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共通テスト数学に計算用紙はあるか—問題冊子の余白の使い方と、定規なしで図をかく|武蔵野個別指導塾

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令和8年度の数学①②の問題冊子の注意事項に計算用紙を配る行は無く、計算も図も余白にかきます。小問ごとの区切り方と、定規を持たずに放物線を4つの点から起こす順を、過去問の練習に組み込みましょう。

共通テストの数学で計算用紙を配るという記述は、令和8年度の数学①・数学②の問題冊子の注意事項のどこにもありません。計算も図も問題冊子の余白にかき、どのページも切り離さず、試験が終わったら冊子ごと持ち帰ります。定規やコンパス、グラフ用紙は試験時間中に使えないので、図は手だけで起こします。いまの高3が受ける令和9年度試験では、数学は2日目の2027年1月17日(日)に置かれていて、この年度の問題冊子の注意事項はまだ公表されていません。

確かめること 決まりの中身 書かれている文書
計算と図をかく場所 問題冊子の余白などを使ってよい。ページは切り離さない 令和8年度「試験問題冊子の注意事項及び解答用紙の様式について」(数学①・数学②の表紙)
計算用紙 配るという行が無い 同じ文書
試験の後の問題冊子 持ち帰る 同じ文書
シャープペンシル メモや計算に使うときに限って机に置ける。芯は黒 令和9年度 受験案内
定規・コンパス・グラフ用紙 試験時間中は使えない 令和9年度 受験案内
数学①・数学②の時刻 13時〜14時10分と15時〜16時10分、どちらも70分 令和9年度 実施要項

よくあるのは、数学①の過去問を70分で解いている途中、第2問の計算が余白の下の端まで来てしまい、手元の答案用紙を裏返して続きを書こうとしたところで鉛筆が止まる、という場面です。本番でもこの紙の裏を使ってよいのか、そもそも計算用紙は別に配られるのか。迷っているあいだに時計は進み、さっきまで頭の中にあった式の形も薄れていきます。この迷いは、本番の机に何が置けるのか、どこに書いてよいと文書に書かれているのかを一度読めば、もう起きません。

計算の場所について、令和8年度の注意事項と令和9年度の受験案内が書いていること

センターの令和8年度試験の頁には、受験上の注意と並んで「試験問題冊子の注意事項及び解答用紙の様式について」という文書が載っています。教科ごとに、問題冊子の表紙と裏表紙に刷られる注意書きを見本として並べたものです。数学①の表紙にも数学②の表紙にも「問題冊子の余白等は適宜利用してよいが,どのページも切り離してはいけません」という一行があり、続く行は、試験が終わったら問題冊子を持ち帰るように求めています。そのほかに書かれているのは、印刷がかすれていたりページが抜けたり順番が入れ替わったりしているとき、解答用紙が汚れているときに、手を高く挙げて監督者に知らせることです。計算用紙を配るという行は、数学①にも数学②にもありません。文書が計算スペースとして名前を挙げているのは、問題冊子の余白だけです。裏表紙の解答上の注意(符号や分数のマークの決まり)は、特集「共通テストの細かい疑問」の「共通テスト数学のマークの仕方」が扱っています。

机の上の決まりは、令和9年度の受験案内の「試験時間中の注意事項」にあります。受験票のほかに置けるのは、黒鉛筆と鉛筆キャップ、シャープペンシル、プラスチック製の消しゴム、鉛筆削り、時計、眼鏡、ハンカチ、目薬、袋から中身だけ出したティッシュペーパーです。シャープペンシルには「メモや計算に使用する場合のみ可」という条件と、黒い芯に限るという条件が付いています。この一覧に紙は入っていません。自分で白い紙を持ち込んで机に出せば一覧の外の物になり、受験案内は、そうした物を使ったり置いたりしていると解答をいったん止めさせて試験の終わりまで預かることがある、と書いています。

作図の道具には、もっとはっきりした線が引かれています。定規やコンパス、グラフ用紙、電卓、そろばんのような補助の道具は試験時間中に使えず、定規の働きを備えた鉛筆(目盛りの付いた物など)も定規に含まれます。使えば不正行為になり、使っていなくても、かばんにしまわずに身に付けたり手に持ったりしていれば不正行為となることがあります。不正行為の扱いの全体は、同じ特集の「共通テストの『解答やめ』の後に書くと失格か」も読んでください。なぜ定規が使えないのかについて、受験案内は理由を書いていません。

一方で、令和9年度の問題作成方針は数学について、目的に合わせて数・式・図・表・グラフで処理する力を求めています。図をかく力は問われ、図をかく道具は使えない。この二つを図1のように並べると、本番の数学は、問題冊子の余白と鉛筆を持つ手だけで、計算も作図も済ませる試験だとわかります。

図1 数学の机に置ける物と、かばんにしまう物と計算用紙

図1の左の四つが机の上で使える物、右上の三つが試験時間中はかばんの中に入れておく物です。右下の計算用紙は、置けないのではなく、配るという記述そのものがありません。ここまでの注意事項は令和8年度の版で、令和9年度の同じ文書はまだ出ていません。12月上旬に令和9年度の受験上の注意がセンターのサイトに載ったら、同じ頁に数学の問題冊子の注意事項が並んでいるか、余白の一行が残っているかを見てください。

自分の過去問の答案で、余白が足りなくなる所を探す

余白の使い方を決める前に、自分がどこで余白を使い切っているかを、解き終えた問題冊子から拾います。センターの「過去3年分の試験問題」の頁には令和6〜8年度の本試験と追・再試験の問題が載っていて、数学①・数学②の問題冊子も PDF で開けます。令和8年度の数学①の冊子を開くと、問いの短いページは下の半分ほどが白いまま残り、会話文や表が続くページにはほとんど空きがありません。余白は大問ごとに同じ広さで用意されているわけではなく、どのページにどれだけ空きが残るかは、その年の問題の組み方しだいです。

自分の答案で見る所は三つです。一つ目は、どの大問のどの小問で余白の端に着いたか。二つ目は、計算を隣のページや別の大問の空きへ飛ばした跡があるか。三つ目は、見直しのときに、その計算がどの解答記号のためのものかをすぐに見つけられたか。三つ目でつまずく人は、余白が狭いのではなく、書く場所が散らばっています。

迷った時間も数えておきます。たとえば余白を探して手が止まるのが1回20秒で、70分のうちに6回あれば、合わせて2分です。数学①は70分で100点の試験なので、2分は小問一つを見直せるくらいの長さです。過去問を解くときに、手が止まった所へ小さく「止」と書き添えておけば、終わった後に回数を数えられます。

印刷の大きさにも気をつけます。センターの頁の数学の問題冊子の PDF は、1ページが B5(182mm×257mm)の寸法で作られています。A4 の紙に「用紙に合わせる」で印刷すると、縦横がおよそ1.15倍、面積はおよそ1.33倍に広がります。本番の冊子の寸法は受験案内には書かれていないので、どちらが本番に近いとは言えませんが、練習のたびに倍率が変わると、自分の計算がどれだけの広さに収まるかの感覚が定まりません。設定を一つに決め、毎回同じ大きさで刷ってください。

自分が受ける形も、ここで確かめておきます。数学①は『数学I,数学A』と『数学I』のどちらかを選び、数学②は『数学II,数学B,数学C』で、どちらも70分100点です。令和9年度の受験票では、数学は数学①と数学②のグループをまとめて一つの欄に表示し、そこに丸があれば両方かどちらか一方を受けられる、と受験案内は説明しています。受験票は2026年12月4日(金)10時からマイページで取り出せるので、印刷したら数学の欄の丸を見て、何冊の問題冊子で余白の練習をするかを決めます。

余白だけで解き切る練習を、今日から1月17日まで

ここからは、家と本番で同じ動きができるようにする段取りです。順番に進めれば、令和9年度試験の2日目にあたる2027年1月17日の午後には、余白の使い方を考えずに手が動きます。

  1. 印刷と机をそろえる(今週)。 令和7年度と令和8年度の本試験の数学①・数学②を、決めた倍率で印刷します。机の上には黒鉛筆、黒い芯のシャープペンシル、プラスチック製の消しゴム、時計だけを出し、ノートやメモ用紙、定規は片付けます。お子さまが家で解いているとき、保護者の方が「紙をもう1枚」と差し出さないことが、そのまま本番の練習になります。
  2. 解き始めてから枠を作る。 「解答はじめ。」の合図の前に問題冊子を開くことは、どの教科でも不正行為になります。区切りの線を引くのは、合図の後です。大問の最初のページを開いたら、余白を小問の数だけ横線で区切り、(1)(2)(3) と番号を振ります。図2のように、問題文の下の空きを小問ごとの枠に分けておけば、計算が隣の小問へ流れ込みません。
  3. 計算の結果の横に解答記号を書く。 たとえば x = 3 と出たら、その横に「ア」と書き添えます。見直しのときに、マークした記号から計算へ一直線に戻れます。
  4. 見直す行に印を付ける。 符号を変えた行、分数を約分した行、二乗を展開した行など、自分が間違えやすい所に小さな三角を付けます。最後の数分で見るのは三角の行だけです。
  5. 間違えた計算は消さずに線を1本引く。 消しゴムで消すと時間がかかり、何を試したかも残りません。消しゴムは、マークの塗り直しのために取っておきます。
  6. 図は余白のいちばん広い枠に大きくかく。 たとえば三角形なら、一辺が5cmほどになる大きさでかくと、辺の比や角の印を書き込む場所が残ります。
  7. 練習の記録を付ける。 1回ごとに「止」の数と、余白からはみ出した小問の番号を書き留め、12月の終わりまでに0に近づけます。
  8. 本番の日の冊子の扱いを決めておく。 数学①が14時10分に終わったら、その問題冊子はかばんにしまいます。机の上に置ける物の一覧に前の時間の問題冊子は入っていないので、15時からの数学②の机には出しません。冊子は家に持ち帰り、計算の跡をあとで見返します。
図2 余白を小問ごとに区切り、答えの記号と見直しの印を書く

図2の (2) の枠では、計算の横に「ア」の記号があり、見直す行に三角が付いています。(3) の枠は、図をかくために広く取ってあります。枠の線そのものは手で引いた雑な線で構いません。大切なのは、小問の境目が自分に見えていることで、試験の終わりの5分に「この計算はどこの答えだったか」と探す時間を消せます。

計算用紙と「定規の代わり」についての思い込み

「本番では計算用紙が別に配られる」。 令和8年度の数学の注意事項に、配るという行はありません。使ってよいと書かれているのは問題冊子の余白で、自分で持ち込んだ紙は机の上に置ける物の一覧に入っていません。令和9年度の版が出たときに行が足されていないかを見るのは大事ですが、いまの時点で計算用紙を当てにした練習をする理由はありません。

「解答用紙の裏なら少しくらい書いてもいい」。 注意事項が解答用紙について書いているのは、正しく記入とマークをすることと、汚れに気づいたら手を挙げて知らせることで、計算に使ってよいという行はどこにもありません。解答用紙は試験室から持ち出すと不正行為になる紙で、問題冊子と違って家に持ち帰れません。書いてよいと書かれていない紙に、わざわざ書く理由はありません。

「定規の代わりになる物を探せばいい」。 鉛筆の軸や受験票の端を当てて線を引いてよいかは、どの文書にも書かれていません。書かれていないことを試験室で試す必要はなく、定規の働きを備えた鉛筆が定規に含まれることは、はっきり書かれています。まっすぐな線が欲しいときは、両端に点を打ち、目を終わりの点に置いたまま一息に引けば、計算に使う図としては十分です。

「定規が無いなら、図は省いて式だけで解く方が速い」。 問題作成方針が図やグラフで処理する力を求めているとおり、図があると式の意味が見える問いは少なくありません。図3のように、先に通る点を打ち、それから結ぶ順にすれば、定規が無くても形は崩れません。たとえば y = x² − 6x + 5 なら、y 軸との交点 (0, 5)、x 軸との交点 (1, 0) と (5, 0)、頂点 (3, -4) の4つの点を先に打ち、頂点を通る縦の線を薄く引いて左右をそろえます。円は中心から上下左右に半径の長さの点を4つ打ってからつなぎ、ベクトルは始点をそろえて矢印をかきます。

図3 定規なしで放物線をかく順と、先に打つ4つの点

「シャープペンシルは使ってはいけない」。 計算とメモには使えます。マークは黒鉛筆で塗るもので、シャープペンシルでマークすると読み取れないことがある、という別の決まりと混ざっているだけです。余白で計算するときはシャープペンシル、マークは黒鉛筆と、手に取る物を分けておけば、どちらの決まりにも触れません。

確かめる先と聞き方

計算をどこに書き、図を何でかくかは、次の文書と人に当たれば本番の前に決着がつきます。それぞれで探す行を添えておきます。

個別指導で確かめること

塾では、生徒が解き終えた過去問の問題冊子をそのまま預かり、余白のどこで計算が止まったか、解答記号を書き添えた行と三角の行がいくつあるか、放物線や三角形をどの点から起こしたかを一緒に見ます。同じ年度をもう一度解くときは前の冊子と並べ、余白からはみ出した小問の数と「止」の数が減ったかを、生徒と同じ紙の上で数えます。家と塾で刷る倍率がずれているときは、そこもそろえます。

まとめ

本番の数学で計算と作図に使える場所は問題冊子の余白で、書く道具は鉛筆とシャープペンシルと消しゴムまで、定規とコンパスはかばんの中です。この条件で解き切った冊子を12月のうちに1冊でも作っておけば、1月17日の午後、答案用紙の裏を見つめて手を止める理由は残りません。

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