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学校推薦型選抜の過去問はどこで見るか—大学が公表する試験問題と出題の意図|武蔵野個別指導塾

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推薦の教科の試験は問題・解答例・出題の意図が原則公表、小論文のテーマは公表が望ましい段階です。年度は入学の年で数えるので試験の年と1つずれる点に気をつけ、無い分は入試課へ見る方法を尋ねてください。

学校推薦型選抜の過去問は、受ける大学のサイトで探すのが最初の一手です。2025年4月1日に施行された学校教育法施行規則の改正で、大学は入試の情報を誰でも見られる形で出す側に立ち、教科・科目の試験なら「試験問題」「解答または解答例」「出題の意図」の3点を出すのが原則になりました。推薦で課されることのある小論文や口頭試問は、テーマや内容を出すことが「望ましい」とされる段階なので、載り方は大学によって違います。

推薦で課される試験 公表の扱い 探す場所
教科・科目の試験(呼び名は大学ごと) 問題、解答または解答例、出題の意図を原則として公表 大学のサイトの入試問題の頁で、年度と選抜区分を合わせる
小論文・口頭試問 テーマや内容の公表は「望ましい」にとどまる 同じ頁か、その区分の案内。無ければ入試課に見る方法を尋ねる
共通テストを使う推薦 大学入試センターが試験のあとに問題と正解・配点を発表 大学入試センターのサイト

よくあるのは、日曜の朝、志望する大学のサイトで「入試問題」の頁を開き、年度ごとに並んだファイルの名前を上から指でなぞっていく場面です。一般選抜の英語や数学はすぐに見つかるのに、自分が出す推薦の区分の名前が見当たらない。ようやく行き着いた行には、小論文のテーマが2行と、「出題の意図」という短いファイルが1つ。問題用紙の束を思い描いていたぶん、画面の前で手が止まります。けれども推薦の準備でいちばん効くのは、たいていその短いファイルの方です。

過去問の公表は決まりになった—施行規則の改正と「入試情報の取扱い」

大学のサイトに入試問題が並んでいる根拠は、2024年9月30日に公布され、2025年4月1日に施行された学校教育法施行規則の改正です。この改正によって、大学は「入学者の選抜に関すること」を公表することになりました。文部科学省のQ&A(2026年9月2日更新)は、施行の日の時点でもう公表されている必要があり、少なくとも直近の入試の分は出すこと、と説明しています。出し方も、問い合わせた人にだけ見せる形では足りず、ホームページに載せるなどして広く社会に向けて出すよう求めています。

2027年度入試(令和9年度)に向けて文部科学省が大学へ示した実施要項を開くと、第13の「入試情報の取扱い」の項に、同じ考え方がもう一段くわしく書かれています。ねらいは、試験が終わったあと、受けた人や次の年度以降に受ける人が学習の参考にできるようにすること。そのうえで、教科・科目の試験は問題を原則として公表し、解答または解答例と出題の意図も、少なくとも科目ごとに原則として公表する、と定めています。小論文のテーマや口頭試問の内容は、それより一段弱い「積極的に公表することが望ましい」という書き方です。この2つの段の違いを並べたのが図1です。

図1 原則として公表される物と、公表が望ましいとされる物

図1の左は、例外がない限り大学が出すことになっている物、右は大学に努力を促している物です。推薦の過去問が見つからないと感じたら、探している物が図1のどちら側かを先に考えてください。左側の物なら、探し方を変えればたどり着ける見込みがあります。右側の物なら、載っていないこと自体は決まりの範囲です。

年度の幅にも限りがあります。Q&Aは、問題や解答例や出題の意図を一定の期間のあとで取り下げてよいかという問いに、志願者の進路選びの役に立つよう複数年で公表するのが望ましい、と答えています。望ましいという書き方なので、何年分が残るかは大学ごとです。施行の日に求められたのが少なくとも直近の分だったことを思えば、古い年度が無いことだけで決まりに反しているとは言えません。

もう一つ、問題文に使われた文章の権利の処理が難しいときは、問題の一部が載らないことがあります。その場合も、理由を明らかにし、著作物の名前を書く、一部だけ載せるなどして、できる限り中身がわかるようにすることが求められています。問題文の一部が空白で、出典の題名だけが残っている頁は、この扱いの結果です。

推薦の試験の種類で、見つかる過去問の形が変わる

推薦では、調査書や推薦書のような書類だけで合否を決めることはできず、教科・科目の試験、共通テスト、小論文や面接など、資格・検定の成績の4つから、少なくとも1つを使って判定します。どれを使うかは区分ごとに違い、募集要項に書かれます。過去問を探す前に、選抜方法や試験科目の欄から自分の区分の試験を書き出しておくと、何が見つかるはずかの見当がつきます。

教科・科目の試験を課す区分なら図1の左側に入るので、問題と解答例と出題の意図がそろって出ているはずです。呼び名は大学によって違い、教科名がそのまま付くこともあれば、いくつかの教科をまたいだ総合的な問題として出ることもあります。推薦で教科の試験を使う大学は、問う範囲を大学の学びに要る高校の基礎までにとどめ、その点数がほかの評価を押しのけて合否のほとんどを決めることのない配分にする決まりです。ですから推薦の区分の過去問は、その大学が「基礎」をどこに置いているかを示す見本になります。一般選抜の問題を見て身構えるより、推薦の区分の問題そのものを開く方が、準備の的が絞れます。

小論文の区分では事情が変わります。実施要項は、小論文や面接などを教科の試験とは別の評価方法として位置づけ、もっぱら教科の知識を問う試験にならないよう大学に注意を求めています。小論文に計算問題のような一つの正解が無いのはこのためです。解答例を原則として出すのは教科・科目の試験の決まりで、小論文はその外にあります。模範解答が見つからなくても、探し方を誤ったわけではありません。代わりに読むのは、テーマの文と出題の意図、それに学部が掲げる求める学生像です。

口頭試問の内容も公表が望ましい側に入ります。出ていれば、声に出して答える練習の題としてそのまま使えます。面接で何を尋ねたかは、公表を促す文で名指しされておらず、出すかどうかは大学の判断に任されています。

共通テストを使う推薦なら、話は単純です。大学入試センターは共通テストの試験問題と正解・配点を、試験のあと速やかに発表します。2027年1月16日と17日の本試験の問題も、終わればセンターのサイトに出ます。大学のサイトにその区分の問題が見当たらなくても、共通テストの分は別の場所に置かれているわけです。

大学のサイトのどこを見るか—年度の数え方と選抜区分の名前を合わせる

入試問題の頁は、大学によって、受験生向けの入試の頁の中に「入試問題」「過去の入試問題」「出題の意図」などの名前で置かれています。呼び名は大学ごとなので、見つからなければサイト内の検索で「入試問題」と「出題の意図」を両方試し、それでもだめなら、法令にもとづく情報公表の頁から入試の項目をたどります。

次に年度です。入試の年度には、入学する春の年の名前が付きます。2027年の4月に大学へ入る人が受けるのが2027年度入試で、その試験は2026年の秋に始まり、2027年の3月に終わります。ですから2026年11月のいま、大学のサイトにある推薦の問題でいちばん新しいのは2026年度入試の分、つまり2025年の秋から2026年の春にかけて行われた試験です。図2のように、年度の名前と、試験が行われた年は1つずれます。

図2 入試の年度の名前と、試験が行われた時期のずれ

図2の右の帯が、いま高3が受けている入試です。この帯の問題がサイトに加わるのは試験が済んだあとで、高2にとっては、それが来年いちばん新しい過去問になります。年度の書き方が違う大学もあるので、迷ったら問題の表紙や冒頭の試験日で確かめてください。

選抜区分の名前は、1字まで合わせます。同じ学部でも推薦の区分が複数あることがあり、区分が違えば試験の中身も違うことがあります。募集要項に書かれた区分の名前をそのまま控え、入試問題の頁でも同じ名前を探します。見つけたら、問題と解答例と出題の意図を年度ごとに1組にして保存し、表紙にある試験の時間と答える長さの指定を、ファイルの名前かノートに書き写しておきます。あとで時間を計って解くとき、この控えがそのまま練習の条件になります。

著作物の名前だけが書かれて本文が空いている問題は、題名と著者がわかれば、学校や地域の図書館で元の文章を探せることがあります。元の文章が手に入らなくても、設問と出題の意図は読んでおく価値があります。何を読み取らせたかったのかは、そこに書かれているからです。

公表されていない分はどうするか—入試課への尋ね方

探しても見つからない資料は、3つに分けて考えます。1つ目は、もともと原則公表の外にある物(小論文のテーマ、口頭試問の内容、面接の質問)。2つ目は、原則公表の内側にあるのに、頁の中で見つけられていない物。3つ目は、古い年度で、頁から下ろされたか、もともと載っていない物です。2つ目なら、サイト内の検索と情報公表の頁をもう一度たどれば見つかることがあります。1つ目と3つ目は、大学に尋ねるほかありません。

公表されていない分を請求できるか、見せてもらえるかは、大学ごとの扱いです。決まった手続きがあるとも無いとも言い切れないので、入試課(入試の問い合わせの窓口)に、見る方法があるかどうかを尋ねる形にします。実施要項は大学に対して、評価や判定の方法もできる限り開示するよう努めること、情報を求める人の使いやすさに十分努めることを求めています。何でも出してもらえるという約束ではありませんが、尋ねること自体は筋が通っています。

尋ねる前に、次の4つをメモにしておきます。

連絡の手段は、大学のサイトに書かれた問い合わせの方法に従います。電話なら「2026年度入試の、学校推薦型選抜の小論文のテーマを見る方法はありますか」と、一文で用件が伝わる言い方にします。メールや問い合わせのフォームなら、件名に区分の名前と年度を入れます。答えをもらったら、日付と相手の部署を控えておくと、高校の先生に伝えるときに話が早く進みます。

反対に、尋ねる前に自分で読める物もあります。合否の判定の方法や基準は、大学があらかじめ定め、募集要項などで公表することになっているので、配点や評価の観点は、まず募集要項の該当する欄で読みます。試験のあとに本人の成績を見せてもらえるかも、実施要項が大学に開示に努めるよう求めている事項なので、募集要項か入試の頁に案内がないかを先に探してください。

学校推薦型選抜の対策に過去問を使う—時間を計り、出題の意図と照らす

解く前に、今年の試験の形を確かめます。大学は試験の教科・科目や評価方法など入試の基本を、2026年5月27日から7月31日までの間に区分ごとに発表し、その後は受験者に不利益になる変更をしないことになっています。課す教科・科目を増やす、減らすといった、準備の中身ごと変わる変更なら、2年ほど前には予告するよう大学に求められています。去年の資料に面接の記録が無くても、今年の募集要項で面接や口頭試問の有無は必ず見てください。2027年度入試から、推薦は面接で評価するのが原則になりました。そのうえで、図3の4つの段を1周として回します。

図3 過去問を解いて照らし、理由を分けて解き直す回し方

図3の左上から始めます。控えておいた試験の時間を計り、解答例も出題の意図も見ずに解きます。時間を計らない練習は、当日の時間の使い方を何も教えてくれません。たとえば試験の時間が60分で800字以内の小論文なら、問いを読む10分、組み立てる15分、書く30分、見直す5分と割ってみると、書く間は1分あたりおよそ27字の速さになります。この数は時間の割り方を説明するための例なので、実際の時間と長さは、その大学の問題の表紙に従ってください。

右上の段では、解答例と出題の意図に照らします。教科の試験なら解答例で丸をつけ、記述の問題は、解答例の要点が自分の答えに入っているかを1つずつ確かめます。小論文で解答例が出ていないときは、出題の意図の文から「読み取る」「説明する」「自分の考えを述べる」といった動詞を拾い、答案のどの段落がそれぞれに当たるかに線を引きます。当たる段落の無い動詞が、その年の答案の穴です。

右下では、外れた理由を「知識」「時間」「読み違い」の3つに分けます。知識が足りなかった所は、教科書のその単元に戻ります。推薦の教科の試験は高校の基礎を問う決まりなので、教科書に戻るのは遠回りになりません。時間が足りなかった所は、最初の時間の割り方を組み直します。読み違いは、問いの文の条件(何について、いくつ、どの立場で)に印を付け直します。

最後に左下で、1週間ほどあけてから別の年度を解きます。同じ問題がもう一度出ることは期待できません。確かめたいのは、前の年度で見つけた穴が、別の問いでも埋まっているかどうかです。同じ学部の一般選抜の問題と出題の意図は、学部が大事にしている力を読む材料にはなりますが、推薦の区分の問題がある限り、そちらを先に回してください。

よくある質問

過去問の頁に推薦の区分が載っていないのはなぜですか

その区分の試験が小論文や面接だけなら、原則として公表する対象の教科・科目の試験が、もともと無いのかもしれません。小論文のテーマは公表が望ましいとされる段階なので、載せるかどうかは大学が決めます。まず募集要項で試験の種類を確かめ、そのうえで見る方法を入試課に尋ねてください。

小論文の模範解答はどこにありますか

解答や解答例を原則として出すのは教科・科目の試験の決まりで、小論文はその外です。小論文は教科の知識を問う形にしないよう求められている試験なので、正解を当てるより、問いの条件に筋の通った考えで答えたかが見られます。出題の意図が公表されていれば、その文を採点の物差しにしてください。

面接で聞かれた質問は公表されますか

公表を促す文に名前が挙がっているのは小論文のテーマと口頭試問の内容までで、面接で何を聞いたかを出すかどうかは大学の判断です。口頭試問の内容が出ていれば、声に出して答える練習の題に使えます。面接の準備は、自分の調査書と志望理由書から聞かれそうな所を拾う方が確かです。

何年分を解けばよいですか

何年分が載るかは大学ごとで、複数年の公表は望ましいとされているにとどまります。年数を決めるより、最新の年度を時間どおりに解いて直し、別の年度で直しが効いたかを確かめる往復を1組と考えます。高3で試験日が近いなら、最新の年度の1組を先に終えてください。

確かめる順番

今週のうちに、次の順で進めます。

  1. 募集要項の選抜方法と試験科目の欄で、自分の区分の試験を書き出す(教科の試験、小論文、口頭試問、面接、共通テスト)。去年と形が変わっていないかも、ここで見ておく。
  2. 大学のサイトの入試問題の頁で、同じ区分の名前のいちばん新しい年度を探す。表紙の試験日で年度を確かめ、問題と解答例と出題の意図を1組にして保存する。
  3. 試験の時間と答える長さの指定を書き写し、図3の1周目を解く日を手帳に書く。
  4. 見つからなかった物を一覧にし、区分の名前と年度を添えて、入試課に見る方法を尋ねる。
  5. 担任や進路指導の先生に過去問を使った練習の予定を伝え、高校に過去の受験の資料が残っていないかを聞く。

推薦の試験日が近い高3は、1から3を今週中に済ませます。高2は、1と2で形を知るところまで進めておけば、新しい年度が頁に加わったとき、すぐに続きから始められます。来年の試験の形そのものは、来年度の要項と大学の発表が出てから確かめ直してください。

個別指導で確かめること

教室では、公表された問題と出題の意図を一緒に開き、時間を計って書いた答案を、出題の意図の動詞と1段落ずつ照らします。外れた所は、直す前に知識・時間・読み違いのどれかに決めてから書き直します。入試課に尋ねる前のメモの整理や、口頭試問の内容が出ている区分で声に出して答える練習も、どこでつまずいているかを本人と確かめながら進めます。年度の数え違いや区分の取り違えは、解き始める前に表紙の試験日で一緒に見直します。

まとめ

日曜の朝に開いた入試問題の頁で、推薦の区分にテーマが2行しか載っていなくても、落胆するには早すぎます。探す物を間違えなければ、残りの空白は入試課に尋ねて埋める道があります。原則として出る物と、出すのが望ましいとされる物の境目を知っていれば、その2行と出題の意図の1枚が、答案を採点する物差しとしてもう手元にそろっています。

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