしてしまいます。この型は、転換箇所を探すところまでできていても、判定の段で戻ります。対策は、転換の直後の一文だけを声に出して読み、人物名が本当にないかを確かめることです。

もう一つの型は、会話の話し手と聞き手の混同です。「」の中の言葉を、話している人ではなく、聞いている人の気持ちとして読みます。この型は、地の文ではなく、会話の外側の「〜と言ひて」「〜に告げて」の部分を見ることで直ります。誰が発した言葉かは、閉じた「」のすぐ後ろに書かれていることが多いからです。

三つ目の型は、場面の変わり目を読み飛ばす誤りです。時の語や場所の語を、情景の飾りとして読んでしまい、行為者の入れ替わりに使えません。この型は、転換を示す語を答案に丸で囲む練習で変わります。囲んだ語の前後で、行為者が同じか違うかを毎回言うようにします。

どの型も、できたかどうかの判断は同じです。解説を見ずに、根拠の語を指で示し、転換箇所を言い、行為者を一文で言えたとき、その設問は自分のものになっています。逆に、訳を読めば答えられるのに、根拠の語を指せないなら、まだ訳に頼っている状態です。

一度に直す設問は、動作主を問うものの中から2問までにします。多くを並べると、どの型で戻ったのかが混ざり、判断の条件が定まりません。2問を同じ手順で言い直せたら、次の返却で別の2問に進みます。直す量より、同じ条件で言い直せるかを優先します。

型の名前は、次に同じ場面に出会ったときに使うためのものです。返却答案の余白に、外した設問の横へ型の名を一語で書き、次の返却で同じ名が付いたら、その型はまだ残っています。名が付かなくなったら、少なくともその場面では判断の条件が定まったと見ます。

図3のように、3つの型と見る場所を並べておくと、戻ったときにどの型かを選びやすくなります。型の名前を付けるのは、自分を責めるためではなく、次にどこを見るかを決めるためです。

図3 戻り方の3つの型と、それぞれ見る場所

短い別文で、動作主を選び直せるか確かめる

ここまでの手順を、今度は別の短い場面で試します。次の場面を読み、最後の一文で「包んだ」のは誰か、その判断の根拠にした語はどれか、転換箇所を示す語はどれかを答えてください。答えと理由は問いの後に置きます。

「母は台所で弁当を作った。父が台所に入り、茶を入れた。弟が皿を運んだ。昼になり、作っておいた弁当を包み、玄関へ向かった。」

答えです。包んだのは母、根拠にした語は「作っておいた弁当」、転換箇所を示す語は「昼になり」です。

理由をたどります。最後の一文には人物名がありません。直前に名前の出た人物は弟ですが、その弟をそのまま持ち越すと、弁当を作った人と包んだ人が別人になってしまいます。「昼になり」で場面が切り替わり、そこで一度区切ってから、最初の文の母に行為者が戻る、という読み方をします。「作っておいた弁当」が母の行為を指していることも、同じ向きの根拠になります。

ただし、一つの読み方に決めきれないときは、続く一文を読みます。そこで別の人物が名前で示されていれば、行為者はまた入れ替わります。古文の本文でも、時や場所の語を区切りとして置き、その後の一文で人物が示されるかどうかを見る順になります。

同じ場面で、もし弟を選んだとします。そのとき答案には何が残るかを書き出してください。線の始点は弟、終点は「包み」、転換の語は「昼になり」になります。始点が転換より前の人物なのに、行為者を弟のままにしている点が、誤りの型です。この書き出しができると、自分の答案でも同じ点検ができます。

転換の語が複数見つかったときは、いちばん近いものを選びます。遠い語を選ぶと、場面が二つ戻り、行為者の候補が増えて決まらなくなります。

再挑戦の条件は、これらを訳を見ずに言えることです。まず転換の語を指し、次に行為者を言い、最後に根拠の語を言います。順番を変えても同じ答えが出てきたら、この型の直しは身についています。出てこないときは、第三の手順に戻り、転換箇所の探し方からやり直します。

個別指導で見てもらうとき

教室で見てもらうときは、返却答案と解説、それに自分で書いた1行の記録を持ってきます。記録には、選んだ人物、消した人物、根拠にした語、転換箇所の一文を書いておきます。講師に見てほしいのは、答えが合ったかどうかではなく、その4点が本文のどこを指しているかです。質問は「この線の始点は転換の前か後ろか」のように、自分の判断の一点に絞ってください。訳を読んで分かったことではなく、どこで迷ったかを言葉にできると、次に一人で直せます。

次に古文の答案が返ってきたら、訳を開く前に、消した人物と引いた線を指でたどってください。その線が転換のどちら側にあると言えたとき、同じ型の取り違えは、解説を待たずに自分で直せます。

読んで終わりにするか、ここから変えるか。

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