英語の授業で日本語を使ってもよいか——母語利用への見方は肯定的|武蔵野個別指導塾が薦める学習の仕方

英語の授業の日本語は、使う目的を決めて扱います。理解や参加を支える結果がある一方、英語のみの授業より学習成果が高いという因果関係は確定していません。家では日本語で確かめた内容を英語で言い直す所までを課題にします。

「英語の時間なのに、日本語で説明してもらっていいの?」。子どもが英文の前で止まったとき、保護者は説明する言語にも迷います。日本語を使っただけで失敗と決めると、何がわからなかったかを聞く入口まで閉じてしまいます。

ただし、日本語で納得したことと、英語を使えることは分けて見る必要があります。今回の研究を読む鍵は、母語を使ったかどうかよりも、何のために使い、どの学習成果を確かめたかです。英語を使う時間と、理解を確かめる時間の役割を考えます。

1. 論文を役割で並べる

I. W. Suantara(2023)は、母語利用の文献レビューで、学習者の見方が肯定的だったと報告しています。指示や難しい話題の理解、新しい語彙、教室内の交流などでの利用が挙げられています。学びやすい環境という観点の根拠になります。著者らは、母語利用の効果を検討することを今後の課題としています [1]。

Jee-young Shinほか(2020)は、外国語教室の母語利用を整理し、教育課程に組み込む資源として、意図的かつ適切に使う方向を示したと報告しています。使用の程度や影響、使用を左右する要因、信念や態度、第二言語技能への有効性を扱っています。ここで支持されているのは無制限な日本語への置き換えではなく、学習上の役割を持たせた利用です [2]。

Xuechun Huangほか(2023)は、複数の言語資源を活用する英語指導の系統的レビューで、英語のみの指導より有利だった研究の多くは、方法上の偏りの危険が高かったと報告しています。差が見つからない研究や、限られた測定だけで有利な研究もありました。母語を使えば学習成果が上がる、という結論に歯止めをかける論文として読みます [3]。

2. 日本語でわかったことは英語の力と同じか?

指示がわかり、授業に参加しやすくなり、語の意味をつかめます。これらは母語利用を考える際の大切な観点です。母語利用を好むという回答では学習者の見方を、読解や作文の測定では英語の技能を確かめています。学習者の肯定的な見方を、技能の向上に読み替えないことが出発点です [1]。

家庭では「説明を理解した」と「英文に戻って扱えた」を別々に聞きます。たとえば意味を日本語で確認した後に、元の英文のどの部分がその意味に当たるかを子どもに示してもらいます。理解の確認と英語の使用を分ける家庭の手順として取り入れます。

授業では使う言語に加えて、何を練習するかを決めます。難しい内容の説明と英語での表現は役割が違います。母語を意図的な資源として扱うレビューの方向に沿って、説明の後にどの英語の課題へ戻るかまで決めます [2]。

学習者の見方を整理した文献研究は、約7件の関連論文を検討しています。そこで中心に置かれたのは、指示を受け取ることや難しい内容を理解することへの肯定的な見方です。成績の比較を集めた研究とは問いが違います。態度を測る研究として読むと、日本語の説明を歓迎したという結果の意味が明確になります [1]。

3. 母語を使う授業は英語だけの授業よりよいか?

この比較では、有利な結果と差のない結果を合わせて読みます。効果を正式に評価した研究を集めたレビューでは、母語を含む指導に有利な結果がある一方、その方法の質に問題があり、因果関係を強く結論づけにくいとされています。授業を選ぶ際には、指導の目標と成果の測り方を確認します [3]。

同じレビューでは、複数言語を活用した指導が読み書きで使われることが多いとされています。そこで得られた結果を、聞く力や会話の力にそのまま広げるのは別の判断です。英検のために相談するときも、作文の内容整理なのか、音声の聞き取りなのか、技能を具体的に伝えます [3]。

授業を比べるなら、日本語の多さを点数にするより、目標と測定の対応を確認します。英文の内容理解が目標なら内容を、英語で書くことが目標なら書かれた文を見ます。母語を使う手段と、測定した成果を分けます。この区別が、有利な結果と差のない結果を同じ表の上で読む助けになります [3]。

効果を正式に評価した系統的レビューに含まれたのは10研究です。研究を集めた後、成果の整理と方法の質の評価を行っています。読み書きの指導が多いことも、この研究群の特徴です。技能を広げて解釈する前に、どの課題で母語を含む指導を比べたかを確認する必要があります [3]。

4. 家の勉強では日本語をどこに置くか?

おすすめするのは、日本語を使う場面に名前を付けることです。「指示の確認」「難しい内容の説明」「語の意味の確認」のように、今回のレビューに登場する役割から選びます。子どもが何に止まったのかを言えるようにし、説明を受けたら元の課題へ戻ります。役割がはっきりすれば、母語利用そのものを叱る必要はありません [1][2]。

家庭の勉強では、日本語で内容を整理する時間と、英語で表現する時間をつなぎます。家庭の課題は「英語で何をするか」を最後に残します。日本語で話せた内容を英文の中で探す、英語の表現で言い直すなど、確認できる形を選びます。子どもが英文へ戻って何を答えたかを、次の確認の材料にします。

教室の母語利用についての整理を、家庭では説明の役割を考える材料にします。家庭に置くのは、母語を資源として意図的に使うという考え方です。日本語で説明しただけで学びが完結した扱いにせず、英語の課題に戻れたかを見ます [2]。

教師と学習者が母語を使うことにどう向き合うかも、授業を設計する際の論点です。外国語教室のレビューは、教師や学習者が指導と学習に主体的に関われるよう、研修のあり方も取り上げています。家庭で講師に尋ねるなら、日本語で補う判断を誰が行い、子どもが困ったときにどう伝えられるかを聞きます [2]。

【反証】この回が言えないこと

今回の研究から、日本語を使う割合、切り替える時刻、学年ごとの最適な使用量は決められません。また、肯定的な態度を示したレビューと、技能への効果を評価したレビューは、同じ結果を測っていません。英語への好感と英語で解けることを区別したまま読む必要があります [1][3]。

母語利用を含む指導が有利な研究の存在は、日本語利用がその差を生んだという確定した証拠ではありません。方法の偏りや測定対象の違いがあるとレビュー自身が述べています。だからこの回の結論は「日本語で成績が上がる」ではなく、「母語を使う目的と、英語で確かめる成果を分ける」です [3]。

実務——家でできる 3 つの確認

まず、止まった所を子どもに言ってもらいます。指示、語の意味、内容のどれなのかを聞き、日本語で補う必要がある所を決めます。保護者が先に全文を説明するより、何を確認する時間なのかを親子で共有するための手順です。

次に、説明の後で教材を閉じ、英語の内容や表現を思い出してもらいます。武蔵野個別指導塾が採用するアクティブリコールを、理解したつもりと自分で取り出せる状態を区別する確認に置きます。

別の日には、説明した語を含む英文へ戻り、意味と表現を結び付けて答えてもらいます。塾の間隔反復も、英語で内容を取り出す確認に使います。完全一対一の授業に相談するときは、日本語で補った箇所と、英語で答えた箇所を講師に示します。

母語で補う箇所と英語で確かめる課題は、武蔵境の英検対策で相談できます。

関連記事:英語長文の読み方の手順

よくある質問

Q. 英語の時間は日本語を禁止すべきですか?

母語を禁止するより、意図的な学習資源として使う方向がレビューで示されています。指示や難しい内容の理解を支える用途が整理されています。使う目的を決め、その後の英語の課題を確認します [1][2]。

Q. 日本語を使えば英語の成績は上がりますか?

英語のみの指導より有利な結果と、差のない結果が報告されています。有利な研究にも方法上の偏りの危険があり、差のない研究もあります。態度の改善と技能への効果を区別して読みます [3]。

Q. 家での確認は何から始めますか?

「何がわからなかった?」と聞く所から始めます。日本語で意味を確認した後、元の英文でその意味や表現を指せるかを見ます。続けて英語で言い直してもらい、説明した意味と表現を結び付けます。

出典

  1. A Literature Review on Using the First Language (L1) in the EFL Classroom(I. W. Suantara、2023、The Art of Teaching English as a Foreign Language)
  2. An updated review on use of L1 in foreign language classrooms(Jee-young Shinほか、2020、Journal of Multilingual and Multicultural Development)
  3. Implementation and Effects of Pedagogical Translanguaging in EFL Classrooms: A Systematic Review(Xuechun Huangほか、2023、Languages)

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/musasinokobetu.com/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

PAGE TOP
お電話 チャットで質問チャット