【中1数学】比例と反比例を図解で総まとめ—座標・式・グラフを行き来する|武蔵野個別指導塾

比例定数を求める例題から、双曲線のかき方、速さと時間の利用問題まで、3枚の図で確かめます。表の商と積に注目して、比例と反比例を自分で見分ける手がかりをつかんでください。

よくあるのは、図書館の机で宿題を広げ、表の空欄は埋められるのに、「式を求めなさい」と言われたところで手が止まるという場面です。xとyをかけるのか、わるのか。グラフは直線なのか、曲線なのか。表・式・グラフを別々の問題だと思うと、覚えることが急に増えたように感じます。

けれども、この3つは同じ数量の関係を違う形で表したものです。表は値の組を並べ、式は値を決める決まりを示し、グラフは変わり方を目に見える形にします。「何が一定なのか」を見つけると、表から式へ、式からグラフへとつなげられます。

比例と反比例は、多くの教科書では中1で学びます。小学校で扱った正の数の範囲から、負の数も含む関係へ広げる単元です。計算だけでなく、点の位置と式の符号を照らし合わせ、文章の条件に合った答えかどうかまで確かめていきましょう。

この単元で身につけること

  • 関数の意味を説明します。xの値を決めると、それに対応するyの値がただ1つ決まる関係に注目します。
  • 変域を読み取ります。文字がとれる値の範囲を不等号で表し、端の値を含むかどうかも区別します。
  • 座標を読んで点を打ちます。横のx座標、縦のy座標の順を守り、負の数が表す方向も確かめます。
  • 比例と反比例の式を求めます。比例では商y/x、反比例では積xyが一定であることを使います。
  • グラフと文章を結びつけます。直線と双曲線の違いを読み、速さや時間などの数量を式で扱います。

前の単元で学んだ文字式への代入と、正負の数の乗除が土台になります。式を求めたら元の値を代入して戻れるかを確かめると、符号の間違いも見つけやすくなります。答えだけを書くのではなく、xとyが何を表すかをそろえることも、この単元の重要な準備です。

基本の考え方

関数・変域・座標をつなぐ

1mあたり200円のリボンをx m買うと、代金y円はy=200xです。x=2ならy=400と、長さを決めれば代金はただ1つ決まります。このように、2つの変数x、yについて、xの値を1つ選ぶたびに、それに対応するyの値も1つに定まる関係を、「yはxの関数である」と表します。変数とは、いろいろな値をとる文字のことです。

変域は、変数がとる値の範囲です。リボンの長さを0m以上3m以下とすれば、xの変域は0≦x≦3です。対応する代金は0円以上600円以下なので、yの変域は0≦y≦600になります。0mを含めない条件なら0<x≦3と書きます。「以上・以下」は端を含み、「より大きい・より小さい」は端を含みません。

数量の組を図に表すには、横のx軸と縦のy軸が直角に交わる座標平面を使います。交点が原点Oで、座標は(0,0)です。点(2,4)は原点から右へ2、上へ4、点(-2,-4)は左へ2、下へ4の位置です。座標は必ず(x,y)の順で読みます。

比例は商が一定になる関係

yがxに比例するとは、y=axと表せることです。aを比例定数といい、ここでは0でない数を考えます。xが0でないとき、y/x=aなので、対応する値の商が一定になります。xが2倍、3倍になると、yも2倍、3倍になります。

たとえばy=2xでは、xが-2、-1、0、1、2のとき、yは-4、-2、0、2、4です。図1のように、これらの点は原点を通る1本の直線上に並びます。表にないx=1/2でもy=1となり、その点も同じ直線上です。グラフは、式を満たす点全体を表しています。

図1 比例の直線上に並ぶ正と負の座標の組

図1では左右も上下も1目盛りが1です。ただし、問題によって両軸の1目盛りが表す量は違うので、必ず数字を読みます。a>0なら直線は右上がり、a<0なら右下がりです。たとえばy=-2xでは(1,-2)と(-1,2)を通り、xとyの符号が反対になります。

比例のグラフをかくときは、原点と、式から求めたもう1点を定規で結びます。点が近すぎるとずれやすいため、かける範囲で離れた点を選ぶと確かめやすくなります。変域の指定がなければ、直線は原点の両側に続きます。

反比例は積が一定になる関係

面積が12cm²の長方形で、横をx cm、縦をy cmとすると、xy=12です。横が2倍になれば、同じ面積を保つために縦は1/2倍になります。y=a/xと表せるとき、yはxに反比例するといい、aを比例定数と呼びます。反比例では積xy=aが一定です。

aは0でない数で、x=0は分母に入れられません。したがって、反比例ではx=0をとらず、y=0にもなりません。長方形なら長さは正ですが、数の関係としては負のxも考えます。y=6/xなら、x=1、2、3に対してy=6、3、2、x=-1、-2、-3に対してy=-6、-3、-2です。

反比例のグラフは、2つに分かれた曲線で、双曲線といいます。a>0なら右上と左下、a<0なら左上と右下に現れます。どちらも軸に近づいていきますが、軸には交わりません。表にある点だけを折れ線で結ばず、点の間にも式を満たす点が続くと考えて、なめらかにかきます。

例題で解き方を確かめる

例題1 比例定数と対応する値を求める

yはxに比例し、x=-3のときy=6です。yをxの式で表し、x=4のときのyを求めましょう。

  1. 比例なのでy=axと置きます。先に関係に合う式の形を決めると、求めるものをaに絞れます。
  2. x=-3、y=6を代入し、6=a×(-3)とします。両辺を-3でわるとa=6÷(-3)=-2なので、式はy=-2xです。
  3. x=4を代入して、y=-2×4=-8と求めます。最後に元のx=-3も代入するとy=6に戻り、式が条件に合っています。

答え:y=-2x、x=4のときy=-8です。

この直線は原点と(-3,6)を通ります。右側の点(4,-8)も同じ直線上にあるので、右下がりになることが式の負の符号と一致します。座標から式を求める問題でも、与えられた点のx座標とy座標を同時に代入すれば、同じ手順で解けます。

例題2 反比例の式とグラフを求める

yはxに反比例し、点(2,3)を通ります。式を求め、グラフの形を確かめましょう。

  1. 反比例なのでy=a/xと置きます。積xyが比例定数なので、a=2×3=6となります。
  2. 式y=6/xに、x=1、2、3、6を代入します。yは順に6、3、2、1です。計算しやすい値で点を増やし、曲がり方を調べます。
  3. 負の側も調べると、(-1,-6)、(-2,-3)、(-3,-2)、(-6,-1)を通ります。図2のように、正の側と負の側を分けてなめらかに結びます。

答え:y=6/xで、右上と左下に分かれた双曲線です。

図2 反比例の式に対応する点と二つの曲線

図2の点(2,3)からは、x軸へ下ろして2、y軸へ横にたどって3と読めます。どの点でも積は6です。原点付近を通して2本をつなぐと、x=0やy=0の点を含めてしまうので、別々の曲線としてかきます。

例題3 反比例の変域を求める

y=6/xで、xの変域が1≦x≦3のとき、yの変域を求めましょう。

  1. xは正の範囲だけを動くと確認します。負の側の曲線は今回の範囲に含まれないため、図2の右上だけを見ます。
  2. 端の値を代入し、x=1ならy=6、x=3ならy=2と求めます。正の範囲では、分母のxが大きくなるほど6/xは小さくなります。
  3. yは6から2まで連続して小さくなるので、小さい順に2≦y≦6と書きます。両端のxを含むため、yの両端も含めます。

答え:2≦y≦6です。

xの小さい側とyの小さい側が対応するとは限りません。端を代入した順のまま6≦y≦2と書くのではなく、大小を比べて並べ直します。xが0をまたぐような範囲は、0で式が定まらないので、同じように両端だけを見て判断できません。

例題4 一定の道のりを進む時間を求める

家から公園まで1200mあります。途中で止まらず、毎分x mの一定の速さで進むとき、かかる時間をy分とします。式を求め、毎分80mで進むときの時間を求めましょう。

  1. 「道のり=速さ×時間」からxy=1200とします。変わらない量が道のりなので、速さと時間の積が一定だと判断します。
  2. x>0なので両辺をxでわり、y=1200/xとします。速さは毎分、時間は分にそろっており、積の単位はmになります。
  3. x=80を代入するとy=1200÷80=15です。80×15=1200と戻して、道のりが条件と一致するか確かめます。

答え:y=1200/x、かかる時間は15分です。

この問題では速さや時間を負にできないため、グラフは右上の部分だけを考えます。また、途中で休む時間を加える場合には、この式だけでは表せません。文章から「一定」「途中で止まらない」などの条件を拾うことが、比例・反比例を利用する出発点です。

つまずきやすいところと直し方

誤り1 増え方の印象だけで比例と決める

誤った書き方は、「xが増えるとyも増えるので比例する」です。同時に増えるだけでは、商が一定かどうかはわかりません。たとえばy=x+2では、x=1のときy=3、x=2のときy=4ですが、商は3と2で違います。

正しくは、関係がy=axと表せるか、0でないxに対するy/xが一定かを調べます。反比例ならxyを調べます。ただし、表の数組が一致しただけで、表にないすべての値でも成り立つとは限りません。文章に示された決まりや、比例・反比例という条件と合わせて判断します。

誤り2 反比例定数をわり算で求める

誤った書き方は、「反比例でx=2、y=3だからa=3÷2」です。y/xを使うのは比例の場合で、反比例の式y=a/xを満たしません。正しくは、両辺にxをかけてa=xy=2×3=6とします。

符号も同時に確かめましょう。図3はy=-6/xです。点(-2,3)ではa=(-2)×3=-6、点(2,-3)でもa=2×(-3)=-6です。比例定数が負の反比例は、xとyの符号が反対になり、左上と右下に分かれます。

図3 比例定数が負の反比例と座標の符号

誤り3 反比例の点を直線で結ぶ

誤ったかき方は、「(2,3)と(6,1)を定規で結べばよい」です。その線分の中点は(4,2)ですが、y=6/xにx=4を代入するとy=3/2で、2にはなりません。2点が式を満たしても、その間の直線が式を満たすとは限らないのです。

正しくは、間の点も計算して曲がり方を確かめ、なめらかな曲線にします。図3でも2つの部分は原点で結びません。図が迷わしいときほど、見た目を頼りに描き足す前に、点の座標を式へ戻すと判断できます。

練習問題

式の形を選んだ理由を一言添えて解いてみましょう。計算後は、与えられた値を求めた式に代入して確かめます。

練習1

yはxに比例し、x=3のときy=-12です。式と、x=-2のときのyを求めましょう。

練習2

yはxに反比例し、点(-4,3)を通ります。式と、x=6のときのyを求めましょう。

練習3

y=-2xで、-1≦x≦3のとき、yの変域を求めましょう。

練習4

面積が24cm²の長方形の横をx cm、縦をy cmとします。式と、横が8cmのときの縦の長さを求めましょう。

答えと解説

練習1:y=-4x、y=8です。a=-12÷3=-4なので、x=-2を代入するとy=(-4)×(-2)=8となります。

練習2:y=-12/x、y=-2です。a=(-4)×3=-12なので、x=6ではy=-12÷6=-2となります。

練習3:-6≦y≦2です。x=-1のときy=2、x=3のときy=-6で、右下がりの直線のこの区間を考えます。

練習4:y=24/x、縦は3cmです。面積からxy=24となり、24÷8=3です。長さなのでx>0、y>0を考えます。

次の単元へのつながりと家庭での確かめ方

比例の直線を読み取る力は、この先の一次関数につながります。さらに曲線を扱う学習でも、まず式から座標を求め、点を打って形を調べる手順が使えます。文字を見ただけで難しいと決めず、具体的な数を1組入れてみることが足場になります。

家庭では5分で、2つの確かめ方ができます。1つ目は、y=2xとy=6/xについてx=1、2、3の表を作り、それぞれ商と積のどちらが一定か説明することです。2つ目は、方眼紙に点(-2,4)を打ち、横と縦の移動を声に出して説明することです。

個別指導で途中が止まったときは、式を覚え直す前に、座標の順番、負の数の計算、何を一定と考えたかまで戻って確かめます。お子さまのノートを見る際も、答えに加えて「この数は何を表しているのか」を尋ねると、止まった場所を見つけやすくなります。

まとめ

グラフの形を思い出せないときにも、式に数を入れれば1つの点を決められます。逆に、グラフから読んだ点を式に戻せば、その読み取りが合っているか調べられます。表・式・グラフのどこか1つから動き始めれば、残りの表し方を確かめる道筋ができます。

「この点はなぜここにあるのか」に、座標と計算で答えられることが、比例と反比例を理解した証拠です。


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