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【中学地理】日本の自然環境を図解で総まとめ—山地と川・気候区分・自然災害と防災|武蔵野個別指導塾

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山地から河口までの地形と冬の季節風を図でたどり、6つの気候区分を整理します。川の勾配を比べる例題や災害への備えを考える練習を通して、用語を理由と結びつけると、覚える量がぐっと減ります。

よくあるのは、祖父母の家の客間で冬の天気予報を見ながら、「同じ日本なのに、日本海側では雪、太平洋側では晴れなのはなぜだろう」と考え、ノートには地名しか書けなくなる場面です。「日本海側は雪が多い」と覚えていても、風がどこから来て、何を越えるのかが見えていないと、理由を問う問題で手が止まります。

日本の自然環境は、山地、川、気候、災害を別々に覚えるより、つながりをたどると整理しやすくなります。山地は川の傾斜に関係し、風を受け止めて雨や雪の降り方にも影響します。その雨や雪は暮らしを支える水になりますが、多すぎると災害につながります。

目指すのは、用語の横に「どこで」「なぜ」を添えられることです。地図や模式図の中を、水や空気の動きに沿って指でたどりながら、日本の地域差と備えの意味を考えていきましょう。

この単元で身につけること

前の単元で学ぶ地形図の等高線は、川が流れる向きや土地の高低を読むための道具になります。多くの教科書では地理的分野で学びますが、理科で学ぶ大地や天気のしくみともつながる内容です。

基本の考え方

山地から海まで、川をたどる

日本列島は環太平洋造山帯に位置します。これは太平洋を取り囲むように続く、山地が多く、地震や火山活動が活発な帯状の地域です。日本付近では複数のプレートが接し、海側のプレートが沈み込むなど、大地に力が加わっています。ただし、日本の山がすべて火山という意味ではありません。

日本は山地や丘陵が多く、平野は海沿いや川沿いに広がっています。本州中央部の飛驒山脈・木曽山脈・赤石山脈は、日本アルプスと総称されます。関東平野のような広い平野がある一方、山に囲まれた比較的平らな土地である盆地も各地にあります。山地の位置は、平地の広がり方を考える出発点です。

日本の川は、世界の大河と比べて長さが短く、傾斜が急なものが多いのが特色です。山地から海までの距離が短いためです。雨が集中すると水位が急に上がりやすい川もあります。川は土地を削る侵食、土砂を運ぶ運搬、土砂を積もらせる堆積という働きをし、流れる場所ごとに異なる地形をつくります。

図1 山地の出口の扇状地と河口の三角州の位置

図1のように、川が山地から平地へ出て傾斜が緩くなる所では、運んできた砂やれきが積もり、扇状地ができます。扇を広げた形が目印ですが、山地の出口という位置も確かめます。水がしみ込みやすい場所が多く、果樹園などに利用されます。ただし、水が得られる場所では水田も見られます。

河口付近では流れが緩くなり、砂や泥が堆積して三角州ができます。低く平らで、水田や市街地として利用されることがあります。扇状地も三角州も川の堆積作用による地形ですが、同じ土地の性質ではありません。図は位置関係を示す模式図で、すべての川に両方がそろうわけではありません。

6つの気候区分を比べる

日本の大部分は温帯に属し、北と南では気温に違いがあります。気候は南北の位置だけでなく、標高、海からの距離、海流、季節風にも影響されます。近海には暖流の黒潮(日本海流)や対馬海流、寒流の親潮(千島海流)などが流れています。

日本の気候は、北海道・日本海側・太平洋側・中央高地・瀬戸内・南西諸島の6つに分けて学びます。世界の気候帯を6つに分け直したものではなく、日本国内の特色を比較するための区分です。

北海道の気候は冬の寒さが厳しく、夏は比較的涼しいのが特色です。梅雨の影響は一般に小さく、本州以南ほどはっきりした梅雨が見られません。日本海側の気候は冬の雪や雨が多く、太平洋側の気候は夏に降水量が多く、冬は乾燥した晴天が多くなります。

中央高地の気候は、内陸にあり、海の影響を受けにくいため、気温の年較差が大きく、降水量が比較的少ないのが特色です。標高が高い所では気温も低くなります。瀬戸内の気候は、中国山地と四国山地に挟まれ、季節風の影響を受けにくいため、年間を通じて降水量が比較的少なくなります。

南西諸島の気候は年間を通じて温暖で、降水量が多く、台風の影響も受けます。各区分の中にも地域差があるので、「北海道ならどこでも積雪が同じ」のようには考えません。区分の名前は、特色を読む手がかりとして使います。

例題で解き方を確かめる

例題1 地形の名前を判断する

川が山地から平地へ出た所に、砂やれきが扇形に積もっています。この地形の名前と、河口にできる三角州との違いを答えましょう。

  1. まず、場所を「山地の出口」と読み取ります。形だけでは似た図を取り違えることがあるためです。
  2. 次に、積もった物が砂やれきであることを確かめます。川の流れが緩み、土砂が堆積したという説明と結びつきます。
  3. 最後に、三角州の位置と土砂を並べます。違いを聞かれた問題では、両方に同じ観点を使うと比較が明確になります。

答えは扇状地です。「扇状地は山地の出口に砂やれきが積もってでき、三角州は河口付近に砂や泥が積もってできる」と書けます。「どちらも三角形に見える」では、できる場所の違いが説明できません。

例題2 冬の雪の理由を説明する

冬、日本海側で雪や雨が多くなる理由を、「季節風」「日本海」「山地」の3語を使って説明しましょう。図2では、冬の空気の動きを左から右へたどります。

図2 冬の季節風と山地による雪の降り方の違い
  1. 風の出発点を確かめます。冬は大陸から日本列島へ向かう北西の季節風が吹くためです。
  2. 海を渡る途中の変化を読みます。冷たく乾いた空気も、日本海を渡る間に水蒸気を受け取るからです。
  3. 山地での変化と結果をつなぎます。空気が山地に沿って上昇して冷えると雲が発達し、日本海側に雪や雨を降らせるからです。

答えは「冬の季節風が日本海から水蒸気を受け取り、山地にぶつかって上昇することで雲が発達し、日本海側に雪や雨を降らせるから」です。山地を越えた太平洋側では、乾燥した晴天が多くなります。大陸を出る時点で空気が湿っている、と順序を逆にしないようにします。

夏は海からの湿った季節風の影響を受け、太平洋側で降水量が多くなります。梅雨前線や台風も雨をもたらすので、夏の雨をすべて季節風だけで説明するのは不十分です。

例題3 川の傾斜を数値で比べる

川Aは、標高600mの地点から標高0mの河口まで60kmあります。川Bは、標高600mの地点から標高0mの河口まで300kmあります。どちらも学習用の例です。1km当たりの平均の落差を求め、傾斜が急なのはどちらか答えましょう。

  1. 標高の差を求めます。傾斜は出発点の標高だけでなく、終点との高さの差で考えるためです。どちらも600-0=600mです。
  2. 落差を距離で割ります。同じ1km当たりにそろえることで、公平に比較できるためです。Aは600÷60=10m、Bは600÷300=2mです。
  3. 値の大きい方を選びます。同じ距離を進む間に、より大きく低くなる方が急だからです。答えは川Aです。

Aの平均の落差はBの5倍です。ここから「同じ落差なら、海までの距離が短い川ほど平均の傾斜が急になる」と説明できます。ただし、これは区間全体の平均です。途中のすべての場所で同じ傾斜だとはいえず、流れる速さも傾斜だけでは決まりません。

例題4 気候の特徴を絞り込む

「内陸にあり、降水量が比較的少なく、気温の年較差が大きい」という地域の気候区分を答えましょう。降水量が少ないという条件だけなら、瀬戸内も候補になります。

  1. 共通する特徴を見つけます。少雨だけでは答えを1つに絞れないと気づくためです。
  2. 他の条件を重ねます。内陸で海の影響が小さいという位置と、年較差の大きさが判断の手がかりになります。
  3. 条件全体に合う中央高地の気候を選びます。瀬戸内は山地に挟まれて季節風の影響を受けにくいことが、少雨の説明の中心です。

年較差は、最も高い月の平均気温と最も低い月の平均気温の差です。1日の最高気温と最低気温の差である日較差と区別し、気温の資料では何の期間を比べているかを確かめます。

つまずきやすいところと直し方

「北ほど雪が多い」だけで判断する

誤った覚え方は「雪の多さは緯度だけで決まる」です。気温の低さと、雪になる水分の供給は別の条件なので、北にあるという理由だけで降雪量は判断できません。

正しくは、冷たい空気に水蒸気が加わり、雲ができるしくみまで考えます。図2に戻り、日本海と山地の位置を確かめましょう。同じ冬でも日本海側と太平洋側で天候が異なる理由を説明できれば、気温と降水の条件を分けて考えられています。

「自然現象が起きれば被害は同じ」と考える

誤った覚え方は「同じ強さの地震なら、どこでも同じ被害になる」です。実際は地盤、建物、地形、備えによって被害が変わります。地震では揺れによる建物の倒壊や火災、地盤の液状化などが起こり、海底の急な変動などによって津波が生じる場合もあります。

火山の噴火では火山灰や噴石、火砕流などに注意が必要です。一方、火山は温泉や景観などの恵みももたらします。台風や集中豪雨は河川の氾濫や土砂災害を、台風などによる海面の上昇は高潮を引き起こします。高潮と津波は海水による被害が生じても、原因が異なります。

「堤防があれば備えは終わり」と考える

誤った覚え方は「施設があれば災害を完全に防げる」です。施設の想定を超える現象もあるため、正しくは被害を防ぐ防災と、被害をできるだけ小さくする減災を重ねて考えます。両者は密接に関係し、取り組みが重なることもあります。

図3 施設の整備と情報や避難の準備を組み合わせる備え

図3のように、堤防や建物の耐震化と、情報の確認や避難の準備を組み合わせます。ハザードマップは、想定される災害の範囲や程度、避難場所などを示す地図です。色のない場所も絶対に安全という意味ではなく、洪水・津波・土砂災害など、対象の災害と凡例を確認する必要があります。

自分や家族で備える自助、地域で助け合う共助、行政などによる公助も、組み合わせて考えます。備蓄、地域の訓練、施設や情報提供は、担い手が違っても互いを支える取り組みです。

練習問題

練習1 河口付近に砂や泥が積もった、低く平らな地形を何といいますか。山地の出口にできる地形の名前も答えましょう。

練習2 冬に日本海側で雪や雨が多くなる過程を、ア「山地に沿って空気が上昇する」、イ「大陸から季節風が吹く」、ウ「日本海から水蒸気を受け取る」の順に並べましょう。

練習3 標高400mの地点から標高0mの河口まで80kmある川の、1km当たりの平均の落差を求めましょう。

練習4 「堤防があるので、洪水のハザードマップや避難先は調べなくてよい」という考え方の問題点を説明しましょう。

答えと解説

練習1 河口付近は三角州、山地の出口は扇状地です。形だけでなく、できる場所と土砂の種類を組にして確かめます。

練習2 イ→ウ→アです。冬の季節風は、日本海を渡る途中で水蒸気を受け取ります。山地で上昇して雲が発達し、雪や雨を降らせます。

練習3 5mです。標高差は400-0=400mで、400÷80=5となります。距離がkm、落差がmなので、答えは「1km当たり5m」です。

練習4 施設の想定を超える洪水もありうるので、被害を小さくする準備も必要です。ハザードマップで浸水の想定などを調べ、避難先や経路を確かめることが考えられます。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

自然環境は、農業、人口の分布、交通、地域の産業を学ぶ土台になります。平野に市街地が広がる理由や、水が得にくい地域で水を確保する工夫も、地形と気候から考えられます。

家庭では、まず5分で地図帳の山地から海まで川を1本たどり、扇状地や三角州ができそうな場所を説明してみましょう。次の5分では天気予報の日本海側と太平洋側を比べ、季節風との関係を考えます。1日の天気が長年の気候の特色と必ず一致するわけではない点も確かめます。

個別指導では、気候区分を間違えたとき、暗記に戻る前に方位と山地の位置、風の向きを読めるかまで戻って確かめます。説明が止まった箇所を図の矢印に対応させると、補うべき理解が見えてきます。

まとめ

「日本海側」という答えに理由を添えられると、地名は単なる暗記の対象ではなくなります。川の出口、風を受ける斜面、河口の低地という位置が、自然の働きを説明する手がかりになります。

知っている用語でも、初めて見る図のどこに当てはまるかを考えてみましょう。説明できなかった部分こそ、次に確かめる場所です。山から海へ水をたどり、海から山へ風をたどる視点が、土地の恵みと災害への備えを結びつけます。

本気になった日が、入塾の日。

お子様の教育、迷ったら「丸投げ」してください。必ず、期待以上の結果で返します。武蔵野で育む、武蔵境で学ぶ。

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