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学校推薦型選抜と欠席日数—大学への欠席の理由の申し出と、面接で聞かれたときの答え方|武蔵野個別指導塾

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入院や事故でやむを得ず休んだ日は、文部科学省の要項で不利にしない配慮の対象です。調査書の備考と大学への申し出という2つの入口、面接で欠席を聞かれたときの答えの順番まで、出願の前に家庭で確かめる手順を並べています。

病気やけがで休んだ日があっても、それだけで公募推薦をあきらめる理由にはなりません。文部科学省の令和9年度の大学入学者選抜実施要項は、大学が出欠の状況を出願の条件や合否の材料に使う場合、本人のせいではない身体・健康上の理由でやむを得ず休んだ日を、志願者の不利益にしないよう大学に求めています。ただし、この配慮は大学が事情を知ったときに働くものです。日数だけが届いて理由が届かない、という形をまず避けます。

確かめること 答え
配慮の対象 病気・事故など、本人に責任のない身体・健康上の理由でやむを得ず休んだ日
大学が事情を知る入口 要項が名指しするのは本人からの申し出と調査書への記載の 2 つ(「など」と続き、ほかの道も閉じていない)
申し出の受け付け 要項の Q&A は、受け付けていると募集要項に書くことを、大学の対応の例として挙げている
理由が届いていないとき 日数が判定に響くなら、面接などで本人に理由を確かめる対応が例に挙がっている
家庭がいまやること 募集要項で申し出の欄を探す・書式と添える物を大学と高校の指示どおりにそろえる・面接で話す順番を決める

よくあるのは、夕食のあと、保護者が通知表の出欠の欄と病院の領収書の束を並べ、入院で休んだ 2 週間を指で数え直している場面です。お子さまは高2の冬に体調を崩し、退院してからは休まず通っています。それでも推薦の話が出たとたん、あの 2 週間が書類に残って足を引っぱるのでは、という心配が戻ってきます。数え直しても日数は減りません。動かせるのは、その日数が大学にどう届くかのほうです。

公募推薦で大学が読む出欠の欄—調査書の出席日数と欠席日数

公募推薦では、出身高校の校長が作った調査書が出願の書類の一つとして大学に届きます。学校推薦型選抜は調査書を評価の中心に置く入試なので、大学の側でその用紙を開いた人は、評定の欄と同じ紙の上で「出欠の記録」も目にします。出欠を出願の条件や判定の材料に入れるかどうか、入れるならどう入れるかは大学が決め、募集要項の出願資格や評価の方法の欄に表れます。ここを読まないまま、欠席が何日なら大丈夫かと考えても答えは出ません。

欄の形は図1のとおりです。

図1 調査書の出欠の記録の主な欄と、空欄になる2つの欄

様式に並ぶのは、授業日数、出席停止・忌引き等の日数、留学中の授業日数、出席しなければならない日数、欠席日数、出席日数、備考です。このうち出席停止・忌引き等の日数は、2027年度入試の調査書の注意事項で書かない扱いになっています。授業日数も、書いてあればほかの欄との差から出席停止や忌引きの日数を割り出せてしまうので、あわせて空けておきます。欄そのものは消さずに残し、すべての学年で空欄にするのが Q&A の答えです。作成の仕組みを直すのに大きな負担がかかる高校や、すでに記入してしまった欄については、数字が入ったままでもやむを得ないと認められています。

大学の人が読むのは、残りの欄の数字と備考です。高1と高2の欄は、高校が保管している指導要録から書き写されます。高3の欄だけは、直近の学期末、または高3の成績を判定した時点の出欠で書かれ、いつの時点かを備考に示す決まりです。

数字の数え方にも一つ注意があります。欠席の欄に入るのは、出席しなければならなかった日のうち休んだ日です。2 週間の入院でも、授業のない日にかかった分は欠席の数に入りません。通知表の数字と、病院の暦で数えた日数が合わないのはそのためで、どちらかが間違っているわけではありません。

もう一つ、同じ要項は、志願者の健康の状況を原則として判定の資料にしないとも書いています。大学が判定で見るのは原則として出欠の数字で、病気そのものではありません。健康の状況を知る特別な理由がある大学は、それを募集要項に具体的に書く決まりです。その数字を判定に使う大学には、使い方と理由を筋道立てて説明できるようにすることが Q&A で求められています。

要項の配慮—本人に責任のない欠席を、日数だけで不利にしない

学校推薦型選抜の欠席の扱いで、いちばん頼りになるのは要項のこの一節です。文の骨組みを分けると、条件、対象、知り方、結果の 4 つになります。条件は、大学が出欠の状況を推薦の条件や合否の材料に使う場合。対象は、本人に責任のない身体・健康上の理由でやむを得ず休んだ日。知り方は、本人からの申し出や調査書の記載など。結果は、志願者が不利益を被らないよう配慮する、です。

対象の例として、要項は病気や事故のほかに、新型コロナウイルス感染症の後遺症と考えられる症状や、月経随伴症状(月経に伴う不調)まで書き込んでいます。入院や手術のようにはっきりした出来事だけが対象ではない、という書き方です。さらに Q&A は、出席日数が少ない、つまり欠席日数が多いことだけで判定上の不利益を受けることがないよう、大学に念を押しています。この留意事項は 2025年度入試の要項から書き加えられ、2027年度の要項にも残っています。高2のお子さまは、来年度の要項が出たら、同じ文が続いているかを確かめてください。来年度の日付や中身は、まだ決まっていません。

配慮がどこから働くかを描いたのが図2です。

図2 病気や事故の欠席が大学に伝わる入口と、面接での確認

図2のように、配慮は大学が事情を知るところから始まります。主な入口は、本人の申し出と、高校が調査書の備考に書く記載の 2 つです。どちらも通らずに日数だけが届いた場合について、Q&A は、欠席日数が判定に響くなら、必要に応じて面接などで本人に理由を確かめる対応を例に挙げています。事情がわかれば、判定のときに考える。ここまでが流れです。

Q&A の書き方には読み落としやすい点が二つあります。一つは、ここに並ぶ対応が「例えば」で始まる例だということです。大学の調査書の使い方に応じた対応を、と添えられていて、大学ごとの手順がそろっているとは書かれていません。もう一つは、出欠を判定に使っていない大学には、そもそもこの手順が要らないことです。だからこそ、志望する大学が出欠をどう使うかを、先に募集要項で読みます。

なお、要項の配慮の文が名指ししているのは身体・健康上の理由です。家庭の事情など別の理由の欠席は、この文の外にあります。外にあるから不利になるとも書かれていません。理由がどちらに当たるか迷うときは、出願の前に大学の入試の窓口に聞くのが確実です。

大学への欠席の理由の申し出—募集要項で探す欄と、そろえる物

申し出の入口があるかどうかは、募集要項を読んで確かめます。推薦の出願は 2026年11月1日以降に受け付けが始まる決まりなので、推薦の募集要項はもう読める時期に入っています。PDF なら「欠席」「出欠」「申し出」「事情」の語で検索し、出願資格、提出書類、出願上の注意の欄を順に見ます。

見分けたいのは、似た名前の別の手続です。同じ要項の中で、障害のある志願者への配慮、たとえば試験時間の延長や試験場の工夫は、欠席の話とは別の段で定められています。募集要項でも、試験のときの配慮の申請と、欠席の理由の申し出が別々の書き方になっていることがあります。どちらの話をしている欄なのかを確かめてから、書類をそろえます。

欄が見つかったら、次の 4 点を書き出します。

  1. 書式。大学が決めた用紙か、自由に書く形か、高校の先生が書く書類か。
  2. 添える物。医師の書類などを求めているか。求めていれば、発行に日数がかかることがあるので先に病院へ頼みます。
  3. 出す時期と出し方。出願と一緒か、別に送るか。インターネットの出願の画面で入力するのか、郵送か。
  4. 書く範囲。期間と理由だけか、その後の様子まで求めているか。

書く中身は、事実を短く並べます。いつからいつまで休んだか、病気か事故か、入院か自宅での療養か、いまは授業に出られているか。それに、休んでいる間と戻ってからの学び方を一行添えれば足ります。気持ちの訴えを長く書く必要はありません。大学が知りたいのは、日数の裏にある事情だからです。

高校の側でも動きます。Q&A は高校の対応の例として、病気や事故による欠席は大学入試で配慮されると生徒に伝えることと、調査書の備考にその旨を書くことを挙げています。書くかどうか、どう書くかは高校が決めるので、担任に「入院で休んだ期間のことを、調査書の備考に書いてもらえますか」と、調査書を頼むときに一緒に相談します。本人の申し出と調査書の備考は、二つの入口から同じ事実が届く形にしておくと、読む人が迷いません。日付と日数は、通知表の数字にそろえます。

募集要項に申し出の欄が見当たらないときは、出願の前に大学の入試の窓口へ、欠席の理由を伝える方法があるかを電話かメールで聞きます。欄が無いことは、伝えてはいけないという意味ではありません。

面接で欠席を聞かれたときの答え方

2027年度入試からは、推薦でも面接による評価が原則として入るようになりました(非公募型で入学を確約する推薦の例外と、移行の期間の扱いがあります)。調査書を読んだ人がそのまま質問する場面もあるので、欠席について直接聞かれることを前提に準備しておくのが現実的です。申し出をすでに出していても、面接で改めて聞かれることがあります。Q&A が、理由を知らない大学の確かめ方として面接を例に挙げているのは先に見たとおりで、聞かれるのは、配慮のための確認であることもあります。

答えは、図3のように 3 つの部分で組み立てます。

図3 面接で欠席を聞かれたときの答えの3つの部分と順番

1 つ目は事実を 1 文で。いつ、どのくらい、なぜ休んだかです。2 つ目がいちばん厚い部分で、休んでいる間と戻ってからに何をしたか。3 つ目で、いまの状態から志望の話へつなぎます。たとえば次のような形です。

「高2の1月に入院して、2 週間学校を休みました。入院中は担任から届いたプリントで授業の範囲を追い、退院してからは放課後に数学の先生のところへ通って、休んだ単元を一つずつ埋めました。わからない所を自分の言葉にして聞きに行く癖は、そのときについたものです。いまは体調も落ち着いて毎日授業に出ていますし、大学でも、つまずいた所をそのままにしない学び方を続けたいと考えています。」

崩れやすいのは次の三つです。病状の細部を長く話してしまうこと。要項は大学に、本人の特定や出願資格の確認、連絡に要るもののほかは、評価や判定に使わない情報を志願者に求めないよう定めています。聞かれた範囲を超えて診断や治療の話を続ける必要はありません。二つ目は、謝りすぎることです。本人に責任のない欠席を、詫びる話にしなくてかまいません。三つ目は、書類と違う言い方をすることです。申し出の書類で「2 週間」と書いたのに面接で「1 か月くらい」と答えると、聞く側は数字のほうを気にし始めます。

練習では、申し出の下書きと通知表の数字を手元に置き、家族か先生に「その間、勉強はどうしていたの」と続けて聞いてもらいます。答えを録音して聞き直し、1 つ目が長すぎないか、2 つ目に具体的な行動が入っているかを確かめます。1 つ目が 2 文、3 文と伸びていたら、事実の文だけを残して削ります。

よくある質問

欠席日数が多いと、公募推薦には出願できませんか

出願できるかを決めるのは、その大学の募集要項の出願資格の欄です。出欠についての条件があるかどうかは大学ごとで、その欄を読むまでわかりません。条件が書かれていても、病気や事故でやむを得ず休んだ日には配慮するよう要項は大学に求めています。条件の数字だけを見て出願をやめる前に、申し出の方法を大学に確かめてください。

申し出をすると、病名まで大学に知られてしまいますか

どこまで書くかは、大学の指示に従えば足ります。要項は、大学が選抜で得た個人情報を、選抜と、必要に応じて入学後の学籍の管理や学修の指導、学生の支援に限って使うよう定めています。指示にない細部まで書き足す必要はありません。迷うときは、書く前に、どこまで書けばよいかを窓口に聞きます。

試験の日に熱が出たら、受け直せますか

要項は、本人に責任のない身体・健康上の理由で当日に受けるのが難しい場合、試験時間の繰り下げや別の日程への振替などの柔軟な対応を、大学に望ましいこととして書いています。望ましいという書き方なので、別の日があるかは大学ごとです。募集要項で当日の連絡先を先に控えておき、具合が悪いとわかった時点で、試験が始まる前に電話してください。

高3の秋に休んだ分も、調査書に載りますか

高3の欄は、直近の学期末か、高3の成績を判定した時点の出欠で書かれます。秋の欠席がその時点より後なら、出願のときの調査書には入っていないことがあります。いつの時点の数字になるかは、調査書を頼むときに担任に聞いてください。載っていなくても、面接で聞かれたら事実のとおりに答えます。

確かめる順番

今週のうちに、次の順で進めます。

  1. 家で。通知表から学年ごとの欠席日数を書き出し、入院や通院の期間を日付でメモします。病院の書類がどこにあるかも確かめます。
  2. 担任に。調査書の備考に欠席の理由を書いてもらえるか、高3の欄がいつの時点の数字になるかを聞きます。調査書を頼む日と同じ日にすると、話が一度で済みます。
  3. 募集要項で。出願資格に出欠の条件があるか、欠席の理由の申し出を受け付ける欄があるか、書式と添える物と出す時期を確かめます。
  4. 大学の入試の窓口に。申し出の欄が見つからないとき、理由が身体・健康上のものに当たるか迷うときに、出願の前に問い合わせます。
  5. 申し出の下書きを作ります。日付と日数を通知表にそろえ、志望理由書や調査書の備考と言葉が食い違っていないかを照らします。
  6. 面接の答えを図3の 3 つの部分で作り、声に出して録音します。

医師の書類を求められた場合は、1 と 3 のあいだで病院に頼んでおくと、出願の締切に追われずに済みます。

個別指導で確かめること

塾では、申し出の文の下書きを一緒に読み、日付と日数が通知表と合っているか、志望理由書や面接の答えと言葉がずれていないかを照らします。面接の練習には欠席について聞く問いを毎回 1 つ混ぜ、録音を聞き直して、事実、休んだ間とその後、志望へのつなぎの順になっているかを確かめます。高2のお子さまとは、学年ごとの欠席日数と理由を 1 枚にまとめた表を先に作り、来年度の要項が出たら同じ欄を読み直します。体調の判断や医師の書類の中身には立ち入りません。

まとめ

欠席日数そのものは、もう書き換えられません。けれど、その数字の横に備考の一行が添えられるか、大学への申し出が届くか、面接の最初の 1 文で事実を言い切れるかは、出願の前の数週間でまだ動かせます。配慮は、事情が大学に届いたところから始まるからです。入院の 2 週間を数え直していた夜は、申し出の下書きを書き始める夜に変えられます。

読んで終わりにするか、ここから変えるか。

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