
武蔵野個別指導塾の特徴
勉強のやる気にムラがある—調子のいい日に進めすぎず、1週間の波をならす決め方|武蔵野個別指導塾

月曜にワークを30ページ進めて3日止まる中3の週を例に、下限を15〜20分で終わる量、上限をその3倍と決め、2週間の記録で部活の曜日の波を次の週の計画へ移す手順まで表と図で追えます。
勉強のやる気のムラは、消すものではなく、ならすものです。先に手を入れるのは調子の悪い日ではなく、調子のいい日の進めすぎのほうです。1日の量に下限と上限を決めます。下限は調子の悪い日でも15〜20分で終わる量、上限はその3倍までで、英語のワークなら下限2ページ、上限6ページが目安です。そのうえで2週間、1日1行の記録をつけ、波の出る曜日を次の週の計画へ先に書き込みます。
よくあるのは、部活を引退したばかりの中学3年の生徒が、月曜に英語のワークを30ページ進め、火曜から3日間、1ページも開かなかったという場面です。帰ってから寝るまで時間があり、開いたのは中1と中2の文法を振り返るページでした。知っている問題が続くので手が止まらず、夕食の後も続けて、寝る前に30ページ目までたどり着きます。火曜の夜にワークを出すと、続きは新しい単元の長文で、月曜の分の丸つけもまだ半分残っていました。「昨日たくさんやったから」と閉じた夜が、木曜まで続きます。
なぜそうなるのか
教室で家庭学習の記録を見せてもらうと、ムラのある週には決まった形があります。やる気のある日とない日が交互に来るのではなく、1日だけ高い山があって、その後ろに何も書いていない日が続く形です。そうなる理由は3つあります。
1つ目は、波の出どころの多くが、本人の気持ちの外にあることです。体育祭や合唱の練習が続く週、部活の大会の前、前の夜に寝た時刻が遅かった日、テストまでの日数。どれも本人が選んだものではなく、やる気が上がったり下がったりする前に、使える時間と体の重さのほうが先に変わっています。「今日はやる気がない」と感じた日の多くは、その日の予定を見れば理由が書いてあります。外から来る波は気合いで消せませんが、先に読むことはできます。
2つ目は、調子のいい日に進むのが、たいてい易しいページだということです。月曜の30ページが進んだのは、知っている文法の振り返りが続いたからでした。火曜に開くのは新しい単元の長文で、1ページにかかる時間は月曜の何倍にもなります。そのうえ、月曜の分の丸つけと直しが手つかずで残っていて、新しいページに入る前に、まず昨日の後片づけから始めなければなりません。体には前の日の疲れが残り、頭には「もう1週間分やった」という貯金の気分が残ります。

図1のように、月曜の高い棒の後ろには、丸つけ・疲れ・貯金の気分の3つが積み残されています。どれも、火曜にワークを開く手を重くする物です。進めすぎた日は、その日の量が多いだけでは終わらず、次の日に開く物まで重くしてしまいます。
3つ目は、計画が調子のいい日を基準に作られやすいことです。30ページ進んだ日があると、「本気を出せばこれだけできる」と考えて、次の計画をその数字で組みたくなります。けれども30ページは、易しいページが続き、時間も余っていた日の数字です。それを毎日の基準にすると、ふつうの日はすべて「できなかった日」になり、計画表を開くのがつらくなります。反対に「もう貯金がある」と考えると、開かない日を自分で許してしまいます。どちらに転んでも、調子のいい1日が、次の数日を止める向きに働きます。量に上限が要るのは、このためです。
今夜からの手順
今夜やるのは、1週間の量と、1日の下限と上限を決めることです。記録は明日から2週間つけ、その次の週の計画に生かします。
1. 1週間で進める量を先に決める
最初に、1日ではなく1週間で進める量を決めます。英語のワークなら、学校の授業の進み方と、次のテストまでに終えたい範囲から、1週間のページ数を出します。たとえば1週間で24ページと決めたら、ワークを開く日を6日にして、1日あたり4ページ。日曜はワークを開かず、記録を見返して次の週の欄を埋める日にします。
週の量を先に置くのは、1日の量を「その日の気分」ではなく「週の中の一部」として見るためです。月曜の30ページは、この例の1週間分の24ページを、1日で越えていました。火曜から先の予定表の欄は、書いてあっても、もう埋める理由のない欄になっていたわけです。
2. 下限は15〜20分で終わる量、上限はその3倍にする
下限は、調子の悪い日でも終わる量です。決め方は、ふつうの調子の日にタイマーで15〜20分を測り、その時間で丸つけと直しまで済んだページ数を数えます。英語のワークで2ページなら、下限は2ページ。上限は下限の3倍の6ページで、時間にすると45〜60分ほどです。
ページ数は、丸つけと直しが済んだ所だけを数えます。解きっぱなしのページは数に入れません。月曜の30ページのように丸つけが残ったままのページまで数えると、数字の上では進んでいても、次の日に開く物が重くなるからです。数学なら計算の大問の数、理科や社会なら教科書のページ数のように、教科ごとに数える単位を変えて、同じ測り方で下限と上限を決めます。
下限の2ページを6日続けても、1週間で12ページは進みます。上限の6ページで毎日止めても、36ページを越えることはありません。週の24ページは、この12と36の間に入ります。日ごとに波があっても、毎日の量がこの帯の中に収まっていれば、1週間はならされています。
3. 上限に届いた日は、残った力を直しに回す
調子のいい日に6ページまで来たら、そこでワークの先へ進むのはやめます。やめるのは先へ進むことだけで、すぐに机を離れなくてもかまいません。残った力の使い道は3つあります。1つ目は、今日の6ページで間違えた問題を、答えを隠してもう一度解くこと。2つ目は、ほかの教科の下限の分を片づけること。3つ目は、明日開くページの最初の問題に鉛筆で小さな印を付け、問題文だけ読んでおくことです。
調子のいい日の勢いは、先のページに使うより、今日のページを確かなものにするほうに使うと、次の日が軽くなります。火曜にワークを開いたとき、丸つけの残りが無く、最初に解く問題も決まっていれば、新しい単元の長文でも手を出しやすくなります。
4. 2週間、1日1行の記録をつける
記録は、ワークの表紙の裏か計画表の端に、1日1行で書きます。書くのは4つだけです。曜日、進めたページ数、調子の印、ひとことの理由。調子の印は◎○△の3つにします。理由は「部活で遅い」「小テスト前」「寝たのが遅い」のように、外の予定と体のことを1語か2語で書きます。たとえば部活のある中学生が、毎日4ページの予定で1週目をつけると、次のようになります。
| 曜日 | ページ | 調子 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| 月 | 4 | ○ | 部活なし |
| 火 | 2 | △ | 部活で遅い |
| 水 | 6 | ◎ | 小テスト前 |
| 木 | 2 | △ | 部活で遅い |
| 金 | 4 | ○ | ふつう |
| 土 | 6 | ◎ | 朝から家 |
欄を増やすと、記録をつけること自体が重くなって続かないので、4つより増やしません。時間を書く欄も作りません。ページ数があれば進み方は読めますし、時間だけを書くと、座っていただけの日まで進んだように見えてしまうからです。
5. 記録の波を、次の週の計画に先に書き込む
2週間分を並べると、同じ曜日に同じ印が並んできます。上の例なら、火曜と木曜は部活で遅くて△、水曜と土曜は◎です。予定はどの日も4ページでしたが、火曜と木曜は「予定に届かなかった日」、水曜と土曜は「予定を越えた日」として残りました。このままにしておくと、△の日が毎週、失敗の日に見えてしまいます。
次の週の計画では、この波を最初から書き込みます。図2のように、火曜と木曜は初めから下限の2ページ、水曜と土曜は上限の6ページ、月曜と金曜は4ページ。合計は同じ24ページです。進める量は1ページも変わっていないのに、△の日が「予定どおりの日」に変わります。

テストまでの日数も、記録のひとことに表れます。テストが近づくと◎が増える型なら、テストの前の週ほど上限まで進める日が増えるのは自然なことです。その分、テストから遠い週に下限の日が並んでも慌てず、帯の中に入っているかだけを見ます。定期テストの日程は、学校の予定表で確かめてから書き込みます。
学年と時期で変わるところ
中学1年は、部活も定期テストも初めての年で、波の理由が本人にもまだ読めません。記録のひとことが空欄になりやすいので、最初の2週間は理由が書けない日があってもかまいません。下限の15〜20分は変えずに、その中に入れる教科を英語か数学のどちらか1つにしぼると、下限を守れる日が続きやすくなります。
中学2年は、部活と行事の中心になる学年です。波の多くは、部活の予定表と学校の行事予定から先に読めます。月の初めに、大会や行事の練習が重なる週へ印を付け、その週は下限の日を多めに置いておくと、崩れるはずだった週が「予定どおりの週」に変わります。
中学3年は、部活を引退して時間が急に増えたときに、月曜の30ページのような進めすぎが出やすくなります。引退した後は、波の理由が部活から、テストまでの日数と寝た時刻に移るので、記録のひとこともそれに合わせて書き方を変えます。いまの中3が受ける令和9年度の都立高校の一般入試では、中学校第3学年の評定が調査書に使われます。定期テストの前の週に下限の日ばかりが並ばないよう、行事や模試の日を記録の横へ先に書いておきます。
高校生は教科の数が増え、1教科の下限と上限だけでは1日が組めなくなります。教科ごとの下限を全部足して、疲れた日でもその合計が終わるかを確かめます。終わらないなら、下限を置く教科を日替わりにします。定期考査の時期と範囲は学校ごとに違うので、学校の予定表を見てから週の量を決めます。
時期でも変わります。ふだんの週は、ここまでの手順のままで回します。テスト前は波が上に寄り、上限を外して1教科を一気に進めたくなります。そのときも上限は教科ごとに守り、その日に回す教科の数のほうを増やします。英語が6ページで上限に届いたら、次は数学の下限へ移る、という順です。長い休みは、学校のある日の決まった時刻がなくなるので、起きる時刻がずれて、1日の中にも波が出ます。記録のひとことに起きた時刻を足すと、波の理由が見えやすくなります。休みの期間と宿題の量は学校ごとに違うので、学校の決まりを確かめてから、1週間の量を決め直します。
よくある失敗と直し方
上限を決めたのに「今日だけ」と越えてしまう
調子のいい日に6ページまで来て、あと少しで単元が終わるからと、10ページまで進めてしまう失敗です。越えた日は気分がいいので、次の調子のいい日にもまた越えます。こうなるのは、止めた後の気持ちの行き先が決まっていないからです。進みたい気持ちが残ったまま手を止めると、落ち着かずに先のページへ戻ってしまいます。
直し方は、越えたくなった分を明日の欄に書き込むことです。「単元の残り4ページは水曜」と書けば、進みたい気持ちは明日の予定に変わります。単元の途中で止めるのも悪いことではありません。続きが気になる所で閉じたほうが、次の日にワークを開く理由がはっきりします。
下限の日ばかりが続いて、下限が毎日の量になる
2ページで止める日が1週間続き、上限まで進む日が来ない失敗です。下限は守れているので本人は困っておらず、気づいたときには週の量が半分になっています。こうなるのは、下限の日の理由を書いていないからです。理由がないと、外の予定のせいで止まっているのか、単元が難しくて止まっているのかが区別できません。
直し方は、下限の日のひとことを空けずに書くことです。同じ理由が3日続いたら、自分ではなく計画のほうを変えます。部活が理由なら、その週の量を減らして、下限の日として組み直す。単元の難しさが理由なら、その単元の例題を、教科書の説明を読みながら解くところまでを下限にします。
点が動かない週に、量を倍にして取り返そうとする
下限と上限を守っているのに小テストの点が変わらず、「スランプだ」と感じて上限を外し、量を倍にする失敗です。量を倍にした後は、月曜の30ページと同じ形になって、また数日止まります。こうなるのは、自分を量と点の2つだけで測っていて、その間で変わっている所が見えていないからです。点に出るまでには時間がかかることが多く、小テストの出し方によっては、前の単元の問題が混ざることもあります。
直し方は、新しい単元の問題を解いたときに、1回目で丸になった数を週ごとに書くことです。たとえば10問ずつ解いて、1回目の丸が1週目に4問、2週目に5問、3週目に7問、4週目に8問と増えていくことがあります。図3のように、そのあいだ小テストの点がほぼ横ばいでも、1回目の丸が増えていれば、やり方は合っています。波の型は2週間の記録で見えてきますが、この丸の数は点と見比べるものなので、4週間ほど並べてから読みます。

よくある質問
スランプでやる気が出ない日は、勉強を休んでもいいですか
休むこと自体はかまいません。ただ、休む日は決めてから休みます。決めずに休むと戻る日も決まらず、月曜の30ページの後の3日間のように、開かない日が自然に延びていきます。休むなら、カレンダーに「休み」と書き、その横に戻る日と、戻った日に開くページを書いておきます。下限の15〜20分にも手がつかない夜は、その夜を閉じるかどうかの判断になります。その見分け方と、閉じる前に残しておくことは「集中できない日は勉強をやめていいか—やめる日の決め方と、それでも残す10分」にまとめています。気分の落ち込みや眠気、体の不調が何日も続くときは、家の人に話し、学校や医療機関に相談してください。
スランプで何日も止まった後、調子が戻った日にまとめて取り返してもいいですか
取り返したくなる日こそ、上限の6ページは動かしません。止まった3日間に4ページずつの予定があったなら、遅れは12ページです。これを戻った1日で埋めようとすると、月曜の30ページと同じ形になり、また次の日から止まります。遅れの12ページは、上限まで余裕のある日に2ページずつ足して、6回に分けて返します。4ページの日が6ページになり、下限の2ページの日が4ページになる、という足し方です。6回分を次の1〜2週間に散らしておけば、取り返しのあいだも毎日の量が帯の中に入ったままで進めます。
スランプが続くとき、勉強のやり方を変えるのはいつですか
目安は、1回目で丸の数を4週間並べても増えないときです。増えているなら、点が動かなくてもやり方は変えません。途中で変えると、どちらのやり方が効いたのかが記録から読めなくなるからです。増えていないなら、量を足すのではなく、次の順に変えます。1つ前の単元に戻って、そこで1回目の丸が取れるかを確かめる。教科書の例文や解説を読んでから問題に入る。間違えた問題を持って、学校の先生に聞く。高校生は教科が多いので、待っているあいだにほかの教科まで止めないようにし、変えるのは丸の数が動かない教科だけにします。
保護者が手を貸すなら
月曜の30ページを見ると、思わず「すごいね」と言いたくなります。その一言は、次の調子のいい日にまた30ページを積む理由になりがちです。声をかけるなら、量ではなく「今日はどこで止めたの」と、止めた場所を聞いてみてください。下限の2ページで終わった日には、「終わったね」とだけ言えば足ります。上限で止めた日に「もっとできたのに」と言うのも控えます。調子のいい日に手を止めることが、この決め方でいちばん難しいところだからです。記録の表はお子さまの物なので、毎日のぞき込まず、日曜に本人が見せてくれたときに一緒に眺めるくらいにとどめます。△の日が続いていたら、理由の欄を責める材料にせず、部活や行事の予定を一緒に確かめて、次の週の量を決め直す手伝いに回ります。
個別指導で確かめること
教室では、ワークが止まったページの前後を開いて、1回目で丸だった問題と、直してから丸になった問題を分けて数えます。止まった理由が量の波なのか、その単元の手前にある文法の穴なのかは、1つ前の単元の問題を2〜3問解いてもらうと見えてくるので、そこまで戻って確かめます。記録の表を持ってきてもらえれば、△が並ぶ曜日と止まった単元を横に並べて見られます。波が理由なら帯の幅を見直し、穴が理由なら解き直しを始める単元を決めます。
まとめ
ムラのある週を直すのに、やる気を毎日同じ高さにそろえる必要はありません。上限と下限の帯と2週間の記録があれば、波はそのまま計画の中に入ります。直すのは開かなかった3日間ではなく、調子のよかった月曜の止め方です。月曜に積んだ30ページは、6ページで切っていれば、金曜の夜まで机に向かう5日分の理由になっていました。
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