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指定校推薦の枠の調べ方—張り出しと一覧表の読み方、学部ごとの人数と条件の欄|武蔵野個別指導塾

張り出しの紙で見るのは大学名だけでは足りません。学部か学科か、人数、全体と教科の評定、専願などの欄を通知表の数字と照らし、撮影してよいかも高校に聞く順番を、面談の質問つきでまとめています。
指定校推薦(学校推薦型選抜のうち、大学が指定した高校の校長から推薦を受けて出願するもの)の枠を調べる元になるのは、自分の高校が今年示す一覧です。大学から高校に届いた書類をもとにした物なので、検索で見つけた表や先輩の記憶では代わりになりません。一覧では、大学・学部・学科・人数・評定の条件・そのほかの条件の欄を、通知表から自分で出した数字と並べて、1行ずつ読みます。
| 一覧を読む前に知っておく決まり | 令和9年度大学入学者選抜実施要項(2027年4月入学)での扱い |
|---|---|
| 推薦の要件 | 大学ができるだけ具体的に決め、募集要項などで示す(第3の1(3)) |
| 教科の条件 | 大学は重要と考える教科・科目を選び、単位の修得や一定以上の評定を出願の条件にできる(第5の2(2)) |
| 比べる数字 | 全体の学習成績の状況は、評定の合計を評定の数で割り、小数点以下の2けた目で四捨五入した値(調査書記入上の注意8(4)) |
| 募集の単位 | 学科ごとでなく学部でまとめて募るなど、単位を大きくくくることが望ましいとしている(第8の3) |
| 募集要項の期限 | 大学は2026年12月15日までに募集要項を出す(第10の1) |
よくあるのは、4限の終わりのチャイムが鳴ったとたんに進路室の前へ人だかりができ、後ろから背伸びをして掲示の紙をのぞく、という場面です。前の人の肩越しに読めるのは大学名の大きな字ばかりで、学科の名前や条件の欄の小さな字までは目が届きません。「あの大学、あったよ」という声だけが先に教室へ回り、何学部の何人で、評定はいくつ以上だったのかを正確に言える人はいません。昼休みの数分で読めたつもりになるのが、いちばん危ない読み方です。
一覧の欄は、要項のどの決まりにつながっているか
令和9年度の大学入学者選抜実施要項は、学校推薦型選抜を、出身高校の校長の推薦にもとづき、調査書をおもな資料にして大学が評価する入試として書いています。本人が出したいと思っただけでは出願できず、その大学・学部で学ぶ力や意欲があるかを校長が見きわめる仕組みです。だから要項は大学に、推薦の要件をできるだけ具体的に決めて、募集要項などで示すよう求めています。張り出された一覧の条件の欄に並ぶ数字や言葉は、元をたどれば、この大学が決めた要件です。同じ紙に校内選考の決まりも書かれているなら、大学の条件と高校の決まりを分けて読んでください。
要項には「指定校推薦」という言葉は出てきません。書かれているのは、高校と大学の緊密な連携で丁寧に組み合わせた非公募型の学校推薦型選抜で、合格したら入学すると約束して受けるもの、という言い方です。一覧のそのほかの条件の欄や大学の書類に「専願」や入学を確約する言葉があれば、それはこの約束を指しています。塾の案内でも、校内選考を通って出願したあとは原則として辞退できないと説明しています。一覧の1行を選ぶことは、その大学に入る約束の手前まで進むことだと考えて読みます。
評定の条件は、全体の数字のほかに教科の数字が並ぶことがありえます。要項が大学に、重要と考える教科・科目を選び、その単位を取っていることや一定以上の評定を出願の条件にすることを認めているからです。全体の数字で届いても、教科の数字で止まる行があるということです。教科の条件が、その教科の科目をまとめた値なのか、特定の科目の評定なのかも、行ごとに確かめます。
全体の評定の条件と並べる自分の数字は、調査書でいえば「全体の学習成績の状況」にあたります。すべての教科・科目の評定を足して評定の数で割り、小数点以下の2けた目で四捨五入して1けた目までにした値で、単位数で重みはつけません。教科ごとの値も、その教科の評定の合計を評定の数で割って出します。「3.8以上」のような条件は、この1けた目までの値と並べて読むのが基本ですが、比べる相手がどの時点の成績かは高校に確かめます。
要項はさらに、大学がアドミッション・ポリシーで、高校で履修しておくべき科目や取っておくとよい資格を挙げるなど、求める学びをできるだけ具体的に書くよう求めています。そのほかの条件の欄に履修や資格の言葉があるときは、その学部のアドミッション・ポリシーと並べて読むと、条件が何のために置かれているのかが見えてきます。
人数の欄で迷いやすいのは、その数字が学部に付いたものか、学科に付いたものかです。要項は、学科ごとでなく学部でまとめて募るなど、募集の単位を大きくくくることを大学に勧めています。学部の行に人数が1つだけなら学科は入学後に選ぶ形かもしれず、学科ごとに行が分かれていれば、それぞれが別の枠かもしれません。紙の見た目だけで決めず、図1のように、欄ごとに確かめる点を先に決めてから読みます。

図1の4つの吹き出しは、ここまでの決まりにそのまま対応しています。学部か学科かは募集の単位、推薦できる人数は大学がその高校に示した数、全体と教科は評定の条件の2段、専願・資格・履修はそのほかの条件の欄に入りうる言葉です。日程の面では、令和9年度の学校推薦型選抜の出願は2026年11月1日より前には始まりません。高校の校長の推薦がなければ出願できない以上、校内選考はそれより前に高校の中で終わるので、一覧を読める時間は思っているより短いと考えてください。
張り出しの時期も紙の形も、自分の高校が決めている
一覧がいつ出るかを、月で言い切ることはできません。指定校の書類は大学から高校に届き、その時期は大学ごとです。要項が決めているのは、大学が募集要項を出す期限が2026年12月15日だということで、これは指定校の書類が高校に届く日でも、一覧が張り出される日でもありません。届いた物をいつ、どの形で生徒に見せるかは高校が決めます。進路室の前への掲示、紙での配布、面談の席での提示と、形はいくつもありえます。掲示のあとで希望者にだけ詳しい書類を見せるという段階を踏む形も考えられます。先輩の年の時期を聞いても、今年の目安にはなりません。
形が違えば、生徒の動き方も変わります。掲示なら、昼休みの数分で読み切れる量ではないので、何度か足を運び、気になる行を写す時間を取ります。配られる形なら、家で家族と同じ紙を見ながら話せますが、持ち帰ってよいかどうかも含めて高校の扱いに従います。面談でしか見られない形なら、学びたい分野と自分の数字を紙にまとめて持っていかないと、限られた時間が行を探すだけで終わってしまいます。
欄の名前も、高校の作り方しだいで変わります。人数の欄が「枠」、そのほかの欄が「備考」となっていても、読むことは同じです。逆に、一覧に書かれていないことも残ります。要項は大学に、募集要項にアドミッション・ポリシー、募集人員、出願の要件と手続き、試験の日、評価の方法などを書くよう求めていて、一覧の1行に収まるのはその一部にすぎません。元の書類のうち生徒が読める範囲はどこまでかを先生に聞いておくと、面接や小論文の有無を後から知って慌てずにすみます。
条件の付け方は、大学ごと、学部ごとに違います。同じ大学の中でも、全体の数字だけの行、教科の数字が付く行、資格や履修の条件が付く行が並びえます。評定の数字の高さも、自分の高校に示されたものだけが自分にとっての基準です。別の高校に通う友だちから聞いた数字や、「指定校推薦 一覧」で検索して見つけた大学名と数字の組み合わせは、自分の高校の今年の一覧と同じとは限りません。
自分の場合を知るために見る物は、次の4つです。
- 指定校の一覧: どの大学・学部・学科に、何人を、どの条件で推薦できるか。
- 校内の推薦の要項: 校内選考の申し込みの締め切り、出す書類、希望をいくつ書けるか。
- 高校に届いた大学の書類: 選考の方法、出願の手続き、日程。生徒が読める範囲は高校が決める。
- 進路の先生との面談: 紙に書かれていない扱いと、条件の読み方の確かめ。
大学が公開している学部の案内やアドミッション・ポリシーは、誰でも読めます。指定校の扱いについて大学に問い合わせたくなったら、その前に、まず高校の先生に相談してください。高校を通して届いた書類と、大学が誰にでも向けて出している案内とでは、書かれている範囲が同じとは限らないからです。
一覧が出る前の週から申込書を出す日まで、6つの手順
図2の順に進めると、昼休みの人だかりの中で慌てずにすみます。保護者の方は、手順1と手順6でお子さまと時間を合わせてください。どの手順も、紙とペンがあれば今日から始められます。

手順1 一覧の出し方を先に聞く
今年の一覧はいつ、どこで、どの形で見られるのかを、担任か進路の先生に聞きます。掲示なのか、配布なのか、面談なのかで、手順3のやり方が変わるからです。わかった日付は、家族の予定表にも書いておきます。
手順2 通知表から自分の数字を出す
一覧を見る前に、全体の値と、気になる教科の値を出しておきます。たとえば、高1と高2の評定が合わせて25個あり、その合計が96なら、96を25で割って3.84です。小数点以下の2けた目が4なので切り捨て、全体の値は3.8になります。英語の科目の評定が4つで、4・4・3・4なら、合計の15を4で割って3.75、2けた目の5を切り上げて3.8です。塾の案内では、評定平均は高1の1学期から高3の1学期までの積み上げだと説明しているので、一覧を見る時点で高3の1学期の評定がまだ出ていなければ、いまの値は途中の値です。前期と後期の2学期制の高校は区切りが違うので、どこまでの成績で比べるのかを高校に確かめます。
手順3 気になる行を自分の紙に写す
気になる行は、大学・学部・学科・人数・評定の条件・そのほかの条件の欄を、そのままの言葉で写します。「以上」「履修」「専願」のような短い言葉ほど、写し落とすと意味が変わります。写真に撮ってよいか、写したメモを家に持ち帰ってよいかは、高校の扱いに従います。決まりがわからないときは、撮る前に先生に聞きます。保護者の方は、お子さまに「写真を送って」と頼む前に、その扱いを確かめてください。
手順4 条件と1行ずつ照らす
写した行の横に、手順2の数字を書き込みます。たとえば、行Aの条件が全体3.5以上、行Bの条件が全体3.8以上で英語4.0以上だったとします。全体が3.8の人は、どちらの行も全体の条件には届いていますが、英語が3.8なので行Bの英語の条件には届きません。全体の数字だけを見ていると、行Bも候補に見えてしまいます。そのほかの条件は、1つずつ「何で証明するか」と「いつまでに用意するか」を書き添えます。資格なら合格を示す書類、履修なら履修した科目の名前というように、紙の上で準備の中身まで決めておきます。
手順5 面談で先生に聞く
写した紙と数字を持って、進路の先生との面談に行きます。下の「高校の先生に確かめる質問」から、自分の行に関わるものを選んで紙に書いておくと、面談の時間を行の確かめに使えます。答えはその場で、写した行の横に書き込みます。
手順6 家族と決める
校内選考の申込書を出す前に、家族で、その学部で4年間学ぶつもりがあるかを話します。学部のアドミッション・ポリシーと、1年生で学ぶ授業の名前を一緒に読むと、話がぼんやりしません。合格したら入学すると約束して受ける選抜なので、ほかの大学を受けたい気持ちが残っているなら、申込書を出す前にここで止まって話し直します。
張り出しの前で起きやすい読み違い
一覧の前の人だかりでは、聞いた話が自分の数字より先に頭に入ります。図3のように、手もとの情報を出どころで分けてから読みます。今年の自分の高校の一覧に書かれていることだけが条件を読む材料で、それ以外は先生に確かめる問いに回します。

「去年の一覧にあったから、今年もある」
どの高校に、どの学部の枠を何人示すかは大学が決めることで、前の年と同じとは限りません。去年の行は、今年の行の代わりになりません。いまの高2が受ける令和10年度の実施要項はまだ出ていないので、制度の細かい部分も、出たら確かめ直します。
「大学名が見つかれば、学部はあとで選べる」
大学名が見つかっても、読むべきなのは自分の学びたい学部や学科の行があるかどうかです。人数も条件も行ごとに書かれているので、隣の学部の行の条件を自分のものとして読まないようにします。
「人数の欄が2なら、2人とも受かる」
人数は、その高校から推薦できる人数です。推薦のあとにも大学の評価と判定が残りますし、校内で希望が重なれば高校が順番をつけます。人数の多い行のほうが通りやすい、とも言い切れません。
「評定の条件に届けば、推薦してもらえる」
条件は、申し込める線です。校内選考で誰を推薦するかを決めるのは高校で、決め方の細目は高校ごとに違い、公表されていないこともあります。条件に届いたことは出発点であって、推薦の約束ではありません。
高校の先生に確かめる質問
面談では、次の質問から自分の状況に合うものを選び、そのまま読み上げてかまいません。答えは、手順3で写した紙の余白に書き込みます。
- 「今年の指定校の一覧は、いつから、どこで、どの形で見られますか。」
- 「一覧が出たあとに行が増えたり消えたりしたときは、どうやって知らせてもらえますか。」
- 「一覧を写真に撮ったり、写したメモを家に持ち帰って家族に見せたりしてもよいですか。」
- 「評定の条件と比べる私の値は、どの学期までの成績で出したものですか。前期と後期に分かれている場合の区切りも教えてください。」
- 「この行の人数は、学部全体で推薦できる人数ですか、学科ごとの人数ですか。」
- 「この行の教科の条件は、その教科の科目をまとめた値ですか、特定の科目の評定ですか。」
- 「そのほかの条件に書かれていることは、何で証明し、いつまでに用意すればよいですか。」
- 「大学から届いた書類のうち、選考の方法と日程が書かれた部分を見せてもらえますか。」
個別指導で確かめること
塾では、通知表から全体と教科の値を一緒に出し直し、写してきた行の条件と1行ずつ照らした表を作ります。割り算や四捨五入の写し違いは、本人が出した値と並べると、その場で見つかります。教科の条件に届かない行があれば、残りの定期テストの答案を見て、点数よりも、どの問題でどう間違えたかを確かめます。面談で先生に読み上げる質問も、その表の余白に書き出してから持っていきます。
まとめ
昼休みの人だかりの中で読み切れなかった行は、写しておけば、あとから何度でも読み直せます。読み直す場所は掲示の前ではなく、写した紙と通知表を並べた机の上で、そこには先生の答えと家族の考えも書き込まれていきます。指定校の一覧の1行は、自分の数字を書き込んだときにはじめて、出せる申込書の候補に変わります。
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