連載「武蔵野個別指導塾が薦める学習の仕方」全50回の第6回です。全50回の目次を見る
間違えた問題に赤ペンで正解を書き写し、ノートに貼って提出する。同じことを何度もやっているのに、次のテストでまた同じところを落とす。ご家庭からいただく相談で、いちばん多い型のひとつです。直していないのではありません。直し方が、間違いの正体に届いていないのです。
フィードバック——間違いを本人に返す働きかけ——は、教育研究のなかで効果が大きいとされてきた分野です。ただし研究をていねいに読むと様子が変わります。効いたのは条件がそろったときだけで、一定の割合の介入ではかえって成績が下がっていました。「正解を示す」こと自体の効果は、思われているよりずっと小さいのです。
この記事では、間違いを5つの型に仕分け、型ごとに違う手当てをして、決めた日に再テストするところまでを手順にします。解き直しは手順のひとつであって、全部ではありません。
この記事の結論
- 間違い直しは「解き直す」作業ではなく、診断と再テストの手順です。型を決め、型ごとに違う手当てをし、日を決めてもう一度解きます。
- 型は5つ——計算の誤り/手続きの誤り/概念の誤り/読み違い/時間切れ。答案のどこを見れば型が決まるかを、順番で書きました。
- 正誤だけを返すフィードバックの平均効果量は 0.05、正解を示す形で 0.32、なぜそうなるかの説明までつけて 0.49 でした。赤で正解を書き写す作業は、真ん中の 0.32 の位置にあります。
- 「なぜそう考えたか」を1文書かせてください。自己説明を促した研究をまとめた平均効果量は g = 0.55 でした。ただし教室での効果や時間をおいたあとの保持については、証拠が弱いことも同時に報告されています。
- 自信があったのに間違えた問題から先に直します。自信の高い誤りのほうが訂正後に残りやすいことが、大人でも小学生でも確かめられています。学年ごとの関与の分け方も表にしました。
「赤で正解を書き写す」が効かない理由
フィードバック研究の出発点になっているのが、クルーガー(Kluger)とデニシ(DeNisi)が1996年にまとめたメタ分析(複数の研究の結果を統計的に束ねる手法)です。607の効果量、23,663件の観察を集計した結果、フィードバックは平均としては成績を上げていました(d = 0.41)。ところが同じ分析のなかで、3分の1を超える介入では成績が下がっていました。
Kluger AN, DeNisi A. The effects of feedback interventions on performance: A historical review, a meta-analysis, and a preliminary feedback intervention theory. Psychological Bulletin. 1996;119(2):254-284.
下がった理由として提案されたのが、注意の向き先です。受け取った人の注意が「課題」から離れて「自分という存在」へ上がるほど、効果は落ちる。「なぜこの式を立てたのか」ではなく「自分は数学ができない」へ注意が移った瞬間、その直しは学習ではなく自己評価の作業になります。
では効くフィードバックは何をしているのか。ハッティ(Hattie)とティンパリー(Timperley)は、それが答える問いを3つに整理しました。どこへ向かうのか(目標)、いまどこにいるのか(現在地)、次に何をするのか(次の一手)。赤ペンで正解を書き写す作業は2つ目にしか触れていません。目標も次の一手も空欄なので、次のテストで同じ場所に戻ります。
「正解を示すだけ」がどれくらい弱いかは、数字にも出ています。ヴァン・デア・クレイ(Van der Kleij)らが40の研究から70の効果量をまとめたところ、効果量は -0.78 から 2.29 まで散らばっていました。平均は情報の中身で大きく変わり、正誤だけを返す形は 0.05、正解を示す形は 0.32、なぜそうなるかの説明までつける形は 0.49 です。
Van der Kleij FM, Feskens RCW, Eggen TJHM. Effects of feedback in a computer-based learning environment on students’ learning outcomes: A meta-analysis. Review of Educational Research. 2015;85(4):475-511.
近年の再検証も同じ方向です。ヴィスニエフスキ(Wisniewski)らが435の研究、のべ 61,000 人を超える対象者を集計した平均効果は d = 0.48 でしたが、著者たちが強調したのはばらつきの大きさで、フィードバックを一つの決まった処方として扱えないと結論しています。「間違い直しをやったかどうか」は問いとして粗すぎます。
Wisniewski B, Zierer K, Hattie J. The power of feedback revisited: A meta-analysis of educational feedback research. Frontiers in Psychology. 2020;10:3087.
間違いを5つの型に仕分ける
手当てを変えるには、まず型を決めます。採点済みの答案と、そのとき使った計算用紙・問題冊子を並べてください。答案だけでは途中の判断が見えません。
- その問題に手をつけているかを見ます。白紙、あるいは途中で切れているなら「時間切れ」の候補です。
- 設問の指示と、書いた答えの単位・形式・個数を照らします。「3つ選べ」に2つ、「理由を書け」に結論だけ——この食い違いがあれば「読み違い」です。
- 途中式を1行ずつ追い、どの行で値が変わったかを探します。1か所だけ数が食い違い、その前後の方針は正しいなら「計算の誤り」です。
- 方針は合っているのに操作の順序や適用条件が崩れているなら「手続きの誤り」です。移項のたびに符号を落とす、通分の前に分子だけ足す、といった決まった崩れ方をします。
- 1行目から別のことをやろうとしているなら「概念の誤り」です。何を求める問題なのかの理解が違うので、途中式を直しても届きません。
迷ったときは一言だけ聞きます。「これ、どうやって解こうとした?」。方針を自分の言葉で言えるなら、概念の誤りではありません。言えないのに答えだけ書いてあるなら、多くは概念の誤りか、見覚えのある形に反射で当てはめたかです。
| 型 | 答案で見る場所 | 見分けの目印 |
|---|---|---|
| 計算の誤り | 途中式の1行ごとの値 | 方針は正しく、1か所だけ値が飛ぶ |
| 手続きの誤り | 操作の順序と適用条件 | 同じ崩れ方が複数の問題で再現する |
| 概念の誤り | 1行目の立式・書き出し | 何を求める問題かの理解がずれている |
| 読み違い | 設問の指示と解答の形式 | 解き方は合っているのに答え方が違う |
| 時間切れ | 手つかず・途中終了の位置 | 後半に集中し、内容の難しさと対応しない |
ただし、型を見分けられることと、次に何をするかを決められることは別です。リッコミニ(Riccomini)が小学校教員90人に引き算の答案の系統的な誤りを見分けさせた研究では、教員は誤りを説明できたのに、次に何を教えるかの判断はその誤りに基づいていませんでした。仕分けは手当ての対応表とセットで初めて働きます。
型ごとに、やることが違う
| 型 | その場でやること | 次の1週間でやること | やってはいけないこと |
|---|---|---|---|
| 計算の誤り | 崩れた行に印をつけ、その行だけ書き直す | 誤りの種類を記録して頻度を数える | 「集中しなさい」で終わらせる |
| 手続きの誤り | 正しい手順を番号つきで書き出し、同じ型を3問解く | 日を空けて同じ型を3問、何も見ずに解く | 模範解答の行をそのまま写す |
| 概念の誤り | どこまで分かっているかの境目を探す | 前提になる単元へ戻ってやり直す | 同じ問題を反復する |
| 読み違い | 設問に線を引き、条件を箇条書きに直す | 設問だけを読んで条件を書き出す練習 | 内容の勉強量を増やす |
| 時間切れ | 各大問にかけた時間を書き出す | 解く順序と撤退の基準を決めて通し練習 | 解けなかった問題を学力の問題として扱う |
計算の誤りは、その場で直すより記録して頻度を測るほうが役に立ちます。1回のテストで同じ型が2回以上出るなら、偶然ではなく手のくせです。1回きりなら記録だけして先へ進みます。種類を書き分けると手が打てます——符号の落とし、位取り、約分のし忘れ、転記(問題からの写し間違い)。同じ語で3回記録されたものだけを練習の対象にします。
概念の誤りは、いちばん手強い型です。本人のなかの「もっともらしいが間違っている考え」は、正しい説明を足しただけでは置き換わりません。有効性が確かめられている書き方のひとつが、反証文(誤った考えを名指しし、誤りだと明示してから正しい説明を置く文章)です。シュローダー(Schroeder)とクセラ(Kucera)が44の比較(n = 3,869)をまとめた平均効果量は g = 0.41 で、中くらいの効果でした。家庭でやるなら、本人の言葉をそのまま書き取ります。「わたしは、割る数が大きいほど答えは大きくなると思っていた。これは違う。理由は——」。この形にするだけで、正解の書き写しとは別の作業になります。
それでも残るなら、その単元では手が足りていません。どこまで戻るかの判断と戻り学習の手順は本連載の別の回で扱います。ここでは「この型が出たら、同じ問題の反復に時間を使わない」とだけ決めます。
時間切れは、学習内容の問題ではありません。配分と撤退の問題です。ここを「もっと勉強しなさい」と扱うと、本人は最も報われない方向に努力します。手つかずの問題を後から解いて時間をかければ解けるなら、直すべきは解く順序と、1問に粘る時間の上限です。
「なぜそう考えたか」を1文書かせる
間違い直しの中身を厚くする、いちばん手軽な方法がこれです。自己説明——自分に向けて「なぜそうなるか」を説明すること——を促した研究をビスラ(Bisra)らが集計したところ、64の研究報告から得た69の効果量の平均は g = 0.55 でした。
Bisra K, Liu Q, Nesbit JC, Salimi F, Winne PH. Inducing self-explanation: A meta-analysis. Educational Psychology Review. 2018;30(3):703-725.
ただし過大評価は禁物です。リトル・ジョンソン(Rittle-Johnson)らが算数・数学に限って集計した結果では、直後のテストでは手続きの知識・概念の知識・手続きの転移のいずれにも小〜中程度の改善が見られたものの、教室という場面で確実に効くこと、時間をおいたあとも保持されることについては証拠が十分ではないと報告されています。
書かせ方は短くします。1問につき1文。型ごとに書き出しを決めておくと迷いません。
- 計算の誤り——「何行目で、何を何と書いたか。正しくは……」
- 手続きの誤り——「わたしは先に……をした。正しい順序は……なぜなら……」
- 概念の誤り——「わたしは……だと思っていた。これは違う。理由は……」
- 読み違い——「設問は……を求めていた。わたしは……を求めた」
- 時間切れ——「この問題に……分かけて止まった。次は……で切り上げる」
聞き方も、ここに合わせます。「合ってる?」と聞かないこと。正誤を当てさせる問いは、本人の注意を自己評価へ押し上げます。代わりに経路を聞きます。「どこで、この解き方に決めた?」「その1行目、なんでそう書いた?」。返ってきたら、評価せずに書き取ります。その言葉が、次の再テストで何を確かめるかの材料になります。
自信があったのに間違えた問題から先に直す
直す順番には、根拠のある決め方があります。自信をもって答えたのに間違えていた問題のほうが、自信のなかった間違いよりも、訂正したあとに正しく残りやすい——過修正効果(hypercorrection effect)と呼ばれる現象です。
Metcalfe J, Finn B. People’s hypercorrection of high-confidence errors: Did they know it all along? Journal of Experimental Psychology: Learning, Memory, and Cognition. 2011;37(2):437-448.
これは大人に限った話ではありません。メトカーフ(Metcalfe)とフィン(Finn)は小学3年から6年の児童でも同じことが起きると3つの実験で示し、子どもたちが「その答えは前から知っていた」と述べる点まで大人と共通していました。誤りを出してから訂正を受ける経験そのものが学習を助け、その効果はとくに「自分は正しいと強く信じていた」場合に目立つことは、メトカーフによる総説でも整理されています。間違いの多さではなく、間違いと自信のずれが、いちばん取り返しの効く材料です。
手順にします。
- 問題を解いた直後、各問の横に自信を3段階で書きます。3は「確実に合っている」、2は「たぶん」、1は「自信がない」。解答を見る前に書くこと。守らないと、ただの答え合わせになります。
- 答案が返ってきたら、自信3で間違えた問題を先頭に並べます。次が自信2、最後が自信1です。
- 自信3で間違えた問題には、前節の「わたしは……だと思っていた」を必ず書かせます。本人の思い込みがいちばんはっきり出ます。
- 自信1で正解した問題にも印をつけます。まぐれ当たりの可能性が高く、次に落ちる候補です。
低く見積もる子も、全部3と書く子もいます。はじめは数字の正確さを問わず、書く習慣だけを作ってください。
間違い直しノート——何を書き、何を書かないか
様式が重いほど続きません。1問あたりの上限を先に決めます。小学生は1回5分、中学生は1回10分、高校生でも1回15分が目安です。超えるようなら概念の誤りで、ノートではなく前提単元へ戻る作業に回すべき問題です。
1問につき書くのは、次の5つだけです。
- 問題の出どころ(教材名とページ、または「2学期中間の大問3」)。問題文は写しません。
- 自分が書いた答えと、正しい答え。両方を1行で。
- 型(5つのうちどれか)。語をそろえて書きます。あとで数えるためです。
- 「なぜそう考えたか」の1文。前節の書き出しをそのまま使います。
- 再テストの日付。書いた時点で決めます。次節の目安を使ってください。
書かないものを決めておくことも同じくらい大事です。問題文の丸写し、模範解答の全文の書き写し、色を何本も使った清書——この3つはやめてください。時間を大量に使うのに、注意は「書く」作業に向いていて内容には向いていません。同じ時間は型の仕分けと再テストに回すほうが割に合います。記録の付け方そのものは本連載の別の回で扱います。
いつ、何問を再テストするか
直しただけでは、直ったかどうか分かりません。確かめる作業を、はじめから予定に入れます。ここで問題になるのが訂正のタイミングです。クーリック(Kulik)らが53の研究を集計した古典的なメタ分析では、結果が場面で割れました。実際の授業の小テストと本物の教材を使った研究では即時のほうが有効で、テスト内容の習得を実験室で調べた研究では逆でした。「即時が正しい」「遅延が正しい」という単純な答えは、研究の側から出ていません。
実務上は目的で使い分けます。型を決める作業は記憶が新しいうちに、できれば答案が返ったその日に。解けるかを確かめる再テストは日を空けてから。下の表は当塾の目安で、研究が示した数値ではありません。
| いつ | 何を | 何問 | ねらい |
|---|---|---|---|
| 返却当日 | 型の仕分けと「なぜそう考えたか」の1文 | 間違えた全問 | 判断の経路が消えないうちに取る |
| 3日後 | 手続きの誤り・計算の誤りだけを解き直す | 3〜5問 | 手の動きが戻っているかを見る |
| 1週間後 | 自信3で間違えた問題を中心に、全型から抜き取り | 3〜5問 | 本当に置き換わったかを見る |
| 2週間後 | 1週間後に落とした問題だけ | 1〜3問 | 残っている思い込みを特定する |
条件があります。ノートを見ずに白紙から解くこと。直しのページを開いて確認する作業は再テストではありません。同じ問題をそのまま出すのは3日後までにして、それ以降は数字や設定を変えた同じ型に替えます。問題文ごと覚えると、解けたかどうかが判定できません。
小学生・中学生・高校生で変えるところ
骨格は同じですが、どこまで自力でできるかが違います。関与を間違えると、上の学年では自立を妨げ、下の学年では作業が成立しません。
| 型の仕分け | 「なぜそう考えたか」 | 再テスト | 大人の関与 | |
|---|---|---|---|---|
| 小学生 | 大人が一緒に見て決める | 口で言わせ、大人が書き取る | 大人が日付を管理し、問題も用意する | 最初から最後まで同席する |
| 中学生 | 本人が仕分け、大人が確認する | 本人が書く。大人は評価せず読む | 本人が日付を決め、大人が実施を確認 | 週に一度、5分だけ見る |
| 高校生 | 本人が完結させる | 本人が書く。見せるかは本人が決める | 本人が管理する | 本人から求められたときだけ |
小学生で口述にするのは、書く負担が大きすぎて内容が痩せるからです。「なんでそう思ったの?」と聞いて、返ってきた言葉をそのまま書き取ります。要約したり正しい言い方に直したりしないこと。
中学生からは、大人が見る時間を短く固定するほうがうまくいきます。長く見るほど、指摘は内容から離れて態度の話へ寄ります。注意が自分自身へ向くほどフィードバックの効果は落ちるからです。週に一度、型の内訳と再テストの結果だけを見ると決めます。
高校生では、大人が答案を見る必要はほとんどありません。型の言葉を共有し、「これは概念のほう? 手続きのほう?」と一言聞ける関係があれば十分です。
この記事で言えないこと
ここに書いた手順で成績が上がることを、私たちは保証できません。フィードバックの平均効果は中くらい(d = 0.48)ですが、研究間のばらつきが大きく、同じやり方が誰にでも同じように効くとは研究の側が言っていません。クルーガーらの分析で3分の1を超える介入が成績を下げていた事実は、やり方次第で逆に働く余地を示しています。
「型は5つ」という分け方にも限りがあります。実際の答案では型が重なり、読み違いから立式を誤り、そこで手続きも崩れる連鎖はよく起きます。迷ったら最も上流の型(読み違い、または概念の誤り)を選んでください。下流だけ直しても再発します。
自己説明の集計値は g = 0.55 と大きめですが、リトル・ジョンソンらが指摘したとおり、教室という実際の場面での効果と、時間をおいたあとの保持については証拠が十分ではありません。書かせれば必ず身につくとは言えません。
再テストの間隔(3日後、1週間後、2週間後)は実務の目安であって、研究が出した最適値ではありません。訂正のタイミングは、クーリックらの分析のとおり場面で結論が割れています。お子さんの様子を見て動かしてかまいません。
最後に、しばらく続けても同じ型の誤りが減らないとき、書くこと自体に強い負担があるときは、間違い直しのやり方ではなく学習の土台の側に理由があることもあります。その判断はこの記事の範囲を超えます。
当塾の立場
ここに書いたことの大半は、塾に来なくてもできます。必要なのは、採点済みの答案と計算用紙、5つの型の名前、1問にかける時間の上限、そして再テストの日付だけです。教材も道具も新しく買う必要はありません。市販の間違い直し用ノートを新調するより、いま手元にある答案を型で仕分けるほうが先です。
そのうえで、この手順のなかに、家庭だけでは負担の重い部分があるのも事実です。ひとつは概念の誤りの判定です。1行目の立式がずれている理由を特定するには、その単元の前にある単元の理解まで遡って見る必要があり、教える側の知識量が効いてきます。もうひとつは再テストの出題です。「同じ型で数字を変えた問題」を毎週用意し続けるのは、意外に手がかかります。武蔵野個別指導塾では、この2つを講師の側で引き受けます。個別指導という形をとっているのは、型の仕分けが生徒一人ひとりで違い、集団に同じ手当てを配る形では機能しないからです。ヴァン・デア・クレイらの集計が示したとおり、正解を配る形(0.32)と、なぜそうなるかを本人に合わせて返す形(0.49)では届く深さが違います。通うかどうかを決める前に、まずご家庭で1回、5つの型で仕分けてみてください。手が止まった場所が、外の力を借りるべき場所です。
関連する研究の解説
- フィードバックはなぜ逆効果になりうるのか——この記事の前提にした研究を、実践ではなく研究史の側から解説しています。
- 形成的評価——「0.7」という数字はどこから来たのか——授業のなかで学習を測って返す仕組みと、その効果の大きさをめぐる議論を扱っています。
- 「分かったつもり」はなぜ生じるか——自信の見積もりがなぜずれるのか。本記事の「自信を3段階で書く」手順の背景です。
出典
- Kluger AN, DeNisi A (1996). The effects of feedback interventions on performance: A historical review, a meta-analysis, and a preliminary feedback intervention theory. Psychological Bulletin, 119(2), 254-284.
- Hattie J, Timperley H (2007). The power of feedback. Review of Educational Research, 77(1), 81-112.
- Van der Kleij FM, Feskens RCW, Eggen TJHM (2015). Effects of feedback in a computer-based learning environment on students’ learning outcomes: A meta-analysis. Review of Educational Research, 85(4), 475-511.
- Wisniewski B, Zierer K, Hattie J (2020). The power of feedback revisited: A meta-analysis of educational feedback research. Frontiers in Psychology, 10, 3087.
- Metcalfe J, Finn B (2011). People’s hypercorrection of high-confidence errors: Did they know it all along? Journal of Experimental Psychology: Learning, Memory, and Cognition, 37(2), 437-448.
- Metcalfe J, Finn B (2012). Hypercorrection of high confidence errors in children. Learning and Instruction, 22(4), 253-261.
- Metcalfe J (2017). Learning from errors. Annual Review of Psychology, 68, 465-489.
- Bisra K, Liu Q, Nesbit JC, Salimi F, Winne PH (2018). Inducing self-explanation: A meta-analysis. Educational Psychology Review, 30(3), 703-725.
- Rittle-Johnson B, Loehr AM, Durkin K (2017). Promoting self-explanation to improve mathematics learning: A meta-analysis and instructional design principles. ZDM, 49(4), 599-611.
- Schroeder NL, Kucera AC (2022). Refutation text facilitates learning: A meta-analysis of between-subjects experiments. Educational Psychology Review, 34(2), 957-987.
- Kulik JA, Kulik CC (1988). Timing of feedback and verbal learning. Review of Educational Research, 58(1), 79-97.
- Riccomini PJ (2005). Identification and remediation of systematic error patterns in subtraction. Learning Disability Quarterly, 28(3), 233-242.
