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中学受験の勉強をしない小5・小6—反抗が始まった夜に、残った塾の宿題をどう仕分けるか|武蔵野個別指導塾

21時を過ぎても塾の宿題が開かない小5・小6の夜に、残った物を今夜・週末・今回はやらないに分ける手順と、塾の先生へ量を相談する文例を、そのまま口に出せる形で載せています。
中学受験の勉強をしない夜は、残った塾の宿題を全部やらせようとするのをやめ、親子で「今夜やる・週末にやる・今回はやらない」の三つに分けるところから立て直します。手が止まっているとき、子供は怠けているというより、積み上がった量の前で最初の一問を決められずにいることがあります。反抗が出ている時期ほど、「やるのか、やらないのか」の押し問答より、「どれを、いつやるか」を子供に決めさせる方が、机に向かうまでが短くなります。今夜の最初の一手は、声を落とし、宿題を机の上に全部出して、今夜やる物を二つだけ選ぶことです。
よくあるのは、21時を過ぎても算数のテキストが開かれず、親の声だけが大きくなっていくという小6の夜の場面です。塾から帰って夕食を済ませ、カバンの横には先週のテスト直しと、今週の算数と国語の宿題が重なっています。お子さまはソファに寝転んだまま「あとでやる」と言い、親は時計を見ながら「いつやるの」を三度目に繰り返します。四度目には「もう受験なんてやめれば」が喉まで出かかっている。誰も宿題の中身の話をしないまま、時刻だけが進んでいく夜です。
宿題が止まった夜、子供の側で起きていること
中学受験の塾の宿題が手つかずのまま残るとき、子供の側では一つではなく、いくつかのことが重なっています。図1のように、塾の現場で最初に確かめるのは「量が見えない」「直しがつらい」「自分で決められない」「頭が疲れている」の四つです。どれに当たるかで、その夜の声のかけ方が変わります。

量が見えない
塾の宿題は、テキストの単元の問題、毎日の計算、漢字や語句、テスト直しと、出どころの違う物が何種類も重なります。頭の中で「全部」としか見えていないと、どこから始めても終わりが見えません。小5・小6の子供は、終わりの見えない作業から最初の一歩を自分で切り出すのが、まだ得意ではありません。「早くやりなさい」と急かされても、何を早くやればいいのかが決まっていないので、体が動かないのです。
直しがつらい
テスト直しは、点の取れなかった問題をもう一度開く作業です。大人にとっては「間違いから学ぶ」機会でも、子供にとっては、答案が返ってきた日の悔しさや、親に見せたときの空気をもう一度味わうことになります。直しの束だけが何週間も残っているときは、問題が難しいからではなく、開くこと自体を避けている場合があります。宿題の山を崩していくと、いちばん下からこの束が出てくることがあります。
自分で決められない
小5・小6になると、何をいつやるかを自分で決めたい気持ちがはっきりしてきます。授業の予定も宿題の量も塾と親が決め、自分に残された決定が「やるか、やらないか」だけになると、子供は「やらない」を選ぶことで決める側に立とうとします。口ごたえや「うるさい」は、勉強そのものより、この決め方への抵抗として出ていることがあります。反抗の言葉の強さだけを見て、受験への気持ちまで消えたと読まないでください。
頭が疲れている
学校の授業を受け、その日に塾の授業もあれば、帰宅は夜になります。21時を過ぎた頭には、初めて見る応用の問題を考える力はあまり残っていません。疲れているときに難しい問題を開くと、解けない経験が一つ増えるだけです。眠そうな様子が毎晩続く、朝起きられない日が増えた、食欲が落ちたといった体の変化があるなら、宿題の量の前に体調の話として、かかりつけの医療機関に相談してください。
四つのうち一つだけということは少なく、二つ三つが重なっています。ただ、どれが重なっていても、次の手順の入口は同じです。量を目に見える形にすること、子供に決める場面を返すこと、今夜の分を小さくすること。この三つを、宿題の中身より先に置きます。
残った宿題を三つに仕分ける手順
仕分けは、子供を机に座らせる前に始めます。図2のように、残った宿題を「今夜やる」「週末にやる」「今回はやらない」の三つの箱に分け、今回はやらない物は塾の先生に伝えるところまでを一回とします。用意する物は、色の違う付箋を3色、A4の紙1枚、鉛筆、キッチンタイマーです。

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声を下げて、終わりの時刻を先に言う。最初にするのは、宿題の話ではなく時刻の話です。「いま9時10分。10時には電気を消すからね」と、寝る時刻だけを先に伝えます。親の側では、22時に電気を消すために、21時半を過ぎたら新しい問題は始めないと決めておきます。終わりの時刻が先に決まると、子供は「全部終わるまで寝かせてもらえない」という不安から離れられます。親の声が大きくなっていたなら、ここで一度、声の高さを下げてください。
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宿題を机の上に全部出す。テキスト、プリント、計算の冊子、漢字のノート、テスト直しの束を、教科ごとに机の上に並べます。カバンの奥やファイルの間に挟まっている物も出します。目に見える所に全部並ぶと、「全部」という重さが、「算数のテキスト2単元と、直しのプリント3枚」という具体の量に変わります。並べるのは子供にやってもらい、親は「まだ出ていない物はある?」と聞くだけにします。
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A4の紙に一覧を書く。紙を縦に置き、1行に1つずつ、教科と、どこからどこまでかと、次に塾へ持っていく日を書きます。書くのは子供でも親でもかまいませんが、読み上げるのは子供です。「算数、テキストの割合の単元の練習問題」と自分の声で言うと、量を自分の物として受け取りやすくなります。持っていく日が近い順に並べ直すと、次の仕分けが楽になります。
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付箋で三つに分ける。一覧の各行に、色の違う付箋を貼ります。「今夜やる」は、次の授業で使う物、確認テストの範囲になっている物、15分ほどで終わる物で、今夜は2つまでにします。「週末にやる」は、時間がかかる物、テスト直し、親が横にいた方が進む物です。「今回はやらない」は、解説を読んでも手がかりがつかめない応用の問題と、もう解ける計算の繰り返しです。先に分けるのは子供です。親は、子供が今回はやらないに入れた物についてだけ、「これはどうして?」と理由を聞きます。理由が「解説を読んでもわからない」なら、そのまま箱に入れます。「めんどくさい」なら、週末の箱に移せるかを一緒に考えます。ここで親が全部の行を決め直すと、子供に返したはずの決める役が、また親に戻ってしまいます。
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今夜の2つを、子供が選んだ順に始める。今夜の箱に入った2つのうち、どちらから始めるかも子供が選びます。最初の一問を親が指さすと、そこでまた押し問答が始まりやすいからです。タイマーを15分に合わせ、鳴ったら一度手を止めます。続けたければ続けてよく、区切りたければ2つ目に移ります。親は同じ部屋にいても、テキストをのぞき込まず、洗い物や自分の用事をしているくらいでかまいません。
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週末の箱を、土日の表に書き込む。週末の箱の中身は、その夜のうちに土日の時間に割り付けます。「土曜の朝ごはんのあとに直しのプリント2枚、日曜の午前にテキストの残り」のように、曜日と時間帯と物を一行で書きます。週末の箱に入れたまま日付を決めないと、日曜の夜にもう一度同じ夜が来ます。塾の授業や模試の予定を先に書き込み、空いた所にだけ入れてください。
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今回はやらない物を、紙に残したまま閉じる。省いた物は捨てずに、一覧の紙に書いたまま残します。塾の先生に相談するときに、何をどれだけ省いたかを見せられるからです。この紙が2週間分たまると、どの教科のどんな問題が毎回残るのかが見えてきます。終わった物は一覧の行に線を引いて消し、22時には電気を消します。
仕分けは、慣れるまでは15分ほどかかります。それでも、21時からの1時間を言い合いで使い切る夜と、15分で仕分けて2つが終わる夜とでは、翌朝の親子の顔つきが違います。手順の中で親が口を出すのは、時刻を言う所と、今回はやらないの理由を聞く所の二か所だけです。
「受験をやめるか」が喉まで出た夜の言葉
反抗が出ている時期は、言葉の選び方一つで、その夜が仕分けの夜になるか、言い合いの夜になるかが決まります。言いがちな言葉と、言い換えの例を五組並べます。
「いつになったら始めるの」→「どれが残ってるか、全部ここに出してみようか」。「いつ」と聞かれても、子供は量が見えていないので答えられません。答えられない問いを重ねられるほど、返事は「あとで」に固まります。出す動作を頼むと、返事の代わりに手が動き、手順2にそのまま入れます。
「やる気がないなら、受験なんてやめなさい」→「受験の話は今夜はしない。決めるのは、今夜どれをやるかだけ」。脅しとしての「やめなさい」は、子供に二つの道しか残しません。本当に「やめる」と言い出すか、親の顔色を見て黙って机に向かうかです。どちらの道も、宿題の中身には近づきません。受験を続けるかどうかは、落ち着いた日に、家族と塾の先生とで時間を取って話す別の話です。21時の言葉からは外しておきます。
「うるさい」「わかってる」と返されて、「わかってるならやりなさい」と言い返したくなったとき →「じゃあ、15分たったら一回だけ見に来るね」。口ごたえに言い返すと、話の中心が宿題から言い合いの勝ち負けに移ります。見に来る時刻だけを置いてその場を離れると、子供は自分から始める余地を手に入れます。15分後に戻ったら、進んだ所だけを見て、進まなかった所には触れません。
「なんでこんな問題もできないの」→「この問題、解説のどこまでは読めた?」。「なんで」は理由を聞く形をしていますが、子供には責める言葉として届きます。どこまで読めたかを聞くと、止まった場所が一行の単位でわかり、週末の箱に入れるか、塾の先生に聞くかを決められます。
「まだこんなに残ってるでしょ」→「今夜の2つは終わり。残りは土曜の欄に入ってるよ」。終わった直後に残りを数えられると、子供は「やっても終わらない」と覚えてしまいます。決めた分が終わったら、その夜はそれで閉じます。次の夜に机に向かう力は、閉じ方で決まります。
親が先に手放す三つのもの
子供の宿題を仕分ける前に、親の側にも手放しておくものが三つあります。どれも、親が子供のためを思って握っているものです。図3のように、手放すものと、その代わりに持っておくものを対にしておくと、夜の言葉が選びやすくなります。

全部やらせる → 時刻で区切る
やりがちなのは、塾から出た宿題は全部終わらせるのが当たり前だと考え、終わるまで寝かせないことです。ずれるのは、宿題の量が、その週のお子さまの体力や学校の行事までを数えて出されているわけではない所です。全部を目標にすると、終わらなかった日は毎回「できなかった日」になり、寝る時刻が削られて、翌日の授業の頭も鈍ります。直し方は、目標を「全部」から「寝る時刻までに今夜の2つ」に置き換えることです。終わらなかった物は失敗ではなく、週末か今回はやらないの箱に移すだけです。
偏差値の話 → 直す問題の話
やりがちなのは、模試の結果が返ってきた夜に、偏差値が上がったか下がったかから話し始めることです。ずれるのは、偏差値がほかの受験生との位置を示す数で、子供が今夜の机の上で動かせるものではない所です。数の上下を話題にすると、子供は「次も下がったらどうしよう」という気持ちで直しを開くことになり、直しの束がますます開かれなくなります。直し方は、結果の紙を親が先に読み、子供とは「このテストで直す問題を三つ選ぼう」とだけ話すことです。選ぶ基準は、あと一歩で解けた問題です。数の読み方は、塾の先生に面談で聞けば足ります。
比べる言葉 → 先週との違い
やりがちなのは、「上の子のときは、もっと自分からやってたのに」「同じクラスの子は、もう全部終わったって」と、ほかの子を引き合いに出すことです。ずれるのは、比べる言葉が子供に「自分は足りない」という結論だけを渡す所です。比べられた相手が身近なほど、子供はその名前を聞くだけで心を閉じ、勉強の話そのものを避けるようになります。直し方は、比べる相手をお子さま本人の先週にすることです。「先週は直しが3枚残ってたけど、今週は1枚だね」と、一覧の紙に引かれた線の数で話します。手順7で残した紙が、ここで役に立ちます。
塾の先生に量の相談をするときの伝え方
仕分けを2週間ほど続け、一覧の紙がたまったところで、塾の先生に相談します。急ぎでなければ、授業の前後の立ち話より、面談や相談の時間を取ってもらう方が、話が最後まで届きます。連絡の方法は、その塾の決め方に合わせてください。
伝えることは三つです。一つ目は、何がどれだけ残ったか。一覧の紙をそのまま見せます。二つ目は、どれに時間がかかったか。「直しのプリント1枚に30分かかる」のように、家で見た様子を具体に伝えます。三つ目は、家で何を省いたかと、その理由です。そのうえで、省いた物のうち授業までに必ずやるべき物と、今の時期は後回しでよい物の線引きを聞きます。文例を一つ置いておきます。
「この2週間、家で宿題を今夜・週末・今回はやらないの三つに分けています。テキストの練習問題は終わるのですが、テスト直しが毎週残り、応用の問題は解説を読んでも進まないので省いています。省いた物のうち、授業までに必ずやっておく物と、今は後回しでよい物を教えていただけますか」
避けたいのは、「うちの子はやる気がなくて」から話し始めることです。子供の性格の話になると、宿題の量の話が進みません。「宿題が多すぎます」と抗議の形で伝えるのも避けます。先生が量の理由の説明に回ってしまい、具体の線引きが出てきにくくなるからです。先生から返ってきた線引きは、一覧の紙のいちばん上にそのまま書き写し、次の週からの仕分けの基準にします。子供には「先生がこれは後でいいって」と先生の言葉として伝えると、今回はやらないの箱が、親の甘さではなく決まった基準として受け取られます。
よくある質問
子供が中学受験の勉強をしないのは、受験に向いていないからですか
勉強しない夜が続くことだけで、向き不向きは決められません。手が止まる理由が量や疲れにあるなら、量を小さくすると動き出すことがあるからです。まずは2週間、三つの箱の仕分けを続けて、今夜の2つが終わる日がどれくらいあるかを数えてください。今夜の2つさえ続かない、学校での様子まで変わってきた、というときは、勉強の手順より先に、小学校の担任や相談先に様子を伝えてください。
中学受験と反抗期が重なって勉強しないとき、親はどこまで口を出せばいいですか
口を出すのは、寝る時刻と、仕分けの場をつくるところまでにします。問題の解き方や、どの単元が大事かは、塾の先生から聞く方が子供も受け取りやすくなります。親の言葉に反発する時期でも、決まった時刻に一覧の紙を広げる習慣だけは、親の側で続けられます。反発が強くて紙を広げることもできない夜は、仕分けを翌朝の10分に回してかまいません。
「今回はやらない」を作ると、怠けるくせがつきませんか
気分で飛ばすのと、基準を決めて省くのとは違います。三つの箱は、省く理由を口に出してから分けるので、なんとなく飛ばすことにはなりにくいのです。省いた中身は紙に残して塾の先生と確かめるので、あとで戻すべき問題は戻ってきます。全部やったふりをして答えを写す習慣の方が、入試の前の秋や冬になってから響きます。
学校と相談先で確かめること
宿題の山の向こうに、学校での疲れや友だち関係が隠れていることもあります。小学校の担任には、次のように聞けます。
- 授業中に眠そうにしている様子はありますか
- 学校の宿題や提出物で、最近遅れているものはありますか
- 友だちとの関わりや、休み時間の過ごし方に変わったところはありますか
親子の言い合いが毎晩続く、子供の様子が気になるというときは、学校のスクールカウンセラーに話を聞いてもらう道があります。武蔵野市に住んでいるなら、市の教育支援センターが、子育てや学校生活のことについての相談を受けています。東京都に住む家庭や都内の学校に通う子なら、東京都教育相談センターに保護者として相談できます。武蔵野市の外に住んでいる場合は、お住まいの市の教育委員会が設けている相談の窓口を探してください。眠れない、食べられないといった体の様子が続くときは、医療機関に相談してください。
個別指導で確かめること
1対1の授業では、今回はやらないの箱に入った問題を1問だけ一緒に開き、手がどの行で止まるかを見ます。算数なら、問題文の条件を図や線分図に書き出せないのか、式は立つのに計算で崩れるのか、その前の単元の考え方が抜けているのか。止まった場所によって、戻る先は一つ前の例題のこともあれば、小5で習った単元のこともあります。
戻る先がわかれば、その問題を省くか、週末に回すかの基準も具体になります。塾の宿題を代わりに片付けるのではなく、なぜその問題が箱に入ったのかを言葉にして、家での仕分けに返すところまでを授業の中で確かめます。
まとめ
算数のテキストが閉じたままの21時に要るのは、受験を続けるかどうかの話ではなく、机の上に宿題を全部出して三つに分ける15分です。2週間ぶんたまった一覧の紙は、そのまま塾の先生との相談に持っていけます。付箋の貼られた一枚の紙があれば、親の大きな声は、どれから片付けるかの相談に置き換えられます。
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