電話 0422-27-7828チャットで質問無料相談を予約

武蔵野個別指導塾の特徴

【物理】運動量と力積を図解で総まとめ—運動量保存・衝突・反発係数・2 次元の衝突|武蔵野個別指導塾

【物理】運動量と力積を図解で総まとめ—運動量保存・衝突・反発係数・2 次元の衝突のアイキャッチ 武蔵野個別指導塾
X LINE Facebook

衝突の前後で速度の符号に迷ったら、物体の組と正方向から整理しましょう。力積の面積図、反発係数を使う衝突、分裂、平面内の衝突の例題を通して、保存則を選ぶ根拠まで確かめられます。

よくあるのは、塾の面談の席で衝突の答案を広げ、「運動量保存の式は覚えたのに、跳ね返った球の速度をどちらも正にしてしまう」と手が止まる場面です。保護者の方が横で見ていても、式の文字が増えると、計算の間違いなのか、最初の考え方の間違いなのかを見分けにくくなります。ここで確かめたいのは公式の暗記量ではなく、物体の向きと、衝突の前後を区別できているかです。

衝突中の力は短い時間に大きく変わるため、その瞬間ごとの加速度を追う方法では計算が複雑になります。そこで、力が時間をかけて与える効果を「力積」、物体がもつ質量と速度の積を「運動量」として整理します。この2つを結ぶと、力の細かな変化がわからなくても衝突の前後を比較できます。

学習の順序は、まず1個の物体の運動量の変化、次に2個をまとめた運動量の保存、最後に反発係数と平面内の運動です。速さだけを見ずに向きを書き添える習慣が、合体や分裂にも共通する解き方になります。

この単元で身につけること

物理基礎で学んだ運動方程式と作用・反作用の法則が、これらの出発点です。新しい公式が独立に増えるのではなく、力と加速度の関係を、ある時間の前後の変化として読み直していきます。

基本の考え方

運動量は速さだけでは決まらない

運動量とは、物体の質量と速度の積で表す量です。質量をm、速度をベクトル v、運動量をベクトル pとすると、「ベクトル p=m×ベクトル v」と定義します。質量は正なので、運動量の向きは速度の向きと一致します。単位はkg·m/sです。

同じ速さで動いていても、質量の大きい台車ほど止めるために大きな力積を要します。一方、同じ台車でも、右向きに動く場合と左向きに動く場合では、運動量の向きが反対です。運動量を「勢い」とだけ覚えると向きが抜けやすいので、質量と速度の積という定義まで戻って説明できるようにしましょう。

一直線上なら、ベクトルを正負の数で表せます。右向きを正と決めれば、左向きに動く物体の速度も運動量も負です。負の運動量は小さい勢いという意味ではなく、正方向とは反対の向きに運動していることを表します。以後、一直線上の式のu、v、F、pは、このように符号を含む成分として使います。

力積とは、力がある時間にわたって作用した効果を表す量です。一定の力Fが時間Δtだけはたらくとき、力積IはI=FΔtです。単位N·sは、1 N=1 kg·m/s²を用いるとkg·m/sに等しくなります。単位が一致するのは偶然ではなく、力積が運動量の変化そのものに対応するためです。

一定の合力に対して運動方程式F=maを使い、加速度をa=(v−u)/Δtと書き換えます。両辺にΔtをかければ、FΔt=mv−muです。左辺が力積、右辺が後の運動量から前の運動量を引いた変化です。複数の力がはたらくなら、すべての力の力積の和が運動量の変化になります。ある1つの力だけを選んで、理由なくこの式に入れることはできません。

力が変わるときは面積で考える

衝突中の力が一定でないときも、時間を短く区切れば各区間で受ける力積を足せます。各区間の力と時間幅の積は、力と時刻のグラフの細い長方形の面積です。それらを合わせた面積が全体の力積になる、という筋道で考えると、微分積分を使わずにグラフ問題を解けます。横軸より下に描かれた部分は、負の力による負の力積として扱います。

図1のように、力が0から最大値まで直線的に増え、その後直線的に0へ戻る場合、面積は三角形になります。この図の底辺は0.0200 s、高さは60.0 Nで、力積は0.600 N·sです。最大の力に時間全体をかけると、三角形を囲む長方形の面積を数えることになり、力積を過大に見積もってしまいます。

図1 力と時刻のグラフの三角形の面積が力積を表す

図1の力の平均値は、同じ時間に同じ力積を与える一定の力として定めます。平均の力をF平均と書けば、F平均=I/Δtです。この三角形では30.0 Nですが、どんなグラフでも最大値の半分になるわけではありません。同じ運動量の変化に対して、力がはたらく時間を長くできれば、必要な平均の力の大きさは小さくなります。

運動量が保存される物体の組を選ぶ

いくつかの物体をひとまとめにした組を「系」といいます。系の中の物体どうしが及ぼし合う力を内力、系の外から受ける力を外力と呼びます。2台の台車AとBを系に選ぶと、AがBを押す力とBがAを押す力は内力です。作用・反作用の法則により、両者は各瞬間に同じ大きさで逆向きなので、同じ時間についての力積も打ち消し合います。

AとBそれぞれの「力積=運動量の変化」を足すと、内力による項が消え、全運動量の変化は外力の力積の和に等しくなります。外力の合力が0、または考える時間の外力の力積が無視できるとき、全運動量は変わりません。これが運動量保存則です。衝突前の速度をu₁、u₂、衝突後をv₁、v₂とすると、一直線上では次の式になります。

m₁u₁+m₂u₂=m₁v₁+m₂v₂

なめらかな水平面での衝突なら、鉛直方向には重力と垂直抗力があっても、水平の外力は0とみなせます。したがって水平成分の運動量を保存できます。また、摩擦などが存在しても、衝突時間が短く、その力積が衝突による運動量のやり取りに比べて十分小さければ、衝突直前と直後について近似的に保存則を使えます。「衝突だから必ず保存」ではなく、外力の力積を比べる判断が必要です。

これに対し、球だけを系にして壁への衝突を考えると、壁が球に及ぼす力は外力です。球の運動量は変化するため、球単独の運動量保存は使えません。重力による落下中も、物体だけを系とした鉛直方向の運動量は一般に保存されません。保存したい方向と、系の境界を明確にすることが大切です。

反発係数eは、衝突の直前の近づく相対的な速さに対する、直後の遠ざかる相対的な速さの比です。一直線上でAが左、Bが右にあり、衝突前にu₁>u₂として近づくなら、e=(v₂−v₁)/(u₁−u₂)です。式を覚えるときは、分子は「離れる」、分母は「近づく」と意味を添えます。分母が0なら近づく速さがなく、この式で通常の衝突の反発係数を定める場面にはなりません。

通常の、内部のエネルギーが運動エネルギーに放出されない衝突では0≦e≦1です。e=1を弾性衝突と呼び、対象とする2物体の運動エネルギーも保存されます。0≦e<1では非弾性衝突となり、運動エネルギーの一部が変形や内部エネルギーなどに移ります。一直線上でe=0なら衝突直後の速度は一致し、完全非弾性衝突と呼びます。付着して合体する問題はその代表ですが、同じ速度という条件だけから、永久に接着したとまでは判断しません。

例題で解き方を確かめる

例題1 力のグラフから球の速度を求める

質量0.200 kgの球が、右向きに2.00 m/sで動いています。水平の合力が図1のように右向きにはたらいたとき、0.0200 s後の速度を求めましょう。ここからの数値の答えは有効数字3桁で示し、計算途中では余分な桁を保ちます。これらの例題では重力加速度などの定数を使わず、問題に与えた値を用います。

  1. 右向きを正にします。初速度はu=+2.00 m/sで、図1の力も正なので、力積も正です。符号をそろえるため、力積を計算する前に方向を固定します。
  2. 三角形の面積から、I=0.0200×60.0÷2=0.600 N·sと求めます。力が変化しているので、最大値ではなく面積を用います。
  3. I=mv−muに代入し、0.600=0.200v−0.200×2.00と書きます。これを解くとv=(0.600+0.400)/0.200=5.00 m/sです。

答え:球の速度は右向きに5.00 m/sです。

初めの運動量0.400 kg·m/sに力積0.600 N·sが加わり、後の運動量は1.00 kg·m/sになります。力積をそのまま速度の増加とみなすと単位が合いません。質量で割って初めて速度の変化3.00 m/sになることまで確認しましょう。

例題2 反発係数と運動量保存を組み合わせる

なめらかな水平面上で、質量0.200 kgの球Aが右向きに3.00 m/sで進み、静止した質量0.300 kgの球Bに正面衝突します。反発係数が0.500のとき、衝突直後の各球の速度と、失われた運動エネルギーを求めましょう。球の回転は考えません。

図2のように、衝突前後を上下に分けて描きます。Aは左、Bは右にあり、矢印は速度の向きと大きさを表しています。図の矢印の長さは同じ縮尺なので、衝突後にAが右向きにゆっくり進み、Bがそれより速く進む様子を比較できます。

図2 正面衝突の前後で球の速度と向きを比較する図
  1. AとBを合わせた系を選び、右向きを正にします。水平の外力を無視できるため、0.200×3.00+0.300×0=0.200v₁+0.300v₂です。未知数が2つあるので、保存則1本だけでは決まりません。
  2. 反発係数から、v₂−v₁=0.500×(3.00−0)=1.50 m/sと書きます。これは衝突後にBがAから離れる相対的な速さを表す、独立した条件です。
  3. v₂=v₁+1.50を保存則へ代入すると、0.600=0.500v₁+0.450です。したがってv₁=0.300 m/s、v₂=1.80 m/sとなります。どちらも正なので、どちらも右向きです。
  4. 運動エネルギーK=mv²/2を使います。前は0.200×3.00²/2=0.900 J、後は0.200×0.300²/2+0.300×1.80²/2=0.495 Jです。前から後を引いて、減少量は0.405 Jとなります。

答え:Aは右向きに0.300 m/s、Bは右向きに1.80 m/s、運動エネルギーの減少量は0.405 Jです。

後の運動量を足すと、0.0600+0.540=0.600 kg·m/sとなり、前と一致します。一方、運動エネルギーは減っています。運動量保存と運動エネルギー保存を同じ条件だと思わず、図2の速度からそれぞれ別に確かめると区別できます。

反発係数が1の同じ設定なら、離れる相対的な速さは3.00 m/sです。保存則と連立するとAは左向きに0.600 m/s、Bは右向きに2.40 m/sとなり、後の運動エネルギーも0.900 Jです。反発係数を変えるだけでAの向きまで変わるので、初めから「Aは必ず跳ね返る」と決めつけないようにします。

例題3 静止していた物体が分裂する

なめらかな水平面上で静止していた物体が、内部に蓄えたエネルギーによって、質量0.400 kgのAと0.600 kgのBに分かれました。Aが左向きに3.00 m/sで動いたとき、Bの速度と、分裂後の全運動エネルギーを求めましょう。水平方向の外力の力積は無視します。

  1. AとB全体を系にして、右向きを正にします。分裂前は静止していたので全運動量は0です。質量が分かれても、前後で同じ物体全体を比べます。
  2. Aの速度は−3.00 m/sなので、0=0.400×(−3.00)+0.600vと立てます。内部ではたらく力の詳細を求めなくても、内力の力積が打ち消し合うことを利用できます。
  3. 式を解くとv=2.00 m/sです。エネルギーは速度の2乗で計算し、0.400×3.00²/2+0.600×2.00²/2=3.00 Jです。

答え:Bは右向きに2.00 m/sで動き、分裂後の全運動エネルギーは3.00 Jです。

分裂前の運動エネルギーは0ですが、分裂後は正です。増えた運動エネルギーは内部に蓄えられていたエネルギーから供給されます。運動量は0のままでも、反対向きに動く2物体はそれぞれ運動エネルギーをもてます。また、質量が異なるので速さは等しくありません。等しく逆向きなのは、ここでは2物体の運動量です。

例題4 平面内の衝突を成分に分ける

なめらかな水平面上で、質量0.200 kgの球Aがx軸の正方向に5.00 m/sで進み、静止した同じ質量の球Bに斜めに衝突します。衝突直後のAの速度成分が、x方向に1.80 m/s、y方向に2.40 m/sだったとします。Bの速度成分と速さ、衝突前後の全運動エネルギーを求めましょう。回転や鉛直方向の運動は考えません。

  1. 2球を合わせた系について、x方向とy方向を別々に見ます。平面内では速度が1つの符号だけでは表せないため、運動量保存も成分ごとに立てます。
  2. x方向は0.200×5.00=0.200×1.80+0.200vBxです。両辺を共通の質量で割り、vBx=3.20 m/sと求めます。
  3. y方向は0=0.200×2.40+0.200vByなので、vBy=−2.40 m/sです。衝突前にy方向の運動量がないことと、衝突後に各球のy成分がないことは別です。
  4. Bの速さは三平方の定理から√(3.20²+2.40²)=4.00 m/sです。Aの速さも√(1.80²+2.40²)=3.00 m/sとわかるので、後の全運動エネルギーは0.200×(3.00²+4.00²)/2=2.50 Jとなり、前の0.200×5.00²/2=2.50 Jと一致します。

答え:Bの速度成分は(3.20, −2.40) m/s、速さは4.00 m/sで、全運動エネルギーは前後とも2.50 Jです。

Bはx軸の正方向からy軸の負の側へ進みます。向きは、x方向に3.20進む間にy方向に2.40下がる比で表せます。この例は運動エネルギーも保存される衝突ですが、平面内の問題ならいつでもそうなるわけではありません。与えられた速度から確認できた性質として結論づけます。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 反発係数に速さをそのまま並べる

誤った書き方は、「向かい合う2球なら、近づく速さは必ずu₁−u₂だから、どちらも正の速さを入れる」というものです。どこが違うかというと、式のu₁とu₂は同じ正方向に対する速度成分であり、向きを消した速さではありません。左向きの球の速度を正にしてしまうと、近づく相対的な速さを小さく見積もります。

正しい書き方は、まず右向きを正として、左向きならu₂に負の値を入れ、そのうえでu₁−u₂を計算する形です。衝突後も同じ軸を使い続けます。途中で「今度はAの進行方向を正」と軸を変えると、保存則と反発係数の式を同じ連立方程式として扱えなくなります。

静止した壁なら、壁の速度は衝突前後とも0として、壁に垂直な方向の反発係数からv=−euと書けます。このマイナスが反転を表します。ただし、壁から球への力積があるので、球だけにmu=mvを併用してはいけません。

誤り2 保存する量を増やしすぎる

誤った書き方は、「運動量が保存されるから、合体でも前後の運動エネルギーを等しく置く」です。どこが違うかというと、運動量保存は外力の力積の条件から導かれますが、運動エネルギー保存には変形などへのエネルギーの移り変わりがないという別の条件が必要です。非弾性衝突では、この2つの条件がそろいません。

正しい書き方は、合体後の共通速度をVとして、m₁u₁+m₂u₂=(m₁+m₂)Vとする形です。右辺の質量が合計になるのは、2物体が同じ速度で動くため、m₁V+m₂Vをまとめられるからです。まずこの式からVを求め、その後で前後の運動エネルギーを計算して比べます。

一般に一直線上の衝突で失われる運動エネルギーは、保存則と反発係数の式から得たv₁、v₂を、前後の運動エネルギーの差に代入して整理すると、次の形になります。

減少量={m₁m₂/[2(m₁+m₂)]}×(1−e²)×(u₁−u₂)²

この式は暗記を増やすためではなく、e=1なら減少量が0、e=0なら同じ衝突前の条件で減少量が最大になることを確かめるために使えます。運動量と反発係数から速度を求める手順を理解してから読むと、eを運動エネルギーの比と取り違えずに済みます。例題2でもe=0.500ですが、後の全運動エネルギーは前の半分ではありません。

誤り3 平面内でも運動量の大きさを足す

誤った書き方は、例題4について「衝突前の速さ5.00=衝突後の速さ3.00+4.00」と書くことです。どこが違うかというと、保存されるのはベクトルとしての全運動量であって、各運動量の大きさの和ではない点です。向きが異なる矢印を一直線の長さとして足すことはできません。

図3のように、同じ始点からA、Bそれぞれの運動量を描くと、Aのy成分とBのy成分が反対向きで等しいことが見えます。破線は平行四辺形の残りの辺で、対角線にあたる右向きの矢印が合計です。目盛りの縮尺は縦横で同じなので、成分だけでなく向きもそのまま読めます。

図3 衝突後の運動量を合成すると上下成分が相殺する

図3の上下は水平面内のy方向を表し、重力の方向ではありません。Aの運動量成分は(0.360, 0.480) kg·m/s、Bは(0.640, −0.480) kg·m/sで、足すと(1.00, 0) kg·m/sになります。正しい書き方は、このようにx成分どうし、y成分どうしを足す2本の式です。速さを求める操作は、成分がそろった最後に行います。

斜めの衝突で反発係数を使う場合は、接触面に垂直な方向の相対速度を比べます。なめらかな球どうしなら、その方向は接触時の2球の中心を結ぶ方向です。接触面に沿う方向に摩擦がなければ、その方向の衝突の力積は0です。全体の速さを無条件で反発係数の式へ入れず、どの方向についての関係かを明示しましょう。

練習問題

次の4問では、一直線上の運動は右向きを正とします。衝突・合体・分裂については水平方向の外力の力積を無視し、答えの数値は有効数字3桁で表してください。計算に入る前に、対象の物体と衝突の前後を書き分けましょう。

練習1

質量0.150 kgの球が右向きに4.00 m/sで進み、固定した壁に衝突して左向きに2.00 m/sで跳ね返りました。球が壁から受けた力積と、接触時間が0.0300 sのときの平均の力を求めてください。衝突方向について、壁以外からの力積は無視します。

練習2

質量0.300 kgの台車Aが右向きに4.00 m/s、質量0.100 kgの台車Bが左向きに2.00 m/sで動いています。衝突して一体となった後の速度と、衝突によって失われた運動エネルギーを求めてください。

練習3

質量がともに0.200 kgの球A、Bがあります。Aが右向きに4.00 m/sで進み、静止したBに正面衝突しました。反発係数が0.500のとき、衝突直後の両球の速度を求めてください。また、前後の全運動エネルギーを比べてください。

練習4

水平面上で静止していた物体が、質量0.200 kgのAと0.300 kgのBに分裂しました。Aの速度成分が(3.00, 4.00) m/sのとき、Bの速度成分と速さを求めてください。x軸、y軸は同じ水平面内で互いに直角です。

答えと解説

練習1の答えは、力積が左向きに0.900 N·s、平均の力が左向きに30.0 Nです。後の速度は−2.00 m/sなので、I=0.150×(−2.00−4.00)=−0.900 N·sとなります。平均の力は−0.900/0.0300=−30.0 Nです。「後から前を引く」順序と、後の速度の負号の両方が必要です。

練習2の答えは、合体後の速度が右向きに2.50 m/s、運動エネルギーの減少量が1.35 Jです。前の全運動量は0.300×4.00+0.100×(−2.00)=1.00 kg·m/sなので、合計質量0.400 kgで割ります。前の運動エネルギーは2.60 J、後は0.400×2.50²/2=1.25 Jで、その差が1.35 Jです。

練習3の答えは、Aが右向きに1.00 m/s、Bが右向きに3.00 m/sです。同じ質量を運動量保存の式から消去するとv₁+v₂=4.00、反発係数からv₂−v₁=2.00となります。前の全運動エネルギーは1.60 J、後は1.00 Jで、0.600 J減少します。2つの速度の和と差を使うと、連立の意味が見通しやすくなります。

練習4の答えは、Bの速度成分が(−2.00, −2.67) m/s、速さが3.33 m/sです。成分ごとの保存則から、Bの速度はAの速度の−0.200/0.300倍になります。y成分の計算値−8/3を途中で丸めずに用い、速さは√{(−2)²+(−8/3)²}=10/3 m/sから求めます。Bはx、yの両成分が負で、Aと反対向きに進みます。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

運動量は、今後、気体分子が壁に衝突して圧力を生む仕組みを考えるときにも使います。分子1個の運動量の変化から壁が受ける力積を考え、それが一定時間に何度起こるかを調べることで力につながります。また、力学の総合問題では、衝突の瞬間には運動量、その後の上昇やばねの変形には力学的エネルギーというように、時間区間を分けて法則を選びます。

家庭では5分でできる確かめ方を2つ試せます。1つ目は、例題2の前後の速度を紙に矢印で描き、右向きを正としたまま運動量の和を計算することです。数式を隠して図から式を再現すると、符号を理解しているか確かめられます。2つ目は、方眼紙に図1の三角形と同じ面積の長方形を描き、平均の力を高さとして読み取ることです。実際に物を衝突させる必要はありません。

個別指導では、保存則の計算で止まったとき、まず速度の正負と作用・反作用が別々の物体にはたらくことまで戻って確かめます。お子さまの説明を聞く保護者の方も、答えの数値だけでなく、「どの物体をまとめたのか」を尋ねると、理解している範囲を見つけやすくなります。

まとめ

衝突問題の答案では、長い計算より前に、対象の物体を囲み、正方向を1本描く余地を残しましょう。その小さな準備があれば、求めた負の速度を間違いとして消さず、反対向きの運動として読み取れます。運動エネルギーが減っていても、運動量保存に反したと慌てる必要はありません。

面談の席で説明したいのも、正解した問題の数だけではなく、どの条件を根拠に式を選べたかです。衝突後の速度の符号には、物体がどちらへ進むかという具体的な答えが入っています。

本気になった日が、入塾の日。

お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。

電話は年中無休。365日、24時間、お電話可能。

お電話 チャットで質問チャット