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【中学受験算数】場合の数を図解で総まとめ—樹形図 順列 組み合わせ 道順 色の塗り分け|武蔵野個別指導塾

【中学受験算数】場合の数を図解で総まとめ—樹形図 順列 組み合わせ 道順 色の塗り分けのアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
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樹形図で並べ方と選び方の違いを確かめ、道順や数字の作り方、色の塗り分けへ進みます。例題と練習問題を通して、数え落としや重複を防ぐ手順を親子で確かめられます。

よくあるのは、駅のホームのベンチで電車を待ちながら、ノートに書いた「4人から2人を選ぶ」という問題を見直し、「最初が4通り、次が3通りだから12通り」と答えたところで手が止まる場面です。答えは6通りとあります。計算は合っているのに、なぜ半分になるのでしょうか。ここで確かめたいのは計算の速さではなく、「何を1通りとして数えたか」です。

場合の数では、同じ2人でも、委員を2人選ぶのか、委員長と副委員長を1人ずつ選ぶのかで答えが変わります。また、数字のカードを並べる問題では、0を置けない場所があるだけで数え方が変わります。問題文の短い条件が、数える対象を決めているのです。

樹形図や表は、答えを出すためだけの道具ではありません。どこまで数えたか、同じものをもう一度数えていないかを目で確かめる道具です。まず小さな数で書き出し、その並び方を式に移すと、道順や塗り分けの問題にも筋道を立てて取り組めます。

この単元で身につけること

これまでのかけ算の「同じ数ずつのまとまり」と、表を使った整理が、この単元の土台です。大きな数を無理に書き出す前に、小さな例で規則を見つけることが役立ちます。「何通りあるか」に加えて「なぜ全部数えたと言えるか」まで話せれば、条件が増えても考え方を保てます。

基本の考え方

樹形図は決める順番を枝にする図です

樹形図とは、1つ目を決めたあとに何が選べるかを、枝分かれで表した図です。A、B、Cの3人から2人を選び、前後に1人ずつ並べることを考えます。同じ人が2か所に立つことはできません。前がAなら、後ろはBかCです。前がBなら後ろはAかC、前がCなら後ろはAかBです。

図1のように、前の人を決める枝を3本に分け、その先を残りの2人へ分けます。左から右へ枝をたどると、AB、AC、BA、BC、CA、CBの6通りが読めます。ABは「前がA、後ろがB」の意味です。図の途中にあるAだけでは並び方が完成していないため、途中の点を答えに数えないようにします。

図1 前の人を決めてから後ろの人へ枝を分ける樹形図

図1の右端は、完成した並び方と1つずつ対応しています。右端が6個なので6通りです。また、最初の3本の枝のどれからも2通りずつできるため、3 × 2 = 6と計算できます。かけ算は、図にある同じ大きさのまとまりをまとめて数えた式です。

書き出すときは、Aで始まるものを終えてからBへ進みます。思いついた順にAB、CA、BCと書くと、残りを探すために何度も見直すことになります。人の名前なら決めた順、数字なら小さい順に並べるだけでも、数え落としを防ぎやすくなります。樹形図をきれいに描くことより、同じ規則で枝を増やすことが先です。

並べ方と選び方は入れ替えて比べます

順番を区別する並べ方を「順列」、順番を区別しない選び方を「組み合わせ」といいます。小学生のうちは難しい記号を使わず、実際に入れ替えて考えれば十分です。前後に並ぶならABとBAは別です。一緒に作業する2人を選ぶだけなら、ABとBAは同じ2人です。

図1を使って2人の組み合わせを考えると、ABとBA、ACとCA、BCとCBがそれぞれ同じ組です。各組を2回ずつ数えているので、6 ÷ 2 = 3通りとなります。ここで2で割るのは、2人を選ぶ問題だからと機械的に決めたのではありません。どの組も「先にA、あとにB」「先にB、あとにA」のように、選ぶ順番を2通りつけて数えていたからです。

「選ぶ」という言葉だけで組み合わせと決めるのも注意が必要です。リーダーと記録係を選ぶ場合、AがリーダーでBが記録係という結果と、役割を反対にした結果は別です。役割や置く場所の区別があるかを問題文から読み取ります。家庭では「その2人が場所や役を交代したら、同じ答えとして扱うのかな」と声をかけると、意味を確かめられます。

足すときとかけるときを区別します

赤い袋から1個、青い袋から1個を選ぶとします。赤い袋に区別できる品物が2個、青い袋に区別できる品物が3個あれば、赤のどれを選んでも青は3通りです。そのため、2 × 3 = 6通りになります。これは1つ目の選び方のあとに2つ目が続き、2個で1つの結果が完成する数え方です。

一方、赤い袋か青い袋のどちらか一方から品物を1個だけ選ぶなら、2 + 3 = 5通りです。赤から選ぶ場合と青から選ぶ場合を分け、それぞれを足しています。足す前には、両方に入っている結果がないかを確かめます。同じ結果が2つのグループに入る分け方では、そのまま足せません。

また、枝の数が途中で変わるなら、最初に見つけた枝の数を全体に当てはめてかけないことです。たとえば、ある選び方の先が2通り、別の選び方の先が3通りなら、合計は2 + 3 = 5通りです。枝の数がそろう部分だけをかけ、そろわない部分を場合に分けて足すと、条件のある問題も整理できます。

例題で解き方を確かめる

例題1 4人から2人を前後に並べる

A、B、C、Dの4人から2人を選び、前と後ろに1人ずつ並べます。並び方は何通りありますか。同じ人を2回選ぶことはできません。

  1. 前に立つ人を決めます。4人のだれでもよいので、4通りあります。まず置く場所を1つに決めると、同じ並び方を別の出発点から数えることを防げます。
  2. 後ろに立つ人を決めます。前に立った1人は使えないので、残りの3人から選びます。前の人がだれでも後ろは3通りです。
  3. 4 × 3 = 12と計算します。前の人ごとに3通りのまとまりがあり、そのまとまりが4つあるからです。

答え:12通りです。

前がAのものだけを書くとAB、AC、ADの3通りです。同じようにB、C、Dで始まるものも3通りずつあります。「4人いるから両方とも4通り」とすると、AAなど同じ人を2回使う並び方まで入ってしまいます。かける数は、使える人の数をそのつど確かめて決めます。

例題2 5人から同じ役目の3人を選ぶ

A、B、C、D、Eの5人から、同じ役目の当番を3人選びます。3人の中で順番や役割はつけません。選び方は何通りありますか。

  1. いったん1人目、2人目、3人目と選ぶ順番をつけます。5 × 4 × 3 = 60通りです。選ぶたびに使える人が1人ずつ減るので、この積で数えられます。
  2. 1つの組が何回ずつ現れたかを調べます。A、B、Cの組はABC、ACB、BAC、BCA、CAB、CBAの6通りです。3人の並べ方は3 × 2 × 1 = 6通りになります。
  3. 60 ÷ 6 = 10と計算します。どの3人の組にも6通りずつ順番をつけていたので、6つを1組にまとめます。

答え:10通りです。

3人を選ぶからと60 ÷ 3にすると、まだ同じ組が重なって残ります。割る数は「選ぶ人数」ではなく「1つの組につけられる順番の数」です。別の確かめ方として、3人を選ぶことは、当番にならない2人を決めることとも対応します。残る2人の組は5 × 4 ÷ 2 = 10通りで、答えが一致します。

数が小さいうちは、ABC、ABD、ABE、ACD、ACE、ADE、BCD、BCE、BDE、CDEと書き出す方法も有効です。各組の中をアルファベット順にそろえると、BACのような同じ組の別表記を作らずに済みます。式を先に覚えるより、この10個と60個の違いを確かめる方が、割り算の理由を説明しやすくなります。

例題3 格子状の道を最短で進む

図2の道を通り、左下のSから右上のGまで進みます。右へ3区間、上へ2区間進めば着きます。右と上だけに進む最短の道順は何通りありますか。線の交わる点では、曲がってもまっすぐ進んでもよいものとします。

図2のように、それぞれの交点に「Sからそこまで来る道順の数」を書きます。色のついた1本の線は、そのうちの1つの道順です。図の数字は道の長さでも、そこで選べる方向の数でもありません。

図2 右と上だけに進む格子の交点に道順の数を入れた図
  1. 下の端と左の端に1を書きます。下の端の点へは右へ進み続けるだけ、左の端の点へは上へ進み続けるだけなので、それぞれ1通りです。Sには、まだ動いていない出発の状態を1通りとして1を置きます。
  2. 内側の点では、左の点と下の点の数を足します。その点に入る最後の1区間は、左からか下からのどちらかで、2つの場合は重ならないからです。
  3. 下から2段目を左から計算します。左端は1で、その右は1 + 1 = 2、次は2 + 1 = 3、右端は3 + 1 = 4です。さらに上の段は左端の1から始め、1 + 2 = 3、3 + 3 = 6、6 + 4 = 10となります。

答え:10通りです。

図2のGの数は、左から来る6通りと下から来る4通りを合わせた10です。道順を全部なぞって数えるより、途中の点までの結果を使う方が、すでに数えた道を使って先へ進めます。この足し方を使えるのは、右と上だけに進むという条件があるためです。左や下への戻りを許した問題に、そのまま当てはめることはできません。

別の見方では、全部で5回動くうち、上へ動く2回の位置を決めると道順が決まります。5か所から2か所を選ぶので、5 × 4 ÷ 2 = 10通りです。たとえば「右、上、右、上、右」なら、上へ動く位置は2番目と4番目です。同じ「上」の動きを入れ替えても新しい道順にはならないため、ここでも重なりを除いています。

例題4 0を含むカードで3けたの偶数を作る

0、1、2、3のカードが1枚ずつあります。この中から3枚を選んで並べ、3けたの偶数を作ります。何個できますか。同じカードは1回しか使えません。

  1. 一の位に注目します。偶数は一の位が0、2、4、6、8のいずれかなので、今回は0か2です。条件のある位から決めると、あとから偶数でない数を取り除かずに数えられます。
  2. 一の位が0の場合を数えます。百の位は1、2、3の3通り、そのあと十の位は残りの2通りです。3 × 2 = 6個となります。この場合は0をすでに使っているので、百の位について追加の制限はありません。
  3. 一の位が2の場合を数えます。百の位は0にできず、2も使ったので、1か3の2通りです。十の位は残りの2通りで、2 × 2 = 4個となります。十の位には0を使えます。
  4. 6 + 4 = 10と計算します。一の位が0の数と2の数は重ならず、この2つで偶数をすべて数えられるため、足します。

答え:10個です。

一の位が0なら120、130、210、230、310、320です。一の位が2なら102、132、302、312です。012のような並びは、カードが3枚あっても表す数は12なので、3けたの整数には数えません。一方、102の十の位の0は必要な数字です。「0は使えない」とまとめず、「百の位には置けない」と場所をつけて説明します。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 選んだ人数でそのまま割ってしまう

誤った書き方は、例題2で「5 × 4 × 3 ÷ 3 = 20通り」とすることです。3人を選んでいることと、同じ組を何回数えたかが混ざっています。ABCとACBだけを比べると2回に見えますが、先頭がB、Cの並び方もあります。

正しい書き方は「5 × 4 × 3 ÷ 6 = 10通り」です。まずA、B、Cだけの並び方を6つ書き、それがすべて同じ当番の組を表していると確かめます。お子さまが割る数を迷ったら、5人全体を数え直す前に、1組だけを取り出して調べると理由が見えます。役割を区別する問題なら、この割り算自体が不要になることも合わせて確かめます。

誤り2 格子の交点で方向の数をかける

誤った書き方は、例題3で「右か上の2通りを5回選ぶから2 × 2 × 2 × 2 × 2 = 32通り」とすることです。この式には、右へ5回進むなど、Gに着かない動き方も入っています。右端では右へ進めず、上端では上へ進めないため、どの段階でも2通りずつあるわけではありません。

正しい書き方は、各交点で「左までの道順 + 下までの道順」を計算し、Gで6 + 4 = 10通りとすることです。図2の交点を指し、「最後の1区間はどこから来たかな」と聞くと、足す理由が確かめられます。数えるのは曲がり角の個数ではなく、Sからの動き方全体です。同じ交点へ着いても、そこまでの通り方が違えば別の道順になります。

誤り3 塗り分けで毎回使った色を全部除く

横に並ぶ3つの区画を、赤、青、黄の3色で塗ります。各区画は1色で塗り、辺を共有する隣同士を違う色にします。同じ色を何度使ってもよく、3色全部を使う必要はありません。左右の位置を区別して数えます。

誤った書き方は「3 × 2 × 1 = 6通り」です。右の区画で、左に使った色まで除いています。しかし、左と右の区画は辺を共有していません。図3のように、左と右が同じ赤でも、間の区画が青なら条件を満たします。

図3 左右を同じ色にできる横並びの三つの区画の塗り分け

どこが違うかは、「違う色にする相手」を図で指すとはっきりします。中の区画は左と違う色にし、右の区画は中と違う色にします。正しい書き方は「3 × 2 × 2 = 12通り」です。左は3色から、中は左以外の2色から、右は中以外の2色から選べます。図3の塗り方だけでなく、左と右が違う色になる塗り方も含めた数です。

もし「3色を全部使う」と条件がつけば、答えは3 × 2 × 1 = 6通りに変わります。また、3区画がどれも互いに辺を共有する形なら、使えない色も変わります。塗り分けでは図の接し方と問題文の条件を両方見ます。点で触れるだけの場合を隣同士に含めるかも、問題の定義に従います。勝手に条件を足したり、省いたりしないことが、計算より先です。

ここで手が止まるなら、止まった単元まで一緒に戻ります。学年別個別指導コース/お問い合わせ

練習問題

式を作る前に、順番を区別するか、同じものをもう一度使えるかを短く書いてみましょう。答えを見ずに解いたあとで、かけた数や割った数が何を表すかも確かめます。書き出しと式が合わないときは、最初の1つを固定した部分だけ比べると、違いを見つけやすくなります。

練習1

A、B、C、D、Eの5人から、リーダーと記録係を1人ずつ選びます。1人が両方を兼ねることはできません。選び方は何通りありますか。

練習2

A、B、C、D、E、Fの6人から、同じ役目の当番を2人選びます。順番はつけません。選び方は何通りありますか。

練習3

格子状の道で、SからGへ行くのに右へ3区間、上へ3区間進みます。右と上だけに進めます。Sから右へ1区間、上へ1区間進んだ位置の交点Pを必ず通る道順は何通りありますか。すべての区間は通れるものとします。

練習4

横に並ぶ4つの区画を、赤、青、黄の3色で塗ります。各区画は1色で、辺を共有する隣同士は違う色にします。同じ色を何度使ってもよく、3色全部を使う必要はありません。左右の位置は区別します。塗り方は何通りありますか。

答えと解説

練習1の答えは20通りです。リーダーが5通り、記録係が残りの4通りなので、5 × 4 = 20です。AがリーダーでBが記録係の結果と、その逆は役割が違います。そのため、2で割りません。「選ぶ」という言葉があっても、担当する役を区別していることに注目します。

練習2の答えは15通りです。順番をつけると6 × 5 = 30通りですが、ABとBAのように各組を2回ずつ数えるので、30 ÷ 2 = 15です。Aと組む相手が5人、Aを含まない組でBと組む相手が4人、と整理すると、5 + 4 + 3 + 2 + 1 = 15でも確かめられます。

練習3の答えは12通りです。SからPまでは「右、上」「上、右」の2通りです。PからGまでは右へ2区間、上へ2区間なので、4回の動きのうち上へ進む2か所を選び、4 × 3 ÷ 2 = 6通りです。前半のどちらにも後半の6通りをつなげられるので、2 × 6 = 12通りとなります。2 + 6とすると、途中までの道順と途中からの道順を別々に数えただけになり、SからGまでの完成した道順の数になりません。

練習4の答えは24通りです。左から順に、3通り、2通り、2通り、2通りなので、3 × 2 × 2 × 2 = 24です。3番目では1番目と同じ色を使えます。4番目でも、避けるのは隣の3番目の色だけです。区画が増えても、「今塗る区画はどこに接しているか」を確かめる手順は同じです。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

場合の数で身につける整理のしかたは、条件に合う整数を探す問題や、図形の中の三角形を数える問題につながります。どの数から調べるか、どの頂点を固定するかを決めると、同じものを二度数えることを防げます。答えの候補が多い問題でも、条件を1つずつ使って分けていく姿勢が役立ちます。

家庭では、5分でできる確かめ方を2つ試せます。1つ目は、A、B、Cと書いた紙から2枚を取り、前後に置く遊びです。まず6通りを作り、次に順番を無視して3組にまとめます。「この2つを同じにした理由」をお子さまに説明してもらうと、並べ方と選び方の違いを確かめられます。

2つ目は、横に3つの四角を描き、3色で塗り分ける方法です。最初の四角を赤に固定し、残り2つの塗り方を4通り描きます。最初が青や黄でも4通りずつあると説明できれば、3 × 4 = 12という式が図につながっています。色名は選択肢を区別するためのもので、色そのものの順番に意味はありません。

個別指導では、式の答えだけを確かめず、1つの枝が何を表すか、1つの組をどこで二度数えたかまで戻ります。そこで説明が止まる場合は、対象を3つ程度に減らし、実物を動かしてから図や式へ戻すと、つまずいた位置を確かめられます。

まとめ

ノートに答えが1つ書かれていても、その数え方を確かめる入口はいくつもあります。樹形図の最後の枝を指す、同じ組を並べ替える、交点に入る最後の道をたどる。どれも、自分が数えた1通りを具体的に示す動きです。

問題が複雑になったときほど、式に数を増やす前に、数えているものを1つ取り出してみましょう。その1つがどこに含まれ、何回現れるかを説明できると、書き出しを計算へまとめる理由も見えてきます。場合の数の答えを支えるのは、すべての1通りに重ならない居場所があることです。

本気になった日が、入塾の日。

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