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簡単な自由研究—家にある物でできるテーマ20|武蔵野個別指導塾

冷蔵庫と引き出しにある物だけで、30分や1日で終わる自由研究のテーマを20個、材料と所要時間つきの表にしました。ふりこの長さと時間の例で、記録の表とグラフの作り方まで通して書いています。
買い物に行かなくても、冷蔵庫の中と台所の引き出しと筆箱だけで、自由研究のテーマは 20 組めます。下の表から、家にある物と所要時間で 1 つ選んでください。どのテーマも、火と薬品を使わず、測る物が 1 つに決まっています。
| 番号 | テーマ | 家にある物 | 所要時間 | 測る物 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 野菜と果物の浮き沈み | ボウル、水、じゃがいも、きゅうり、りんご、トマト | 30分 | 浮いたか沈んだか |
| 2 | 卵が浮く塩の量 | コップ、水 200 mL、卵、塩、大さじ | 30分 | 浮いたときの塩の杯数 |
| 3 | 氷のとける速さと置き場所 | 同じ大きさの氷 3 個、皿 3 枚、時計 | 1〜2時間 | とけきるまでの分 |
| 4 | 冷蔵庫の中の温度の地図 | 温度計、紙、えんぴつ | 1〜2時間 | 段ごとの温度 |
| 5 | りんごの切り口の色の変化 | りんご、塩水、レモン汁、ラップ、皿 | 1〜2時間 | 茶色くなるまでの分 |
| 6 | 小さじ 1 杯の米は何粒か | 米、小さじ、白い紙 | 30分 | 粒の数 |
| 7 | 紙の水の吸い上げ競争 | キッチンペーパー、ティッシュ、新聞紙、コピー用紙、定規 | 30分 | 1 分で上がった高さ |
| 8 | 輪ゴムの伸びと重さ | 輪ゴム、ビニール袋、計量カップ、定規 | 30分 | 水 100 mL ごとの長さ |
| 9 | スプーンに映る顔 | 金属のスプーン | 30分 | 向きと大きさ |
| 10 | コップの水と音の高さ | 同じコップ 5 個、水、スプーン | 30分 | 高い順の並び |
| 11 | 水性ペンの色の広がり方 | 水性ペン、コーヒーフィルター、コップ、水 | 1〜2時間 | 広がった色の数 |
| 12 | 紙飛行機の形と飛ぶ距離 | コピー用紙 3 枚、メジャー | 1〜2時間 | 3 回の平均の距離 |
| 13 | 磁石につく物さがし | 筆箱や冷蔵庫のマグネット | 30分 | ついた物の数 |
| 14 | 紙の筒の強さと断面の形 | コピー用紙、テープ、文庫本 | 30分 | 載せられた本の数 |
| 15 | 下敷きの静電気と紙片 | 下敷き、ティッシュの小片 | 30分 | ついた紙片の数 |
| 16 | 家の中の温度の地図 | 温度計、家の間取りの絵 | 1〜2時間 | 部屋と高さごとの温度 |
| 17 | 器の口の広さと水の減り | コップ、皿、ペットボトル、計量カップ | 半日〜1日 | 1 日で減った量 |
| 18 | ハンカチの乾き方 | 同じハンカチ 3 枚、時計 | 半日〜1日 | 乾くまでの時間 |
| 19 | ふりこの長さと時間 | ひも、消しゴム、テープ、時計 | 30分 | 10 往復の秒 |
| 20 | 氷がとけると水面は上がるか | コップ、水、氷、マジック | 1〜2時間 | 線と水面の差 |
よくあるのは、8 月の終わりの夕方に冷蔵庫を開けて、何か無いかと中をながめ、次に台所の引き出しを開けて、輪ゴムとラップと計量スプーンを見つめたまま手が止まる、という場面です。買いに行く時間も、作る気力も残っていません。けれど、その引き出しの中身で足ります。研究に要るのは珍しい材料ではなく、比べる物を 2 つ以上そろえることと、測る物を 1 つに決めることです。
テーマの選び方
表の 20 は、材料のある場所で 4 つに分けてあります。1 から 5 は冷蔵庫の中の物、6 から 10 は台所の引き出しの物、11 から 15 は文房具、16 から 20 は家の中を歩いて集める物です。図1のように、場所と所要時間の 2 つで並べると、今の自分に合うテーマが 1 つか 2 つに絞れます。

まず時間で切ります。今日の夜に終わらせたいなら 30 分の列から選びます。1 から 2 時間の列は、途中で待ち時間があるテーマです。氷がとけるのを待つ、りんごの色が変わるのを待つ、その間に表の枠を書いておけます。半日から 1 日の列は、水の減り方や乾き方のように、始めてから放っておいて夜に測るテーマです。2 日あるなら、半日のテーマを 1 つと 30 分のテーマを 1 つ組み合わせると、同じ日に 2 つの結果がそろいます。
次に、家にある物で切ります。温度計が無ければ 4 と 16 は外します。メジャーが無ければ 12 は定規で代わりになりますが、床に目印を置いて歩数で測る形に変えても構いません。コーヒーフィルターが無ければ、11 はキッチンペーパーを細長く切った物で同じことができます。りんごが無ければ 5 はじゃがいもやバナナでも色が変わります。材料の名前は表のとおりでなくてよく、同じ役目の物で置き換えて、置き換えたことを研究の「用意した物」に書けば、それも立派な記録です。
最後に、好きかどうかで切ります。食べ物をいじるのが好きなら 1 から 6、工作が好きなら 12 と 14、数えるのが好きなら 6 と 13、待つのが苦でないなら 17 と 18 が向いています。迷ったら 19 のふりこを勧めます。ひもと消しゴムだけで、長さを変えると時間が変わるという、きれいな結果が出やすいからです。この先の進め方とまとめ方は、ふりこを例にして書きます。
選ぶときに 1 つだけ守ってほしいことがあります。テーマは 1 つです。2 つやりたいなら、1 つを終えてから次に移ります。同時に 2 つ始めると、どちらの記録も途中で止まります。
進め方
進め方は 4 段です。決める、そろえる、測る、表に書く。この順番を守るだけで、どのテーマも研究の形になります。
1 段目は、変える物を 1 つ決めることです。ふりこなら、変えるのはひもの長さです。長さを 25 cm、50 cm、100 cm の 3 通りにします。なぜ 3 通りかというと、2 通りだと「長いほうが遅い」としか言えず、3 通りあると「長さが 4 倍になると時間が 2 倍くらいになる」という形の話ができるからです。
2 段目は、変えない物をそろえることです。図2のように、変える物が 1 つなら、そろえる物は残り全部です。ふりこなら、おもりは同じ消しゴム 1 個、ふれはばは同じ、手を放す高さも同じにします。ふれはばをそろえるには、机の端に定規を置き、いつも同じ目盛りの所から放します。おもりを変えたくなっても、今回は我慢します。おもりを変える研究は、次の夏の分です。

3 段目は、測ることです。ふりこの 1 往復は短くて測りにくいので、10 往復にかかる秒を測ります。手を放した瞬間に時計を押し、おもりが同じ側に 10 回戻ってきた瞬間に止めます。1 回では手の誤差が大きいので、同じ長さで 3 回測って平均を出します。3 回の平均を出す計算は、3 つを足して 3 で割るだけです。平均は小数第 1 位までで十分です。
4 段目は、表に書くことです。表は測る前に作ります。横に「1 回目」「2 回目」「3 回目」「平均」の 4 列、縦に「25 cm」「50 cm」「100 cm」の 3 行を引いておき、測るたびにその場で数字を入れます。頭で覚えておいて後でまとめて書くと、必ずどれか 1 つが抜けます。表の下に「気づいたこと」の欄を 2 行つけておくと、ひもがよじれた、おもりが壁に当たった、といった小さな事が残り、考察の材料になります。
ほかのテーマでも 4 段は同じです。2 の卵なら、変える物は塩の量、そろえる物は水の量と卵と水の温度、測る物は「浮いた瞬間の大さじの杯数」です。水 200 mL に大さじ 1 ずつ塩を入れてよく混ぜ、入れるたびに卵をそっと沈めて浮くかを見ます。大さじ 2 杯までのどこかで浮くことが多いですが、卵の大きさや水の温度で変わるので、自分の台所の数を記録してください。7 の紙なら、変える物は紙の種類、そろえる物は紙の幅と長さと水につける深さ、測る物は 1 分後に水が上がった高さです。幅 2 cm、長さ 15 cm に切りそろえ、同じ時刻に同じ深さまで水につけます。紙を切るときに使うのがはさみなら 1 人でも構いませんが、カッターや包丁を使うテーマ、たとえば 5 のりんごを切る場面は、大人と一緒に行います。
安全の決まりも 4 つだけです。火を使わない。包丁とカッターは大人と一緒に使う。洗剤や漂白剤は混ぜないし、そもそも使わない。この 20 のテーマは、どれも水と食べ物と紙と文房具で組んであるので、薬品は要りません。口に入れる物も区別します。1 の野菜や 5 のりんごは、観察が終わったら食べずに片づけます。2 で使った生卵と塩水も同じで、終わったら流して手を洗います。
記録の表には、日付と時刻と天気も書きます。15 の静電気は湿った日には弱く、17 の水の減りは暑い日ほど速くなることが多いので、天気の欄が無いと後で理由が書けません。写真を撮れるなら、測る前の全体を 1 枚、測っている手元を 1 枚、終わった後を 1 枚撮っておきます。模造紙に貼るときに、文章より早く伝わります。
まとめ方
まとめは、動機、用意した物、方法、結果、考察、感想の 6 つの見出しで書きます。模造紙でもレポート用紙でも同じです。順番を変えず、見出しの字を本文より大きくします。
動機は 2 行で足ります。「冷蔵庫の中の物で研究ができるか試したかった」「ひもの長さで時間が変わるか気になった」のように、きっかけを正直に書きます。立派な理由を探す必要はありません。
用意した物は、表の「家にある物」の列をそのまま書き写し、置き換えた物があれば「りんごの代わりにバナナ」と添えます。方法は、進め方の 4 段をそのまま文にします。「ひもの長さを 25 cm、50 cm、100 cm にした」「おもりは消しゴム 1 個で同じにした」「10 往復の秒を 3 回ずつ測った」。この 3 文があれば、読んだ人が同じ実験をやり直せます。
結果は、表とグラフです。表は測ったときの表をきれいに書き直します。グラフは、変えた物が長さや量のように数で並ぶなら棒グラフか折れ線グラフ、変えた物が紙の種類や野菜の名前のように数でないなら棒グラフにします。図3のように、ふりこなら横に長さの 3 本、縦に 10 往復の秒を取ります。縦の目盛りは 0 から始め、いちばん大きい値が収まる所までにします。理科の計算で出る目安では、25 cm で 10.0 秒、50 cm で 14.2 秒、100 cm で 20.1 秒ほどになりますが、手で測った値は少しずれます。ずれた値をそのまま棒にしてください。目安に合わせて数字を直すと、それは研究ではなくなります。

考察は、結果から言えることを書く場所で、感想とは別物です。書き方の型は 3 つあります。1 つ目は、数の関係を言葉にすることです。「長さが 25 cm から 100 cm と 4 倍になると、時間は 10.0 秒から 20.1 秒とほぼ 2 倍になった」。2 つ目は、予想と比べることです。「長いほうが遅いと思っていたが、4 倍で 2 倍という形までは予想していなかった」。3 つ目は、ずれの理由を考えることです。「3 回の値が 0.5 秒ほどばらついたのは、時計を押す手の遅れだと思う」。この 3 つを 1 文ずつ書けば、考察として十分です。
感想は最後に 2 行、楽しかった、大変だった、次はおもりを変えてみたい、と書けば終わりです。感想を考察の欄に書かないこと、考察を感想の欄に書かないこと。この 2 つを守るだけで、読んだ人の印象が変わります。
模造紙に書くときは、鉛筆で薄く枠を引いてから本番の字を書きます。左上に題名と名前、その下に動機と用意した物、真ん中に方法と結果の表とグラフ、右側に考察と感想。写真はグラフの横に貼ります。文字は、離れた所から読めるように、本文で 2 cm 角、見出しで 4 cm 角が目安です。
うまくいかないとき
いちばん多い失敗は、3 回の値がばらばらで平均を出す気になれない、というものです。ふりこで 10 往復の値が 1 回目 13.8 秒、2 回目 15.1 秒、3 回目 14.0 秒のように開いたら、まず平均を出して、ばらつきの幅も書きます。ばらついたこと自体が結果です。考察に「手で時計を押すと 1 秒ほどずれる。次は 20 往復にすれば、ずれの割合が半分になる」と書けば、失敗が次の工夫に変わります。
次に多いのは、差が出ないことです。1 の浮き沈みで全部沈んだ、15 の静電気で紙片が 1 枚もつかなかった。これも結果です。「湿度の高い日だったので静電気が起きにくかったと思う。乾いた日にやり直したい」と書けば、理由を考えた跡が残ります。差が出なかった実験を隠して別のテーマに乗り換えるより、差が出なかった記録を載せるほうが、読んだ人には誠実に見えます。
材料が途中で足りなくなることもあります。氷が 2 個しかない、同じコップが 4 個しかない。その場合は条件を減らして続けます。3 通りが 2 通りになっても、やらないよりはるかに良いです。減らした理由も用意した物の欄に書いておきます。
最後に、途中で記録をなくす失敗です。紙に書いた表が濡れた、写真を消した。これを防ぐには、測った直後にもう 1 枚の紙に数字を写すか、写真に撮っておきます。2 か所にあれば、片方が消えても研究は止まりません。
よくある質問
1 日で終わるテーマはどれですか
表の 30 分の列と 1 から 2 時間の列は、どれも 1 日の中で終わります。朝に 17 か 18 を始めて、昼に 30 分のテーマを 1 つやり、夜に 17 か 18 を測れば、1 日で 2 つの研究が終わります。まとめの時間を 2 時間は残してください。
低学年でもできますか
1、6、9、13、15 は、数えることと見ることが中心なので、低学年でも 1 人で進められます。表の数字を書くところだけ、大人が横で見てあげてください。りんごを切る 5 と、はさみを長く使う 7 は、大人と一緒に行います。
同じテーマを去年もやった人がいたら困りますか
困りません。同じテーマでも、変える物とそろえる物を自分で決め、自分の台所で測った数字を載せれば、それは自分の研究です。むしろ、去年の人と結果が違ったときに、なぜ違ったかを考察に書けば、去年の人には書けなかった一段を書けます。
親の関わり方と個別指導で確かめること
保護者の方にお願いしたいのは、材料を探す手伝いと、刃物の場面に立ち会うことの 2 つです。表を書く、数字を読む、考察を考えるところは、お子さまに任せてください。横で「どうしてそうなったと思う」と 1 度だけ聞けば、考察の 1 文目は出てきます。
塾の個別指導では、できあがった表とグラフを持ってきてもらい、変える物が 1 つになっているか、縦の目盛りが 0 から始まっているか、考察と感想が混ざっていないかの 3 点を一緒に見ます。理科と社会を教えている講師が、教科書のどの単元の話かも添えます。ふりこなら小学 5 年の理科、浮き沈みなら中学 1 年の密度につながります。
まとめ
20 のテーマは、どれも家にある物で、変える物が 1 つ、測る物が 1 つです。4 段の進め方と 6 つの見出しを守れば、失敗した日も記録になります。冷蔵庫を開けて、比べる物を 2 つ取り出した時点で、研究はもう始まっています。
読んで終わりにするか、ここから変えるか。
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