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漢検の合格点—級ごとの合格基準と、何問落としてよいか|武蔵野個別指導塾

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3級なら落とせるのは60点、2級なら40点。全12段階の満点と基準を表で比べ、1問の点から間違えてよい数を割り出す手順を、今夜の丸つけの続きに使ってください。

合格点の目安は、1級・準1級・2級が 160点、準2級から7級が 140点、8級から10級が 120点です。落としてよい点に直すと 40点、60点、30点で、全部が 1問 2点の問題なら 20問、30問、15問までという計算になります。ただし日本漢字能力検定協会の言葉は「程度」です。どの数字も、そこまでなら必ず受かるという約束ではありません。

級 満点 合格基準 目安の点 落とせる点 1問2点なら 1問1点なら 検定時間
1級 200点 80%程度 160点 40点 20問 40問 60分
準1級 200点 80%程度 160点 40点 20問 40問 60分
2級 200点 80%程度 160点 40点 20問 40問 60分
準2級 200点 70%程度 140点 60点 30問 60問 60分
3級 200点 70%程度 140点 60点 30問 60問 60分
4級 200点 70%程度 140点 60点 30問 60問 60分
5級 200点 70%程度 140点 60点 30問 60問 60分
6級 200点 70%程度 140点 60点 30問 60問 60分
7級 200点 70%程度 140点 60点 30問 60問 60分
8級 150点 80%程度 120点 30点 15問 30問 40分
9級 150点 80%程度 120点 30点 15問 30問 40分
10級 150点 80%程度 120点 30点 15問 30問 40分

目安の点は、協会が示す割合を満点にかけて出した値です。1問の点は大問ごとに違うので、問数の 2 列は換算の物差しとして読み、実際の数は手元の問題集の配点欄で割り直してください。

よくあるのは、問題集の丸つけを終えた夜の机という場面です。赤ペンを置いて点を足すと、3級の 1回分で 138点。あと 2点だったという悔しさと、本番ならいけるかもしれないという期待が同時に来て、スマートフォンに「漢検 合格点」と打ち込みます。ほしいのは基準の数字だけではないはずです。この 138点があと何問で足りるのか、明日からどの大問を直せばいいのか。そこまで決めてから眠りたい夜に、答えを並べます。

試験のかたち

級は 12 段階あるのに、合格ラインは 3 本しかありません。図1のように、満点が 200点か 150点か、基準が 80%程度か 70%程度かの組み合わせで線の高さが決まります。棒の全体の長さが満点、紺の部分が取る点、赤の部分が落とせる点です。

図1 満点と基準の組み合わせで決まる3本の合格の線と落とせる点

図1で目を引くのは、基準の率が級の難しさの順に並んでいないことです。小3程度の8級は 150点満点の 80%程度なのに、小4程度の7級になると 200点満点の 70%程度へ変わり、落とせる点は 30点から 60点へ 2 倍に増えます。逆に、高校在学程度の準2級から高校卒業〜大学・一般程度の2級へ進むと、率は 70%程度から 80%程度へ上がります。落とせる点も 60点から 40点へ減ります。2級で新しく出る 185字を覚えながら、余白を 20点削られるわけです。

「程度」は幅を含む言葉です。140点ちょうどで合格を約束する数字とも、139点で不合格と決める数字とも読めません。線がどれほど動くのかは案内の数字からは読み取れないので、受ける側が手元で余白を作るしかないのです。基準ぎりぎりを狙う計画が危ないのは、線がほんの少しずれただけで結果が裏返るからです。

時間も線の一部です。1級から7級は 60分、8級から10級は 40分で、家で解くときも同じ時計で測ります。時間を延ばして取った 150点は、本番の 150点とは別の数字です。

公開会場で次に受けられる検定日は 2027年2月14日(日)で、2026年度の第3回にあたります。個人が紙で受ける場合の申し込みは 2026年12月4日 9:00 に始まり、2027年1月10日 23:59 に締め切られ、先着順です。合否が公開されるのは 3月中旬の予定です。締切が動いていないかも含めて、申し込みと日程の最新は受ける前に協会の案内で確かめてください。

合格までの進め方

丸つけの後にやることは 5 つあり、この順番で進めます。どれも 1回分の答案があれば今夜から始められます。

  1. ノートの一番上に「落とせる点」を書きます。3級なら 60点、2級なら 40点、9級なら 30点です。140点は遠くて実感がわきませんが、60点は財布の中身に似ています。1問落とすたびに残高が減ると見えるだけで、見直しの手つきが変わります。
  2. 目標を基準の 10点上に置きます。3級なら 150点、2級なら 170点、8級なら 130点です。この 10点は協会の決まりではなく、本番の緊張と丸つけの甘さのぶんとして教える側が足す目安です。落とせる点は 50点、30点、20点に減ります。
  3. 残った点を大問に配ります。配り方は図2のようにします。先に「ここまでなら落としてよい」と決めておくと、丸つけのたびに、どの大問があふれたのかが一目で見えます。
  4. 失点を型に分けます。型は「読めない」「書けない」「形があやしい」「うっかり」の 4 つです。「読めない」と「書けない」は字を覚える作業、「形があやしい」は見本と自分の字を並べる作業、「うっかり」は見直しの手順を決める作業で、直し方がそれぞれ違います。うっかりの失点に字の練習をいくら足しても、点は動きません。
  5. 予算を超えた大問のうち、いちばん多い型だけを次の 1 週間で直し、別の回で測り直します。同じ回を解き直すと答えを覚えているので点が高く出て、伸びを測れません。目標点を 2 回続けて超えたら、仕上げに進む合図です。1 回だけの高得点には当たり外れが混ざります。
図2 3級と2級で落とせる点を読み・書き取り・その他に配る例

図2は 1 つの例で、3級なら読み 10点、書き取り 20点、その他 20点、2級なら読み 5点、書き取り 10点、その他 15点です。読みをいちばん絞るのは、書けなくても読める字が多く、短い時間で取り切れるからです。部首、送りがな、熟語などをまとめた「その他」は大問の数が多いぶん、予算も広めに取ります。合計は 3級が 50点、2級が 30点で、手順 2 で減らした後の数と同じです。2級の棒が短いのは、基準が 80%程度に上がるためで、同じ気持ちで字を落とせないことが長さで見えます。

場面の 138点に当てはめてみます。3級の目標の 150点との差は 12点で、1問 2点の問題なら 6問ぶんです。「あと 2点」と思っていた答案が、余白まで見れば「あと 6問」に変わります。がっかりする数字に見えますが、6問は 1 週間で手が届く量で、しかもどの 6問なのかは失点の表に書いてあります。

時間の配り方も同じ考え方でそろえます。60分の級なら最後の 10分、40分の級なら最後の 5分を見直しに残します。見直しで拾う 2点と、新しく字を覚えて取る 2点は、合計の中では同じ重さです。解くのが遅くて見直しの時間が残らない人は、字を増やす前に、読みの大問を解く速さから測ってください。

テストでの出方

本番の問題用紙に合格点は印刷されません。点として姿を現すのは、大問ごとの失点の合計です。次の 3 問は、丸つけの夜にやる計算と判断を取り出した自作の例題です。

例題1 失点から次の一手を決める

3級の問題集の 1回分で、読みを 8点、書き取りを 26点、部首と送りがなを 14点、熟語を 14点落としました。合計点と、目安の 140点との差を求めなさい。また、図2の予算を超えた大問を答えなさい。

答え: 失点は 8+26+14+14=62点なので、合計は 138点、目安まで 2点足りません。予算と比べると、読みの 8点は 10点の内側です。書き取りの 26点は 6点の超過で、部首と送りがなと熟語を合わせた 28点は「その他」の 20点を 8点超えています。次の 1 週間は、超過の大きい「その他」から手をつけます。

例題2 同じ点の重さを比べる

3級の問題集と2級の問題集で、どちらも 165点でした。それぞれについて、目安の点との差と、基準の 10点上に置いた目標点との差を答えなさい。

答え: 3級は目安の 140点より 25点上で、目標の 150点より 15点上です。2級は目安の 160点より 5点上ですが、目標の 170点には 5点足りません。同じ 165点でも、3級なら本番の形に慣らす仕上げへ進めますが、2級ならまだ失点の型を詰める段階にいます。

例題3 自分の答案に丸をつける

3級の書き取りの答案です。丸をつけてよいものをすべて選びなさい。また、1問 2点のとき、全部に丸をつけてしまうと何点高く出るかを答えなさい。

答え: 丸をつけてよいのはイとウです。アの正しい字は「概要」で、慨はりっしんべんの字、概はきへんの字です。エの正しい字は「交換」で、喚はくちへんの字、換はてへんの字です。全部に丸をつけると 2問ぶん、4点高く出ます。アとエはどちらも右側の形が合っているので、解答を横目に見ながらの丸つけでは赤ペンが止まりません。へんまで指でなぞって比べると、この 4点は表に出てきます。

まちがえやすいところ

1 つ目は、落とせる点を問題の数だと思うことです。「3級は 60 までいける」と聞いて 60問まちがえてよいと受け取ると、1問 2点の問題では 120点を失う計算になり、線を大きく割ります。1問の点の違う大問が混ざる以上、問数のままでは足し算ができません。数えるのは問ではなく点で、問に直すのは「あと何問か」を知りたい最後の 1 回だけにします。

2 つ目は、自己採点の丸をそのまま本番の点だと思うことです。図3のように、自分の採点で 148点の答案でも、字の形があいまいな 1問 2点の問題が 6問あれば油断できません。× に直すだけで 12点下がって 136点になり、目安の 140点を割ります。

図3 自分の採点の148点が厳しく数えると136点になり目安を割る例

本番で字を読むのは、書いた本人の事情を知らない人です。突き出るか出ないかがあいまいな字、画の数があやしい字、読み返して一瞬迷った字は、× に数えてから点を足します。半分だけ丸をつけるのもやめて、丸かバツかのどちらかに決めます。お子さまの丸つけを手伝うなら、点を足す役より、形のあいまいな字に印をつける役のほうが力になります。

3 つ目は、満点と率の取り違えです。9級の 125点を 200点で割ると 62.5%に見えて驚きますが、9級は 150点満点なので、目安の 120点を超えています。反対に、準2級で取った 145点は目安を 5点超えていても、同じ 145点は2級の目安に 15点足りません。級を移るたびに、満点と率をノートに書き直してください。

確かめの問題

次の 5 問を、上の表を見ずに解いてください。問1の満点と基準、問4の検定時間は、計算せずに数字がすぐ出てくるかどうかを見ています。

  1. 7級の満点と合格基準を答えなさい。
  2. 5級で、目安の点まで取るとき、落とせる点は何点ですか。
  3. 2級で、全部が 1問 2点の問題だとすると、何問まで落とせる計算ですか。
  4. 10級で 118点でした。目安の点まであと何点ですか。また、検定時間は何分ですか。
  5. 4級の丸つけで 146点でした。字の形があいまいな 1問 2点の問題が 5問あります。× に直すと何点になり、目安の点と比べてどうなりますか。

答え

  1. 満点は 200点、合格基準は 70%程度です。
  2. 目安は 140点なので、落とせる点は 60点です。
  3. 落とせる点は 40点なので、2 で割って 20問です。
  4. 目安の 120点まであと 2点です。検定時間は 40分です。
  5. 10点下がって 136点になり、目安の 140点に 4点足りません。

次に確かめること

「漢検のレベル一覧」では、いま受ける級が学年のどのあたりにあたるのかを確かめてください。「漢検の過去問の使い方」は、別の回で測り直すときの解き方と時期を決めるのに向いています。「中学で習う漢字の一覧」は、書き取りで落とした字が何級の字なのかを調べるときに開きます。個別指導では、「書けない」の失点が続くとき、受ける級の字から 1 つ下の級の字まで戻り、読めるのに書けない字だけを抜き出して確かめます。

まとめ

丸つけの夜が足し算で終わると、翌朝の机には同じ問題集しか残りません。失点を型に分け、予算を超えた大問を 1 つ選んだ時点で、次の 1 週間の中身は決まります。線をこちらの都合で動かすことはできなくても、余白は自分の手で増やせます。ノートの一番上に書く数字は、取る点ではなく、落としてよい点で足ります。

読んで終わりにするか、ここから変えるか。

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