
武蔵野個別指導塾の特徴
指定校推薦が決まった後の勉強—12月から3月までの入学前の課題と、高校の授業の続き|武蔵野個別指導塾

要項は12月までに入学手続きをした人への準備を、とくに積極的に、と大学に書いています。届いた書類から締め切りを拾い、高校の考査と単位を守りつつ英語と数学を続ける週の表を、12週82時間の例で組み立てます。
合格が決まった後の勉強は、大学から届く入学前の課題と、卒業の日まで続く高校の授業の2本で組みます。令和9年度の大学入学者選抜実施要項は、入学手続きを終えた人に入学までの課題などを用意して入学後の学びに備えさせることを大学の努めとして書き、12月までに手続きをした人にはとくに積極的に、と念を押しています。高校の側では、合格の後に受ける定期テスト(考査)も、単位の認定と卒業の判定に使われ続けます。英語と数学をどこまで続けるかは、進む学部の1年生の授業の名前と照らして決めてください。
| 何についての決まりか | 中身の要点 | 書かれている所 |
|---|---|---|
| 大学が用意する準備 | 入学手続きを済ませた人に、入学までの課題などで入学後の学修の備えをさせるよう努める。12月以前に手続きをした人には、とくに積極的に | 令和9年度の実施要項 第13の13(3) |
| 推薦した高校の関わり | 学校推薦型選抜では、合格が決まった後も高校の指導の下で学習計画を立てさせ、その取り組みを高校経由で大学へ報告させるなどの連携が望ましい | 同じ要項の第13の13(3) |
| 取り組みの載る場所 | 入学前の取り組みを行う大学は、そのことを募集要項に書く | 同じ要項の第13の13(3) |
| 単位を落とした科目 | 単位の修得を認めない科目は、評定が1になる | 高等学校の指導要録に記載する事項等(平成31年3月29日の通知の別紙3) |
| 卒業の条件 | 校長が全課程の修了を認めるのは、74単位以上を修得した生徒について。自分の高校が卒業に求める単位の数は、高校の決まりで確かめる | 学校教育法施行規則 第96条 |
よくあるのは、合格の連絡を受けた翌週の教室で前の席の同級生が一般入試の過去問に赤ペンを走らせる背中を見ながら、自分の机に何を広げればいいのか決められない、という場面です。周りの時計は2月の本番へ進み、自分の時計だけが12月で止まったように感じる。けれど止まったのは受験の時計で、4月の最初の授業へ向かう時計は、合格の日から動き始めています。
指定校推薦という言い方は、国の要項には出てきません。要項の区分では学校推薦型選抜の中にあり、大学が推薦の枠を届けた高校で校長に推された生徒が出願し、受かったら入学すると約束して受ける非公募の形に当たります。入学を約束して受ける以上、指定校推薦で受かった後の3か月は、合格の中に最初から含まれていた時間だと考えてください。
要項の第13が、12月に決まる人へ向けて書いていること
令和9年度の実施要項は、最後の備考の手前に置かれた第13の注意事項の終わり近くで、合格した後の時間に触れています。大学は入学手続きをとった人に対し、必要に応じて出身の高校と協力しながら「入学までに取り組むべき課題を課す」などして、入学後の学修の準備を前もって講じるよう努める。そのうえで、12月以前に手続きをとった人には、その措置をとくに積極的に講じる、と重ねています。12月のうちに手続きまで済ませる人は、要項がほとんど名指しで気にかけている人たちです。
学校推薦型選抜については、もう一段の書き込みがあります。高校が推薦した段階で終わりにせず、合格が決まった後も推薦した高校の指導の下で入学予定者に大学入学までの学習計画を立てさせ、その取り組みの様子を高校を通じて大学に報告させる。要項はこれを例として挙げ、高校と大学が連携して行うことが望ましいとしています。望ましい、という書き方なので、行うかどうかは大学と高校に任されています。それでも、推薦をした高校が、合格の後もあなたの準備に関わる立場として書かれていることは読み取れます。
入学前の取り組みを行う大学は、そのことを募集要項に書くことになっています。書くときにはアドミッション・ポリシーとのつながりに気を配るよう求められています。課題と、その大学が入学者に期待する学びとを、ひと続きのものとして考えるよう大学に求めているわけです。指定校の募集要項は高校に届く書類なので、自分で探し回る前に、進路の先生に該当の箇所を見せてもらうのが早道です。
高校の側の決まりも、合格で止まりません。校内選考で使われた評定平均は、塾の案内のとおり高1の1学期から高3の1学期までの全教科の積み上げです。2学期制(前期・後期)の高校は区切りが違うので、自分の高校の区切りを確かめてください。ここで目を向けてほしいのは、出願のときに大学へ出た調査書の修得単位数の欄です。調査書記入上の注意事項の7(2)は、卒業見込みの生徒で最終学年の単位がまだ決まっていなければ、その学年で履修している単位を修得したものとして計算して書く、と定めています。あなたの調査書は、高3の科目を最後まで修めることを前提にして大学へ渡っているのです。
では、その単位はどう決まるのか。高校の指導要録の決まりでは、単位の修得を認めない科目は評定1として記録されます。さらに学校教育法施行規則の第96条は、校長が高校の全課程の修了を認めるのは、74単位以上を修得した生徒について行うと定めています。74は法令の下限で、自分の高校が卒業に求める単位の数は高校の決まりの中にあります。大学に出願できる資格は高校卒業の見込みの上に立っているので、3月に卒業が認められなければ、4月の入学の土台そのものが崩れます。
図1のように、12月から4月までは、大学の線と高校の線が並んで走ります。上の線は、合格の知らせから入学手続き、入学前の課題を経て4月の入学へ。下の線は、2学期の授業から学年末の評価、単位の認定を経て卒業の認定へ。間の点線は、要項が例に挙げた、高校を通じた学習計画の報告です。どちらか1本だけを見て3か月を過ごすと、もう1本の締め切りを踏み外します。

課題の形も卒業の条件も、届いた紙と高校の決まりで決まる
入学前の課題について、大学ごとに違うことをまず並べます。課題を出すかどうか。何を、どれだけ、何回に分けて出すか。締め切りはいつか。出す先は大学へ直接か、高校を通すか。出した物を大学の誰がどう読み、入学後の授業の組み分けなどに使うのかどうか。いつ、どの書類に入って届くのかも、大学の書類を開くまではわかりません。要項の書き方は必要に応じて努める、という形なので、課題を出さない大学があっても決まりには反しません。中身を想像して先回りの準備を始めるより、届いた紙を正としてください。
高校の側で違う点は、大学よりも身近なところにあります。合格者に学習計画の用紙を配るか、大学への報告を高校がとりまとめるか。2学期の期末考査と3学期(2学期制なら後期)の考査がいつで、範囲がどこまでか。提出物の締め切り。卒業に必要な単位の数と、欠課が重なったときの扱い。合格の後の出席について、高校としての決まりがあるか。授業の中の演習の時間に大学の課題を進めてよいか。共通テストを受けるかどうかについての高校の方針も確かめる対象ですが、これは日程の組み方の話なので、ここでは名前を挙げるだけにとどめます。
自分の場合を知るために、手元に集める物は次のとおりです。
- 合格の知らせと一緒に届いた書類の一式。封筒の中身を一度すべて机に出し、案内の紙を1枚も封筒に残さない。
- 指定校の募集要項のうち、入学予定者への案内や入学前の取り組みに当たる箇所。高校に届く書類なので、進路の先生に見せてもらう。
- 大学のアドミッション・ポリシー。高校で履修してほしい科目や、取っておくとよい資格が挙がっていれば、そこが3月までの勉強の的になる。
- 学部の1年生の授業の一覧。大学が公開していれば、授業の名前だけを書き出す。
- 高校の年間行事予定と、科目ごとの評価の計画。配られていなければ担任に聞く。
- 自分が今年履修している科目と、それぞれの単位数の一覧。
大学に問い合わせたいことが出てきたら、その前に高校の先生に相談してください。指定校の募集要項は高校に届く書類なので、どこまでを生徒が自分で扱ってよいかは、まず高校に聞くのが確かです。
ここに書いた日付と決まりは、2027年4月に入学する人が使う令和9年度のものです。いま高2で、その次の年に合格を決める人が使う令和10年度の要項は、2026年11月の時点で公表前です。公表されたら、第13の合格後の準備についての書き込みが同じ形で残っているかを、自分の目で照らしてください。
合格の翌週から3月までの時間割を、自分で組む手順
- 合格の連絡から3日のうちに、届いた書類から締め切りを拾います。紙を1枚用意し、左から課題の名前、締め切りの日、出す先(大学へ直接か、高校経由か)の3つの欄を作って書き写します。郵送で出す物なら、締め切りの日が必着なのか消印の日付でよいのかも同じ行に書きます。
- 同じ紙の下半分に、高校の残りの予定を書きます。2学期の期末考査、3学期(または後期)の考査、提出物の締め切り、卒業式の日。上と下を見比べると、大学の締め切りと高校の考査が同じ週に重なる場所が見つかります。重なった週は、そこだけ2週前から手を打つ週です。
- 単位の点検をします。今年履修している科目を全部書き出し、欠課の多い科目、出していない提出物がある科目、考査の点が伸びなかった科目に印をつけます。印のついた科目は、教科の先生か担任に、いまの状況で単位の修得に心配があるかを直接聞いてください。調査書は高3の単位を修得したものとして大学に出ています。その前提を本当にするのは、3月までのあなたの授業です。
- 英語と数学の量を決めます。アドミッション・ポリシーに挙がっている科目と、学部の1年生の授業の名前を並べます。たとえば1年生の授業に統計や数学の名前がついたものがあるなら、数学Ⅰのデータの分析と、履修していれば数学Ⅱの微分の入口までを、高校の教科書で例題が解けるところまで戻ります。英語の授業が週に何度も組まれている学部なら、英語は長い時間を週に1回とるより、毎日の短い時間を切らさない方を選びます。どちらも、一般入試の過去問を同級生と同じ量だけ解く必要はありません。受験の勉強は決まった時間で点を取るためのもので、入学前の勉強は4月の授業についていくための足場づくりだからです。
- 週の表を作ります。残りの高校生活を1週間の単位で目に見える形にするのが、この表です。図2は、1日を夕方と夜に分けた1週間の例です。月・水・金の夕方は高校の復習に40分、火・木の夕方は数学に40分、月曜から土曜までの夜は英語に20分、土曜の夕方は大学の課題に90分を入れ、日曜は何も入れずに休みます。合計すると1週間で410分、6時間50分です。

図2の表を、12週の長さに伸ばしてみます。たとえば12月7日の月曜から2月28日の日曜までは、両端を含めて84日、ちょうど12週です。考査の前の入れ替えをしなければ、英語と高校の復習がそれぞれ24時間、大学の課題が18時間、数学が16時間、合わせて82時間になります。82時間という数字を見てから、もう一度同級生の背中を見てください。量で張り合う相手ではありません。向かう先が違うだけです。
- 考査の前の2週は、夕方の枠をすべて高校の復習に替えます。数学と大学の課題は夜の英語の後ろに回すか、考査が終わった週に寄せます。表は2週ごとに見直し、出し終えた課題を線で消して、新しく届いた案内を書き足します。高校から学習計画の提出を求められたら、この表がそのまま下書きになります。教室で同級生が過去問を解いている時間に、自分は表のどの枠を進めるのかを前の晩に決めておくと、机に何を広げるかで迷う朝がなくなります。
合格の後に抱きやすい3つの思い込み
1つ目は、合格したのだから2学期の考査はもう関係ない、という思い込みです。校内選考で使った評定平均の範囲には入らなくても、考査は単位の認定に使われます。単位の修得が認められなければ、その科目は評定1として記録され、卒業に要る単位が足りなければ卒業の認定に届きません。大学に入る資格は、高校の卒業の上に乗っています。考査の点は、合格を守る側の数字に変わっただけです。
2つ目は、大学から課題が届かないのなら何もしなくていい、という思い込みです。要項は、必要に応じて準備を講じるよう努める、という書き方なので、課題を出さない大学もありえます。けれど出していないのか、まだ届いていないのか、高校で預かっているのかは、手元に紙が無いというだけでは区別がつきません。図3のように、届いていなければ募集要項の入学前の取り組みの箇所を見て、書いてあれば届く時期を確かめ、書いていなければ高校の先生に聞きます。それでも課題が無いとわかったら、アドミッション・ポリシーと1年生の授業の名前から、自分で自分に課題を出せばよいのです。

3つ目は、同級生と同じだけ受験勉強を続けないと入学後に置いていかれる、という思い込みです。問われているのは量ではなく向きです。一般入試の過去問は、限られた時間で点を取る練習です。入学前に要るのは、学部の授業で使う道具を手になじませておくことです。英語なら毎日の音読と語彙、数学なら学部で使う単元の、教科書の例題。12週で82時間という例の量が同級生の受験勉強の量に届かなくても、向きが合っていれば、4月の最初の授業で戸惑う場面は減らせます。
高校の先生に確かめる質問
合格の報告に行く日に、そのまま持っていける形にしました。紙に写して、先生の答えを横に書き込んでください。
- 合格の後に受ける2学期と3学期(または後期)の考査は、どの科目の単位の認定に、どのように使われますか。
- 私が履修している科目の中で、いま単位の修得に心配があるものはありますか。この高校で卒業に必要な単位の数はいくつですか。
- 大学から届いた入学前の課題は、高校を通して出すものですか、それとも自分で大学へ出すものですか。
- 高校として、合格者に学習計画の提出や、取り組みの報告を求めますか。求める場合は、用紙と締め切りを教えてください。
- 指定校の募集要項に、入学予定者への案内や入学前の取り組みについて書かれた箇所はありますか。あれば見せていただけますか。
- 授業の中の演習や自習の時間に、大学の課題を進めてもよいですか。
- 合格の後の出席や遅刻について、高校として決まりや注意はありますか。
- 大学に聞きたいことが出てきたときは、先に誰に相談すればよいですか。
個別指導で確かめること
塾では、届いた課題の締め切りと高校の考査の範囲を1枚の表に並べ、課題の下書きと考査の答案を一緒に見ます。英語と数学は、進む学部の1年生の授業の名前から逆にたどって、高校の教科書のどの単元まで戻るかを決め、週ごとの進み具合を表の上で確かめます。課題の文章を代わりに書くことはしません。書いた本人が4月の教室で困らないようにするためです。単位に心配のある科目が見つかったときは、その科目の次の考査を先に片づけ、大学の課題はその後ろに並べ直します。
まとめ
12月の合格通知は、受験の終わりの知らせであると同時に、4月までの白紙の時間割を手渡された知らせです。大学の締め切りと高校の考査を同じ紙に書き、84日を週の表で区切ってしまえば、同級生が過去問を解く背中を前にしても、自分の机に広げる物はもう決まっています。受験の時計が止まった日に、入学へ向かう時計のねじを巻くのは、合格した本人の手です。
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