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成蹊中学校—校風と成績の付け方、高校と大学への進み方|武蔵野個別指導塾

数学がαとβに、理科が4つの分野に分かれる成蹊中学校。凝念で始まる朝、年5回の定期考査、成蹊高校と成蹊大学への内部推薦の条件まで、面談でそのまま聞ける質問と一緒に読めます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 武蔵野市吉祥寺北町3丁目 |
| 最寄り駅 | 吉祥寺駅(バスで大学正門まで5分ほど、歩くと20分ほど) |
| 設置 | 私立(学校法人成蹊学園)・中高一貫・小学校から大学までが同じ学園 |
| 共学か別学か | 共学 |
| 学級と人数(公表分) | 中1は一般学級7学級(1学級36名程度)と国際学級。中2から1学級38名程度 |
| 入学の内訳(公表分) | 成蹊小学校からの進学が例年120名程度、中学からの入学が国際学級を含め140名程度 |
| 確かめた時期 | 2026年11月に学校の公式サイトで確かめた内容 |
よくあるのは、入学して最初の定期考査の前夜に、机の上の範囲表を見て手が止まるという場面です。数学が「数学α」と「数学β」の2枚に分かれ、理科は生物と地学が別々の紙になっている。小学校のテストは1教科1枚だったので、どこから手を付けるかで迷うのです。教科書を開く前に、まず範囲表を科目ごとに並べ直す。この学校の最初の試験は、その作業から始まります。
学校が掲げる目標と校風
成蹊の校風を一言でまとめるなら、学校自身が掲げる「知育偏重、画一的ではない人格教育を」という言葉がいちばん近いでしょう。創立者の中村春二が1912年に成蹊実務学校を開いて以来、建学の精神は「個性の尊重」「品性の陶冶」「勤労の実践」の3つです。校長の挨拶では、この3つを土台に、答えのない社会でも新しいものを生み出す「0 to 1」の発想を持つ人を育てるとしています。

図1のように、3つの精神は掲示板の標語で終わらず、毎日の決まりごとに形を変えて入っています。いちばんわかりやすいのが「凝念(ぎょうねん)」です。朝礼の始めに手を組み、目を閉じて、しばらく心を静める。中学では毎朝行います。学校は、家や通学の雑念を抱えたまま授業に入ると効果が半分になる、だから朝に集中の型をつくる、と理由を説明しています。テストの前や試合の前に、自分から凝念をする生徒もいるそうです。朝礼は8時15分から、登校は8時10分までと決まっていて、1日は50分の授業が6時限続きます。
2つ目の特徴は、教科の分け方です。社会は地理・歴史・公民、理科は物理・化学・生物・地学、数学はαとβ、国語はⅠとⅡに分かれ、それぞれ専門の教員が教えます。書道は芸術の科目として独立しています。学校はどの教科・科目も同じように重んじると書いていて、得意なものを早く見つけるために、幅広く学ばせる考え方をとっています。高校でも文系・理系でホームルームのクラスを分けないのは、この考えの延長です。
3つ目は、行事を生徒に任せることです。文化祭の「蹊祭(こみちさい)」も体育祭も、生徒が企画して運営します。教員がまとめれば早くきれいに仕上がるが、自主性と自立を学ばせるには生徒に任せる必要がある、と学校ははっきり書いています。生徒会も中学では「こみち会」と呼ばれ、生徒の自主運営が基本です。
4つ目は、体験を重んじることです。理科は理科館での実験が多く、校内の植物の観察から始まります。中1と中2には「夏の学校」があり、中1は自然観察を通した仲間づくり、中2はキャンプで団体生活の規律を学びます。中3は国語・社会・美術の授業で下調べをしてから、京都・奈良へ4泊5日の修学旅行に出ます。行く前に勉強する旅行だという点が、成蹊らしいところです。
クラブ活動について、学校は新入生の9割以上が何かのクラブに入っていると公表しています。高校受験がない分、クラブに積極的に参加するよう指導している一方で、勉強との両立のために活動は原則として週4日以内としています。下校は4月から10月が17時10分、11月から3月が16時40分で、延長が認められるのは運動部の週2回などに限られます。自由に見えて、時間の枠はきっちり決まっている学校です。
成績の付け方と高校への進み方
最初にはっきりさせておくと、成蹊中学校の生徒は都立高校の入試で使う調査書(いわゆる内申)を気にする必要がほとんどありません。中学からそのまま成蹊高校へ進む仕組みだからです。その代わり、校内の成績が高校への内部推薦と、その先の大学への推薦に結びつきます。成績の意味が、公立の中学校とは違う方向を向いているのです。
国の決まりから押さえます。中学校は、国公立か私立かを問わず、生徒ひとりずつの学習と成長の記録である「指導要録」を作ることになっています。国は、教科ごとに「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点で学習の状況を見て、それをまとめた評定を書く様式を参考として示しています。ただ、私立の学校では、様式や評価の細かいやり方を学校法人が決めます。成蹊は中学校のカリキュラムの頁で、年5回の定期試験に、小テスト、作文、実験レポート、作品制作などを合わせて成績を付け、成績は10段階の絶対評価だと公表しています。観点ごとの評価をその10段階にどうまとめるかまでは書かれていないので、ここは学校で確かめる項目です。ここは学校で確かめる項目です。
そのうえで、公表されている事実から、成績を考えるときに大切な点が3つ見えてきます。
1つ目は、科目の数が多いことです。学校が載せている中学の時間割の例を見ると、数学はαとβ、国語はⅠとⅡ、理科は中1が生物と地学、中2が物理と化学というように分かれ、社会も地理・歴史・公民が別の時間です。定期考査はこの科目ごとに行われると考えるのが自然で、冒頭の場面のように、範囲表の枚数が小学校のころとは比べものになりません。しかも、分かれた科目がそれぞれ別の評価になるのか、たとえば数学αと数学βを合わせて「数学」の成績になるのかは、通知表を受け取るまで想像がつきにくいところです。最初の面談で聞いておくと、テスト勉強の時間の配り方が変わります。
2つ目は、授業の中身そのものが評価の材料になりやすいことです。国語は作文の指導に力を入れ、作文集を発行しています。理科は実験が中心で、美術・技術・家庭も実習を大切にしています。書いたもの、作ったもの、実験の記録が積み上がっていく学校では、定期考査の点数だけで成績が決まると考えないほうが安全です。提出物の締め切りと出来ばえが、どの科目でどれだけ重いのかは、科目の担当の先生に聞くのがいちばん確かです。
3つ目は、学校が補習をどう考えているかです。学校は、生徒を自立した学習者に育てることが役目であり、「補習」という形はあまり効果的でないと書いています。そのうえで、定期試験の前に教員から声をかけて少人数で補習をすることがある、休み時間や放課後の職員室には質問に来る生徒がたくさんいる、とも公表しています。つまり、待っていれば誰かが追いかけてくれる仕組みではなく、自分から聞きに行く生徒が伸びる仕組みです。成績が下がり始めたときに、職員室へ足を運べるかどうかが分かれ目になります。
高校への進み方については、学校は「成績および出席状況等が一定の条件を満たしたほぼ全員が成蹊高等学校に内部推薦で進学します」と公表しています。中学の3年間は、高校受験のための勉強に追われない代わりに、この条件を毎学期きちんと満たしていく3年間です。条件の具体的な中身(成績の基準、欠席の数え方)は公表されていないので、入学後の早い時期に確かめてください。
定期テストと1年の流れ
学校が公表している年間行事の表では、中学の定期考査は年に5回です。5月の中間テスト、7月の期末テスト、10月の中間テスト、12月の期末テスト、3月の学年末テストです。学期で言えば、1学期と2学期に中間と期末が1回ずつ、3学期は学年末の1回だけになります。

図2のように、テストと行事は重なる月があります。最も混み合うのは秋です。9月に体育祭があり、9月末から10月初めに文化祭の蹊祭、そして10月に中間テストが来ます。行事を生徒が運営する学校なので、実行委員やクラスの係を引き受けた生徒ほど、準備の時期とテスト前が重なります。10月の中間テストの範囲は、蹊祭の準備が始まる前の9月のうちに、ざっと目を通しておくと楽になります。
7月も同じ形です。期末テストが終わると、中1と中2は夏の学校に出かけます。テストが終わった解放感のまま旅行の準備に入るので、返ってきた答案の見直しが後回しになりがちです。夏休みに入る前に、間違えた問題だけを1冊のノートに写しておく。それだけで、2学期の最初の授業で置いていかれるのを防げます。
3月は学年末テストと合唱祭が続きます。合唱祭は3学年合同で、学年の最後のクラス対抗の行事です。学年末テストは1年分の範囲から出る科目もあるので、1月の文化部発表会(一月展)が終わったころから、少しずつ前の範囲に戻っておくのが現実的です。
1年の始まりの5月も見落とせません。入学式とオリエンテーションのあと、遠足を経て、すぐに最初の中間テストが来ます。成蹊小学校から来た生徒と中学から入った生徒が打ち解けるのもこの時期で、学校もオリエンテーションや遠足を通じてなじんでいくと書いています。新しい友達、50分の授業、細かく分かれた科目、それに最初のテスト。5月の中間テストは、点数より先に、科目ごとのテストの形を知る機会だと考えてください。どの科目が教科書の文をそのまま問い、どの科目が実験や作文の考えを問うのか。それがわかれば、7月の期末からの勉強の仕方がはっきりします。
高校と大学への進み方
中学からの道筋は、図3のようにつながっています。

まず、中学から高校へは、成績と出席の条件を満たせば内部推薦で進みます。高校1年は、芸術を除くほぼすべての科目をホームルームの単位で学び、数学と英語の必修の授業は習熟度でクラスを分けて少人数にしています。英語は高校1年が2段階、高校2・3年が3段階です。高校2年で文系・理系への移行が始まり、秋に高校3年のコースを決めます。高校3年は現代文・倫理・英語・体育だけが必修で、残りは19のコースに分かれた選択の授業です。19のコースは文系のaコースと理系のbコースに大きく分かれ、文系は古典・数学・地歴の選び方で、理系は理科の選び方でさらに細かくなります。
大学への進み方について、学校が公表している数字は次のとおりです。成蹊大学への内部推薦は、高校在学中の成績と出席状況の基準を満たすことが条件で、学校は、授業に普通に取り組んでいれば満たせる基準だと説明し、80〜85%の生徒が基準を超えているとしています。推薦には学科ごとに定員があります。そして、例年、卒業生全体の30%程度が内部推薦で成蹊大学に進み、残りの約70%は成蹊大学以外の大学を志望します。医歯薬系や芸術系、成蹊大学にない学部を学びたい、国公立大学に進みたいなど、理由はさまざまだと学校は書いています。成績上位の生徒には、内部推薦の資格を持ったまま外部の大学を受験できる「内推併願制度」もあります。ほかの大学からの指定校推薦の依頼も受けています。
ここから言えるのは、中学の成績は「高校に上がれるかどうか」だけの話ではないということです。高校3年間の成績は内部推薦の基準にも、内推併願の資格にも、指定校推薦にも関わります。その土台は、中学の3年間で身につけた学び方です。中学のうちに、テスト前だけでなく日々の授業で疑問をその日のうちにつぶす習慣ができていれば、高校の成績の基準で慌てることはまずありません。
同じキャンパスに大学があることも、進路を考える材料になります。高校生は大学の正規の講義を聴講でき、手続きをして単位を取れば、成蹊大学に進んだあとに大学の単位として認められる制度があります。大学教員の模擬授業もあります。中学生のうちから、大学の建物が日常の景色の中にある。それをどう生かすかは、お子さまと話しておく価値があります。
保護者が学校で確かめること
面談や保護者会で、そのまま読み上げられる形にしておきます。
- 10段階の成績は、学期ごとに付きますか。学年の成績は、学期の成績からどうまとめますか。観点ごとの評価は、通知表に載りますか。
- 数学αと数学β、国語ⅠとⅡのように分かれた科目は、別々の成績になりますか。それとも1つの教科の成績にまとめますか。
- 定期考査の点数、提出物、実験や作文の記録、授業での発言は、科目ごとにどのくらいの重さで成績に入りますか。
- 高校への内部推薦の条件は、どの学年のどの成績で判断しますか。欠席や遅刻は、どう数えますか。
- 成績が条件に届きそうにないとき、学校から連絡が来るのはいつごろですか。
- 定期試験の前の少人数の補習は、どんな生徒に声をかけていますか。家から申し出ることはできますか。
- 英語の授業はクラスを分けていますが、分け方は途中の学年で変わりますか。
- 中学でクラブを続けながら、どの時期に勉強の時間を増やすよう指導していますか。
- 高校3年の19のコースは、いつごろから考え始めるとよいですか。中学のうちに知っておくことはありますか。
学校は、カウンセリングルームを保護者も使えると公表しています。成績のことを担任に聞きづらいときの相談先も、ひとつ覚えておいてください。
個別指導で確かめること
この学校は、学校の授業を中心に学ぶことを生徒に求めています。だから個別指導で行うのは、学校の授業を先回りすることではなく、つまずいた科目の、つまずいた単元の手前まで戻ることです。数学βの証明で止まったなら、図形の性質の言葉づかいまで戻って確かめ、翌日、職員室へ聞きに行ける形に整えて送り出します。
まとめ
範囲表が何枚に分かれても、怖がる必要はありません。凝念で静かに始まる朝と、自分から職員室の扉を開ける放課後。この2つの習慣を中1の5月までに持てた生徒が、成蹊の6年間を自分の足で歩き切ります。
成蹊中学校の偏差値・入試科目・校風は、東京・神奈川・埼玉・千葉の私立中学と都立中高一貫校 322 校を 1 校 1 行で並べた私立中学・都立中高一貫校の偏差値・入試科目・校風 一覧で、他の学校と同じ物差しで見比べられます(みんなの中学校情報の 2027 年度の偏差値 61〜62・入試科目は募集要項の引用・校風は公式サイトの引用)。
次の定期テストまでに、どの答案のどこを直せば点が戻るかを一緒に決めたいときは、武蔵境の定期テスト対策(完全1対1の個別指導)へ。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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