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英単語をiPadで覚えるとき—手書きした跡がヒントになってしまう再テストの直し方|武蔵野個別指導塾

端末の画面に前回の書き込みが残ったままだと、語を思い出さなくても正解に見えます。跡を消した白紙へ移し、入力候補を見ずに書けたかを日を替えてもう一度確かめる手順です。
英単語の覚え方としてiPadの画面に書く練習は手軽ですが、画面に書いた単語が全部正解で、本人も「もう覚えた」と言っているのに、次の日に白紙へ出すと半分も出てこない、ということがあります。原因は語の記憶より前に、画面に残った前回の書き込みや消し残しを見て答えていることです。まず確かめるのは、その語を何も残っていない白紙に、自分の手だけで書けるかどうかです。跡を消し、入力候補を見ずに書き、日を替えてもう一度出す。この3つを満たしたときだけ、その語を「書ける語」として数えます。
よくあるのは、前の筆跡がうっすら残る画面で満点を取った高1の場面です。前回の復習で開いた頁には、自分が書いた語の輪郭が薄く残っています。その上をなぞるように書けば形は合い、消しゴムの跡や行の位置も答えの順番を教えてくれます。本人は語を思い出したつもりでいますが、実際に使ったのは画面の配置です。ここを取り違えたまま復習を続けると、同じ頁では点が取れ、初めての用紙では止まる状態が長引きます。
| 白紙に書いた結果 | 見えてくること | 次にすること |
|---|---|---|
| 語の位置を変えても正解 | 語の形を思い出せている | 日を替えてもう一度 |
| 位置を変えると誤答 | 並びや配置が手掛かり | 順番を入れ替えて再出題 |
| 日本語から英語だけ誤答 | 向きの偏り | 意味から語を先に書く |
| 何も残さないと書けない | 語の形がまだ定まっていない | 綴りを分けて確かめる |
この表は、1回の正解をどう扱うかを決めるためのものです。同じ頁で正解した語をそのまま次の頁へ進めると、手掛かりが消えたときに何も残りません。まず白紙で1回、次に日を替えて1回と進め、2回とも手掛かりなしで正解した語だけを、次の語の練習へ送ります。
画面の跡と入力候補を分けて見る
満点の原因を調べるときは、語そのもの、画面の跡、入力候補の3つを分けます。語そのもので正解したなら、意味と綴りを自分で思い出せています。画面の跡で正解したなら、前回の線や消し残し、行の位置、薄い下書きをなぞっています。入力候補で正解したなら、変換の列や予測の並びから正しい綴りを選んでいます。結果はどれも正解なので、点数だけを見ていると区別がつきません。
分ける方法は、手掛かりを1つずつ外して同じ語を出し直すことです。最初に画面の跡を外します。前の書き込みがない白紙の頁を新しく用意し、同じ頁の余白や端を使わずに書きます。次に入力候補を外します。候補の見えない状態で書き、正解しても候補が見えていたなら手掛かり付きとして数えます。最後に並び順を外します。前と同じ順番では、前の語が次の語の手掛かりになるので、日ごとに順番を入れ替えます。
図1のように、外す順番を決めておくと、同じ語を出し直すたびに迷いません。
高1の失敗で多いのは、この3つを一度に変えてしまうことです。白紙に移し、候補も見ず、順番も変えると、書けなかった理由が3つのどれなのか分からなくなります。1つ外すごとに、書けたかどうかを記録します。一度に5語までにすると、記録が細かくなりすぎず、1回の確認も短く終わります。

記録の欄は、日付、語、正誤、手掛かりの有無の4つで足ります。手掛かりの有無には、跡あり、候補あり、順番同じ、なしのどれかを書きます。正解でも手掛かりありなら、次の回は手掛かりなしで出し直します。誤答のときは、綴りのどこで止まったか、意味の向きのどちらで止まったかを一言添えます。たとえば「11月8日 environment 正解 跡あり」「11月9日 environment 誤答 なし nが抜けた」という書き方です。
観察の手掛かりも3つあります。書き始めるまでが速すぎる、迷わず同じ位置に書く、消しゴムの跡を先に探す。どれかが続くときは、語ではなく画面を見ている可能性を疑います。逆に、書き出しで一度止まり、綴りを確かめるように書けたなら、自分の記憶を使っています。正解までの速さだけを褒めると、この違いを見落とします。
端末の画面は、紙の透けと違って、消したはずの線が薄く残り、変換の候補が横に並びます。紙と端末のどちらで勉強するかを選ぶ話ではなく、端末に残った手掛かりをどう外すかに絞ってください。同じ語でも、手掛かりが違えば、書けた理由も違います。手掛かりを外したときに出てくる語だけが、別の頁でも使える語です。
白紙に移す手順と、止まったときの戻り先
直す作業は、画面を消すことから始めます。前の書き込みが残った頁を使い回すと、どれだけ丁寧に消しても端に線が残ります。新しい白紙の頁を1枚用意し、日付だけを端に小さく書いて、本文の領域には何も置きません。前の頁を複製すると、消したつもりの線までそのまま移るので、複製はしません。
白紙に書くときは、文字の大きさと行の間隔も決めておきます。前の画面と同じ大きさで書くと、行の長さが手掛かりになります。いつもより大きく書く、行を詰めずに書く、というだけで、位置の記憶が使えなくなります。用紙を変えるのではなく、書き方の寸法を変えるだけで十分です。
最初に出すのは、日本語から英語の向きです。日本語を1語書き、その下に英語を書きます。書き始める前に、前回の画面を閉じます。閉じる操作が難しいときは、白紙の頁を先に開いてから思い出します。手が動き出してから語を探すと、画面の残りを見てしまうからです。
書き終えたら、5語まとめて答え合わせをします。1語ごとに見ると、前の語の答えが次の語の手掛かりになります。答え合わせでは、正誤だけでなく、書く前に画面を見たかどうかも記録します。見たなら手掛かり付きの正解です。次に出すときは、その語を一番後ろに回します。後ろに回すのは、同じ並びで続けて出さないためです。
間違えた語は、答えをすぐ横に写しません。まず、詰まった場所を書きます。「enviroment」なら n が1つ抜けた、「necessary」なら c と s の数を迷った、という形です。そのあと辞書で正しい綴りを確かめ、白紙の別の場所にもう一度書きます。写すのではなく、詰まった場所を意識して書き直すのが目的です。写すだけでは、次に同じ場所でまた止まります。
同じ日に何度も出し直すと、直後の正解は作業の記憶で埋まります。再出題はその日の夜と2日後に分けます。5語を、意味から語と語から意味の2方向で出すと10問、2回で20問です。この20問のうち、手掛かりなしで正解した数を数えます。問題数を増やすより、手掛かりなしの正解を1つ増やす方が、次の頁で使えます。
答え合わせの日は、紙の端に書いておきます。その日の夜に出した分は翌日の朝に、2日後に出した分は次の週の最初に見直します。日を空けるのは、直後の記憶ではなく、時間を置いても出てくるかを見るためです。
止まったときの戻り先は3つあります。1つ目は、語を意味のまとまりで分けることです。「environment」なら environ と ment に分け、それぞれが何を指すかを日本語で言い直します。2つ目は、音と綴りの対応を確かめることです。声に出した音と、書いた文字が合っているかを1か所ずつ見ます。3つ目は、その語をいったん保留することです。3回続けて同じ場所で止まる語は、同じ日に追いかけず、翌週の最初に回します。
図2のように、白紙を用意してから記録するまでの順番を固定します。順番を変えると、どの手掛かりが残っていたのか分からなくなります。

手順を1週間続けると、記録の見方が変わります。正解の数より、手掛かりなしの正解が増えたかを見ます。手掛かりありの正解が減らないなら、語を増やす前に、外す順番をもう一度確かめます。語数を増やすのは、手掛かりなしで書ける語が5語たまってからで十分です。5語というのは目安で、全員に同じ数を課すためのものではありません。
うまくいかない型ごとの変え方と、できたと判断する条件
白紙に移しても正解が出ないとき、原因は1つではありません。ここでは4つの型に分けて、変え方を書きます。どの型も、語を増やすより先に、手掛かりの外し方を変えます。同じ手順を続けても結果が変わらないなら、語の量ではなく、残っている手掛かりを疑います。
1つ目は、候補があると正解し、候補を消すと誤答する型です。変換の列を頼りに正しい綴りを選んでいるので、候補の見えない状態では書けません。この型は、候補を見ない練習を先に置きます。書き始める前に候補を隠す、候補の出ない書き方にする、どちらでも構いません。正解したときに候補が見えていたかを記録し、見えていた正解は数に入れません。
2つ目は、向きの偏りです。日本語から英語は書けるのに、英語から日本語で止まる、またはその逆の型です。意味は分かっているのに、言葉にする向きが片方だけ弱い状態です。両方向を同じ日に詰め込まず、苦手な向きをその日の最初に置きます。最初に置くと、集中が残っているうちに確かめられます。得意な向きは後ろに回し、数だけを増やしません。
3つ目は、並び依存です。同じ順番なら書けるのに、順番を変えると出ない型です。前の語の音や文字が、次の語の手掛かりになっています。記録の語順をそのまま使わず、日ごとに並べ替えます。番号を振らずに、五十音順や思いついた順で出します。並べ替えたときに止まる語は、語そのものがまだ手元にない候補です。
4つ目は、戻りです。一度は白紙で通ったのに、1週間後に出ない型です。このときは、前回の正解が手掛かり付きでなかったかを記録で確かめます。手掛かり付きの正解なら、まだ卒業していません。語を覚え直すのではなく、手掛かりなしの確認をもう一度置きます。戻った語をまとめて書き直すと、同じ語ばかりに時間を使います。
型が決まったら、その型の変え方だけを1週間試します。4つを同時に変えると、どれが効いたのか分かりません。1週間の終わりに、手掛かりなしの正解が増えたか、詰まる場所が変わったかを見ます。変わらないなら、語数を増やさずに、手掛かりをもう1つ外します。
図3のように、できたと判断する条件は3つです。手掛かりのない白紙で正解する、別の日に正解する、別の順番か別の問い方で正解する。この3つを2回続けて満たした語を、いったん卒業の候補にします。1回の満点では判断しません。3つのうち1つでも欠けたら、その語はまだ確認の列に残します。

卒業の候補にした語も、月に一度はまとめて出し直します。出し直しの日は、新しい語の練習の前ではなく後ろに置きます。先に出すと、古い語の確認に時間を使って、新しい語が残りません。出し直しで戻った語は、また白紙の列に戻します。戻った語が4語を超えるなら、新しい語を増やすのを1週止めます。
本文と別の語で試す確認問題
ここまでの手順を、本文とは別の語で試します。次の3語を、何も見ずに白紙へ書いてください。端末を使う場合も、前の書き込みのない頁に書きます。書く前に、前回の画面を閉じてください。
問1 次の日本語に合う英語を書いてください。 (1) 招待する (2) 準備する (3) 説明する
問2 次の文の( )に入る語を、1語で書いてください。 「He ( ) the rule to us before the game.」
問3 次の3つの結果のうち、画面の跡を手掛かりにした可能性が高いものはどれですか。 A 同じ位置に書くと正解し、白紙に移すと誤答した B 白紙に書いて正解し、翌日も別の順番で正解した C 候補を見ずに書き、綴りを自分で確かめて正解した
問4 画面の跡、入力候補、並び順の3つを、確かめるときに外す順番を書いてください。
解答と理由
問1 (1) invite (2) prepare (3) explain 3語とも、日本語の意味から英語を選ぶ向きの確認です。書けなかった語は、綴りのどこで止まったかを記録し、白紙に移す手順の「詰まった場所を書く」に戻ります。答えを見てから書けた気にならないよう、もう一度は白紙の別の位置へ書きます。
問2 explained 「He explained the rule to us before the game.」主語が He で、出来事は過去なので explained です。現在形の explain では文の時制が合いません。日本語の意味だけでなく、文の中の形まで書けたかを見ます。誤答なら「音と綴りの対応を確かめる」に戻ります。
問3 A 位置が変わると崩れるのは、並びや配置を手掛かりにした形です。B は3つの条件に近い結果で、C は候補を見ていないので手掛かりなしの正解です。A を選べたなら、正解の理由を結果ではなく手掛かりから見られています。
問4 画面の跡、入力候補、並び順の順です。 先に並び順を変えると、跡と候補のどちらが効いていたのか分からなくなります。外す順番を決めておくと、記録の列も同じ順で読めます。
再挑戦の条件は、3語を翌日と4日後の2回、意味から語と語から意味の両方で出し直すことです。3語の2方向で6問、2回で12問になります。この12問を手掛かりなしで通せたら、次の3語へ進みます。通せなかった語は、詰まった場所を記録して、同じ手順の最初に戻します。
個別指導で見てもらう記録
自分で直しても、どの手掛かりが残っていたか分からなくなることがあります。そのときは、次の3つを持ってきてください。白紙に書いた結果の記録、手掛かり付きで正解した語の一覧、詰まった場所の一言です。端末の画面そのものより、どの語にどんな跡が残っていたかを紙に写した方が、話が早く進みます。質問は「この語は、跡を消すとどこで止まりますか」の形にすると、見てもらう場所がはっきりします。
画面の満点を、白紙の一語へ
画面の満点は、消してからが本番です。前の線を消した白紙に一語だけ書いてみて、そこで手が止まるなら、その語はまだ手元にありません。止まった場所を記録して、次の日にもう一度だけ出してください。その一語が書けたとき、画面の点ではなく、自分の語になります。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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