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共通テストの変更点(2027年)—令和8年度の文書と字で比べて変わった所、変わらない所|武蔵野個別指導塾

2027年1月の共通テストの出題方法と問題作成方針は、令和8年度の版と一字ずつ並べても年度の数字と記号の字形のほかは同じ字です。実施要項で書き換わった3つの言い回しと、12月の受験上の注意を前年の版と並べる順番を載せています。
2027年1月16日(土)・17日(日)の令和9年度の共通テストについて、問題の作り方を決めた二つの文書を令和8年度の版と一字ずつ突き合わせました。出題教科・科目の出題方法等と問題作成方針は、年度の数字と波線の字形のほかに違う字がありません。違いが出たのは実施要項です。日付が1年ずれたことを除くと、郵送で出願できる例外の一文が消えた所、時間割の表で科目数の呼び名が「2科目選択」から「2科目登録者」になった所、受験上の配慮の「手話通訳者」が「手話通訳士等」になった所の三つです。試験の開始と終了の時刻、科目、配点、得点調整の条件は令和8年度と同じで、変わらないのはあくまで文書の枠です。問題そのものは毎年新しく作られます。
| 比べた文書 | 令和8年度の版と並べた結果 |
|---|---|
| 令和9年度 出題教科・科目の出題方法等 | 題の年度の数字のほかは同じ字 |
| 令和9年度 問題作成方針 | 年度の数字と、波線の記号の字形2か所のほかは同じ字 |
| 令和9年度 実施要項(令和8年6月2日付け) | 日付が1年ずれたほか、言い回しが3か所変わった |
| 令和9年度 受験上の注意 | 12月上旬にセンターのサイトへ載る予定で、まだ並べられない |
| 令和10年度 出題方法等と問題作成方針(いまの高2) | 令和9年度の版と年度の数字のほかは同じ字 |
よくあるのは、11月の放課後、進路面談の終わりに担任の先生から「今年の共通テストで何か変わる所はあるのか」と聞かれ、「たぶん去年と同じだと思います」としか返せなかった高3の場面です。教室では「英語の形が変わるらしい」「数学が難しくなるらしい」という話が回っていても、その話がどの文書のどの行から来たのかをたどれる人はほとんどいません。答えに詰まったのは勉強が足りないからではなく、比べるべき文書を一度も開いたことがないからです。受験票を印刷できる12月4日を前にしたこの時期なら、文書を左右に二つ並べるだけで、担任の先生に返す答えは出せます。
三つの文書を一字ずつ並べてわかった、2027年の共通テストの変更点
比べたのは、大学入試センターが公表している令和8年度と令和9年度の出題教科・科目の出題方法等、問題作成方針、実施要項の三組です。塾では両年度の文書を文字にして空白を抜き、一字ずつ突き合わせました。表の組み方が違うだけで行が入れ替わって見える所は、字の並びそのものが同じかどうかで判断しています。
出題方法等は、どの教科を何分何点で出し、どの科目から何を選ぶかを決めた文書です。ここで違ったのは題の「令和8年度」が「令和9年度」になった1字だけでした。国語は90分200点で、近代以降の文章が3問110点、古典が2問90点。数学①は『数学I,数学A』か『数学I』を70分100点で、数学Aは図形の性質と場合の数と確率の2項目を全部解きます。数学②は数列、統計的な推測、ベクトル、平面上の曲線と複素数平面の4項目から3項目を選びます。英語はリーディングが80分100点、リスニングが60分(うち解答は30分)100点。この骨組みは令和8年度の版と一字も違いません。
問題作成方針は、教科ごとに何を問うかを書いた文書です。違いは年度の数字と、「第1〜第3」「A1〜B1」の波線が別の字形の記号に替わった2か所だけで、言葉の中身は同じでした。
実施要項は試験の段取りを決めた文書で、令和8年度の版は令和7年6月6日付け、令和9年度の版は令和8年6月2日付けです。出願の期間、試験の期日、平均点の発表の予定日などがそろって1年ずれたほかに、次の3か所の言い回しが書き換わっていました。
- 令和8年度の版には、インターネットを使えない人が期間内にセンターへ申し出て許可を受ければ郵送で出願できる、という例外の一文がありました。令和9年度の版にはこの一文がありません。令和9年度の受験案内は代わりに、どうしても避けられない事情で出願サイトから出願できない人に、2026年9月11日(金)までにセンターへ問い合わせるよう求めています。自宅にネットの環境が無いだけでは、その事情に当たらないとも書いています。
- 本文の時間割の表で、地歴公民と理科の科目数を指す語が「2科目選択」「1科目選択」から「2科目登録者」「1科目登録者」に変わりました。時刻は9時30分と10時40分のままです。巻末に付いた出題方法の表は「2科目選択」の語を残しています。
- 受験上の配慮の例に並ぶ「手話通訳者の配置」が「手話通訳士等の配置」になりました。
図1のように、出題方法等は違いが「なし」、問題作成方針は「波線の字形」だけ、実施要項は「日付と3か所」、受験上の注意は「12月上旬」の掲載を待っている段階です。

文書の外にも、変わっていないと確かめられた事柄が三つあります。一つ目は身分証明書です。令和8年度の受験上の注意が冒頭で「今年度の大学入学共通テストから」持参を必須にすると書いた決まりで、令和9年度の受験案内も必須としています。2027年1月はその2年目です。二つ目は受験票です。マイページで各自が受験票を取るという決まりは、令和8年度の実施要項にも年度の数字のほか同じ字で書かれていました。センターの令和8年度試験の頁は、この年からWeb出願になったと書いています。令和9年度は2026年12月4日(金)10時から取れます。三つ目は課程です。新しい学習指導要領に沿った出題は令和7年度試験(2025年1月)からなので、2027年1月はその3回目にあたります。
いまの高2が受ける令和10年度試験(2028年1月15日(土)・16日(日))も、出題方法等と問題作成方針は令和9年度の版と年度の数字のほか同じ字でした。高2の方は、特集「共通テストの細かい疑問」の「高2は共通テストを受けられるか」の記事を読んでください。
自分の受験票と志望校の要項で、変わった所が効くかを見る
令和9年度の共通テストの変更点が自分の受験に関わるかは、人によって変わります。確かめる物は、受験票、去年の自分の記録(既卒生の場合)、志望校の募集要項、過去の問題冊子の四つです。
まず受験票です。2026年12月4日(金)10時から共通テスト出願サイトのマイページで取れます。令和9年度の受験案内によると、地歴公民と理科の欄の備考には「2科目登録」のように登録した科目数が表示されます。令和8年度の受験上の注意は同じ欄を「登録科目数 2」の形で書いていたので、既卒生は去年の受験票と文字の形が違って見えるかもしれません。見るのは、数字が1か2かです。実施要項の時間割の呼び名が「登録者」になったのは、この表示と言葉の向きがそろった変化だと読めます。1日目の地歴公民も2日目の理科も、2科目登録なら9時30分から、1科目登録なら10時40分から始まり、どちらも令和8年度と同じ時刻です。登録した科目数は当日に変えられないので、自分の朝が何時に始まるかは、受験票の備考欄の一語で決まります。
既卒生は、去年の1月の自分と比べると違いが見えやすくなります。令和8年度は2026年1月17日(土)・18日(日)で、令和9年度は1日早い1月16日(土)・17日(日)です。時刻の表は同じで、身分証明書も去年の時点で必須でした。一方で、令和9年度の受験案内は、志願者の分布などが毎年変わるので同じ住所や学校の人が毎年同じ試験場になるとは限らないと書いています。去年と同じ建物だと決めつけず、受験票の試験場の欄を見てから下見の道順を決めてください。大学が使うことのある前の年の成績の範囲も、令和9年度は令和6〜8年度へと1年ずれました。使うかどうかは大学ごとの募集要項で決まります。
現役の高3は、去年受けた先輩の話と比べることになります。先輩が覚えている開始の時刻は、令和9年度も同じです。違いが出たのはスマートフォンやスマートウォッチなど通信機能のある機器の扱いです。令和8年度の受験上の注意は、かばんにしまわず身に付けていると不正行為「となることがある」という書き方でした。令和9年度の受験案内は、かばんの外にあれば電源が切れていても不正行為になり、上着やズボンのポケットに入れていても同じだと言い切り、監督者などが持ち物を確かめることがあるという一文も加えています。この扱いだけは、先輩の記憶より今年の受験案内の文を信じてください。ただし入室終了の時刻や、試験中にかばんの中で携帯電話が鳴ったときの扱いは、令和8年度の受験上の注意に書かれていた事柄です。令和9年度の版が出るまでは「去年はそうだった」という例にとどまり、今年の決まりとして覚えるのは12月に新しい版を読んでからにします。
次に志望校の募集要項です。センターの文書が一字も変わらなくても、大学がどの教科・科目を求め、共通テストを何点で数えるかは、その年の募集要項で決まります。文部科学省の令和9年度大学入学者選抜実施要項は、各大学が募集要項を2026年12月15日(火)までに発表するとしています。去年の要項の配点を書き写したノートがあるなら、新しい要項の同じ欄と並べ、違う数字にだけ印を付けます。
最後に過去の問題冊子です。令和8年度の本試験は今回と同じ字の出題方法等と問題作成方針のもとで作られ、令和7年度の本試験も新しい課程の出題です。形の練習に最も近い材料はこの2年分で、何年分をどう解くかは同じ特集の「共通テストの過去問は何年分解くか」で扱っています。
12月上旬の受験上の注意を、令和8年度の版と並べて読む順番
三つの文書のほかに、まだ比べられていないのが令和9年度の受験上の注意です。2026年11月8日の時点で、センターの令和9年度試験の頁にはまだ載っていません。入室終了の時刻、追試験の申請の方法、正しくマークされていない場合の採点の扱いは、この版で初めて示されると令和9年度の受験案内が書いています。新しい版が出た日に違いを見落とさないよう、次の順で並べます。
- 11月のうちに、令和8年度の版を保存しておきます。センターの令和8年度試験の頁に、受験上の注意のPDFが今も載っています。印刷して、机の左に置く紙にします。令和8年度は受験上の配慮が決まった人向けの版が別に載っていたので、配慮が決まっている人はそちらを取ります。
- 12月4日(金)10時を過ぎたら受験票を取り、備考欄の登録科目数と試験場の欄を確かめます。受験票そのものには何も書き込みません。余白や裏面に何か書かれた受験票は使えないと、令和9年度の受験案内にあります。印や書き込みは、受験上の注意を刷った紙か別のメモに付けます。
- 令和9年度の版が載ったら保存して印刷し、右に置きます。最初に目次の番号と見出しを左右で照らします。令和8年度の版の目次は、試験実施期日等に始まる12の節と、末尾の所持品チェック欄・問合せ先でできていました。節が増えた所、消えた所、順が入れ替わった所があれば、そこから読みます。
- 1節の時刻の表を、一行ずつ指でたどります。令和8年度の版の入室終了は、たとえば1日目の国語が12時45分まで(開始の13時の15分前)、リスニングが17時15分まで(開始の17時20分の5分前)でした。地歴公民の2科目登録者は9時まで(開始の9時30分の30分前)です。右の紙の同じ行に違う時刻があれば赤で囲み、同じなら小さく「同じ」と書きます。リスニングの17時15分は、令和9年度の受験案内の進行の欄にも載っています。
- PDFの検索で「今年度」と「新たに」を引きます。令和8年度の版は、身分証明書の持参を冒頭で今年度からと書き、末尾の所持品チェック欄にも「今年度より持参必須」と添えていました。新しく始まる決まりは、こうした語と一緒に書かれることがあります。出てきた行は、左の紙の同じ節と比べます。
- 冒頭に並ぶ留意点(令和8年度の版では5つ)と、所持品チェック欄の行を見比べます。行が足されていたら、その行から先に読みます。
たとえば2日目の数学①なら、左の紙に「8年度 12時45分まで」、右の紙の同じ行の横に「9年度 ◯時◯分まで」と書き、同じだったら「同じ」とだけ書きます。印を付け終えた紙は2部刷り、1部を保護者に渡しておくと、お子さまが家を出る時刻を家族が同じ数字で話せます。令和8年度は、受験上の注意と同じ頁に解答科目欄と出題範囲欄の不適切なマーク例も載っていました。令和9年度の版が載ったら、それも令和8年度の版と並べておきます。
図2の帯のように、受験票を取れる12月4日と、受験上の注意が載る予定の12月上旬はほぼ重なり、そのすぐ後の12月15日までに志望校の募集要項が出そろいます。受験票を取れる日から本試験の1月16日までは43日です。並べる作業は、この3つが手元にそろった週末にまとめて済ませると、二度手間になりません。

「2027年は英語の形式が変わる」は、どの文書にも書かれていない
文書を並べた後で振り返ると、教室で回っていた話の多くは、出どころの文書が見つからない話でした。よく聞く思い込みを四つ、文書に照らします。
一つ目は「新しい課程も3回目なので、英語の形式が変わる」という話です。リーディングとリスニングの時間と配点、出題範囲、CEFRの概ねA1〜B1を目安にする方針、1回読みと2回読みの両方を含む構成は、どれも令和8年度の版と同じ字です。令和9年度の受験案内が示した大問ごとの回数、第1問と第2問が2回、第3問から第6問が1回という並びも、令和8年度の本試験の問題冊子に書かれた回数と同じでした。ただし英語の出題方法は、大問がいくつか、一つの文章がどれだけ長いかまでは決めていません。同じと言えるのは枠までです。
二つ目は「共通テストの数学の変更点がある」という話です。数学①②の科目、時間、項目の選び方は令和8年度と同じ字です。科目の名前が変わったのは、旧課程の令和6年度試験の『数学I・数学A』『数学II・数学B』から新課程の令和7年度試験へ移った境目で、2027年1月の変化ではありません。
三つ目は「2科目登録者という言葉になったから、当日の科目の選び方も変わった」という話です。登録した科目数を当日変えられない決まりは、令和8年度の受験上の注意にも令和9年度の受験案内にもあります。しかも令和8年度の受験上の注意の時刻の表は、すでに「2科目登録者」と書いていました。言葉が実施要項の側でそろっただけです。
四つ目は「文書が同じなら、問題も去年に似る」という話です。問題作成方針は、教科書等で扱われていない資料等も扱う場合があるとし、これまでの問題の評価や分析の結果を問題作りに生かすとしています。図3の表のように、試験の時刻、科目と配点、リスニングの回数、数学の選び方には令和8年度と同じ印が付きますが、問題の中身だけは毎年新しく作るものとして別の行に置きました。難しくなるか易しくなるかを予想する材料は、どの文書にもありません。

確かめる先と聞き方
2027年の変更点を自分の受験に当てはめるとき、開く文書と相談する人は次の6つに絞れます。
- センターのサイトの令和9年度試験の頁: 受験上の注意が載ったか、同じ頃に解答科目欄と出題範囲欄の不適切なマーク例の令和9年度の版が出たか。
- 令和9年度の受験案内: 自分が受ける教科の開始の時刻と、受験票の取り方と印刷の仕方。
- 受験票(2026年12月4日(金)10時から): 備考欄の登録科目数、試験場の欄。印や書き込みは受験票には付けない。
- 志望校の募集要項(12月15日(火)まで): 共通テストで求める教科・科目と配点が、去年の要項の同じ欄と同じか。
- 高校の進路の先生: 学校で受験上の注意を刷って配る予定があるか、変わった所を学年で知らせる日があるか。
- 大学入試センター事業第1課: 新しい版を読んでも扱いが決めきれない行が残ったとき、版の名前とページを添えて「令和8年度の版と扱いが違うのか」を聞く。令和8年度の版の問合せ先の欄では、受付は土日・祝日と年末年始を除く9時30分から17時でした。
先生やセンターに聞くときは、左右に並べた紙を手元に置きます。「どの節のどの行がどう違って見えるか」を一文にしてから電話や面談に向かうと、答えが一度で返ってきやすくなります。
個別指導で確かめること
授業では、受験票の写しの備考欄と試験場の欄、令和8年度と令和9年度の受験上の注意を左右に並べて赤で囲んだ紙、志望校の募集要項の配点の欄を机に出します。そのうえで、違いが当日のどの時刻と答案のどの欄に関わるかを、生徒と一行ずつ書き出します。違わなかった行に「同じ」と書く作業も同じ時間に終え、残りの日を過去の問題冊子の演習に回せる形にして帰ってもらいます。既卒生なら、去年の受験票と今年の受験票の試験場の欄と備考欄も横に並べ、去年と違う行がないかを同じ机の上で確かめます。
まとめ
11月の放課後に担任の先生へ返す答えは、文書の枠は令和8年度と同じ字で、書き換わったのは日付と三つの言い回し、毎年新しくなるのは問題の中身、という三点で足ります。12月に受験上の注意を左右に並べる一晩を済ませたら、1月16日までの残りの日は、比べる目を過去の問題冊子と自分の答案だけに向けてください。
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