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夏休みの英単語の覚え方—旅行で中断した後に最初のページへ戻りすぎない再開法|武蔵野個別指導塾

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旅行で9日空いた高1に向けて、単語帳を1ページから開き直さず、最後の記録と8語の抜き取りから再開する範囲を決める手順を、戻り先の判断まで具体的に書いています。

夏休みに数日家を空けて、単語帳から離れた。帰ってきた夜、机の前に座って最初に開いたのが1ページ目だった、という経験は少なくありません。ここで答えるのは、その手を止めてどこから始めるかという問いです。答えは、最初のページには戻らない、です。戻るかどうかは、覚えている自信ではなく、最後に付けた記録と、最後の範囲から8語だけ抜き取る確認の2つで決めます。今日の最初の仕事は、単語帳を開く前に、最後に書いた日付とページを1行に写すことです。

判断の入口は、記録に何が残っているかで変わります。次の表は、見返しを見て、最初に開く場所を決めるためのものです。

見返しに残っているもの 最初に開く場所
日付とページだけ 最後の10ページ
ページと×の数 ×の付いた語の行
何も書いていない 覚えのある章の最初のページ

よくあるのは、夏休みに家族で9日間家を空けた高1が、帰った日の夜に単語帳を1ページ目から開いてしまうという場面です。出発前は41ページまで進み、最後の日には「8月2日、41ページ、×6」と見返しに書いてありました。1ページからやり直すと、1日10ページの割で4日と少しかかります。その4日のあいだ、41ページの手前の語には一度も触れません。戻ったつもりが、いちばん崩れやすい範囲を後回しにしている。この順番を入れ替えるのが、ここで扱う作業です。

戻る範囲は、記録と抜き取りの2つで決める

最初に見るのは、記憶の自信ではなく記録です。記録には3つの情報が入っています。最後に触った日付、最後に開いたページ、その日に付けた印の数です。この3つが揃っていれば、戻る範囲はほとんど決まります。日付だけを見て「9日も空いたから全部忘れた」と決めるのは、記録の読み方ではありません。

ページの数字には注意が要ります。41ページというのは、そこまで触ったという境界であって、そこまで覚えたという境界ではありません。ページは進んだ量の記録で、定着の記録ではない。だから41ページという数字から「41ページまでは大丈夫、42ページから崩れている」と読むのは早とちりです。実際に崩れているのは、最後に触った日の前後、38ページから41ページのあたりかもしれません。

印の分布も見ます。×が最後の3ページに集まっているなら、崩れているのはその3ページです。×が10ページに散っているなら、範囲の問題ではなく、語の選び方か、1回あたりの量が多すぎた可能性があります。前者は範囲を狭く戻れば済み、後者は戻る範囲を広げても同じことが起きます。同じ×でも、集まり方で次の手が変わります。

1ページ目を開いた瞬間に「知らない」と感じることもあります。しかし、そこで見えたのは最初の数語だけです。偶然抜けていた語が並んでいるだけで、範囲全体が崩れている証拠にはなりません。数語で全体を判断すると、戻る範囲が実際より大きく見積もられます。

手前の範囲が戻らなくてよい理由は、単語帳の外でもその語に会っているからです。夏休み前の授業、小テスト、宿題の長文。同じ語が違う場所で何度も出てくると、単語帳を閉じている間も思い出す機会が残ります。一方、最後の10ページの語は、単語帳の中でしか会っていないことが多い。休んだ9日のあいだ、その語に触れた機会はほとんどありません。戻るなら、触れていなかった範囲からです。

図1のように、開く場所は3つに分かれます。手前の範囲は戻らない、最後の範囲は抜き取りで決める、印の付いた語は範囲に関係なく先に拾う。この3つを頭に置いてから、次の手順に入ります。

図1 戻る範囲を三つに分けて開く場所を決める

再開の手順は、記録を写すところから始める

手順は5つです。どれも10分以内に終わるように作ります。再開の日に長い作業を置くと、次の日が来なくなります。

用意するのは、単語帳、白い紙1枚、鉛筆だけです。紙は3列に分けて使います。左に日付とページ、真ん中に8語の答え、右に翌日の日付。端末の記録でも構いませんが、開くまでに2回タップが要るものは、休んだあとの夜には開かれません。紙1枚なら、机に置いた時点で目に入ります。

1つ目は、記録を1行に写すことです。見返しから、日付、ページ、印の数を抜き出して、新しい紙の1行目に書きます。「8月2日、41ページ、×6」で十分です。写す理由は、記憶が戻る範囲を甘く見積もるからです。「もっと前から怪しかった」という感覚は、たいてい根拠がありません。数字を1行にすると、相談するときも見返すときも、同じ出発点に立てます。

2つ目は、最後の10ページから8語を抜き取ることです。印の付いていない語だけを選びます。選び方は、ページを閉じて指を置いた行の語、のように自分で選ばない工夫を入れます。苦手な語を意識して選ぶと結果が実際より悪く出て、簡単な語を選ぶと通ったつもりになります。8語のうち、日本語を見て英語を書くものを4語、英語を見て日本語を書くものを4語にします。単語帳と辞書は閉じ、5分を測ります。

3つ目は、採点して3つに分けることです。正解、惜しい、誤答です。惜しいは、意味は合っているがつづりが違う、品詞を間違えた、などの語です。惜しいは誤答に数えます。学校のテストでも入試でも、つづりの違いは点になりません。ここで甘く数えると、同じ語を後でもう一度落とします。

4つ目は、割合で行き先を決めることです。8語のうち8割以上、つまり7語か8語が正解なら、その範囲は通ったとみなして次のページに進みます。5割より多く8割未満、つまり5語か6語なら、間違えた語の行だけを拾い、翌日にもう一度8語で確かめます。5割以下、つまり4語以下なら、最後の10ページを戻ります。全体ではありません。戻るのは、触っていなかった最後の10ページだけです。

ここで気をつけるのは、通った範囲まで一緒に確かめないことです。8語は最後の10ページから選びます。手前の範囲からも混ぜたくなりますが、混ぜると結果の意味が薄まります。崩れた範囲を知りたいのに、丈夫な範囲の正解が点数を押し上げてしまうからです。範囲ごとに分けて確かめるから、戻る場所が決まります。

5つ目は、戻る範囲を、行だけ開くことです。戻ることになったページを最初から通読すると、時間がかかるうえに目が滑ります。誤答だった語の行だけを開き、その語を使った文を1回書きます。文ごと書くと、語が入る位置と一緒に残ります。通読は、通った範囲に対してだけ行います。

止まったときの戻り先を4つ用意します。8語のうち半分以上が同じページに集中していたら、そのページだけを先に戻ります。抜き取る語を選ぶのに10分かかったら、選ぶ作業をやめて最後の5ページを固定で使います。採点で正解かどうか迷ったら、辞書で意味と品詞を確かめ、迷った時点で惜しいに置きます。5分を超えたら、そこで止めて残りは翌日に回します。どれも、再開の日に完璧を目指さないための逃げ道です。

図2のように、手順は記録を写すところから始まり、8語の結果で行き先が分かれます。順番を飛ばしていきなり抜き取りから始めると、戻る範囲の根拠がなくなります。

図2 記録から抜き取りへ進む再開の四手順

記録が残っていないとき、抜き取りで崩れたとき

記録が無い場合でも、戻る範囲は決められます。見返しが白紙なら、覚えのある最後の章の見出しを開き、その章の最初のページから8語を抜き取ります。章の見出しは、語そのものより覚えています。記録が無かったことを責めるより、今日から1行だけ書くほうが次に効きます。日付、ページ、印の数。この3つだけで、次の再開は今日より楽になります。

抜き取りが5割以下だった場合は、戻る範囲を10ページより広げたくなりますが、広げる前に印の位置を見ます。×が3つ以上付いたページが分かっているなら、そこから再開します。10ページ全体を戻るより、×の集中した2ページか3ページを戻るほうが短く終わります。印が散っている場合は、範囲ではなく1回の量が多かった可能性を考えます。次の再開では、1日に見るページを半分にします。

最初からやり直したい気持ちが強い場合も、その気持ちを止める必要はありません。ただし、全部を戻ると4日と少しがかかり、そのあいだ最後の範囲は触られません。そこで、手前の範囲は1日の終わりに5語だけ口頭で確かめる、という形にします。声に出して意味が言えれば、その日は先へ進みます。言えなければ、その5語だけを書きます。手前の範囲を毎日少しずつ触りながら、本体は最後の範囲から進める。この配分なら、戻りたい気持ちも満たせます。

旅行中に少しだけやった場合は、旅行中の記録が最後の記録になります。日付が飛んでいるときは、最後に触った日を基準にします。帰ってからの日付ではなく、単語帳に触った日です。ここを間違えると、空いた日数が実際より長く見えます。

できたと判断する条件は3つです。翌日に、前日落とした語を全部言えること。3日後に、最後の範囲から別の8語を選んで7語以上正解すること。手前の範囲を1日5語の口頭確認で、止まらずに答えられること。この3つが揃えば、戻る範囲の決め方はその夏に合っていたと見てよいです。揃わないときは、8語の選び方と、1回に開くページ数を変えます。

図3のように、抜き取りの結果は3方向に分かれます。同じ8語でも、割合で行き先が変わるので、点数を付ける前に戻る範囲を決めないようにします。

図3 8語の正解数で三つに分かれる行き先

確かめの問題

次の3問は、本文の例とは別の記録で考えます。紙を1枚出して、答えを書いてから先へ進んでください。

解答。問1の答えは、最後の10ページを戻る、です。惜しい2語を誤答に数えると、正解は6語ではなく4語になります。10語のうち4語は4割で、5割以下です。したがって、間違えた語の行だけを拾う段階ではなく、最後の10ページを戻る段階になります。ただし、×の付いた2語の行は最初に開きます。

問2の答えは、戻らない、です。1ページから2ページは、1日の終わりに5語だけ口頭で確かめます。意味が言えれば先へ進み、言えなければその5語だけを書きます。手前の範囲を通読すると、戻る日数が増えるだけです。

問3の答えは、変わります。惜しいを正解に数えると10語のうち6語で6割になり、5割より多く8割未満の段階に移ります。その場合は、間違えた2語の行だけを拾って翌日にもう一度10語です。ただし、つづりの違いは点にならないので、この数え方は実戦では使えません。

再挑戦の条件。翌日に、12ページまでの範囲から別の10語を選びます。8語以上、つまり8割以上正解なら、12ページまでの戻りを終えて13ページへ進みます。6語から7語なら、もう1日同じ範囲で続けます。5語以下なら、×の付いたページだけを戻ります。

個別指導で見てもらうこと

持ってくるのは、単語帳、最後の記録の1行、抜き取りに使った紙と答案、×の付いたページです。質問は2つに絞ります。「この8語の選び方は、最後の範囲に偏っていましたか」「惜しいと誤答の境目は、この基準で合っていますか」。講師が見るのは、戻る範囲の決め方と、誤答が同じ章に偏っていないかです。偏っているなら、範囲ではなく章の理解に戻ります。記録の1行があれば、9日空いたのか3日空いたのかを取り違えずに相談できます。戻る範囲を自分で決めきれないときは、8語の答案をそのまま持ってくるのが早いです。どの語を落としたかを見れば、範囲の問題か語の問題かが分かれます。

荷物をほどく前に、開かないページを決める

旅行の荷物をほどく前に、単語帳の戻る範囲を1行で決めてしまいます。日付、ページ、印の数。その3つと8語の結果だけで、今日開くページは決まります。戻る範囲を小さく決めるのは、手を抜くことではなく、触れていなかった場所に今日の時間を全部使うという意味です。開かないページを先に決めた日から、夏休みの学習は動き出します。

読んで終わりにするか、ここから変えるか。

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